NHK朝ドラ『花子とアン』『ごちそうさん』『あまちゃん』…ストーリーを勝手に解釈&裏読み … ほぼネタバレ…
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2013年05月15日 (水) | 編集 |
第39話

「行くよ!」

アキの顔を見た春子、うなずいたアキ …

春子はラジカセの再生ボタンを押しました。

『 … 天野春子、高校2年生17歳です。聴いてください、「初恋」』

「恥ずかしい … 」


若かりし頃の自分の声を聴いて、春子は顔を手で覆いました。

イントロが流れ始めます。

「これね、ここで録ったの … 8トラのカラオケの機械を漁協で借りて、ここに持ち込んで … 本当は聖子ちゃんの曲歌いたかったんだけど、カセットに入ってなかったのよ」

… … … … …

その頃、梨明日でもちょうど~大吉が春子からもらった~同じカセットをかけていました。

♪五月雨は緑色 悲しくさせたよ ひとりの午後は …

17歳の春子の歌声。

久しぶりに聴いたと懐かしがる保に大吉は言いました。

「おら、しょっちゅう聴いてる」

「駅長はな、春子さんからこのテープを受け取ったのは、自分だけと勘違いして、すっかり舞い上がっちゃったんだよ」

「デモテープの意味がわがんねかったんですよね?」

「しかも中身が『初恋』だべ、俺に惚れてると思うべ?」


正宗に聞きましたが、特に言葉は返ってきませんでした。。

「そう思い込んで24年間、駅長は独身を貫いてるんだ」

「あれ、でも奥さんいましたよね?」


正宗は大吉と小百合のことを知らないとタカをくくっていたのでしょうか …

「 … 俺の話はどうでもいいべ、とにかく春ちゃんがテープを送って、しばらく経って、たまたま漁協で会ったんだよ」

… … … … …

1984(昭和59)年。

届け物があって漁協を訪ねた大吉を見かけると、春子がうれしそうに話しかけてきました。

「見て見て、受かった、『君スタ』のテープ審査受かった!」

春子はテレビ局からの通知の葉書を大吉に見せました。

「じぇじぇっ!」

春子は大吉を人目の届かない部屋の隅に連れて行くと、小声で説明しました。

「7月7日土曜日・朝9時、東京NYBSテレビ・スタジオに集合してくださいって」

「すっげえすっげえ、夏ばっぱ知ってるのか?」


春子の表情がいきなり陰りました。

… … … … …

「夏さんには一切相談しなかったの … まあ、うすうす感づいてるとは思うけどね。いつか熱も冷めるって思ってたんじゃないかな?」

アキにそう語る春子。

… … … … …

あの日 …

春子からテープ審査通過の通知を見せられた夏は、葉書を読み終わるといきなり放り捨てました。

「くだらねえ!」

葉書を拾った春子は夏に向かって土下座しながら言いました。

「お願い、二度とないチャンスだから行かせてください!」

「だめだ、芸能人なんておめえ、水ものだ、何の保証もねえし … 第一、おめえ土曜でねえか、学校どうするんだ?」


元々その日は休むことになっていると春子が言うと、夏は改めて尋ねました。

「受かったらどうするんだ、この町さ捨てて東京で暮らすのか?」

「 … 次の週も行ぐ、10週勝ち抜かないとデビューできないの! … 落ちたらその時点で終わりだけれど、受かったら次の週も行ぐ」

「毎週土曜日さ東京通うのか?」

「 … 大丈夫だよ、10週なんて無理だから … 」


… … … … …

春子のこの一言で夏の顔色が変わりました。

「もちろん、1週や2週は勝ちたいけど、10週なんて無理」

「だったら、行ぐな! 途中で負けるって分かってて、大騒ぎして東京さ行ぐのか? … 恥ずかしい、寝言語ってるんでねえ、バカこの!」


席を立ってしまった夏のあとを春子は追いかけました。

「本気だと思って真面目に聞いてりゃ、ええっ、10週なんて無理だあ? … 遊びさ行ぐのか?

違うべ、アイドル歌手さなりたくて行くんだべ?」


春子はうなずきました。

「だったらなれ、勝て! … 負けた時のこと考えてるぐらいなら、最初から行ぐな、バカこの!」

「ごめんなさい!」


春子はもう一度土下座しました。

「ごめんなさいじゃねえ、本気か遊びか聞いてるんだ! … 1回や2回勝ってどうするんだ、0(ゼロ)か10しかねえ、どっちだ?

