NHK朝ドラ『花子とアン』『ごちそうさん』『あまちゃん』…ストーリーを勝手に解釈&裏読み … ほぼネタバレ…
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2013年08月16日 (金) | 編集 |
第119話

< 2010年9月、ようやく天野アキの人気に火がつきました … といっても、まだまだネット上の話です。

海女さん時代の動画、お座敷列車、海女カフェの映像から、最近のGMT時代の動画や『見つけて こわそう』の名場面など … それがきっかけでテレビ出演のオファーも増えました。

一方、上野方面には … 暗雲が立ち込めていました >


オフィス・ハートフル企画会議。

チーフマネージャーの河島の報告を太巻は渋い顔をして聞いていました。

「え ~ GMT5のセカンドシングル『地元サンバ』の初動ですが、関東地区が7位、関西地区が6位、配信の方は順調に伸びまして、初登場4位となっています」

スタッフが拍手するのを制して太巻は言いました。

「拍手要らない、時間もったいないから … どうして1位取れなかったんだろう?」

渋い顔の訳は、ランキングのせいだけではありませんでした。

手元にある雑誌のグラビアで事務所をクビにしたアキを目にしたからです。

単独で数ページ取り上げられるということは、それなりの人気が出てきた証拠でした。

「自分ノセイカモシレナイネ … 」

そう発言したのは、アキに代わってGMT5のメンバーに加わったベロニカでした。

「自分ガ、せんたー取ルノ早スギタ感ハ否メナイヨネ?」

「そ、そんなことない、ベロニカ … っていうか、メンバーは企画会議に出ちゃいけない」


いつの間にか、会議の席についていたベロニカを河島は注意しました。

「まにあっくナ方向ヘ振リ過ギタ感ハ否メナイヨネ?」

カタコトの日本語でネガティブな発言を続けるベロニカ。

「ベロニカ、そんなことはないけど … ちょっと、取りあえず1回外出ようか?」

河島はベロニカを会議室から追い出しました。

「ブラジル人なのに、全然陽気じゃねえな … 」

太巻は気を取り直して、河島に資料を配らせました。

「ここに来て、GMTおよび本体のアメ女含めて、過渡期に来ているなというか、伸び悩み感は否メナイヨネ?」

誰かの口調がうつっていました。

「そういう時は、新しいことにチャレンジしようということで … 」

太巻がホワイトボードをくるりと回すとそこには … 『太巻映画祭』と大きな文字で書かれていました。

「太巻、映画撮ります!

