NHK朝ドラ『花子とアン』『ごちそうさん』『あまちゃん』…ストーリーを勝手に解釈&裏読み … ほぼネタバレ…
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2013年08月29日 (木) | 編集 |
第130話

誰もいないマンションに戻った春子、オフィスで予定表を確認すると、慌ただしくスタジオに向かいました。

< ママが北三陸から帰って来た日、『潮騒のメモリー』最終日の撮影が行われていました >

最後の撮影は、病床のひろ美の元にあきが駆けつけてくる … ひろ美がアキの演技を気に入らず、何度も撮り直しましたが、結局うまくいかずに後回しになっていた、あのシーンでした。

… … … … …

「母ちゃん!」

入口の戸を開けて、家に上がってくるあき。

「あき、来てくれたか?」

「うん … でも、すぐ行かねえと、連絡船が出るんだ」


布団から半身を起こすひろ美。

「あの男と一緒に行くのか?」

首を振るあき。

「おら、ひとりで生きていく … 母ちゃんのように強い女になる」

「 … そうか」

「お母ちゃん … 親孝行できなくて、ごめんなさい」


あきを見つめるひろ美。

… … … … …

台本ではここでカットのはずでした … しかし、ひろ美は芝居を終わらせようとしません。

「カットかけますか?」

助監督が小声で確認しましたが、太巻はモニターに見入ったままです。

「ちょっと、待でや … 」

そう言うと、ひろ美は這って布団を抜け出しました。

「続けろ!」

何かを感じて、そのままカメラを回す指示をする太巻。

「もう使えないっすよ … 鈴鹿さん、瀕死の設定だし、まさか出ると思っていないから … 」

上はパジャマ姿のひろ美ですが、下はジャージのままでした。

「逃げろ逃げろ!」

太巻はカメラをパンさせるように指示しました。

よろよろと隣の部屋へ歩き出すひろ美。

台本には載っていないひろ美の行動に戸惑うアキ。

「芝居続けろ、アキちゃん … 」

祈る水口。

アキは立ち上がって、ひろ美の後を追いました。

「母ちゃん、寝てなきゃダメだ、母ちゃん」

タンスの引き出しに手をやるひろ美。

慌てる助監督。

「まさか開けると思っていないから、美術部の備品しか入ってないです。ペンキとか刷毛とか」

「映すな、逃げろ!」


タンスを開けたひろ美は中から、ボロ雑巾のような布を取り出しました。

「この先、つらいことがあったら … これで涙を拭きなさい」

そう言って、ボロ布をアキに手渡しました。

『この先、つれえことがあったら、こいつで涙拭け … そんで、思い出せ。

寒い朝、浜さ出て潜った時のこと … あれよりつれえことは、まずねえから … 』

それは、上京するアキに『北の海女』の手拭を渡しながら、夏がくれた言葉でした。

… … … … …

涙があふれ出したアキは思わず、握りしめたボロ布で拭おうとしました。

「ああ、今でねえバカ! 東京さ行ってからだ」

「母ちゃん、ごめん、母ちゃん」

「あき … 達者でな」


うなずいたアキをひろ美は抱きしめました。

「はい、カット!!」

太巻の声が掛ると、ひろ美はもう一度アキをぎゅっと抱きしめってから、体を離しました。

「お疲れ、アキ! よかったよ」

そう言いながら、ひろ美も涙を拭っています。

「ずりい、ずりいよ、鈴鹿さん」

泣きじゃくるアキ。

「ごめんごめん … あんたの顔見てたら、続けたくなっちゃった」

声をあげて泣くアキがまた手にしたボロ布で涙を拭おうとして … ひろ美に止められました。

その様子をモニターで見つめる太巻、そして水口 … 涙をこらえる男ふたり。

… … … … …

撮影後のチェック。

「あ~あ、タオル見えちゃってるし … 」

「タオルから逃げるとジャージが」


予定外のことだったので、やはり色々要らないものまで映っていました。

「これ使えねえな … 鈴鹿さん、もう一度撮り直しません?」

「もう無理、できません」


答えが分かっていて尋ねた太巻でした。

「私の芝居なんかどうでもいいのよ。

彼女のリアクションさえ撮れてれば … ここ!」


ひろ美はモニターに映ったアキを指差しました。

「 … ほんじゃ、オッケイ!」

「ということは、ただいまのカットをもちまして … 天野アキさん、全編オールアップです!」


太巻のOKを受けて、助監督の声がスタジオに響きました。

… … … … …

スタッフからの盛大な拍手。

「お疲れ様でした」

アキは監督の太巻とひろ美から大きな花束を贈られました。

「ありがとうございます」

「それでは、天野さんからひとこと!」


助監督に促されてアキはマイクの前に立ちました。

