NHK朝ドラ『花子とアン』『ごちそうさん』『あまちゃん』…ストーリーを勝手に解釈&裏読み … ほぼネタバレ…
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2013年07月01日 (月) | 編集 |
第79話

< 夏休みも終わりに近づいた8月のある日、おらはひとりで東京さ来ました。

人気グループ『アメ横女学園』の補欠として、『奈落』と呼ばれるレッスンルームで下積み生活を送っています。

… そんなある日、おらは憧れの人と出会います。

ユイちゃん、ママ、夏ばっぱ、おらナンダカンダいってツイてんじゃねえか? >


… … … … …

合宿所の朝。

「なして黙ってたんですか?」

「 … 何が?」


アキは水口の顔を見るなり、朝の挨拶もそっちのけでいきなり尋ねました。

「鈴鹿ひろ美と知り合いだったなら、言ってくれたらいいのに」

鈴鹿ひろ美の持ち歌『潮騒のメモリー』がレパートリーで、そのままグループ名だったのですから、ひとこと教えてくれてもいいのにと思ったアキです。

「ああ、向こうは俺のこと覚えてなかったけどね」

「いやあ、でもすげえよ … 鈴鹿ひろ美と会っちまったよ」

「鈴鹿ひろ美“さん”ね」

「ああ、もう“さん”付けで呼ぶ間柄か」


何を言われても有頂天のアキに水口はもうひとつ釘を刺しました。

「でもその話、会社でしない方がいいよ … 鈴鹿さんと太巻さん、いろいろあったらしいから」

… … … … …

アキは早速、夏にも報告の電話を掛けました。

「鈴鹿ひろ美ってあれだべ? ここさポスター貼ってある、静御前」

現在、放送中の大河ドラマにひろ美は静御前役で出演しているのです。

「んだんだ、静御前にお寿司ご馳走になっちゃったの」

「いがったなあ、ばっぱのおかげだな?」

「まあな、本当の値段知ってたら、あんな店行がねえよ … ダマしてくれてありがとう」


回るの1,000円、回らないの2,000円というのは、アキをからかって言ったことだったようです。

「 … 皆、変わりねえか?」

「んだな、美寿々に彼氏ができたぐらいだ」


海女カフェの詰所で電話を受けている夏の目の前には、新しい彼氏と仲睦まじくしている美寿々がいました。

「じぇじぇっ!」

しかも相手はバングラディッシュ人です。

「さすがに今回は駆け落ちは無理だ」

「それから、またユイちゃんがミス北鉄に選ばれたど」


… … … … …

美寿々から聞いて、アキはすぐにヒロシに電話をしました。

「そうなんだ、二連覇 … 授賞式は欠席したから、俺が代理でティアラ受け取って … 」

「そうですか … どうですか、最近は?」

「親父はちょっとずつよくなっているんだけどね … 」


そのあと、口を濁すヒロシ。

「 … アキちゃんは気にしなくていいよ」

「そうはいかねえです!

おらとユイちゃんは、一蓮拓郎です!(×拓郎、○托生)

