2013年01月17日 (木) | 編集 |
第89回
善行(武田鉄矢)に助けられたマリヤは、純の計らいで里やで働くことに。純と愛は、正に「マリヤに許してもらうため、改めてプロポーズを」と勧める。
(2012年1月11日 NHKネットステラ)
走ってくるダンプカーの前に歩み出たマリヤ…
間一髪、マリヤを歩道に引き戻して助けたのは、善行でした。
「何をしてんねん、お前は?!」
我に返り、勇気を抱きしめて、泣き出すマリヤ。
… … … … … …
幸い、マリヤと勇気に大した怪我はありませんでした。
晴海からの電話で純がマンションに駆けつけた時は、マリヤは鎮静剤で眠っていました。
「お父さんがいなかったら、大変なことになってたよ」
勇気を抱いてあやしながら、晴海が言いました。
そのことを聞き、純も今日ばかりは、本当に善行に感謝しました。
マリヤたちを助けた時に転倒して擦りむいたケガを手当てしながら、純は、ふと疑問に思いました。
「でもさ、何でそんな時間にそんなところにいたの?」
あやふやなことを言いつつ、逃げるようにトイレに行ってしまった善行でした。
… … … … … …
マリヤが目を覚ますと、枕元には純が座っていました。
「…何でこんなバカなことしたの? 勇気も死ぬところだったんだよ」
「放っておいてよ、他人なんだから。 …もう離婚届出したの、あたしは」
頑なな態度をとるマリヤを、純は諭します。
「何があっても、勇気は、あたしの可愛い姪だよ。マリヤさんのことを、たったひとりの本当のお姉ちゃんのように思っている。
…あたし、これから“お姉ちゃん”って呼ぶことに決めたから」
勇気が生まれた時、家族皆が集まることができて、笑顔になれたのも、マリヤのおかげだと話しました。
「お姉ちゃん、ひとりぼっちじゃないんだから」
そう言って、抱きしめる純。泣きじゃくるマリヤ。
「女が諦めたら、世界は終わっちゃうんだよ」
… … … … … …
純は、サトにマリヤと勇気をまたしばらくの間、「里や」に置いてもらえるように頼みました。
何もしないで世話になることはできないと、マリヤは、手伝いを始めました。
物凄い勢いで、片付けと掃除をするマリヤの手際の良さを見て、サトが感心しています。
~他の従業員は、やりにくそう…ですが。
… … … … … …
その時、連絡が全く取れなかった正が、息を切らせながら入ってきました。
「マリヤ!」
マリヤは、仕事の手を休めずに、素っ気なく言いました。
「あなたに呼び捨てにされる覚えないです」
… … … … … …
「マリヤ …さん
俺、向こうの人とは別れたから。 …信じてくれ、本当にもう何でもないんだ」
~あれっ? たしか結婚を申し込んでいたはず…
「だから何? あたしたち、もう離婚したの。あなたが誰と別れようと、もう関係ない」
そう冷たく言うと、自分の部屋に戻って行ってしまいました。
… … … … … …
今にも泣き出しそうな顔の正に、純は問い正しました。
「お兄ちゃん、本当にもう向こうの人に“別れよう”って言ってきたの?」
別れたことは、事実のようですが、こちらから別れたのではなく、向こうから振られたのだ言う、正にあきれる純でした。
浮気相手に離婚したと言った途端、「そんなつもりじゃなかった」とか「遊びだから」とか言いだして…
「もう、訳わかんないよ、女って奴は…」
頭を抱えている正に、サトが言いました。
「それは、リベンジしたかっただけだね、その人」
… … … … … …
「自分が、失ったものを奪い返したかっただけなのよ、向こうは。 …だから、手に入った瞬間、アンタみたいなどうしようもない男とつきあっても、不幸になるだけと、気がついちゃったのよ」
さすが、年がら年中ドラマを見続けているだけはある、サトの鋭い分析。
相当、ショックを受けている正。しかし、事実でしょう。
「一緒に考えよう、どうやったら、許してもらえるかを」
… … … … … …
情けない兄貴ですが、仕方なく、純は、愛の待つ家に連れて帰りました。
とは、言ったものの、いいアイデアが全然浮かばなくて…
マリヤに完全に愛想を尽かされたと思って、ビールをあおる正でした。
何とか、なぐさめようとする純と愛ですが、正の良いところがなかなか思いつかなくて…嫌なところなら、いくらでも挙げられるのにね。
「どうせ俺なんか、何の取柄もないですよ」
とうとう開き直ってしまいました。
「何か思いつかないの? 自分のことなんだからさ」
… … … … … …
「そうだ、思い出した」
そういうと正は、足を正座に直して、手を合わせて黙とうを始めました。
呆気にとられる純と愛。
「お前、今日、1月17日だろ」
~阪神淡路大震災が起こった日です。
正は、毎年この日が来ると、こうやって黙とうしているのでした。
慌てて、純と愛も正に倣って手を合わせました。
… … … … … …
「あ、思い出した…」
あの頃、狩野家は、まだ大阪に住んでいました。
地震があった時、揺れが治まるまで、正が幼かった自分と剛のことを抱えて、ずっと守ってくれていたことを、純は思い出しました。
ただ、当の本人は、まったく覚えていないようです。
「優しくされた方は、覚えているけれど、優しくした方は、案外忘れちゃうんですよね。 …きっと、本能的に兄弟を守ろうとしたんですよ」
愛がフォローしました。
… … … … … …
「そうよ、お兄ちゃんはさ、自分が思っているより、本当は優しいんだよ。愛情もいっぱいあるんだよ。 …だから、お姉ちゃんもお兄ちゃんのことを好きになったんじゃない?」
居心地が悪そうな正。
「…何があっても、取り戻してよ。 いいじゃない、一度離婚した夫婦がまた結婚してもさ」
「そうですよ、もう一度、プロポーズしましょう」
純と愛が、発破をかけました。
「2回目は無理だって。 …だって、まだ1回もしてないし、プロポーズ」
前回は、プロポーズしたのは、マリヤの方でした。
「今まで愛をちゃんと伝えてなかったのが、一番の問題なんじゃないの?」
… … … … … …
次の朝。
スーツを着て、花束を抱えた正が、純と愛に付き添われて、「里や」の前に立っていました。
今にも逃げ出しそうな正を、なだめたり勇気付けたり…
「ごめんな、純。この前、ひどいこと言ってさ」
そんなこと、すっかり忘れていた純でした。
「それは、また後日… 今日は、頑張って」
純のエールにうなずいた正は、「里や」の扉を開けました。
「話があるんだ。 マリヤ …さん」
緊張した面持ちの正。
おじい、お兄ちゃんを応援して!
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