「最初は迷惑 … 迷惑ばかりかけてしまって。

もう監督おっかねえし、鈴鹿さんやかましいし、面倒くせえし … ラブシーンやりたくねえし、こんな映画誰が見るんだとか」

「アキちゃん」


このままいつまでも言い続けそうなので、水口はアキにブレーキを掛けました。

「 … でも、よく考えたら、おら … 鈴鹿さんにあこがれて、この『潮騒のメモリー』がやりだぐて、この世界さ入ったので …

だから、私を選んでくれた太巻さんは大したもんだと思います」


一同から笑い声が上がりました。

「一度はポンコツのガラクタ扱いされたおらを拾ってくれて、どうもありがとう」

アキなりに最大級の感謝の意を表現しました。

「それから鈴鹿さんは … 何だべ?

面倒くせえ … 面倒くせえところを直せば、もっといい女優になれると思います」


だんだんアキ節が乗ってきました。

太巻もひろ美も笑って聞いていますが、水口は冷や汗もんです。

「お疲れ様でした ~ 」

これ以上、おかしなことを言いだす前にと打ち切ろうとしました。

… … … … …

ようやくスタジオに到着した春子。

丁度、外に置かれたモニターに持ちきれないほどの花束を抱えたアキが映っているのを目にして足を止めました。

「 … 最後にひとつだけ。

ここさいないけど、おらのママにも …

ママには随分、ブス、ブス言われたけど … それを言って許されるのは、ママだけなので …

大したもんだと思います」


皆に向かってお辞儀すると、また拍手が起こりました。

大きな仕事を終えて、満足そうに微笑むアキ。

< こうして、1ヶ月半に及ぶ撮影は無事終了しました >

… … … … …

スタジオを出る太巻を水口が呼び止めました。

「太巻さん、今回は本当にお世話になりました」

深く頭を下げる水口。

「お疲れさん … 打ち上げ来れるんだろう?」

「はい。

あのう、俺 … 本当に不義理をしてしまいまして … 」

「うんうん、あとはまあ打ち上げで」


歩き出した太巻、まだ伝えることが水口にはありました。

「実は、社長が挨拶したいって来てるんですけど … 」

太巻の目の前に現れた春子は愛想よく頭を下げました。

「天野です~

この度は、娘が大変お世話になりまして、何とお礼を言っていいのか分からないので … いいませんけど」

「うん、そうね … うん、取りあえず打ち上げで」


作り笑顔でこの場を乗り切ろうとする太巻。

「そうね、まだギャラの話しもしてないんでしょ?」

春子は水口に確認しました。

「それも、打ち上げでね … 」

表面上は穏やかに会話が進んでいるように見えます。

「ママ!」

スタジオから出てきたアキが春子のことを見つけました。

「打ち上げ、楽しみにしています」

春子はもう一度笑顔で会釈しました。

「むふふふふ … 打ち上げ行きたくねえ」

… … … … …

「いつ帰ってきた?」

アキは春子に駆け寄りました。

春子が朝イチの新幹線で帰ってきたことを伝えると、アキはまず夏の様子を尋ねました。

「もうだいぶ元気 … 歩くときは杖ついてるけど、今日からウニ丼復活だって」

「じぇじぇじぇ ~ 」

「 … で、もう帰れるの?」

「それが、鈴鹿さんとお寿司食べに行く約束しちゃって … 」

「寿司ぃ?」


春子の顔が急に険しくなりました。

「えっ、ダメ?」

表情を繕って首を振った春子。

「ううん、全然 … そっか、じゃあ行ってらっしゃいな、はい」

楽屋へ着替えに行くアキを見送りました。

「水口君、ちょっと来て」

… … … … …

数時間後の無頼鮨。

「 … という訳で、お母さんにバレたっぽい」

板場でお造りの仕度をしている種市にカウンター席の水口はそう伝えました。

「じぇじぇっ?!」

驚いて、顔をあげ、手が止まったままの種市、梅頭に促されてまた続きを始めました。

「ようやく板場の修行に入ったんだよね … これ初めてのお造り」

そう言いながら、水口の顔を見た梅頭は、もう一度まじまじと見直しました。

「あれ?」

水口のかけている眼鏡の左のレンズに大きくひびが入っていて、ツルはテープで補強してありました。

「いやあ、さずが元スケバン … 追い込み方、ハンパなかった … 」

… … … … …

「水口君、ちょっと来て」

春子は水口を人気のない階段の脇、物置のようになっているスペースに追い込みました。

「えっと、ちょっと眼鏡外してくれる?」

優しく微笑んでそう言われて、よく意味が分からないまま、言う通りにした水口。

その瞬間、春子の右手が伸びてきて水口の顎を掴みました。

「あんたがついててどういうことよ?!」

「 … すいません」


優しさのかけらもない、おっかない顔に変貌した春子。

「ねえ、分かってるよね?

