NHK朝ドラ『花子とアン』『ごちそうさん』『あまちゃん』…ストーリーを勝手に解釈&裏読み … ほぼネタバレ…
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2013年09月03日 (火) | 編集 |
第134話

2011年3月11日。

< その夜、帰宅難民と呼ばれる人々で、東京の道という道はごった返していました >

アキもその中のひとり、アメ横の東京EDOシアターから世田谷の実家目指して、人の波に混ざって歩いていました。

1時間前 …

アキの携帯はようやくユイに繋がりました。

「もしもし、ユイちゃん? 今どこ? … えっ、線路?」

暗い、辺りが真っ暗な中、ユイは線路を歩いていました。

「北鉄がトンネルの中に停まって、さっきまでいた。

今、大吉さんと鈴木のばっぱと一緒にトンネルから出て歩いてるの … 避難所があるんだって」


「 … そうか、いがったあ、繋がって」

アキは、水口と種市にうなずいてユイの無事を伝えました。

「ごめんね、明日行けなくなっちゃった … 」

「いいって、延期になったし … 中止でねくて、延期だから。

必ずやるから、おいでよ」

「 … 中止だよ」


アキは聞き返しました。

「延期じゃなくて中止。

もう行けない … 怖くて行けない … アキちゃんが来てよ!」

「ユイちゃん … 」

「 … 道が無くなってたの、線路が途中で終わってたの」


そこまで言うと、「電池が切れそう」とユイは電話を切ってしまいました。

「ユイちゃん?」

東京へと続いていたはずの道が寸断されていたのを目の当たりにしたユイのショックは計り知れないものでした。

泣きながら、線路を歩く … 来た道を引き返していくユイ。

… … … … …

数時間かけて実家にたどり着いたアキ。

「よかった … 」

玄関まで出てきて、娘を迎えた両親 … 春子はドアの前に立っていたアキを力いっぱい抱きしめました。

「何あんた、何、歩いて帰って来たの?」

「うん」

「電話ぐらいしなさいよ、心配するじゃないの!」

「 … ずっと起きてたの?」

「眠れないわよ!

実家も … 夏さんも連絡取れないし」


アキは急いで夏から届いたメールを春子に見せました。

『Sub:みんな無事

御すんぱいねぐ』

夏らしい、ただそれだけのメールでしたが、無事ということが分かって安堵する春子でした。

… … … … …

3月12日 …

瓦礫に埋もれた北鉄の線路を頼りに、避難所を目指す人たちを見ながら大吉は吉田に言いました。

「とにかく列車走らせるぞ … 吉田君、一刻も早く列車走らすぞ」

「だって、線路が … 見たでしょ?

途中でねじ切れて、あれじゃどうにもなんねえ … 」


しかし、大吉はあきらめていません。

「幸い、袖が浜までの線路は問題ねえ。

安全確認して、再開だ!」

「駅長 … 」

「走れるかどうかの問題でねえ … 走らなくちゃなんねえのだ!」

「 … 俺もそう思います」


ふたりの後ろから声を掛けてきたのはヒロシでした。

「車は流されて使えねえ、国道は瓦礫でふさがって … 人が線路の上歩いている状態で …

北鉄が走るっていうだけで、勇気づけられる人はいっぱいいると思います」

「足立、この野郎 … いいこと言うじゃねえか、足立 … 」


ヒロシの言葉に吉田も心を動かされたようです。

「走るべ!

