NHK朝ドラ『花子とアン』『ごちそうさん』『あまちゃん』…ストーリーを勝手に解釈&裏読み … ほぼネタバレ…
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2013年04月12日 (金) | 編集 |
第11回

ようやくアキは、新人海女としてスタート地点に立ったのです。

「最初のうちは足ひれつけた方が深く潜れるからな」


夏に足ひれをつけてもらったアキはペンギンのような足取りで波打ち際へ歩いていきました。

ウニの漁場、美寿々たちに交じって浮き輪につかまるアキ、岩礁の上の夏が指示を与えました。

「真っ直ぐ下さ潜るコツは、とにかくケツを高く上げることだ」

先輩たちが次々とあっという間に潜って行きました。

「あとは、手や足を一生懸命動かして底まで潜る … 苦しくなったら、岩さ蹴って上がってくる、それだけだ」

夏の合図で潜り始めたアキ、言われたように手足を懸命に動かして海底を目指します。

ウニを見つけましたが、なかなか辿り着けずに息が苦しくなってしまって、海面に上がってしまいました。

… … … … …

「ウニがいた!」

一足先に浜に上がって一休みしていた夏たちに報告しました。

「何で採ってこなかった?」

「体が浮いて届かなかった」

「ウニだと思うから採れねえんだ、これからは銭だと思え」


夏がそう言うと、美寿々が付け加えました。

「1個500円、10個で5,000円、そう思ったら、なんぼでも採れっぺ?!」

大笑いする海女たち、アキはうなずくとまた海に向かって引き返して行きました。

アキにとって短かった夏休みは終わろうとしていました。

… … … … …

袖が浜の駅。

いつものようにウニ丼の売り子をしていたアキは、例の盗撮男がホームで何か撮影をしているのを見つけてました。

「あの … 」

「な、なんだよ」


盗撮男 … ヒビキ一郎はアキの顔を見ると周りを見回し、他に誰もいないことを確認すると再びカメラを覗き込みました。

「昨日はありがとうございました、オジサンのおかげで1分40秒も潜れたんです」

「オジサンじゃねえし」


… どうみても40は過ぎています。

一郎は、邪険に答えただけでカメラから目を離しません。

アキがお礼だと言って、リアスのウニ丼を手渡そうとしましたが、受け取ろうともしません。

… 自分のことをヘンタイ呼ばわりして追いかけまわした女の娘ということで根に持っているのかもしれません。

「どけよブス、邪魔なんだわ」

「ブス … 」


面と向かって、ひどい言葉を浴びせられたアキはショックを受けました。

… … … … …

「わあ、きれい、すごくいい」

カメラを構えた一郎が声を掛けた先、ホームに浴衣を着た女性が立っていました。

… ユイでした。

いつも電車で見かける制服ではなく浴衣姿のユイは大人っぽく見えました。

「ちょっと目線外してみようか?」

ユイは一郎に言われたように、少し顔を横に向けて遠くを見つめました。

シャッターを切りまくる一郎。

「かわいい … 」

アキは思わず見とれていました。

… … … … …

海女クラブに戻ったアキ、今朝会ったユイのことが忘れられません。

昼飯を食べていても箸が止まって、またウットリ … ぼんやり …

その様子を見て、美寿々が薄気味悪がっています。

「朝からずっとだ、話しかけても生返事で … 」

小百合も心配しています。

「アキちゃん、そろそろ足袋履いて、んだば浜さ行くよ」

美寿々に声を掛けられて、返事をしたまではよかったのですが、足袋ではなく軍手を履きはじめました。

注意されてもヘラヘラ …

「恋の病だなあ」

「じぇ?!」

「間違いない、あれは好きな男ができた時の顔だ」

かつ枝さんの想像は半分当たっていました … アキは確かに恋をしていました。

ただし、相手は男ではありません。


… … … … …

喫茶リアス。

アキが夏にうれしそうに報告しています。

「ねえねえお祖母ちゃん、いつも北鉄の車両の隅っこに立っている子いるっぺ?」

「足立先生の娘のユイちゃん?」

「あの子さ、超かわいくない?!」


弥生がアキが急に東京弁を使ったと驚きました … いや、それが普通じゃない?

