NHK朝ドラ『花子とアン』『ごちそうさん』『あまちゃん』…ストーリーを勝手に解釈&裏読み … ほぼネタバレ…
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2013年04月26日 (金) | 編集 |
第23話

二階の隠し部屋。

アキが机の引き出しの中のノートに手をかけた時、部屋のドアが開きました。

「何してるの?」

慌てて引き出しを閉めながら振り向くと、そこには春子が立っていました。

「ママ … ごめんなさい、ママ」

この部屋に忍び込んでいたことがとうとう春子に見つかってしまいました。

「眠れなくて、家の中を探検してたら偶然見つけて、何て言うかアキの秘密基地的な … 」

部屋に入ってきた春子の腕が言い訳を言うアキに向かって伸びてきました。

ぶたれるの? … そう思って、アキは身をかがめた瞬間 …

「ちょっとどいて」

春子はアキをどかせて、自分がその位置に立って急に笑い出しました。

「吉川晃司だよこれ、ははは、懐かしい」

壁に掲げてあるLPレコードのジャケットを指さしながら言いました。

「この髪型、ちゅうかこの肩幅、はははウケル~」

叱られるものばかりと思っていたアキですが、母の反応は想定外でした。

春子はその隣のジャケットを指さしました。

「ああ聖子ちゃん、シルエット。これね3枚めのアルバムだよ」

その次のジャケットも。

「出たあ、安全地帯だよ … うん、これ誰だろう?」

そのまた隣にあるシングルレコードに顔を近づけました。

「ジャガー横田だって、何であたしこんなの持ってたんだろう?」

唖然として佇むアキのことを振り返って言いました。

次に春子は机の引き出しから先ほどのノートを取り出しました。

「これ交換日記だ、誰とやってたんだっけ? … 菅原だって」

顔を見合わせる母娘、春子は笑い出しました。

「やだやだ、観光協会の菅原さんだよ … しかもこれ3日で終わってるんですけど」

… … … … …

「変でしょ? この部屋 … 元々はね、ママのお祖父ちゃんが、お金を管理するために使ってたんだけど、それをママがね勝手に自分の部屋にしちゃったの」

春子はドアを締めながら、ポスターの女性が「聖子ちゃん」だとアキに教えました … 昨日、小百合に見せてもらった昔の春子の写真と同じ髪型でした。

「しかし本当、昔のまんま、何でこんなに残してるんだろうねえ」

「いつか帰ってくると思ったんじゃない?」


アキがやっと口を開きました。

「あたしが? … 何それ気持ち悪い、うふふ」

「ねえ、ママ」

「うわっ、何かこの部屋でママって言われると変な感じするわ」


… … … … …

「ママになる前のママもいるんです … っていうか、いるっていうか … いたんです。

この部屋にいた時には、あんたのママになるなんて、思いもしなかったんだから」

「そっかぁ … 18歳っていったら、アキと2個違いだもんね、パパとも知り合ってなかったん … 」


春子は本気で嫌そうにアキの言葉を遮りました。

「パパとか本当やめて、まじで、本当に!」

身をよじりながら立ち上がった春子は何かを踏みつけました。

手に取ってみると、ゲームのカートリッジでした。

「これ、あたしんじゃないな」

裏にひっくり返すと、拙い文字で「安部さゆり」と書かれていました … 借りっぱなしでそのままになっていたのでしょう。

「返さなきゃね … 今何時?」

こんな夜更けに返しに行くのかとアキは驚いて聞き返しました。