0か、10か?」


夏は春子の目を見つめ、春子もしっかり見つめ返して言いました。

「10です」

「 … わがった、なら行ってよし」

「本当に?」

「組合長には、おらがちゃんと説得してやる」


… … … … …

「夏さん」

その時、玄関からかつ枝の夏を呼ぶ声がしました。

迎えに出ると、長内夫妻、弥生と共にひとりの男性が立っていました。

見覚えのあるその人のことを組合長が紹介しました。

「こちら北三陸市の市長さん、知ってるべ?」

… … … … …

「えっ、市長が直々に来たんですか?」

梨明日では、いつ来ていたのか長内夫婦が当時のことを正宗に話して聞かせていました。

「んだ、それだけ春ちゃんが期待されてたってことだ」

… … … … …

春子に頼みがあるという市長、夏立会いの上で話しはじめました。

「明日、北三陸鉄道が開通すれば、観光客も増える、東京からも人が来る」

「新聞やテレビの取材も来る、ちょうど海開きで袖が浜の海女も注目される … こんなチャンス、滅多にねえべ!」


組合長も力説しました。

「おめえしかいねえんだ、春子、頼む!」

弥生が春子に絣半纏を渡しました。

「袖が浜の未来のためだ、頼む、潜ってけろ!」

かつ枝がそう言って頭を下げると、組合長、弥生、市長までが同じように頭を下げました。

17歳の少女は大人4人に頭を下げられて戸惑っています。

「あとはおらが話して聞かせるから、悪いようにはしねえから … 」

… … … … …

「掌返したのよ、夏さん、ひどいでしょ? … さっき説得するって言ったのに、全然話違うじゃんって、内心もう腹が立って仕方なかったの」

「それで、話し合ったの?」


… … … … …

市長たちを見送った夏は、東京のことも海女のこともどちらにも一切触れずに …

「明日も早い、そろそろ寝るべ」

着替えもせずにそのまま自分の寝床に入ってしまいました。

「母ちゃん」

夏の言葉を待っていた春子は、梯子を外されたような気分でしたが、それでも母の枕元に立って言いました。

「やっぱり、海女やりたくねえ … 東京さ行ぎてえ!」

… … … … …

「いっつもそう、最終的には自分で決めろって、突き放すのよ … っていうかもう、出て行けってことだと思ったよね、その時は … 」

翌日、開通した北三陸鉄道リアス線に乗って、春子はこの町を後にしたのでした。

… … … … …

「あん時、あそこで引き下がらずに連れて帰っとけば、こったらどうしようもねえ男につかまんねえで済んだのにい」

そう言って、コップのウーロン茶ダブルを飲み干した大吉 … 目が据わってきています。

「おいおい、駅長またウーロンハイ飲んでます」

困った顔の正宗。

… やっぱり、嫌な予感的中。

「今夜は確信犯だ、この野郎! 表へ出ろ、この野郎、おい!」

酒の力を借りて何をしたかったのか …

立ち上がった大吉のことを吉田と保が店の外に引っ張り出しました。

「すみません、何だか結局絡んじゃって」

ヒロシが正宗に謝りました。

「いえ、僕も初めて聞く話ばかりだったんで … 家内は自分のこと話したがらないんですよ」

… … … … …

「見送りにも来てくれなかったしさ、結局、夏さんがあの時どんな気持ちだったのか、いまだにワカンナイ …

応援する気持ちがあったのか、それともこの町に残ってほしかったのか … 」

「どっちもじゃない?」

「どっちも?」


アキはうなずきました。

「もちろん、さみしいって思う気持ちもあっただろうけど、頑張れって気持ちもあったんだよ」

自分の考えも及ばないことを言われて、わが娘ながら感心して春子は聞き返しました。

「どうしてそう思うの?」

「 … わがんねえ」


その程度のことか … あきれるやら、ほっとするやら …

「都合悪くなると訛るよね、あんた」

「だって、ママが東京行かなかったら、パパと知り合ってないし、私も生まれてなかったし … 」


正宗のことを持ち出されたからか、春子は鼻で笑ってしまいました。

「えっ、生まれない方が良かった?」

勘違いしたアキは母に尋ねました。

「何言ってるの?」

「私が生まれたから、アイドルあきらめたの?」

「そんな訳ないでしょ、バカなこと言わないの」

「じゃあ、なんであきらめたの?」


春子は言葉に詰まってしまいました。

話の流れで当然予想していなければいけなかった質問でした。

「 … まあ、いろいろあったのよね」

結局、言葉を濁らしました。

「でも、全然アキのせいじゃないからね … だって、あんた産んだの25の時だもの」

… … … … …

「つうか、親って本当に難しい!」

「え、なんで?」

「だって、アキが『海女やりたい』って言い出した時やさ、『南部もぐりやりたい』って言い出した時にさ … 今一つこう強く出れないのよね、ママ

だって、アイドルになりたかったんだよ、なれると思って高校辞めて勝手に東京行っちゃったんだよ、ねっ?」


これにうなずいていいものかどうかアキは迷いました。

「ああ、もうなんか一杯しゃべったらお腹空いちゃった はははは」

… … … … …

「それはねえべ、夏っちゃん」

ふたりが居間に下りると、忠兵衛と夏が楽しそうに笑いながら話していました。

今日は飲まないと言っていた酒も入っているようです。

「あれ、どうしたの?」

「いいとこさ来た、ここさ座れ」


忠兵衛は春子とアキを傍らに座らせると、畏まって話しはじめました。

「アキ、お祖父ちゃんなあ、漁師辞めるじゃ」

「じぇじぇっ?」

「日曜の船さ乗って、沖に出る予定だったけどな、やめた。 

もう歳だべ、無理して船さ乗んなくてもいいかと思って、夏っちゃんも心配みてえだし、アキもいるし、春子もな …

だから、陸で第二の人生楽しむかってな」


急なことなので驚きを隠せない春子とアキです。

「明日、漁協さ行って引退宣言してくるじゃ、ついでに仕事紹介してもらうべと思って … 」

「うんうん、長い間ご苦労様でした」


春子は父に労いの言葉を掛けました。

「ビール飲む?」

「おお、もらうべ」


… … … … …

「じゃあ、祖父ちゃんここで一緒に暮らすのか?」

「当たりめえだおめえ、ここはおらの家だど」


アキの顔がパアっと明るくなりました。

「やったあ、ばっぱいがったね!」

「へへへ まあね」


台所で食事の支度をする夏が、ビールを取りに来た春子にそっと耳打ちしました。

「定期健診の結果、あんまりよぐねがったみたいだ」

「えっ?」

一度は死んだと思い込んでいた父、忠兵衛 … 幸い元気に暮らしていますが、67歳のお祖父ちゃんなんです。


改めて父の年老いた姿を見つめた春子でした。

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