NHK朝ドラ『花子とアン』『ごちそうさん』『あまちゃん』…ストーリーを勝手に解釈&裏読み … ほぼネタバレ…
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2013年06月26日 (水) | 編集 |
第75話

「じぇじぇじぇっ!」

「誰? … おはよう!」


♪師走は忙しい、町は慌ただしい …

< ユイちゃん、事件でがす … 正式なメンバーですら、中々会ってもらえない太巻さんと、何故か今、奈落にふたりきり … >

「ねえ、ガール?」


太巻は、一旦踊るのを止めて、アキに声を掛けました。

「はいっ」

♪果てしなく …

二通りの振りをしてみせて、アキに尋ねました。

「どっちがいいと思う?」

「はい?」

「だから、どっちが好き?」

< 試されてる … これはテストなのか? おらのアイドルとしてのポ、ポ、ポテンシャルを試しているのか? … 教えてけろ、ユイちゃん! >


考えあぐねるアキ。

「どっちでもいいか? はは … 」

とにかく何かせねば …

アキは、慌てて鏡の前に立つと …

両肩を突っ張らかして肘から先をブラブラさせながら左右に動きました。

♪果てしなく …

「 … がいいと思います」

太巻が聞いたどちらでもない、咄嗟に自分で考えた振りをみせたのです。

それを見た太巻は腕を組んで考え込んでしまいました。

よせばいいのにアキはもう一度、同じ振りをしました。

♪果てしなく …

「 … がいいと思います」

じっと、アキのことを見つめる太巻。

< やべえ … 怒ってる … >

… … … … …

「おはようございます」

その時、頭上から声がして、ステージ衣装を着た少女が、らせん階段を下りてきました。

「じぇじぇっ」

< め、めんこい … 顔ちっちぇ、そして足が長え!>


アキはその美少女に目を奪われました。

「マメりん、Bメロの振り、今日から変えるから」

マメりんと呼ばれた少女は返事をすると太巻の隣に並びました。

♪果てしなく …

「 … にするから」

太巻はアキと同じように踊ってマメりんに見せました。

「はいっ」

♪果てしなく …

今度はふたり並んで踊りました。

自分の振りが採用された? … アキは唖然として、ふたりのダンスを見つめました。

「皆に伝えておいて」

太巻はマメりんに指示すると、アキに近づいてきました。

「僕、初めて?」

「あ、直接は … 訛りすぎる海女の」

「ああ、ネットで見た … そうだそうだ、『潮騒のメモリー』歌ってた … 」


アキはうなずきました。

「東京に来てたんだ、もうひとりの子は?」

「ユイちゃんは、家庭の事情でちょっと遅れてて … 」

「太巻さん、戻ってもいいですか?」


振りの確認を終えたマメりんがそう聞きました。

「ごめんごめん、知ってるよね? 有馬めぐ、通称マメりん、アメ女のセンター」

太巻がアキに紹介しました。

「じぇじぇっ」

< この子がセンター! … どうりでめんこい … >

「誰のシャドウやってるの?」

アキに尋ねる太巻。

「あ、いや、まだ … 」

「まだ決まってないのか … じゃあ、マメりんのシャドウやるといいよ、いいよね?」


太巻は、マメりんにそう言いました。

< びっくりしすぎて、『じぇっ』すら出ませんでした … >

マメりんは、特に返事はせず、ニコリと笑って、またらせん階段を上って行きました。

「じゃあ、頭からやるよ」

アキは急いで、太巻の隣に並んで、言われるとおりに振りをマネました。

♪暦の上ではディセンバー …

階段の上からその様子を見たマメりんが一瞬、不満げな顔をしましたが … 太巻の言葉は絶対なのです。

… … … … …

休憩所、GMTのメンバーがたむろしています。

「太巻さんって、元々ダンサーだったらしいよ」

しおりが言いました。

「はっ、マジ? … 知らんかった」

驚く喜屋武。

「ZOOのメンバーやっとたやろ?」

真奈が見当違いなことを言ったので、アユミがツッコミました。

「それ、EXILEの人じゃって」

「トシちゃんのバックで踊ってたんだって」


何処で仕入れてくるのか、しおりは事情通です。

… … … … …

「だから、今でも『振り先』なんだって」

『振り先』とは?