「この間、駅のホームで見かけて声掛けたんだ」

… … … … …

あの日、アキは思い切って、一郎の写真のモデルをしている浴衣姿のユイに話し掛けました。

「あの … 」

「どうしたの? アキちゃん」


アキはユイが自分の名前を憶えているとは思っていなかったので、うれしくなりました。

「リアスのおばさんのお孫さんでしょ? 東京から遊びに来てるんだよね」

「んだ、毎日電車で会ってるけど、もう忘れてるっぺと思って、声掛けられなかった」


ユイはアキが訛っているので、初めて会った時と同じように笑いました、相変わらずユイはきれいな標準語です。

「何なんだよブス」

先に行きかけた一郎が戻ってきて、ユイと楽しそうに話しているアキに向かって罵声を浴びせました。

「時間ないの! … ブスは海に潜ってウニでも採ってろ!」

ユイとの会話を邪魔されたことと、今までないような悪態をつかれてアキは無性に腹が立ってきました。

「ブスじゃないもん!」

ウニ丼の横にあったトゲトゲの殻つきのウニを一郎の顔めがけて投げつけました … さすが、春子の娘、夏の孫だけのことはあります。

「痛て、痛ててて … 」

… … … … …

アキの話を聞いて、夏はたしなめました。

「人に向かってウニ投げちゃあだめだ」

「人にもウニにも失礼だからな」


弥生はそう言いながらも楽しそうに話の続きを催促しました。

… … … … …

アキはユイに一郎と知り合いなのか尋ねました。

「ううん、今日はじめて会ったの」

「じぇじぇ!」


一郎はカメラマン志望で東京から来たそうで、ユイのブログを見てコメントしてきたことがきっかけのようでした。

「へえ、ユイちゃんブログやってるんだ、へえ … 」

「ねえ、アキちゃんち東京のどこ?」


アキが世田谷だと言うと、ユイの目が輝き始めました。

「下北沢、三軒茶屋?」

「大体、そのへんかな … 」


飛び上がらんばかりに驚いたユイはアキの隣に座りなおすと、自分が知っている東京の情報を次から次へとアキに確かめました。

「下北沢って演劇とロックの町なんでしょ? 秋葉原ってオタクとアイドルの聖地なんでしょ? … そうだ、井の頭公園でボートに乗ったカップルって、絶対に別れるんでしょ?!」

