NHK朝ドラ『花子とアン』『ごちそうさん』『あまちゃん』…ストーリーを勝手に解釈&裏読み … ほぼネタバレ…
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2013年07月31日 (水) | 編集 |
105話

数日後、水口は社長室に呼びつけられました。

「相変わらず来てるのか、あの女?

… あの鬱陶しい東北のステージママだよ!」


水口の顔を見るなり、太巻はものすごく不機嫌にそう吐き捨てました。

「ああ、春子さん」

「最近じゃあ、天野だけじゃなく他のメンバーにも口出ししてるそうじゃないか?」


あの日以来、春子は頻繁に奈落に訪れて、GMTのレッスンを見るだけでなく、口を出すようになっていました … もちろん誰の断りもなく。

「いやあ、指導が適切なんで助かってます」

水口の言葉が太巻の神経を逆なでました。

「助かってんじゃないよっ!

そのうち面倒くせえこと言われるぞ … 取材につき合わせろだの、ステージ衣装作れだの」

「 … もう言われました」


社長室のドアを開けて、アキを先頭に真新しい衣装に身を包んだGMTのメンバーが飛び込んで来ました。

「社長、見てこれ、この衣装でアー写撮ることになったど! … いぐねえ、これ?」

全員が太巻の前でうれしそうにくるくる回って見せました。

「はははははは … 似合う似合う、舞踏会に出れるよ」

ひきつった作り笑いの太巻、すぐに眉間にしわを寄せて席につきました。

「ところで水口さん、アー写って何?」

「アーティスト写真だよ。ホームページのトップ画面になるよ … あと、ステッカーも作る」


メンバーから歓声が上がりました。

「おらたちアーティストかあ … 」

ご機嫌で社長室から出て行きました。

「 … すみません、5人で12万円です」

水口は、苦虫をかみつぶしたような顔でソッポを向いたままの太巻の前に請求書を置きました。

「あの薄汚え、シンデレラの娘っ!」

舌打ちをして、万札を叩きつけた太巻でした。

… … … … …

「いくよ ~ GMT ~ 」

「ファイブ!」


今や売れっ子のアイドル評論家兼カメラマンのヒビキ一郎の手によるアー写の撮影が奈落で行われています。

一郎の掛け声に合わせて飛び上がるメンバー。

「ほら、元気出せよ、まだ若いんだろうが?! 息上がってんじゃないよ!」

口の悪さは相変わらず、どこで売っているのかわからないような派手な花柄のスーツ、しかし腕は確かなので、引っ張りだこのようです。

一郎は国民投票での得票数上位でセンターとなった薫子に年齢を尋ねました。

「15です」

「俺48、でも全然元気! 行くよ ~ 」


… 年齢不詳だった一郎の歳が判明、結構遅咲き?

撮影に立ち会っている太巻と水口。

「まあ、言ってみれば、思い出づくりだな」

「思い出づくり?」


太巻が妙なことを言ったので、水口は聞き返しました。

「デビューさせて、深夜の歌番組でも出せば、ステージママも納得して引き下がるだろう」

そう言って奈落を後にしようとした時に思いついたのか、太巻はとんでもないことも言いだしました。

「あ、そうだ!