… つきましては、企画を募集します!!」


… … … … …

テレビ局の楽屋。

絣半纏、海女の衣装でアキは出番を待っています。

後ろに控えている水口、アキのグラビアを何故か厳しい眼差しで見つめていました。

そして、アキが楽屋を出る際にひとこと尋ねました。

「アキちゃん、彼氏できた?」

目を見開くアキ。

「間もなく本番で~す!」

… … … … …

「 … 本日のゲスト、教育テレビ『見つけて こわそう』で話題沸騰のご当地アイドル、天野アキさんです」

女性司会者に紹介されても、アキはさっきの水口のひとことが気になってうわの空でした。

「アキちゃんは、北三陸で高校生の時に海女さんとして海に潜っていたということで … 今日はそのコスチュームでご登場願いました … 」

< なすて? … なすて、水口さんにバレたんだべ? >


種市に告白した時、水口は寿司屋の中にいたはずでした。

< ひょっとして … ?! >

アキは頭の中で、物陰からふたりの様子を覗いて、ニヤリと笑った水口のイメージを勝手に想像していました。

< あり得る! … ってことは、知ってて泳がせたな ~ チクショウ … 大人って怖えっ >

『CMの契約は1年間だから、その間は恋愛禁止だから … しょうがないですよね、キャッチコピーが“受験が恋人”ですもんね』

… … … … …

「 … アキちゃん、ねえ、アキちゃん?」

「あっ、はいっ!」


司会者の呼びかけにようやく応えたアキでした。

「最近どうですか … お仕事は?」

「今は、恋人がお仕事です」

「アキちゃん?」

「今は、恋人がお仕事です」

「 … え、アキちゃん、それはどういう意味なのかな?」


水口の言葉が頭の中をぐるぐる回っていて、おかしなことを口走ってしまいました。

「あ、間違えた! … お仕事は恋人です!」

オフィスでその様子を見ていた春子。

「 … ばか?」

「あれれ?」


… … … … …

放送事故と紙一重 … 何とか乗り切ったものの、生放送なので、そのまま全国のお茶の間に流れてしまいました。

純喫茶アイドル。

「『仕事が恋人』でしょ?」

「 … すいません」


水口は、アキのグラビアが載ったページを開いてテーブルの上に置きました。

「これ見て、ピンと来たんです。

男が出来ると顔つきが変わるって、昔、太巻さんから教わったの … 口元が緩んだり、目の瞳孔が開いたり、焦点が合わなくなったり …

覚えてるよね? ここで予備校のCMの面接したの」


『そういったスキャンダル等が出ますと、契約破棄になりかねないので … 』

今にも泣き出しそうな、いやすでに泣いているアキ。

「ううう … 」

「いちいち泣かない!」

「だって、だって … 叩かれるもの」


何といっても、一番怖いのは母、春子でした。

「 … 知るかっ

で、相手は誰? … いつ知り合って、いつからつき合ってるの?」


水口が問い詰めてもアキは口を開こうとしません。

「 … 言えないか?