二束三文でやっていくんです!」


言葉の使い方は間違っていましたが、アキの気持ちがヒロシには伝わりました。

「二人三脚、かな … ありがとう。

元気は元気なんだけど、学校行ってないんだ …

お袋と交替で親父の看病してて、ちょっと休んだら行きづらくなったみたいで … 何しろ、こっちじゃ有名人だろう … 」


… … … … …

『ごめんね、アキちゃん … アキちゃんは行って、大丈夫、必ずすぐ行くから、ね … 』

旅立った日のユイの言葉を思い出し、たまらなく切なくなるアキでした。

… … … … …

北三陸駅に入ってくるユイ、顔が半分以上隠れるような大きなマスクをしています。

「あれ、北鉄のユイちゃんじゃねえ? じぇじぇじぇ~ 」

ひとりのヤンキーが目ざとく見つけて近寄ってきました。

「握手握手、行ったよ、海女カフェ、海女~ソニック」

ユイは顔を伏せて通り過ぎようとしましたが、ヤンキーはしつこくまとわりついてきます。

「あれ、東京さ行ったんでねえの? もう帰ってきたの?」

無視して懸命に逃げようとしますが、先に回り込みました。

「逃げることねえべ … なあ、カラオケ行くべ?」

その時、ヤンキーの肩に手がかかりました。

… 磯野でした。

「よせよ、彼女嫌がってるだろ?」

学校ではお茶らけていることが多い磯野ですが、その真剣な眼差しに恐れをなしたか、ヤンキーは「覚えていろよ」と捨て台詞を残して去って行きました。

「覚えてるさ!」

… … … … …

ユイの方を向き直り心配そうに見つめる磯野。

しかし、ユイは目を伏せたままです。

「普通科の先生嘆いてたど、学校さ来ねえって … 学科は違うけど、先生ある意味、潜水土木の生徒より、ユイちゃんのことが … 」

磯野の肩に誰かの手がかかりました。

… 吉田でした。

「何だ、この野郎?」

「よせよ、彼女嫌がってるだろう?」


その間にユイは立ち去ってしまいました。

… … … … …

喫茶リアス。

ため息をつく吉田。

「何とかしてやりてえ … 」

ため息をつく大吉。

「何とかしてやりてえ … 」

ため息をつく春子。

「だから、それが重いって言ってるの … 放っておいてやんなよ、ほとぼりが冷めるまでさ」

「いつよ、いつほとぼりが冷めるのよ?!」


段々声を荒げる大吉。

「いつになったらユイちゃんは前みたいに北鉄さ乗ってくれるのよ、さわやかな笑顔ふりまいてくれるのよ!」

泣き出してしまいました。

「あたしに当たんないでよ!」

「すみません … おらたちにはその微妙な女心はわかりません。

逆に『今』って言ってもらえれば、そのタイミングで慰めます … 」


大の男ふたりがカウンターで雁首揃えて泣き続けていました。

… … … … …

アキは屋台の小百合に相談に行きました。

「何とかしてやりてえなあ」

ユイの話を聞いて、小百合も心を痛めているようです。

「だけど、ガンバレなんて言いたくねえし、言える立場じゃねえ … おらもまだどうにもなってねえから」

「すいません」


客が来たので、車内に戻る小百合。

「そばですか、うどんですか?」

手伝おうとアキが客に声を掛けました。

「自分、まめぶ大盛り」

注文した客の顔を見て驚くアキ … 種市浩一でした。

「じぇじぇじぇじぇっ」

「おうっ」


先日は、思わず隠れてしまった種市でしたが、今日は潔く手を挙げて挨拶しました。

表に周るアキ。

ふたりの様子を見て、小百合も驚いています。

「えっ、何だ、知り合い?」

「東京来たんなら、連絡ぐらいよこせよ、水臭えな」


種市はそう言いましたが、アキは答えました。

「いや、すぐ連絡したら負けっつうか … まだ恋愛感情あるって思われても癪だから」

「面倒臭え奴だな … 」


苦笑いの種市。

「じぇっ、懐かしいな先輩、絵はがき届きましたよ … 羽田空港の拡張工事始まったんですよね?」

「ああ … 」


アキは気づかなかったようですが、種市はどこか空々しい返事をしました。

「南部ダイバー魂は健在ですか?」

「うん … 」


答える時、目を合わせません。

「すげえなあ、潜水土木の花形だもんなあ」

「何処かで飯でも食うか? 天野」

「じぇっ、今、まめぶ入れちまったべ!」


大盛りのまめぶが入ったお椀を手に焦る小百合。

「美味いもん食おうぜ、おごるよ … 一応、社会人だし」

「まめぶは美味いもんじゃないっちゅうの、まめぶの立場はどうなるの?」


文句をつける小百合を横目でチラッと見ただけで、またアキに言いました。

「遠慮しないで、何でも好きなもの」

アキもアキで小百合のことなど忘れたかのように …

「お寿司!」

「アキちゃん … 」


… … … … …

ふたりが訪れたのは、無頼鮨です。

「ユイから連絡あった?」

「最近は … 」


アキは首を振りました。

「先輩は?」

種市も首を振って、答えました。

「父ちゃんの病気のことも磯野先生から聞いた」

「でも、留守電入れたら、メールは返ってきます」


アキはユイからのメールを種市に見せました。

「随分回復して、リハビリの成果も出てるって」

ユイのメールを見て、種市の表情が曇りました。

「これ、相当無理してるじゃん」

「じぇっ?」

「もう大丈夫、ぜんぜん大丈夫、大丈夫だよ、まだ大丈夫って、『大丈夫』って4回も打つなんて、『大丈夫』じゃない証拠だよ」


メールを見返すと、種市の言う通りでした … アキはそんなことにも気づかなかったのです。

「まあ、天野には弱いところ見せたくないんだろうな … 何とかしてやりてえけど … 」

… … … … …

「いいなあ、ユイちゃんは … 」

「うん? … 何がいいんだよ?」

「皆に気にかけてもらえて … こっちさ来てから、ユイちゃんのことばっかり聞かれるんだ」


ユイは『可愛い方』、自分は『訛ってる方』 … ユイが来ていないことを知ると、たいがいの者は落胆した表情を見せました。

「 … わかってても、さすがに凹むわ、安部ちゃんも先輩も案の定、『ユイちゃんは?』って」

「いや、俺は、ほらまだ一応つきあってっからさ … 」

「ヒガンでるわけじゃねえんだ … やっぱ、すげえなって … いねえところで話題に上るってことはよ、皆の心の中さユイちゃんがいるってことだべ?