… 1万枚売れなかったら、解散のパターンで行こう。それで見積もりよろしく」

「えっ、待ってください … 解散って?」

「 … 『地元に帰ろう』だよ。

ふふん、売れるわけないだろ、1万枚なんて」


解散を前提としたデビュー、それがGMT5、いやアキと春子にとっての『思い出づくり』ということなのでしょうか …

釈然としない気持ちで太巻の背中を見送った水口。

そんな陰謀めいた太巻の思惑なぞ知らずに、撮影は続いていました。

… … … … …

後日、アキは出来上がったステッカーを甲斐に渡すために純喫茶アイドルを訪れました。

「いいの?」

甲斐は震えるほど喜んでくれました。

「もちろん! … いっぺえ置いて行くから宣伝してけろ」

カバンからステッカーを束で取り出しました。

「やったあ、熱いよね ~ GMT」

「へへへ、じゃ!」


帰ろうとするアキを甲斐が呼び止めます。

「じゃって … いいのかい?」

甲斐はテーブル席を指差しました。

< 大吉っつあんがママを追っかけて東京さ来ました >

テーブルについているのは、春子と正宗、そして大吉と何故か小百合も一緒です。

「微動だにしないね、かれこれ30分になるよ … 吐きそうだよ」

「あ、動いた!」


大吉がおもむろにおしぼりで顔を拭きはじめました。

「ああ、東京は空気が汚ねえ … 見て見ろ、鼻の中まで排気ガスで真っ黒だ!」

隣に座っている小百合に向かって鼻の穴を広げて見せました。

「やめてよ、大吉っつあん」

「モータリゼーションの弊害がここにも … 」

「だったら、来なきゃいいじゃん」


あからさまに嫌な顔をした春子を正宗が諌めました。

「 … 何で来たのよ?」

「北鉄で」

「ばか、北鉄じゃ東京まで来れねえべ?」


小百合に笑われて、大吉は細かく説明を始めました。

「北鉄で宮古まで行って、宮古から山田線で釜石に出て … 」

「だから、一番時間のかかるコースで何しに来たのっつってるの!」


春子が声を荒げました。

「会いに来たんだべ、春子に!」

「春子?」


正宗は大吉の顔を見て、隣の春子の顔を見ました。

… … … … …

「じゃあ」

やっぱりアキは先に帰ることにしたようです。

「じゃあって?!」

「おらがいたら、しゃべりづれえこともあるべ?」


アキはニコニコしながら、一同に「ごゆっくり」とひとこと、店を出て行ってしまいました。

… … … … …

「だから説明したでしょ、ちゃんと … 今はアキのそばにいたいの」

『あの子のこと応援してあげたいんだ … 自分が見れなかった景色、あの子に見せてあげたいんだ』

「 … わかんねえ、アキちゃんは田舎が好きなはずだ。

北鉄の窓から見える、海や山、田んぼが好きなはずだ!」

「その景色じゃないの、そういう意味じゃないの!」


話が中々通じない大吉に、春子は焦れて来ました。

「春ちゃんだってそうだべ?

都会に嫌気がさして故郷さ帰ったのに、なしてまた戻る … 何が不満だ?!」

「嫌で出て来たんじゃないの、今回は。

こっちでやり残したことがあることを思い出したの、それをやるのアキと一緒に!

… やり遂げたら、帰るから」

「そうなの?」


尋ねたのは正宗です。

「 … そのうちにね」

「いつ帰ってくる?!」


しつこい大吉。

「2~3日かもしんないし … 2~3ヶ月かもしんない」

オブラートに包んで言ったのですが、正宗が余計なことを聞きました。

「あれっ、この間、2~3年って言ったよね?」

「2~3年っ?」


目を見開いた大吉。

「だから … もうっ!」

春子は席を立って、カウンターの甲斐に助けを求めました。

しかし、甲斐はテレビに出ているアメ女に夢中。

「あ、小野寺ちゃん、立ち位置変わった … 変わったよね?」

春子に確認しました。

「 … 知らないよ」

… … … … …

「大体さ、関係ないじゃん!

あんたとヨリ戻すつもりないし、大吉さんのプロポーズ受ける気もないからね、私は!」


いい加減面倒になった春子は、ぶちまけてそう宣言しました。

「プロポーズ?!」

正宗と小百合にとっては初耳でした。

「プロポーズ … したよ、したした。

… してもいいじゃん、幸せになってもいいじゃん!