じゃあ、ひとつだけ教えて … 板前、板前じゃない?」


またも目を見開くアキ。

「ふっ、板前かよ」

… … … … …

無頼鮨。

座敷に鈴鹿ひろ美と太巻、河島がいるところを見ると … 何やらビジネスの話のようです。

「こちらをご覧ください」

河島がひろ美に資料を手渡しました。

「太秦 … 太巻?」

表紙を目を凝らして、見返すひろ美。

「太巻映画祭です」

「まあ、ちょっと恥ずかしいんですが … 」


河島の説明に太巻は照れながら頭を下げました。

オフィス・ハートフルの全面出資で気鋭の映画監督9人の新作映画を製作するという企画でした。

「条件はですね … うちのタレントを主演に使って、純然たるアイドル映画である … それだけです」

「土足で踏み荒らすわね ~ 」

「CDやDVDが売れなくなってきてる … もはやピークは過ぎています。

アメ女もGMTも余命1年か2年、その後ソロとして誰が生き残れるか? … 逆算して、戦略を立てないと。

… とはいえ、確実にコケるでしょう」

「いつになく弱気ね」


ひろ美は意外という顔をしました。

「いや、むしろ強気です。

… 引き際も自分らしさを貫き通したいだけですから」


… … … … …

資料をめくる、ひろ美。

作品のラインナップを見て、怪訝な顔になりました。

9本と聞いていた作品が10本載っているのです。

そして、最後に挙げられている作品のタイトルは …

「この『潮騒のメモリー』って、あの『潮騒のメモリー』じゃないわよね?」

「あの『潮騒のメモリー』です」

「監督の荒巻さんっていうのは?」

「 … 私です」


太巻は言い切りました。

「(交渉中)って?」

「交渉中です」


ふたりしてひろ美のことを指しました。

「じぇじぇじぇっ!」

< 鈴鹿さんの口から、渾身のじぇじぇじぇが飛び出したところで、お忘れの方のためにも、映画の概要を … >


… … … … …

< 『潮騒のメモリー』は、1986年に公開された、鈴鹿ひろ美のデビュー作です >

舞台は、宮城県沖に浮かぶ架空の島『鈴鹿島』。

貧しい漁村に生まれた少女『ひろ美』と漁師の『新助』、ふたりの若者の悲恋を描いた名作です。

特に語り草にもなった名場面 …

「飛び越えて来い! … 新助、私が好きなら、そのヘビを飛び越えて来い!」

… … … … …

「ヘビのシーンはカットします」

敢えて語り草になったシーンをカットするという太巻。

「ああ、そうね … その方がいいわね。

っていうか、ねえ本当にやんの?」

「権利は取れそうなんです … あとは主演女優次第です」


太巻の横で河島もうなずいています。

「いや、無理無理無理 … お断りします」

「鈴鹿さんのデビュー作であると同時に、私の原点でもあるんです。

お願いします!」


ふたりの男に目の前で頭を下げられても、ひろ美は断りました。

「できません、17歳の海女の役なんて …

無理よね、隊長?」


何故かしら、そう呼ばれて … それでも敬礼する梅頭。

呆気にとられた顔でひろ美を見つめる太巻と河島。

「何よ? 見えないでしょ、17歳には … どんな技術駆使しても」

目じりを押さえてあげてみせるひろ美。

「はい … っていうか、主演じゃねえっす」

「えっ?」

「一番最初に申しましたが、うちの所属タレントを主演に使った純然たるアイドル映画だと」


やっと勘違いに気づいたひろ美でした。

「そうよね … ははは

分かってますよ、どうせ母親役でしょ?」

「図々しいな」

「図々しいですね」


うなずき合った太巻と河島、それに便乗して梅頭まで …

「図々しいですよ」

ひとりだけ、ひろ美ににらまれました。

… … … … …

「主演は彼女を考えています」

促されて、座敷に上がってきたのは … 薫子でした。

「以前ここでお会いしました、GMT5の小野寺薫子 … 宮城県出身の16歳です」

「ああ、なるほど … 宮城が舞台だもんね」

「はい! 宮城と言えば … 」


いつもの挨拶を始めると、ふたりが合いの手を入れました。

「ずんだ、ずんだ」

「 … 結構です」


ひろ美はこのアメ女流の挨拶が好きではないようです。

「リメイクと申しましても、そのままやる訳ではございません。

設定だけ踏襲して、ストーリーは大幅に … 」

「ラストシーンは?」


河島の説明を遮って、ひろ美は尋ねました。

「エンディングですよ、主題歌が流れるでしょ?

… 今回は誰が歌うんですか?」


意味深な質問でした。

< そうです … 『潮騒のメモリー』のラストシーン、荒れ狂う海と夕陽を背に立つ主人公、ひろ美 … そこで流れる主題歌は、涙なくして聞けません。

それを歌っていたのは、誰あろう … 若き日の天野春子でした >


… … … … …

春子は、社長席でパソコンの画面に見入っていました。

今日の放送の反響は大きく、アイドル関連の掲示板にはスレッドが立てられてお祭り状態です。

やっちまったな

司会者も真っ青

じぇじぇじぇの天野アキ

はい、彼氏の存在、決定! …

しかし、春子の機嫌は決して悪いわけではありません … かえって話題になるくらいに思っているようです。

そんな春子の顔色を窺うかのようにオフィスに入ってきたアキは、こそこそとソファーに座りました。

「何よ?」

アキの態度を不審に思った春子が尋ねました。

「 … 何でもねえ」

< どうすべえ … やっぱ、ママに言うべきなのか? >


そこへ水口が帰ってきました。

「ねえ、すごい反響じゃない? パークスタジオ」

「あ、そうなんすか?」

「見て、『恋人がお仕事です』って勝手に動画が作ってアップしてるやつがいる」


それは、インタビューを受けている相撲取りの高見盛の声がアキの「恋人がお仕事です」に差し替えられているという他愛のないモノでした。

「ヒマな奴がいるもんすね ~ 」

< 言えねえ、彼氏がいるなんて … 恋人が板前なんて、口が裂けても言えねえべ >


… … … … …

ふたたび、無頼鮨。

「分かりました、やりましょう」

ひろ美の言葉に、ホッと胸をなでおろす太巻たち。

「ただし、ひとつだけ条件出させて … ヒロインはオーディションで決めましょう」

「わ、私は?」


戸惑う薫子にひろ美は言いました。

「あなたも受けなさい … 私が立ち会って決めます。

ごめんなさいね、私が関わる以上、コケるなんて御免ですから」

「 … いいでしょう」


太巻はひろ美の申し出を受け入れたのでした。

… … … … …

アキの携帯に着信 … 種市からです。

「じぇっ!」

「誰から?」


春子に聞かれて、曖昧に誤魔化すアキ。

「うん、ちょっと … 」

「出なさいよ」


アキは水口の視線が気になって出ることができません。

そっと席を立ちオフィスを出ようとしましたが … 呼び止められました。

「何処行くの?」

「 … トイレ?」

「さっき行ったばっかじゃない」


アキは観念しました。

< 母親とマネージャーににらまれながら、彼氏からの電話さ出ま~す >

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