NHK朝ドラ『花子とアン』『ごちそうさん』『あまちゃん』…ストーリーを勝手に解釈&裏読み … ほぼネタバレ…
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2013年07月18日 (木) | 編集 |
第94話

アキの携帯に残されていた16件もの留守電のメッセージ。

「 … 皆、君の帰りを待ってる。だから、一緒に帰ろう!」

水口の言葉にアキの心が少し揺らいだ時 … 庭先に姿を現したユイを見て、アキは反射的に作業小屋に飛び込んで、内側から心張棒をかませてしまいました。

ひざを抱えてうずくまるアキ。

「何だよ、もう少しだったのに … 」

忠兵衛が母屋へと誘いましたが、11時の新幹線に乗らないと劇場のオープンに間に合わない水口には、あまり時間の余裕がありませんでした。

「おい、アキ、水口さん帰るってよ」

声を掛けてもソッポ向いたままです。

「やっぱり、ユイちゃんじゃないとダメみたいだな」

忠兵衛はそう言うと、後のことをユイに委ねて、組合長と一緒に出掛けて行きました。

「えっ?」

「アキちゃん」


作業小屋の戸を叩くユイを見て、驚いたのは水口です。

「えっ?」

今の今までそこに立っていた少女がユイだとは気づいていなかったのです … 無理もありませんが …

水口はユイの顔を覗きこみました。

「 … ユイちゃんなの、眉毛どうした?」

… … … … …

しばらくして … アキは内側にかませてあった心張棒を外しました。

扉を開けるユイ、入口の所で素直に謝りました。

「こないだ、ごめんなさい … 海女カフェで」

背中を向けたまま椅子に座っていたアキがユイを振り返りました。

「 … お互い様だ」

そう言って、アキの表情が緩みました。

「アキちゃんに当たっても仕方ないってことは分かってるんだけど … アキちゃんに当たるしかなかったの、やってらんなかったの」

「それもお互い様だ … アイドルも奈落も我がまま女優の付き人も、ユイちゃんのためと思わねえと我慢できねっていうか … ユイちゃんのせいにしねえと、やってらんねえっていうか … 」