だって俺たちバツイチ同志だぜ、足して2だぜ!」

「その理屈だと、僕は安部さんにプロポーズしてもいいことになりますが?!」


正宗の言葉に小百合は照れ始めました。

「しませんよ、しませんけど!」

慌てて否定する正宗。

… … … … …

「 … やり残したことってなんだろうな?」

不意にそう言った甲斐のひとこと。

「ああ、ごめんなさいね、聞こえちゃったもんだから …

春ちゃんがこっちでやり残したことってなんだろうなって」


大騒ぎしていた一同が黙り込んで春子に注目しました。

「それは …

言わない、やり遂げるまで言わない!」

< 決して言葉にしませんでしたが、おらをデビューさせるまで、ママはこっちにいるみたいです。

それは、うれしい反面、プレッシャーでもありました >


… … … … …

無頼鮨。

カウンター席に並んで腰かけている大吉と小百合。

「少ねえ、ウニ少ねえ … 詐欺だべこれ、軍艦詐欺だべ?」

結局、春子を連れ戻すことに失敗した大吉は不機嫌顔です。

目の前に出された軍艦巻きのウニの量にまで北三陸の感覚でケチをつけました。

「ちょっと、やめて!」

「酒だ酒だ、ウーロンハイに変更!」

「飲めねえくせに」

「飲めるようになったんだよ、春子のおかげで … 注げ!」


大吉は小百合にグラスを差し出しました。

「ストップって言ってよ」

小百合が大吉のグラスに焼酎を注ぎ始めた瞬間。

「ストップッ!」

「もう? 目薬ほどしか入れてねえよ」

「うるせえっ!

ああ、くやしい … 絶対連れ戻すって、大見栄切って、ブティック今野で背広しつらえて来たのによ」


ウーロンハイをあおりました。

「濃いっ!!」

… … … … …

「 … 私も帰ろうかな?」

小百合がつぶやくように言いました。

「もう限界、まめぶ大使として1年半がんばってきたけど、まめぶに対する都会っ子の警戒心計り知れねえ。

まさか、まめぶがケバブに負けるとは … 」


話しながら、泣き出した小百合。

「安部ちゃん … 」

「北鉄の窓から見える景色、おらも好きだ。

釣鐘洞、灯台、袖が浜の坂道 … 海女カフェにも行ってみてえし、今年の夏は久しぶりに潜りでえ」


元亭主の大吉にだからこそ漏らした弱音だったのかも知れません。

「帰って来い、安部ちゃん!」

「いいのか?」

「当たりめえだ、皆待ってる!