「まさか … ちょっとさ、散歩行こうよ、散歩」

… … … … …

♪ さんくすさんくすさんくすさんくす、もうにか

アキにには聞きなれない歌を繰り返し口ずさみながら春子が連れ出した先は、堤防の突端にある灯台でした。

「ここって … 」

「ママの秘密基地、お祖母ちゃんとケンカして飛び出した時によく来てたんだ … 悪い子だったからね、あんたと違ってさ」


… … … … …

春子は灯台の元、高校生の自分が書き残したままの落書きをアキに見せました。

「東京、原宿、表参道 … すげえ、これ全部ママが書いたの?」

「そう」


他にもいくつも落書きがありました。

『愛羅武勇』

「あい・ら・ぶ … いさむ、いさむって誰?」

「アイラブユーって読むの」


アキは感心しています。

「これは?」

『舞蹴蛇苦尊』

「ぶ、ぶ・ける・へび … マイケル・ジャクソンだ … 」

書いた本人もすぐにはわかりませんでした。

「はは、どうかしてるよねえ、田舎が大っ嫌いだったからね」

当時を振り返る春子です。

『海死ね』『ウニ死ね』という落書きがあるのも見つけたアキ。

「ホントだ」

「あんたと正反対だねえ」


アキはうなずいた後に言いました。

「っていうか、ユイちゃんみたい」

「へえ、あの子そうなんだ?」

「うん、卒業したら東京行くんだって」


… … … … …

「あんたは … 東京、戻りたいとか思わないの?」

やや遠慮がちに春子はアキに尋ねました。

「うん、今んとこ平気」

その答えを聞いた春子がつぶやくように言いました。

「よかった … 」

「えっ?!」


… … … … …

「よかったって、どういう意味?」

春子は少し慌ててみえました。

「知らないし … 言ってないし、よかったなんて、何言ってるの?」

とぼけた春子は灯台を後にして堤防を引き返しはじめました。

そのあとを追いながらアキは声をあげました。

「待ってよ、春ちゃん!」

「はるちゃん?!」


我が娘に愛称で呼ばれて、春子は驚いて振り返りました。

「だって、ママって呼んじゃいけないんでしょ?」

春子は思わず吹き出してしまいました。

「ははは、バ~カ」

ふたたび歩きだした春子にアキがじゃれついてきました。

「春ちゃ~ん」

「やめてよぉ」


笑いながら走り出した春子とアキ … 東京にいた頃のふたりでは考えられないような夜でした。

… 春子役のキョン2がアサイチにゲスト出演した時に、アキが「このシーンの撮影がずっと続けばいいのにと思いました」とお気に入りにあげていたシーンです。 … ようやく放送されましたね。 … 閑話休題

… … … … …

家に帰って、寝床に戻ったふたり。

「ああそうだ、いいこと教えてあげようか … 昔ね、お祖母ちゃんに潜り教わっている時に言われたの、長く深く潜るために必要なものって何だと思う?」

アキは布団の上に飛び起きて春子に尋ねました。

「ヒントは、呼吸に関すること」

少し考えたアキがわかったと言って答えました。

「エラ、エラ、エラ呼吸!」

「エラのある人間はいません! … 人間の体の中で一番酸素を使うのが、脳みそなんだって … 脳みそを使えば使うほど、考えれば考えるほど酸素を使うんだってよ」


アキの表情がパアっと明るくなりました。

「つうことは、脳みそを使わなければ長く潜れるってことか … なあんだ、だったら得意中の得意だっぺ!

… 脳みそ使わなきゃいいんだべ? 楽勝だあ!」


安堵したアキは即眠りにつきました。

… 本当にこの子、理解したのかしら? 