歌詞が先にあって、それに合うメロディをつけるのが『詞先』、メロディが先にあって、それに合う歌詞を書くのが『曲先』だと、しおりは言いました。

「じゃあ、『振り先』ってことは?」

「振りが先なの … 詞も曲もないのに、振りを考えて、それに合う詞と曲をつけていくんだって」

「じぇじぇじぇ~」


… 『じぇ』がGMTにすっかり浸透しました。

「2次元から3次元、2次元から3次元 … ズッキュ~ン!」

ガラス張りの社長室で振りを考えている太巻を見て、感心するアキたち。

「音楽もないのにさ、よくあんなに踊れるよね … 」

… … … … …

「まいど、無頼寿司です! 特上10人前お持ちしました」

寿司の出前が届くと、太巻が社長室から出て来ました。

「皆、寿司届いたよ!」

アメ女のメンバーを引き連れて、上の階へ上がって行きます。

「太巻さん来ると、必ずお寿司取るの」

薫子が言いました。

「もちろん、食べれるのは正規メンバーだけだよ」

しおりがアキに念を押しました。

… 揺るぎない階級制度です。

… … … … …

梨明日。

春子が店の準備をしながら、電話をしています。

「そうよ、そのアイドルよ … これから1年間レッスンして … っていうかさ、この話今度でもいいかな?! … 今仕込みでバタバタしてるんだわ!」

電話の相手は、正宗です。

… … … … …

「仕込みと娘とどっちが大事なの、君は? … アイドルなんて、そんな地に足のついてない!」

「ああ、もうやったやった … そういうのね、さんざん先週やりました」

「先週って … 知らないよ、何も聞かされてないんだよ、こっちは!」

「あの、もう踏ん切りついてるんで、お構いなく … 」

「ザックリしてるなあ … いきなり訪ねて来たんだぞ」

「あっ、っていうかさ、何で追い返したの?」

「 … 追い返してはいない。

それは兎も角、平気なのか、芸能界なんて … ダマされてるんじゃないのか?!」


… … … … …

「大丈夫よ … 社長が太巻だから」

意味ありげに春子は言いました。

「フトマキ? …  えっ、太巻!」

その名前を聞いて、正宗は相当驚いています。

「へえ、知ってんだ?」

「 … 知ってるも何も、それ、ダメだろ!」


… … … … …

一方、アキは合宿所から夏へ電話をかけていました。

「うん、だから、おらのダンスが太巻さんに認められたんだ! … ♪果てしなく~ってやつ」

「はああ、いがったなあ … センターって真ん中のことだべ?」

「違うよ、夏ばっぱ … シャドウっていうのは、補欠みてえなもんだ。

センターの人がケガで休んだ時だけ、代わりに踊るの」

「ああ、そうかいそうかい … ま、元気で何よりだ」


囲炉裏端で電話をかけている夏の横で弥生が焼いたスルメを裂いています。

「まあな、皆変わりねえか?」

「ねえ、弥生の差し歯が取れたぐらいだ」

「じぇじぇっ」


それは一大事です。

ニタっと笑うと前歯に1か所隙間ができています。

弥生は夏に代わって電話に出ました。

「聞いてけろアキ、まだ誰にも教えていない穴場があってよ、行ってみたらウニがゴロゴロいてよ … 『じぇっ』って言った途端に差し歯が飛んでよ … 気がついたら海の底だあ、なんぼ探しても見つからねえ!