ただし … 別々に帰るべえ」

「 … なすて?」

「なすてっておめえ、考えてもみろ …

春ちゃん連れ戻しに来ておめえ、安部ちゃん連れて帰ったらおめえ、皆ぶったまげるべ?」

「そうがなあ? … 」


納得がいかない小百合。

「そうだよ、豆腐買いに行って電池買って帰るようなもんだ。

安部ちゃんに取っても損だ、単独で帰って来い」


本音は小百合というより自分に取って損ということでしょう。

たぶん別れる時もこんな風に自分本位の訳のわかんない理屈で丸め込んだのではないでしょうか …

「そうだよね、春子さんは学園のマドンナでおらなんか … 」

「お会計!」


話しがつけば、後はバッサリと切り捨て …

「深夜バス乗る前におみやげ買わねえと」

「もういただいてますんで」

「じぇじぇっ?」


種市にそう告げられて、大吉は小百合の顔を見ました。

首を振る小百合。

「だ、誰が?」

… … … … …

「遅くなりました」

その時、店を訪れたアキが、大吉たちの座っているカウンターの後ろの座敷に入って行きました。

「大丈夫、さっき来たとこ」

そこに座っていた女性 … ひろ美を見て、驚く大吉。

「じぇえええっ!!」

「あらら、大吉っつあん、まだいたの?」


大吉に気づいたアキ。

「おお、南部ダイバーの顔見てから帰ろうと思って」

そう言いながら大吉は、ひろ美を舐め回すように見ています。

「ファンです」

ひろ美は軽く会釈しました。

「大向大吉46歳、北三陸鉄道の駅長でがす。アキちゃんとは家も近くて、母親の春子さんとは幼なじみで … 」

「大体、聞こえてましたから」

「 … つうか、ファンです」


脂ぎった笑顔で馴れ馴れしく右手を差し出す大吉。

ひろ美は仕方なく握り返しました。

… まったく大吉っつあんときたら、アキがもの凄く迷惑そうな顔をしています。

… … … … …

こちらは梨明日。

大吉からの電話を受けた保。

「今、先輩、女優の鈴鹿ひろ美と飲んでるんだって」

全く信用してせずに皆に話しました。

「またまたまた ~ 」

店にいる連中も誰ひとりとして信用しません。

今夜の店番は吉田、女っ気が全くなく、お目付け役もいないので、皆相当出来上がっています。

「どうせ場末のスナックのオナゴだべ?」

組合長の言葉に大笑いする一同。

「 … ウソじゃねえって、ちょっと待ってろ!」

大吉は図々しくもひろ美に電話に出てくれるよう頼みました。

「声聞かねえと、信用できねえって … すみません」

アキが横から止めましたが、それでも大吉は自分の携帯電話をひろ美に差し出しました。

アキの手前、渋々受け取ったひろ美、スカートで携帯の画面をゴシゴシとこすって、脂汚れを落としました。

… … … … …

「 … 鈴鹿です ~ 」

「どちらの鈴鹿さんですか?」


携帯に出たのは吉田です。

「女優の鈴鹿です ~ 」

気が気でないアキはひろ美の横に移って電話に耳を傾けました。

「女優の鈴鹿です? 

このアマ、あのね、おら鈴鹿ひろ美のファンクラブさ入ってたの。

そう、ひろ美っ子クラブ、詳しいね … だから、本物か偽物か一発でわかる」

「本物です ~ 」

「 … このアマ、本物だって言ってますよ」

「いやいやいや ~ 」


揃って首を振る一同。

「いい加減にしろ、くぬやろ!」

「そこまで言うんだったら、『潮騒のメモリー』歌ってもらうべ」


失礼な発言がどんどんエスカレートして出てきます。

「『愛のメモリー』歌ってみろ!」

訳が分からないことまで言いだしました。

「 … 大島渚だべ?」

「大島渚は『愛のコリーダ』だべ?」


♪美しい人生よ ~ 限りないよろこ …

プ ~ プ ~ プ ~

… 電話は切れてしまいました。

ひろ美に軽くにらまれて、アキはすごすごと自分の席に戻りました。

大吉に携帯を返すひろ美。

「ファンです」

会釈した後、うんざりした顔をしました。

< 大吉さんは深夜バスで岩手さ帰りました >

… … … … …

< ヨリを戻すつもりはないと言いながら、ママはパパのマンションで暮らしています。

息が詰まるから帰って来いって、ママは言いますが … 敢えておらは帰りません >


… アキはメンバーと一緒に合宿生活を続けていました。

… … … … …

「食べながらでいいから、聞いてください」

その日、朝食の席で水口が皆に向かって改まって言いました。

「昨日、太巻さんに呼ばれてGMTの今後の方針について話し合いました」

「ついに解散? … なんつって」


茶々を入れたしおり、水口が黙ってしまったので、焦り出します。

「 … そうなんですか?」

「今度はなん?」


思わずアキの顔を見る真奈。

「おらなんもしてねえど!」

「 … デビューが決定しました」


水口は持っていた紙を皆に配りました。

そこには『地元に帰ろう』の歌詞が書かれていました。

「前に聞かせた『地元に帰ろう』を有馬のパートを5人で割り振って歌ってもらうことになった。

ただし … 」

やったあああっ!


しおりが大声を上げたため、水口は話の腰を折られてしまいました。

歓声を上げて抱き合うメンバー。

「た、ただし … 」

「本当ですか?」


喜屋武が飛びついて来たのでまた話しそびれました。

「ウソついてどうするんだよ? … ホームページにも発表した」

もう何となく、これ以上のことは話せる雰囲気ではなくなっていました。

「木曜日、歌入れだから、ちゃんと聞いておくように」

『まあ、言ってみれば、思い出づくりだな』

『あ、そうだ!

… 1万枚売れなかったら、解散のパターンで行こう。』

『 … “地元に帰ろう”だよ。

ふふん、売れるわけないだろ、1万枚なんて … 』

… … … … …

歓喜するメンバーに反して、水口が何となく浮かない顔をしているように見えたアキ。

目で追っていると、水口は無言でそそくさと先に出かけて行ってしまいました。


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