上手く言えねえけど、それがスターの条件って言うか、華っつうかよ … やっぱ、ユイちゃんは表舞台に立つ人間なんだなって、つくづく思う」


一気に話した後になって、種市の言ったひとことが気になり始めました。

「 … まだつき合ってるのか」

「えっ?」

「そうかそうか、遠距離恋愛続行中か?」


さっきに比べて声も大きくなっています。

「先輩も訛ってる方でねくて、可愛い方が来ればよかったのにって思ってる口だな?」

明らかに嫉妬とヒガミ以外の何物でもありませんでした。

「そうかいそうかい … 何か、すいませんした」

「別にそんなこと言ってねえじゃん」

「 … 言ってねえじゃん? はあ、いつの間にやら標準語かあ、カッコいいなあ … 俺って、南部ダイバーじゃん」

「ちょ、天野!」


さすがの種市も思わず、声を荒げてしまいました。

… … … … …

「聞いてくれ、天野 … 俺、実は … 」

種市は気を取り直して話しはじめました。

「え、まさか … ユイちゃんと別れるのか?」

かすかな期待を抱くアキ、しかし種市にはそんな気は毛頭ありませんでした。

「 … 遠距離恋愛バリバリだ」

「何だよ、俺もう … 何なんですか?」

「俺もう南部ダイバーじゃねえんだ … 仕事辞めた」


全く想定外の言葉でした。

「会社の寮も出た、ユイのことも心配だし、来週にも田舎さ帰ろうと思っている … 」

「な、何で?」


アキは畏まって種市に尋ねました。

「うちの親会社が今、力入れてる計画が2つある … 1つは羽田空港滑走路拡張工事、でもう1つが東京スカイツリーだ。

… 羽田の工事の着工が予定より遅れて、どういう訳かスカイツリーの方に回された」

「潜水土木科なのに … 」

「全然関係ねえ、南部ダイバー魂見せようがないんだ」


しかも、それまで種市本人も知らなかったのですが、高所恐怖症だったらしいのです。

「潜るなら、海底100メートルでも全然平気だけど、上るのは … 5、6メートルでクラクラする。

… それでも踏ん張ってやってきたけど、スカイツリーが634メートルって聞いて、とてもじゃねえが … 」


… … … … …

< 東京タワーに代わる新しい電波塔の建設が、墨田区押上に計画されました。

それを絶好のチャンスととらえ、勝負に出た男がいました。 >


それは、荒巻太一こと太巻、その人でした。

『なぜ劇場を上野に?』というマスコミの質問に太巻はこう語っています。

「『上野に劇場なんて作ってどうする?』『太巻はバカなのか?』 … 株主から散々叩かれました。

その度に太巻はこう答えました。

『2011年、東京EDOタワーが建つんです』って!」


< 2008年、タワーの名称は決まりました。

太巻が推す『東京EDOタワー』などの有力候補を押さえ、選ばれたのは『東京スカイツリー』でした >


その結果を受けて太巻は語りました。

「まあ、私は今でも『東京EDOタワーの方が断然いい』と思っていますけどね … その、スカイツリー(?)が完成したら、東京の中心は上野に代わります!

渋谷、お台場、秋葉原なんて、も~古いっ … 下北沢? 演劇なんてダサい、大っきらい!!

アメ横でしょ? … スカイツリー(?)のお膝元で私、太巻はアイドルを育成します!」

< 東京スカイツリーは、おらを曲がりなりにもアイドルにし、先輩の夢を奪ったのです … >


… … … … …

「辞めちゃったんですか?」

アキがもう一度聞き返すと、種市は深くうなずいて言いました。

「田舎さ帰って、南部もぐりの指導者になるか … ホヤ、ナマコ漁でもやるか … ま、ユイもこっちゃ来ねえみたいだし、仕事ねえのに東京さいてもしゃあないべ?」

< 変わっちゃった … かつての熱くて真っ直ぐな種市先輩は、もうそこにはいませんでした … >


… … … … …

「いらっしゃいませ」

男女ふたり連れの客がひと組、店に入ってきました。

「こんばんは」

その声は、鈴鹿ひろ美でした。

「じぇっ」

連れの男は … 太巻です。

「じぇじぇっ」

アキはコソコソと種市の後ろに隠れました。

「何?」

いぶかしげにアキのことを見る種市。

「しっ!」

唇に指を当てるアキ。

『 … でもその話、会社でしない方がいいよ … 鈴鹿さんと太巻さん、いろいろあったらしいから … 』

水口の言葉がアキの頭をよぎります。

ふたりは、つい立で隔たれただけの隣の座敷に座りました。

< やべえ … >

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