NHK朝ドラ『花子とアン』『ごちそうさん』『あまちゃん』…ストーリーを勝手に解釈&裏読み … ほぼネタバレ…
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2013年07月20日 (土) | 編集 |
第96話

< おら、また鈴鹿ひろ美の付き人に復帰しました。

鈴鹿さんとママと太巻さんの過去をもっと深く知りてえ、知る必要があると思ったからです … >

「鈴鹿さんの夢って何?」

「世界征服と結婚 … は、無理だから、上野に銅像でも建てようかしら? 西郷どんの隣に」


そう言って、ひろ美はひとり楽しそうに笑いました。

… … … … …

その日、いつものようにアイドルを訪れた太巻は、浮かない顔で春子に言いました。 

「鈴鹿ひろ美がテレビで歌いたいって言いだした」

「えっ?」

「しかも生意気にも口パクは嫌だって … 参った、どうしよう?」


… … … … … 

タマネギ司会者のベストテン番組で『潮騒のメモリー』が4週連続1位に輝いたその日、ついに鈴鹿ひろ美がスタジオに現れました。

待ちに待ったひろ美本人の登場に大いに沸くお茶の間。

「可愛い ~ な!」

もちろん、アイドルの店長、甲斐もです。

視聴者たちの目はテレビに映るひろ美の姿にくぎ付け …

「それでは、今秋の第1位『潮騒のメモリー』鈴鹿ひろ美さんです」

司会者がコールするとイントロが流れ始めました。

… … … … …

太巻はミキシングルームで息を飲みながら待機していました。

♪来てよ その火を 飛び越えて …

ひろ美が歌いだした瞬間、太巻がミキサーに慌てて指示しました。

「こっちじゃない、そっちだよ!」

♪ … その火を 飛び越えて 砂に書いた アイ ミス ユー

それは、春子の声 … 胸をなでおろした太巻は、隣のブースを小窓から覗きました。

ブースの中には、店を腹痛で休んだはずの春子がいました。

ヘッドフォンをつけた春子が振り向くと、太巻はOKサインを出しました。

春子はまた、モニターを見ながらマイクに向かいます。

♪北へ帰るの 誰にも会わずに 低気圧に乗って 北へ向かうわ

「鈴鹿ひろ美の影武者として、ママはいくつかの歌番組に出た。

出た?出てはいません。声だけです。

鈴鹿ひろ美より早くスタジオに入り、人目につかないブースに閉じ込められる。

本番、鈴鹿ひろ美の口の動きをモニターで見ながら歌い、鈴鹿ひろ美が帰ったことを確認してスタジオを出る。

絶対に顔を合わせないことが鉄則でした。」

… … … … …

「1回歌うと3万円貰えました。

もちろんその中には口止め料も含まれています。」

「大丈夫、君の経歴に傷がつくようなことは絶対にないから」

太巻のその言葉を信じて、春子は影武者を続けていくのでした。

… … … … …

「 … 歌番組?」

「出たんですよね? アイドル時代は」


アキは付き人の仕事をしながら、ひろ美にそれとなく聞いてみました。

「なんか、うっすら記憶があるわね … でも2、3回よ、『潮騒』の時、一番忙しかった頃」

「歌ったんですか?」

「そりゃそうよ、歌番組だもの」

「 … 中には、口パクの人もいるべ?」

「私ダメなの、バレちゃうの、合わせらんないの」


合わせていたのは春子の方ですし、ひろ美のことですから、春子の存在どころか、自分の声がオンエアされていないという事実など知らなかったのかも知れません。

… … … … …

「昭和61年夏に発売されたセカンドシングル『縦笛の天使』は3週連続1位、サードシングル『Don感ガール』は惜しくも1位を逃しましたが、B面のバラード『私を湖畔に連れてって』が翌年の春の甲子園の入場行進曲に選ばれました。」