ユイは、小屋の中に入って来ました。

「それなのに、冷めたとか言われて … 」

『あきらめた訳じゃなくて、冷めたの完全に … だって、ダサいじゃん』

「 … ダサいとか言われて、何か目的を見失ったっていうか … モチ、モチが」

「モチベーション?」

「んだ … あれれ、おら何のためにやってんだっけ? って考えちまったんだ」

「 … ごめんなさい」


… … … … …

水口は、取りあえず母屋に招かれて春子と話を聴いていました。

「まあ、ようするにさ … 今の自分を正当化するために、過去の自分を否定するしかないのよ。

ユイちゃんの眉毛がどっか行っちゃったのもきっとそうよ … 芸能界にあこがれてた、過去の自分を否定しないと乗り越えられなかったのよ。

私の場合はね、それが夏さんだったんだけどね ~ 」

「あ ~ ? 何でおらが出てくんだ?」


夏は囲炉裏でモチを焼いています。

「どんなにツラいことも、全部親のせいにして乗り越えて来たって話 … 夏さんが突き放してくれたおかげで」

「はあ、おめえさん方、随分複雑にできてんだな。

… 誰かのせいにしたり、自分を正当化しねえと右にも左にも曲がれない。

おらもっとシンプルだ。

海のそばさ生まれたから、潜る … それだけだ」


焼きあがったモチを水口に差し出しながら、そう言いました。

「立派立派、夏さんはご立派ですわよ」

… … … … …

「 … 海女さんは?」

イスに腰かけながら、ユイは尋ねました。

「アキちゃんは誰のために潜ってたの? … 私のため?」

「いや … 」


アキは心の中で自問自答しました … 答えはすぐに出ました。

「いや、おらのためだ、自分のために潜るんだ」

「じゃあ、自分のために歌ったり、踊ったりできない?」

「 … どうかな?」

「私のためにじゃなくて、自分のためにやってみなよ」


アキはユイの顔を見ました。

先日とは違って、優しい目でまっすぐにアキのことを見つめています。

「できる?」

アキには確かな自信がありません。

「やってみなよ … 私見てるから … 」

「ユイちゃん … 」

「冷めたんじゃなくて、あきらめた … その代りちゃんと見てるから、やってダメならまた帰ってきなよ」


『あきらめた』と口にしたユイの気持ちを考えると切なくなるアキでしたが … 今は、『見てる』と言ってくれたユイの言葉にただうなずきました。

「うん」

すると、ユイは持っていた袋から、色紙とマジックを取出しました。

「サインして」

微笑みながらアキに差し出しました。

一瞬戸惑いの表情を見せたアキでしたが、受け取って、慣れない手つきでサインをしました。

「 … あるんだ」

照れくさそうに笑ったアキ、それは2年前の北三陸秋祭りの時、ミス北鉄に選ばれたユイにサインをねだったアキが言った言葉でした。

「ありがとう、大事にする」

… … … … …

「 … 正直、ふたりともブレイクするのは無理だって、初めから思ってました。

で、どっちかって言ったら、ユイちゃんが … 」


夏と春子に話す水口。

「とうとう本音が出たな、水口」

夏はツッコミを入れました。

「でも今回、改めて自分の中でアキちゃんが、アキちゃんの存在がこう … クローズアップされてることに気づきました、ハイ」

水口は言葉を慎重に選んでいるように見えます。

「 … 何だろう … 何かこう、可愛いですよね?」

… 以前アキのことを、おたまじゃくしが可愛いとか、チンパンジーが可愛いとかと同じ可愛さだと例えた者もいましたが …

「気持ち悪いぞ、水口」

春子もツッコミました。

「だから東京帰ったら、ちゃんと本気で、戦略練って売り出そうと思ってます」

手放しでは喜べない … と複雑な表情の春子です。

「時間いいのか?」

「 … よくないです」


夏に言われて、水口は慌てて帰り支度を始めました。

「 … ああもう、お土産も買いたいし … お邪魔しました」

母屋から出た水口、作業小屋にはもうアキとユイの姿はありませんでした …

… … … … …

ふたりは、浜へ続く長い坂道を自転車で下っていました。

「アキちゃん!」

「何、聞こえねえよお! … ユイちゃん待って ~ 」


… … … … …

「夏ばっぱ!」

息を切らして帰ってきたアキ、夏の元に飛んできました。

「おら、やっぱり東京さ行ぐ!」

「そうか、せいぜいガンバレや」


内心は寂しいのでしょうが、それでも何かを吹っ切った孫に笑顔でエールを送りました。

「あれっ、ママは?」

… … … … …

… 春子は、2階の部屋で机に座り腕組みして考え込んでいました。

「あ ~ 面倒くせえ!」

舌打ちしたかと思うと、おもむろに机の上の便箋をめくってペンを取りました。

「こないだの続き … 」

… … … … …

北三陸駅。

発車のベルが鳴るホームに荷物を抱えたアキが走り込んできました。

< 1月10日、天野アキは再び、東京さ向かいました … >