例え1区間でも、ひと駅分の往復でもいい … 誰も乗らなくてもいい。

運行を再開することが使命だ」

「んだね、北鉄は市民の足、地元住民の足ですもんね」

「第3セクターの意地、見せっぺ!」


… … … … …

再開するためにはトンネル内に停まっている列車を外に出さなければなりません。

大吉たち北鉄の職員、保やヒロシたちも協力して、人力で列車を押し続けました。

「動いたぞ!」

< こうして、北三陸鉄道リアス線は、被害の少なかった北三陸~袖が浜間の運行を開始しました。

3月16日、地震からわずか5日後でした。

1日たった3便、通常時速90キロで走るところを20キロのノロノロ運転、なので運賃はタダ … それでも、走るしかなかった … 走ることが北鉄の意地、大吉さんの意地でした >


大吉が袖が浜の駅から列車を発車させようとした時です。

「待ってけろ ~ 」

駅の階段を番重を下げた夏が急ぎ足で上がってくるのが見えました。

「夏ばっぱ?!」

「北鉄さ走ってるのに、おらが休んでる訳にはいかねえべ」


夏は息を荒くして、よろよろと駆け寄って来ました。

「夏さん、でも、ひと駅しか走りませんよ」

吉田が申し訳なさそうに言うと、夏はうなずきました。

「ああ、ちょうどいがった ~ おらもウニ足んなくて、5つしか作ってねえ!

さあ、乗せろ乗せろ … 」


列車に乗り込む夏を見ながら、大吉は感激していました。

「出発進行!」

折り返し運転の為、列車は北三陸目指して走り出しました。

… … … … …

「吉田君、ちょっとあれ … 」

車窓から外を見ていた大吉が指差す方 … 走る列車に向かって、沿線の人が手を振っています。

「おっ、ありがとう! どうもどうも」

「駅長、見て見て」


反対側の道にも手を振る人たちが何人も … 列車を追いかけて、走る子供たち。

「ありがとう! 危ねえど、気いつけろ ~ 」

ヒロシが言っていたように、北鉄が走るということが、人々に希望と勇気を与えているのでした。

… … … … …

< それから、ひと月余り経った、4月29日 … 東北新幹線が運転を再開しました。 

耳慣れない言葉が飛び交っていました。

『節電』『デモ』『風評被害』『自粛』『就任』『解任』、そして『絆』 >


今やオフィス・スリーJの所属タレントとなった鈴鹿ひろ美でしたが、震災以来どこかおかしく、事務所でくすぶっていました。

< 映画『潮騒のメモリー』は、公開後1週間で打ち切りになりました。

CDは、ひっそり売られていましたが、宣伝は自粛 … >

「しょうがないわね … よりによって、このご時世に、『寄せては返す波のように』 … なんて、歌詞」


ため息をつきながらソファーに物憂げな顔をしてもたれているひろ美でした。

「っていうか、鈴鹿さん!」

春子がイライラしながら、大きな声で呼びました。

「 … はい」

「大変申し上げにくいんですけど … そろそろお仕事していただいても、よろしいですか?

このままじゃうち、タクシーの営業所になってしまう ~ 」

「 … いってきます」


正宗は居心地悪そうに仕事に出かけて行きました。

入れ替わりに帰ってきたのは水口です。

「ほら、優秀な現場マネージャーが帰ってきましたよ ~ 」

水口は早速、ひろ美の前に台本を置きました。

「おめでた弁護士のスピンオフの台本です … 鈴鹿さんは、ワンシーンの友情出演です」

「お断りして頂戴」


台本を手に取ることもせずに断ったひろ美。

「また?」

あきれている春子に向かって、ひろ美は強い口調で言いました。

「もちろん出たい! ありがたいと思う … だけど、東北の方々に申し訳なくて」

「東北の人間が働けっていってるんです!

ほら、働いてます!」


春子が指差したテレビには、アキの姿がありました。

『じぇじぇじぇのぎょぎょぎょ』

< 子供たちのためにいち早く番組は再開 … タイトルは、変更されました >

「しょうがない、このご時世『見つけてこわそう』 … 不謹慎よ」


ため息をつくひろ美。

… … … … …

< 悩んでいるのは、鈴鹿さんだけではありません >

「売名行為って言われるんです」


無頼鮨のカウンター席、太巻は梅頭につらそうに話しました。

「炊き出し行っても、行くとこ行くとこ貴乃花親方とバッティングして、全然目立たないし … 」

「いや、目立たないとか言うから、『売名』って言われるんじゃないですか?」


珍しく太巻に意見した河島。

「メニューもよくなかったんだよね … 向こうチャンコでさ、こっちベーグルだろ?