… … … … …

「ファーストアルバムの話が来ている」

ある日、アイドルでコーヒーを運んできた春子に太巻はささやきました。

「 … 私の?」

春子は太巻の向かいに腰かけました。

「バカな、鈴鹿ひろ美だよ … 」

思わず吹き出して笑ってしまった太巻ですが、がっかりした春子の顔を見てすぐに謝りました。

「本人はそれほど乗り気じゃない、元々歌はそんなにやりたがる女の子じゃなかったから …

ただ、社長が出すんなら、早く出そうと言ってる、セールスの方も落ちて来てるし、本人もそれはわかって」

「いやです … やりたくありません」


太巻が最後まで話す前に春子は拒否しました。

「ホントにこれが最後だから」

何度聞いた言葉でしょう … 春子は席を立って太巻から離れました。

「このまま1曲3万円で影武者をやってたら、永遠にデビューできない。

田舎者で世間知らずな私でもわかりました。」


春子の後を追う太巻を甲斐が不審な顔で見ています。

「春子ちゃん、いずれ君がビューする … 必ずデビューできるように、僕が後押しするから」

「もう20歳になっちゃったんですよ」

「それは … それは、おめでとう」


我慢できずに春子は太巻に問いただしました。

「私、アイドルってもうキツイですか? … だったら、そう言ってください!」

「全然 … だって20歳に見えないもん、せいぜい … 19だよ」

「デモテープ、社長に聴かせるって約束してくれましたよね?」


太巻は少し困ったような顔を見せましたが「聴かせたよ」と答えました。

「本当ですか? … 反応は?」

「似てるって … 鈴鹿ひろ美に、鈴鹿ひろ美の声に似てるって、社長が」

「はあっ?」


何言ってるんだ、この男は …

… … … … …

「うん、分かる分かる、うん分かるよ」

「何言ってるの? バカなの、お宅の社長、バカ社長なの?!」


春子はキレました。

太巻は必死に丸めこもうとします。

「落ち着こうか春子ちゃん … 一旦、落ち着こうか?」

「似てるよ、だって私じゃん! どっちも私じゃん、似てて当然じゃん!」


店内の客が注目し始めましたが、構わずに大きな声を出す春子。

手を焼いた太巻も声を荒げました。

「落ち着け、うるさいよもう、おっぱい触るぞ!」

不穏なセリフにポットを持ったまま飛び出して来た甲斐に気づく太巻。

「あっ … ウソです、ごめんね」

太巻は、ひとまず春子を店の外に連れ出しました。

「だってさ、社長知らないじゃん、君が歌ってるって」

「じゃあ何ですか、声変えて歌えばいいんですか … ワザと下手に歌いましょうか?」

「 … できる?」

「できるけど … やりたくないです」

「だよね、それじゃあバレちゃうもんね?」

「他人が歌ってもバレませんけどね!」


春子の声が聞こえないように、必死に声を張り上げる太巻。

「 … ようするに今じゃないんだ。

今いくら売り出しても、うちの事務所に圧力を掛けられる、潰される、君はデビューできない」

「もう、じゃあいつですか?」

「必ず … 僕に任せて、ね、ね?」


「だまされている … だけど、当時のママは他に頼る人もなく、ただ太巻さんを信じるしかなかったのです。」

「 … わかりました」

… … … … …

合宿所、深夜。

部屋の戸を叩く音で水口は目を覚ましました。

眠い目をこすりながら戸を開けると、案の定、アキが立っていました。

「眠れません … 」

寝袋から上半身を出した格好のアキは訴えました。

「私、本当にデビューできるんでしょうか?」

「そうか、ごめん … 二段ベッド、マメりんが使っちゃってるんだよね」


そう答えた水口、ふたりの会話は少し噛み合っていません。

「はい … それはいい!」

アキは戸を締めようとする水口を止めて、そのまま部屋に入り込んできました。

「急に不安になったんです … おらがいる限り、GMTはデビューできねえんじゃねえかって」

春子の手紙を読んだせいでした。

「そうなのか? … 水口さん、おらが邪魔なら、そう言ってけろ!なあ?!」

「落ち着いて、落ち着いてアキちゃん … こないだも言ったけど、君を売り出すことに、僕は … あの …

無理、だめだ、あの、睡魔と闘いながら、いいこと言うの難しいよ … 」


水口は布団に潜り込んでしまいました。

「言ってけろ、水口さん、言ってけろ!」

しつこく揺り起こすアキ。

「 … わかった、わかったちょっと待って」

水口は、目を閉じたまま立ち上がりました。

「絶対デビューできるから、夢は叶うから!」

「はいっ」


アキはうなずきました。

「 … おやすみ」