来年の夏まで恋愛禁止って条件で予備校のCM受けたよね? ねえ、水口?」


春子は「水口、水口」と繰り返し言いながら、腹にパンチを数発ブチ込みました。

「でも … 」

「でも、じゃねえんだよ!」


頭を掴まれて思い切り振り下ろされた水口の手から眼鏡が落ちました。

「 … でも、ふたりはプラトニックです」

「ぷらとにっく?」

「神に誓って … あ、じっちゃんの名に懸けてプラトニックで」

「じっちゃんって誰だよ?」


却って春子の怒りを買ったようで、胸倉をつかまれました。

パリッ!

もみ合った拍子に自分で眼鏡を踏んでしまった …

… … … … …

「 … という訳で、来年までプラトニックで頼むわ」

水口にそう言われた種市ですが、申し訳なさそうに答えました。

「自分、キスしちゃいましたけど … 」

「 … 聞いてねえよ」

「よそ見すんな、種!」


正直に話して水口ににらまれ、勝手に手を休めて梅頭に注意されました。

「調子乗ってるんじゃねえぞ、この野郎、種!」

社長の影響でしょうか …

「種、種、言われてんぞ、種!」

「手を動かせ、この野郎、種!」

< おらの大事な先輩が「種、種」と、ひどい扱いを受けてる頃 … 鈴鹿さんとふたりだけで、ささやかな打ち上げをやっていました >


いつもの奥の座敷に差し向かいで座ったひろ美とアキ。

「今日は、おらにおごらせてけろ」

「そんな悪いわよ、天野さん」


目を丸くして驚くひろ美。

「いいからいいから ~ 大将、適当に握ってけろ!」

… … … … …

「天野さん、よく逃げ出さなかったわね … ご立派!」

ひろ美は改めてアキを評しました。

「だって … 鈴鹿さん、家まで押しかけてくんだもの、逃げるに逃げらんねえべ?」

「そうね … 」


ひろ美はころころ笑いました。

「とにかく必死でした … 才能がねえがら」

『話し相手としては面白いし、いてもらえると助かる … でも、女優はダメ、向いてない』

「 … あの言葉、案外おらの中では重くて … 鈴鹿さんに認めてもらうには、鈴鹿さんと共演するしかねえと思って、オーディション受けました。

で、どうですか? … 女優として、天野アキは?」


… … … … …

ひろ美はほとんど考えることなく、アキの質問に答えました。

「ダメね … やっぱり、向いてない」

少なからずショックを受けたアキ。

「 … そうですか」

「ごめんね、ウソ言っても仕方ないから … 」

「ですよね … 今日だって、結局助けてもらって」


アキ自身がよく分かっていたことでした … しかし、わずかな期待を抱いてもいました。

「そうね … まあ、確かによかったけど。

でも、あれは『鈴鹿あき』じゃなくて、『天野アキ』だったもんね。

『天野アキ』がよかったのよ」

「えっ?」

「今、日本で『天野アキ』をやらせたら、あんたの右に出る女優はいません。

だから、続けなさい … 向いてないけど、向いてないけど続けるっていうのも才能よ」


アキは、ひろ美からこれ以上ない評価をもらったのです。

「母ちゃん … 」

思わず口走ったアキ。

「母ちゃんじゃないわよ、もう終わったんだから!」

「すいません … うれしい、おらやっていがった」


アキの目に涙が光っていました。

どういう訳か、カウンターの水口もおしぼりで目のあたりをゴシゴシ拭いていました。

… … … … …

「お話し中、すみません … 自分、始めてのお造りです」

種市は、見事なお造りを乗せた皿を手にしていました。

「どうぞ」

ふたりの前に置く種市。

「サービスです … どうぞ」

後ろに控えた梅頭が言いました。

「いただきましょう」

早速、箸を伸ばす、ひろ美とアキ。

「うん、美味え!」

笑顔のふたりを見て、ホッとする種市。

「えがった ~ ありがとうございます」

アキがひとつ大きな仕事を成し遂げた日、種市は板前としての本格的な第一歩を踏み出したのでした。

… … … … …

< その年の暮れ、主題歌のレコーディングが行われました >

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