全然合わない ふふふふ」


初めて監督した映画も1週間で打ち切り … 自嘲的に笑った太巻でした。

… … … … …

< 娯楽に関わる多くの人が、自分自身に問いかけました … ドラマや映画や歌が無くても、人は十分生きていける。

でも、水や食べ物、電気や燃料がないと、人は困る、生きられない … 世の中がすっかり変わってしまった … 3月10日まで、日々どんな気分で暮らしていたか、アキもまた思い出せず …

自分がどうしたいのか分からないでいました >


アキが立ち寄ったコンビニ … 商品が揃わずにスカスカの棚から何点かを選んで購入しました。

おつりの小銭を募金箱に入れるアキ …

… … … … …

アキは、いつものように裏口で種市を待っていました。

「ゴールデンウイークの予定は?」

出てきた種市にアキはいきなり尋ねました。

「ああ、3、4、5は休みだけど … 」

「田舎さ帰らねえの?」


板前の修業が本格的に始まったばかりなので帰れないという種市でした。

「安部ちゃんも仕事だって、みんな忙しいね」

何となく漂う気まずい空気 …

「天野は帰りてえのか?」

「 … 分かんねえ」

「帰りたくねえのか?」

「 … 分かんねえ」


アキは体の動かして、種市に背中を向けました。

「帰ったからって、おらに何ができるわけでねえし … 何もできねえのに、帰っても迷惑だべ?

… 何しろ、『被災地』だもん」

「『被災地』か … 」


種市もその言葉を噛みしめるように口にしてみました。

「皆が無事なら、最初は十分だと思ってた。

でも、家さいて、テレビのニュースばっか見てると、たまんなぐなる …

何だか、北三陸で過ごした1年ちょっとの … おらの楽しかった思い出が、記憶が薄れていくっていうか … 塗り替えられていくっていうか」


なんと答えればいいか種市は迷っていました。

「だから、寝る前にひとりずつ思い出すんだ。

… 皆が、どんな顔して笑ってたか …

夏ばっぱ、大吉っつあん、菅原さん、吉田さん、今野さん、勉さん、いっそん!

組合長、祖父ちゃん、弥生さん、眼鏡会計ばばあ、美寿々さん、花巻さん、いっそん!」


吹き出す種市。

「栗原さん、足立先生と奥さん、いっそん!」

「いっそんのインパクトすげえな」

「へへ … あれっ? 誰か忘れてねえか?」


勉さん? … いや、違う … どうしても思い出せません。

「 … まあ、いいや。

とにかく、ひとりひとりの笑った顔、思い出してがら寝るんだ」


種市はうなずきました。

「でも … ユイちゃんだけは、どんな顔して笑ってたか、思い出せねえ … 」

「 … 確かに」

「会いでえなあ … 」


… … … … …

「ただいま ~ 」

自宅に戻ったアキ、迎えた春子は社長席でパソコンに向かっています。

アキは、ホワイトボードの行先を消すと春子のいすの肘置きに腰かけました。

「何?」

「え?」


春子はアキの顔を覗きこみました。

「お仕事してるの … 何か言いたいことあるの?」

「 … いや、特にねえです」


アキは立ち上がると「おやすみなさい」と、ひとこと … 自分の部屋へ入って行きました。

< その夜、アキは夏さん宛てに、こんなメールを打ちました >

『夏ばっぱ。

今年の夏は潜らないよね?

アキ』

< 夏さんからは、こんな返事が返ってきました >

『お構いねぐ』

アキは携帯を閉じて、北三陸にいる人たちのことを指折り思い出してみました。

「夏ばっぱ、大吉っつあん、いっそん、組合長 … 」

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