2013年01月23日 (水) | 編集 |
第94回
「どうやれば雨をやませられるのか」と思案する純と愛、里やの面々。奇想天外な“晴れ乞い”のおかげか、雨があがった! 多恵子は見事満田を蹴散らすが、日頃の過労がたたり倒れてしまう。
(2012年1月18日 NHKネットステラ)
「わかりました。 …明日の朝までに必ず雨をやませてみせます」
いつものように、根拠のない大見得を切ってしまった純。
取りあえず、したことは、…てるてる坊主をいくつも作ったことでした。
しかし、雨はかえって強くなる一方です。
… … … … … …
「里や」では、満田がいきなり火を点けたりしないように、男性陣が廊下で見張っていました。
「そんな約束しちゃったんですか?」
純から電話で報告を受けた愛は困惑してしまいました。
皆にも多恵子の提示した無理な条件を知らせると、失望の声があがりました。
そんな中で、セニョールの様子がおかしいことに愛は気づきました。
「もしかして、雨をやませる方法あるとか?」
… … … … … …
セニョールから聞き出した、テレビで見た“雨をやませる儀式”というのは、雨に打たれながら、ひたすら呪文を唱えて踊るものでした。
背に腹は代えられない純は、この“晴れ乞い”を行うことにしました。
「レサヨ~メア! ウヨイ~タロデ!!」 …雨よ、去れ! 出ろ、太陽!!…
ああ、おじい、何やってるんだろう? あたし…
… … … … … …
「純さん、お母さんに助けてもらいたくて必死なんです。お願いですから、純さんの気持ち、わかってもらえませんか?」
愛からの留守電を黙って聞いている、多恵子。
携帯にも、「助けてください、おかあさん」という愛からのメールが何通も着信しています。
… … … … … …
純の“晴れ乞い”は、続いていますが、雨は、一向にやむ気配はありません。
「ママ、いい加減に許してあげたら? あの人、確実に風邪ひくで」
誠がとりなしましたが、多恵子には、その気が無いみたいでした。
… … … … … …
おじい、お願い。 奇跡を起こしてくれないかな…
寒さと疲労でへたり込んだ、純。
傘をさしかける人が。 …愛でした。
「もう帰りましょう。セクシーさんが、あの人と一緒に行くって言ったんです。 …これ以上、迷惑かけたくないからって」
… … … … … …
純と愛は、「里や」に戻ってきました。 …多恵子を連れてくることはできませんでした…
二階から、満田にうながされて、セクシーと士郎が下りてきました。
「セクシーさん、すみません、お義母さんを呼んでこれなくて。 …でも、もう一度だけ、考え直してください。
このまま行ったら、きっと今までの繰り返しですよ」
純にそう言われても、悲しげな表情で見つめ返すことしかできないセクシーでした。
「いいかげんにしろ! 何なんだ、お前」
満田は、純をにらみつけると、勢いよく扉を開けて、セクシーの腕を引っ張って出て行きました。
… … … … … …
あきらめきれずに、背中を見送ろうとする純。
扉の隙間から、光が差し込んでいるのに気づきます。
「あ~!!」
扉を全開にして、表に飛び出て、空を仰ぎました。
「雨、やんでる!」
「里や」の面々もつられて表に出てきました。
「それが、どうしたんだよ!」
満田が、忌々しそうに吐きすてました。
… … … … … …
「お、お義母さん?!」
朝陽を浴びて、多恵子が誠を引き連れて、早足で向かって来るのが見えました。
満田のことをにらみつけると、純に確認しました。
「これが、例の男?」
何回もうなずく純。
… … … … … …
「さっさと、その汚い手を奥さんから離し、二度と現れないと誓って、ここから出て行きなさい!」
呆気にとられている満田に向かって、ものすごい勢いでまくしたてました。
「知ってる? 世の中には二種類の人間しかいないの、他人を傷つけても平気な人間と、そうじゃない人間。
…アンタは、他人を傷つけても何とも思わない、ロクでもない男よ」
セクシー~あゆみのことを愛していると反論する満田。
「私は、アンタみたいな男が、女を苦しめているのを、今まで散々見てきた。 …さっさと、その汚い手を奥さんから離し、二度と現れないと誓って、ここから出て行き…
一人で死になさい!!」
そう詰め寄る多恵子のことを、激高した満田が殴りました。
… … … … … …
倒れた多恵子に駆け寄る、謙次と純と愛。
純が満田のことを非難するのを制して多恵子が言いました。
「いいのよ、これで。 …傷害罪で、刑務所にぶちこめるから」
謙次に支えられて、立ち上がりながら、多恵子は続けました。
「…接近禁止命令は、6ヵ月で終わっても、奥さんを殴った傷害罪の執行猶予はまだ残っているから、これで確実に実刑ね。
被害者は、私だから、覚悟しておきなさい」
多恵子の携帯は、警察につながりました。
「大正警察署ですか? 弁護士の待田です。署長、お願いします」
慌てた待田が携帯を取り上げようとするのを、かわして言いました。
「おとなしく出ていくなら、許してあげてもいいわよ」
殴られた時に切れた口のふちの血をぬぐい、あくまでも冷静に話します。
「言っとくけど、また戻っても無駄よ。傷害罪の時効は10年だから、その間こっちは、いつでも警察に訴えることができるんだから。 …わかったら、とっとと出て行きなさい。
この、く・そ・お・と・こ」
… … … … … …
「俺は、あきらめない…何年経っても、また会いに来る!」
満田が、セクシーに向かってそう言った時、サトが立ちはだかりました。
「その時は、あたしが相手するよ! …従業員と客を守るのが、あたしの仕事だからさ!」
それだけ言うと、セニュールの後ろに隠れました。
「私はこんな顔してますけど、喧嘩は弱いですけど、女将さんに何かあったら…」
威嚇する満田に怯えながらも必死にサトをかばっています。
師匠は、何かあったら、大阪中の業界の仲間を呼ぶと息巻いてみせます。
チュルチュルも、一歩歩み出て、満田をにらみつけて一言。
「抹殺」
… … … … … …
極めつけは、士郎が何か書いた紙を満田に向かって広げました。
ママは ぼくがまもる
拙い文字でそう書かれていました。
士郎を抱きしめるセクシー。
… … … … … …
「くそう…」
何回もそう叫びながら、走り去っていく、満田。
ようやく安堵の表情の一同。
勝利…
… … … … … …
「何、もう帰るの?」
さっさと歩き出した多恵子に誠が驚いています。
「忙しいの、私は」
振り向きもせず、来た道を引き返していく多恵子。
「待ってください、お義母さん」
純が呼び止めました。まだ、きちんとした礼も言ってはいません。
…その時です。
多恵子の歩みが、止まった一瞬、体が緩やかに崩れ落ちていくのが見えました。
「お母さん!」「多恵子!」
~都合が良すぎる、思った通りのストーリー展開でしたが、切れの良いタンカで満田を追い込んでいく、多恵子は惚れ惚れするほどの憎らしさで、スカッとしました。
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