20万の損害だ! はっはは … 」


相変わらず豪快に笑いました。

「あ、そうだ、ワカメと海苔送ってけろ、味噌汁さ入れるから」

… … … … …

電話が終わり、アキは二段ベッドの上に同室の薫子が戻って来ていることに気づきました。

「ごめんごめん、うるせかったべ?」

「東北の訛り、懐かしい」


薫子は微笑みながら言いました。

「宮城と岩手はやっぱ違うか?」

「北の方だから結構似てる、『じぇじぇっ』とか言わねえけど」

「そうか … まあ、おらの訛りは自己流だけどな」

< 何かと不安だらけですが、取りあえず、飯と寝る部屋と訛ってるルームメートは確保できました >


… … … … …

アキは『暦の上ではディセンバー』を覚えるため、消灯後もヘッドフォンをつけて流していました。

♪果てしなく ラララ 貪欲、貪欲 …

「あっ!!」

突然飛び起きるアキ、何かを探して荷物を漁り始めました。

「大丈夫か?」

何事かと、薫子が心配して声を掛けました。

アキが取り出したのは、1通の封筒でした。

『これ、あとで読んでね … 』

上京する時に駅で春子から渡されたものです。

不意に思い出しました。

… … … … …

「危ねえ、危ねえ … 忘れるとこだった」

部屋を出て、階段に腰を下ろし、封を開けました。

『アキへ

今ごろあなたは宮古から仙台へ向かう途中でしょうか、あるいはもう新幹線に乗ったかしら?』

「ごめん、ママ … とっくに東京、だいぶ落ち着いてる」

『二度にわたって手をあげてしまったこと、流石に申し訳なかったと、多少思わなくもないです。

その頃から … いえ、もっと前、あんたがアイドルとやらにあこがれはじめた頃から、いつかこの話をしなくちゃと思っていました。

これはママの、誰にも話していない、数年間の話です … 』

… … … … …

< 1984(昭和59)年、夏 … おらのママこと天野春子さんは、上野駅に降り立ちました。

素人参加型オーディション番組『君でもスターだよ!』に出場するためです。 >

「はい、7組目のチャレンジャーは、東北ブロックから岩手県北三陸市の高校生、天野春子君です」


司会者に紹介されて、春子はステージに上がりました。

歌は松田聖子の『風立ちぬ』です。

< いける! ママは手応えを感じたそうです … 歌いだしのリズムも高音の伸びも申し分ない …

そして、チャンピオンの歌を聴いた時、ママは勝利を確信しました … 唯一、不安なことがあるとすれば、審査委員長のヘッドフォンのコードは抜けてる … >


… … … … …

「お待ちかねの結果発表 … スイッチオン!」

ドラムロールの後、電光掲示板に表示された結果は …

「62対38でチャレンジャー天野春子君の勝利!」

司会者が春子の手を取り高く掲げると、頭上のくす玉が割れて紙吹雪が舞いました。

< 結果は圧勝、ママは見事、第135代目チャンピオンの栄冠に輝きました >

トロフィーを手に、チャンピオンの証の王冠を被りマントを羽織って、満面の笑みを浮かべる春子。

思えば、この時が絶頂でした。

「さあ、新チャンピオンの天野春子君、来週も勝ち抜けるのか? … と、言いたいところですが、ここで悲しいお知らせがあります」

「えっ?」

「 … 実は、『君でもスターだよ!』は本日の放送を以て終了となります」


全く寝耳に水の話でした。

「7年間、ありがとうございました!」

「ええええっ!」

「来週からこの時間は、『ものまね、君でもスターだよ!』と題しまして、装いも新たにスタートいたします!」

< 突如告げられた番組の打ち切り、ママは天国から一転、奈落の底へと、突き落とされました >


… … … … …

「あの、私ってどうなるんですか?」

「まあ、幻のチャンピオンってとこだよね」


プロデューサーは無責任に笑いました。

「あの困るんです、本当に困ります … 」

納得できずに食い下がる春子にプロデューサーは聞きました。

「ものまねできる、伊代ちゃんとか?」

「 … ものまね、ちょっとできないんです … 」


… … … … …

トロフィーと花束を手に楽屋を出た春子は、途方に暮れていました。

「ちょっと待ってくださいよ」

「しつこいなあ」


先ほど、春子たちのバックで踊っていたダンサーの中にいた、ひとりの青年がプロデューサーに食いついていました。

「ものまねできないの?」

「こう見えて、僕トシちゃんのバックで踊ってるんです」

「知らねえよ、ものまね番組だよ、ものまねできなきゃクビ!」


冷たく言い放ったプロデューサー。

… … … … …

ブツブツ言いながら歩いてくる青年、春子とすれ違いざまぶつかってしまいました。

「あ、すみません … 」

落ちた花束を拾う青年。

「ありがとうございます … 」

ふたりはまたお互いに別々の方向へ歩き始めました。

「ものまねなんかできないよ … 」

その青年こそ、若き日の荒巻太一 … 太巻だったのです。

『その人がママの運命を変えることになるとは、その時は思いもしませんでした … 』

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