… … … … …

「春子さん、朝ご飯ですけど」

夏がいくら呼んでも、夜更かしした春子は起きてきません。

あきらめた夏は、「先に食うべ」と食卓に着きました。

すでに座っていたアキは夏にあることを願い出る機会を窺っていました。

「何だよ?」

その気配を感じた夏の方からアキに尋ねました。

「あたし、本気獲りさ、行ぎてえ!」

そんなことだろうと予想していたのでしょう、夏は別段驚きもしませんでした。

「船さ乗って、沖さ行ってみてえ」

「なして?」

「安部ちゃん、明日で終わりなんでしょ … 思い残すことなぐ引退できるように、安部ちゃんいなくてもウニ獲れるってとこ見せてやりてえんだ、だめ?」


夏は一言「だめだ」と言いました。

「なして?」

「本気だからに決まってっぺ」


簡単に許してもらえるとは思ってはいなかったアキですが、やっぱりあきらめきれません。

しかし、夏の話には続きがありました。

「それでも行きてえのなら、勝手にしろ」

「えっ、いいの?!」

「来んなって言っても、来るんだべ?」


アキはニッコリうなずきました。

… … … … …

「そりゃ、ダメだ」

アキは喜び勇んで漁協に報告に行きましたが、今度は組合長が許可しません。

「なしてえ?」

かつ枝が代わって説明しました。

「あんな、アキ … いつもの実演と違って、本気獲りには漁業権が必要なんだ」

海に潜って漁することを許可された権利です。

そして、その権利は一家で一人にしか認められていないのです。

「乱獲防止だ、ウニも大事な資源だからよ、なんぼでも獲っていいってことになると、いなくなるべ?」

「つまり、アキちゃんが行ぐってことは、夏ばっぱ行けなくなるってことなんだよ」

「じぇじぇ … 」


そんな決まりがあることを夏は何も言わなかったので、アキは全く知りませんでした。

ちょうど、漁協にやって来た夏に組合長はアキの話を確認しました。

「そういう訳で、今年は天野家からはアキがエントリーしますんで」

夏は頭を下げました … 孫の気持ちを汲んで、一人分しかない権利を夏はアキに譲ってくれたのでした。

9月30日は、海女の口開け(本気獲り)といって、北の海女にとって最も重要な日です。

7月1日の海開きから3ヶ月間、観光海女としてサービスに徹してきた海女が、この日だけは自分と家族のために漁をしてよいのです。


… … … … …

北三陸駅の待合室、アキから本気獲りのことを聞いたヒロシは言いました。

「そっか、じゃあ頑張んなけりゃね … 俺もビデオカメラ持って応援に行くから」

「やめてよ、ただでさえプレッシャーで押しつぶされそうなのに!」


アキにしては珍しくピリピリとした強い口調でした。

「仕事だよ、アキちゃんとユイ撮影するのが」

それなら仕方がないこととアキはあきらめました。

「ごめんね、巻きこんじゃって … 俺が君のビデオ、アップしたばかりに大騒ぎになって」

「いえいえ、お構いなく、お客さん増えて、皆喜んでますから」


ヒロシはアキに何か用があるらしいのですが、電車に乗る時間が迫っていました。

「ストーブさん、急ぎの用事じゃなかったら、また日を改めて」

席を立とうとするアキをヒロシは引き留めて言いました。

「心配なんだ、アキちゃんのことが」

「いやだからお構いなく、自分でもわかってるし、チヤホヤされるのは今のうちだけだって … 女子高生の海女なんて珍しいから、一時的に騒がれているだけだし」

「そんなことないよ!」


ヒロシがムキになって言ったのでアキは変に思いました。

「ごめん … 自分で蒔いた種なんだけど、君の人気が出てうれしい反面、君が遠くへ行ってしまったような気がして」

「何処にも行きませんよ、学校と浜の往復ですよ」


… … … … …

「いや、実際の距離の話でなく、気持ちの距離 … 」

「気持ちの何?」


鈍感で幼いアキにヒロシの言葉のウラなど読めるはずもありませんでした。

「っていうかさ、お母さんから何も聞いてない?」

ヒロシは、思わず口走っていました。

「普通何となく伝えると思うんだけどな … 」

ぼそぼそつぶやくヒロシ … 春子にあれだけ反対されたことは忘れてしまったのでしょうか?

「何なんですか?」

電車の時間が気になるアキはいい加減面倒になってきています。

「好きなんだよ」

… 言ってしまいました。

「じぇじぇ」

アキは思わず立ち上がりました。

… … … … …

「 … ママが?」

「ちがう、アキちゃんのことが好きなんだ!」


アキは固まってしまいました。

「ごめん … お母さんには反対されたんだけど、我慢できなくて、取りあえず気持ちだけ伝えたくて … 答えはすぐじゃなくていいんだ、じっくり考えてからで」

自分の本位の言いぐさでした。

「やばい … 」

「えっ?」

「わっ、やばい、やばい、やばい!」


アキが頭を押さえてかがみ込んだので、ヒロシは慌てました。

「脳が、脳みそ使っちゃダメなんです、考えちゃダメなんです、酸素使っちゃダメなんです! じぇ! じぇじぇじぇ … 」

取り乱すアキにオロオロするヒロシ … アキはヒロシに向き直りました。

「本気獲りなんです、明日 … ああ、もう最悪 … 何してくれてるのよ、ストーブ!」

怒りがこみあげてきたアキはヒロシを突き飛ばして、待合室を飛び出して行ってしまいました。

ベンチの上で呆然としているヒロシ、切符売り場から一部始終見ていた吉田が笑顔で言いました。

「残念でしたねえ、ふふふ … 」

… … … … …

その夜、アキは眠れませんでした。

無理もありません、はじめて異性から告白されたのですから …


無理に目をつむって、頭の中でウニを勘定しました。

「ウニが1匹、ウニが2匹、ウニが3匹、ウニが4匹 … 」

『好きなんだよ!』


ダメだ、眠れない。

しかも、相手はよりによって親友の兄。

日付はすでに本気獲りの当日 … 時計の針は午前3時を指しています。

「ウニが1匹、ウニが2匹、ウニが3匹、ウニが4匹 … 」

『アキちゃんのことが好きなんだ!』


眠りに落ちそうになると、ヒロシの言葉が思い起こされて目が覚めてしまう、その繰り返し …

「ダメだ、考えちゃだめなんだ … 」

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