ユイは興奮して、アキの手をぎゅうっと握りしめました。

東京の話をするユイはいつも電車でみかけていた清楚で大人しいイメージと違って、ごく普通の流行に敏感な女子高生そのものでした。

完全にユイの勢いに飲まれているアキ。

「随分、くわしいね」

アキにそう言われたユイは少しテンションを下げて答えました。

「うん、でもまだ東京行ったことがないんだ」

雑誌やネットなどで仕入れた情報ということでしょう。

「あ、そうだ、明日とかってさ何してる?」

… … … … …

「 … というわけで、ユイちゃんと待ち合わせしてるんだ」

本当にうれしそうに笑うアキを見て、夏も弥生も、常連の勉までもが心が和むようでした。

「そうかい、いがったなあ、同世代の友達ができて」

夏がそう言った時、ちょうどユイが迎えに来ました。

… … … … …

アキがユイに誘われて訪れたのは、北三陸秋祭りの山車の準備をしている詰所でした。

お囃子の練習をする子供たちの脇を抜けると、見上げるような山車から恐ろしい顔をした鬼がアキのことを見下ろしていました。

「じぇじぇじぇじぇ … でっけえ」

からくり仕掛けの山車はまだ製作途中で、たくさんの若い衆が手分けして色を塗ったり、組み立てたりしています。

「おお、アキちゃん、なんだ足立先生のところのユイちゃんも!」

ハッピ姿の商工会長のたもつがふたりを見つけて声を掛けてきました。

「あの、見学していいですか?」

「見学と言ってねえで、手伝ってけろ!」


観光協会の保に頼まれて、結局ふたりは山車の飾りの塗装を手伝うことになってしまいました。

毎年9月に開催される北三陸秋祭りは、それぞれ地区ごとに派手な山車を造り、市内の目抜き通りを練り歩く一大イベント。

この日に備えて、夏の間、有志が集まり山車を造ります。


… … … … …

「おお、随分進んだなあ」

遅れて顔を出した大吉が山車の出来栄えを見て声をあげました。

「先輩、ちょうどいいとこさ来た。上の作業、手伝ってけろ」

普段は犬猿の仲と言われる北鉄と観光協会も秋祭りの時期は一時休戦して、山車造りに精を出す … 作業は深夜に及ぶこともあります。


… … … … …

「友達って?」

夏と交代するためにスナック梨明日にやってきた春子が、アキが友達と出かけたと知って、聞き返しました。

「足立先生の娘さん、山車見に行くから遅くなるって」

「大丈夫かな … 」


春子が何か心配しているようなので、勉さんが思わず口を挟みました。

「あの子は良い子だよ」

春子はうなずきながら言いました。

「良い子だから問題なのよ … こっちで友達なんかできたらさ、ますます東京に帰りたくないって言い出しそうでさ」

「帰んなきゃいいべ」


夏はそうつぶやくように言うと、戸締りのことを念を押して、一足先に帰って行きました。

複雑な顔の春子に弥生は言いました。

「やっぱさみしいんだよ、夏ばっぱ」

… … … … …

「おい、休憩するぞ」

観光協会のしおりから飲み物を渡されて、アキとユイも一服することにしました。

「ああ、汚れちゃったね」

ユイは手に、アキに至っては顔にまで絵具がついていました。

「どうした? アキちゃん」

アキが自分が色を塗っていた山車をじっと見上げたまま動かないので、大吉が声を掛けました。

「なんでもねえ … 」

そう誤魔化しましたが、それでもアキが変だと感じたユイはもう一度尋ねました。

「いや、この山車が町を練り歩くころには、東京さいるんだなあって思ったら、何か悲しくなっちゃった」

さみしそうに笑ったアキ。

「そっか、アキちゃん見れないんだ … 」

「んだ … 秋祭りなのに、アキは見れねえんだ」


アキはわざとおどけた後、また山車を見上げました。

「でも、いいな東京」

「 … いいかな?」

「お台場とか行ったことある?」


アキはユイに聞かれたお台場も原宿も行ったことがありませんでした。

「ええ、うそお! 何で?」

「何でって … 用事ねえし、ママが行っちゃだめって」

「いや、もったいないよ … 原宿って、表と裏があるんでしょ? 芸能人って大体裏に生息してるんでしょ … 」


… … … … …

ユイの口から出てくるのは、アキの知らない東京でした。

東京で生まれ育ったアキには、見えない景色があるんだと、アキはユイから教わりました。

ということは、アキが見ているこの町の風景もユイには見えてないのかもしれない … きれいな海も、カッコよく切り立った岩場も、田圃を走るローカル線ののどかさも、ユイには見えてないんだ。

北三陸で暮らせる限られた時間、アキはなるべく好きな人と一緒にいたいと思いました。

2学期のことは東京に戻ってから考えればいい、今はここの暮らしを満喫しよう、ここでしか見れないものは何でも見てやろう …


… … … … …

その日、アキは勉さんの琥珀掘りのトンネルに連れて行ってもらいました。

腰をかがめた格好でしか歩けない細いトンネルをヘルメットをかぶって、ライトで照らしながら勉さんの後について歩いて行きました。

「すげえ … これ全部、勉さんが掘ったの?」

「うん、ほぼ40年かかったけどね」


… … … … …

採掘場までたどり着くと、勉さんは目の前で琥珀を掘り出してくれました。

琥珀をアキに手渡しながら、勉さんは説明してくれます。

「8500万年前の樹液が固まってできた結晶だど、すげえべ?」

「琥珀もすげえけど、それを掘ろうと思った勉さんもすげえ」


勉さんは照れくさそうに笑いました。

「やってみっか?」

「うん!」


アキは勉さんからツルハシを渡されて採掘場の壁を掘ってみました。

「ここはいいど、夏は涼しくて冬は暖けえ … 何より、誰にも邪魔されずひとりになれる、自分と向き合う場所だ」

アキは手を休めて勉さんのことを見ました。

「誰も来ないの?」

「おお、なんぼ大きな声出しても、外には聞こえねえすけな … カラオケ歌うよりここさ来て、大きな声で叫んだ方がよっぽどストレス発散になるべ」


アキはうなずくと採掘場の横穴の一つに足を踏み入れました。

そして暗闇に向かって叫びます。

「東京さ、帰りたくねえ!」

「ずっとここさ居てえ!!」

「ここで、祖母ちゃんやママや皆と暮らして … 毎日、海さ潜りてえ!!」


… … … … …

アキは、笑顔で勉さんの元に駆け寄りました。

「ホントだ、スッキリした」

「いがったな」


勉さんは、余計なことは一切聞かずに優しく笑いかけました。

「アキ、もっとやっぺえ」

「うん!」


… … … … …

ふたたびツルハシを手にしたアキは一生懸命に掘りました。

ふと、何か小さな塊が落ちたのが見えました。

アキはすかさず拾うと勉さんに見せます。

「これ、琥珀?」

しかし、勉さんは頭を振りました。

「いや、狐のフンだ」

じぇじぇじぇ!


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