部屋を追い出されたアキ、寝袋のまま居間のソファーに横になりました。

… … … … …

「あっという間に2年が経ちました。

年号が昭和から平成に変わり、『オバタリアン』『セクハラ』という流行語が生まれた年です。」

1989(平成元)年。

「太巻さんは、チーフマネージャーに昇格していました。

… まだ29歳でした。」

アイドルで待つ春子、太巻は肩にかけたショルダーフォンで電話をしながら遅れてやって来ました。

「そうそうそう、ザギンでし~め食い~の、酒飲み~の、腹下し~の … 」

「後で分かったことですが、彼はその2年間、私のことを真剣に売り込んでいてくれたようです。」

「イカ天ブーム来ちゃったねえ、どう春ちゃんもバンドやってみる?」

テーブルに着くなり太巻は軽いノリで春子にそう言いました。

「 … 田舎に帰ります」

春子は、いきなり切り出しました。

「お世話になりました」

それだけ言って、席を立とうとする春子のことを太巻は引き留めました。

「もうちょっと、待ってみないか?

君には、恩がある … 君のおかげで出世ができた。

もちろん、才能も認めている … このまま埋もれさせてしまうのは惜しい」


春子を席につかせた、太巻。

「せめて、あと1年 … せめて、携帯電話がもう少しコンパクトになるまで … 頼む」

春子に頭を下げました。

「だったら、お願いがあります」

「何、何?」

「 … 『潮騒のメモリー』を歌わせてください」


太巻の顔色が変わりました。

「私のデビュー曲です … もう一度、あの歌を歌わせてください、今度は自分の名前で」

「 … それは、カヴァーするってことなの?」

「もともとは私が歌って … 」

「世間はそう取らない、リバイバルだと思うよ … 鈴鹿ひろ美の知名度に頼るってことなんだよ、それは」

「そんなの分かってます!」


「 … そんなの分かってる、だけどママは、それほど追い込まれていた。

そのことを太巻さんに知って欲しかったのです。」

今度は春子が太巻に頭を下げました。

… … … … …

「ガッカリだなあ … 君にはプライドってものがないの?」

顔を上げた春子に太巻は強い口調で言いました。

「『潮騒のメモリー』歌えば、ヒットするよ … そりゃ、当るよ。

けどさ、それなしでしょ?

禁じ手じゃん、それをやらないために、あらゆる … 」


どの口が言うのでしょう … 禁じ手を使って、春子のプライドを踏みにじり続けた張本人が …

春子は思い切りテーブルを叩くと立ち上がりました。

「プライドなんて、あるに決まってるじゃない … なかったら、とっくにあきらめてます!

プライドあるから、このままじゃ終われないから、今日まであんたの言うこと聞いてきたんです …

バカにしないでよ!」


店を飛び出して行く春子、甲斐が呼び止めましたが、間に合いませんでした。

太巻はあとを追うこともなく、沈痛な顔で席に着いたままでした … 親指を立てて腕を組む得意のポーズで。

「 … それ以来、太巻さんとは会っていません。

その日、私は荷物をまとめて東京を出ました。」

春子はスーツケースを曳き、通りに出るとタクシーを止めました。

「上野まで … 」

そう運転手に告げた春子。

ミラーで春子の顔を見た運転手が、驚いたように振り向きました。

… 運転手は、黒川正宗でした。

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あまちゃんニュース

『潮騒のメモリー』のCD化&配信が発表されました。

あまちゃん挿入歌「潮騒のメモリー」ファン待望のCD化

連続テレビ小説「あまちゃん」の挿入歌「潮騒のメモリー」が、7月31日にシングルとしてリリースされることが明らかになった。

シングルの初回限定盤は「1986年の大ヒット曲」というドラマでの「潮騒のメモリー」のコンセプトにちなんでアナログEP風の紙ジャケット仕様。ジャケットには、ドラマの中で使用された映画「潮騒のメモリー」の名シーンを描いた鉄拳によるパラパラマンガが採用されている。さらに初回限定盤には「潮騒のメモリー」のプレミアムアナログEPが当たる応募抽選ハガキも封入されるなど、「あまちゃん」好きにはたまらない特典も用意される。

CDのリリースに先駆けて、本日7月20日よりレコチョク、NHK SOUND、iTunes Storeにて楽曲の配信がスタート。発売まで待ちきれない人はダウンロードしてみよう。

最新音楽ニュース ナタリー 2013年7月20日 6:00
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