駅舎には北三陸の人たちが見送りに集まってくれました。

「アキちゃん、やっぱり行ってまうのか?」

大の男どもがわんわん泣いていました。

「春ちゃんのことはおらさ任せろ、悪いようにはしねえ … 今度来るころには、おらと春ちゃんはきっと … 」

♪俺は海の底 ~

忠兵衛と並んで泣いていた磯野が『南部ダイバー』を大きな声で歌いだしたので、大吉の言葉がかき消されてしまいました。

「うるせえっ、南部ダイバー!」

♪南部ライダー ~

「ライダーつっちゃった … 南部ライダーか? このバカたれ!」

いつものことながら、泣いて笑っての賑やか過ぎる見送りでした。

「これはアキちゃんに、私が作ったの」

ユイが手渡したのは、琥珀のブレスレットでした。

「ありがとう!」

アキはそのブレスレットをミサンガの上にはめました。

… … … … …

走り出した列車。

アキはふと、手荷物の中に1通の封筒が入っていたのを見つけました。

手に取ると … 『アキへ』と書かれています。

「ママ?」

母の文字でした。

前回のこともあるので、すぐに封を開けてみます。

… … … … …

「こないだの続きです」

いきなり本題から始まりました。

「この手紙を書こうと思ったのは、アキのひとことがきっかけでした。」

『ちょっと疑ってたんだ … ママと太巻社長の間に何かあって、それでおら芽が出ねえんじゃないかって … 』

「事実として正確に知っておいてほしいから、正確に包み隠さず全て書きます。

昭和59年夏、アイドルを夢見てママは開通したばっかりの北鉄に乗って上京しました。

その頃、親身になってくれてたのが、マスターの甲斐さんとまだ駆け出しスカウトマンだった荒巻太一さん。

80年代半ば、アイドルは試行錯誤の時代でした … 」

橋幸夫プロデュースのセイントフォー、秋元康のおニャン子クラブ、女子プロレスリングのアイドル、クラッシュギャルズ …

… … … … …

「女子プロか … 春ちゃん、プロレスやれば?」

甲斐も冗談半分で言ったのかも知れませんが、春子は相手にしませんでした。

「無視か … 」

その時、カーディガンをディレクター巻きした太巻が慌てて店に駆け込んできました。

「春ちゃん、悪い … ちょっと来てくれるかな?」

「えっ?」

「甲斐さん、ごめん … 1時間だけ春ちゃん貸して」


太巻は甲斐の返事も待たずに春子を店の外へ連れ出しました。

… … … … …

乗り込んだタクシーで太巻は春子に事情を説明しました。

「鈴鹿ひろ美?」

「知らない? … 知らないか、まだデビュー前なんだけどね。

今うちが社運を賭けて売り出そうとしている清純派アイドル」


太巻は春子に鈴鹿ひろ美の写真とプロフィールを見せました。

「 … 可愛い」

「歳は君よりもひとつふたつ上じゃないかな … 主演映画が正月に公開される。

間違いなくブレイクする子だ」

「そうだ、運転手さん、カセットテープかけれます? … これ流してほしいんですけど」


太巻は取り出したカセットテープを運転手に手渡しました。

「 … で、今日はその映画の主題歌のレコーディングなんだけど … ちょっと問題がね」

「カーステレオから流れてきたのは、『潮騒のメモリー』のイントロ … そう、アキがお座敷列車で歌ったあの『潮騒のメモリー』でした … 」

… … … … …

♪来てよ その火を 飛び越えて … 砂に書いた アイ ミス ユー

しかし、その歌の音程はカラオケから大きく外れていました。

怪訝な顔をした春子に太巻は言いました。

「そう … 彼女、音痴なんだ」

「 … こういう歌かと思いました」

「そうだよね、逆に誰もこんな風に歌えないよね」


♪北へ帰るの 誰にも会わずに … 低気圧に乗って 北へ向かうわ

「ちょっと止めて、具合悪くなる … こっちかけて」

太巻はもう1本別のカセットを運転手に渡しました。

「 … で、もう時間がないんで、誰か歌える女の子を探して来てって上司に言われて、君のことを思い出したんだよ」

「私っ?」

「歌ってくれないかな? … 鈴鹿ひろ美の代わりに」

「ええっ … 」


カーステレオから流れ出したのは、男性が仮歌を歌っている『潮騒のメモリー』でした。

「あ、これ俺が歌ってます … あと30分あるから、繰り返し聴いて覚えて」

「覚えてって … 私の声がレコードになるんですか?」


太巻はうなずきました。

「 … 鈴鹿ひろ美の名前で?」

「頼むよお … 」


太巻は泣きを入れてきました。

「 … 断れなかった。

ううん、断る理由がなかったというべきかしら?」

… … … … …

「すみません、お待たせしました!」

太巻は春子を連れてスタジオに入りました。

「OK! よし行こう!」

「ママは、その日、マイクの前に立ちました。

鈴鹿ひろ美の影武者として … 」

「じぇ じぇ じぇじぇじぇじぇっ?!」

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