NHK朝ドラ『花子とアン』『ごちそうさん』『あまちゃん』…ストーリーを勝手に解釈&裏読み … ほぼネタバレ…
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2013年10月09日 (水) | 編集 |
第9話

近藤の後から入って来たのは、あの『通天閣』でした。

「あっ、あ … 」

驚いて言葉が出て来ない、め以子。

『通天閣』と目が合いましたが、向こうは表情ひとつ変えずにいます。

厨房から出てきた大五とイクに向かって近藤は頭を下げました。

「はじめまして、近藤と申します。

… あの、実は大変勝手なんですが、僕の代わりにこいつが御厄介になることはできませんでしょうか?」


二度驚く、め以子。

「あ、うちは構いませんけど … 」

「でも、なんで急に?」


近藤は、事情を説明しました。

元々、『通天閣』は近藤と同じところに世話になっていたのですが、今回彼が移ることになった家に先祖伝来の由緒ある欄間があり、背の高い『通天閣』は頭がぶつかってしまうのです。

「こいつの頭がぶつかりそうになる度に、御主人が心配でたまらない、心臓が止まりそうになると … 」

「まあ、卒倒されちゃ、たまんねえよな」


うなずく大五とイク。

「そういうことなんで、こちらのおうちさえよろしければ … 」

「よろしくないです!」


思わず、『通天閣』の言葉を遮っため以子に注目する一同。

「うちも欄間大事ですから … 」

… … … … …

しかし、話はまとまり、近藤ではなく『通天閣』が卯野家に下宿することに決まってしまいました。

「なんで『通天閣』なのよ … 」

へそを曲げていため以子ですが、イクに呼ばれて仕方なく、家族と並んで座りました。

大五が『通天閣』にひとりひとり紹介しているところです。

「 … で、これが長女のめ以子」

不機嫌な顔で頭を下げため以子。

「よろしくお願いします」

「今は、高等女学校の5年生です」


『通天閣』の本名は『西門悠太郎』といいました。

「帝大では、何を?」

イクが尋ねました。

「建築の勉強をしてます。

鉄筋コンクリート造の建築物の設計を学んでます。

簡単に言うと …

鉄筋を組んで、その周りに木の型枠を作って、中にコンクリートを流し込んで固める … つまり、人口の石造りの建築なんですが、これが木造、レンガ造りなどに比べて、耐震性、耐火性において、ずば抜けて優れているんです。

鉄筋コンクリートが更に素晴らしいのは … 」


なかなか終わらない悠太郎の説明、専門的な話に大五やイクはただ感心してうなずいていますが、め以子は飽きていました。

「いやあ、それでわざわざ帝大へ?」

「はい」

「ああ、立派、立派立派」


膝を崩した大五、ざっくばらんな口調になって聞きました。

「飯どうだ? 大阪とはずいぶん違うだろう?」

「違いますけど … 僕は、何食べても美味しいと思う性質で」

「よかったね ~ あんたと同じ … ちょっと、何怒ってんの?」


不機嫌面のめ以子に気づいたイク。

「別に … 」

「やだ、照れてんの?」

「照れてないですよ! そんなんじゃありません!」


そんなめ以子を不思議そうに見ている悠太郎。

「デカい図体して、子供っぽいですが … 悪い子じゃないんで、よろしくお願いします」

イクの言葉にめ以子は口を尖らせました。

… … … … …

め以子は、イクに悠太郎のことを家の中を案内するように言いつけられました。

「ここからがお店になってて、井戸は使うなら、そっちの角にありますから」

「ようでけた配置ですね ~ 」


母屋と店の間の通路から、居間に連れて行きました。

「食事はここで皆で食べます。

朝は大体6時くらいです … 夜は、お店から賄いをもらって、あとはクマさんが少し作っておいてくれたりもします。

遅くなる時は、言ってくだされば、取っておきますんで … 」


腕を組んでちゃぶ台を見ている悠太郎。

「 … 何か?」

「いや、銘々膳やないんですか?」

「ああ … うち、忙しいんで、手間になるって言って、お祖母ちゃん … 祖母が皆でわっと食べるようにしたんです」

「へえ ~ 楽しそうですね」


この時、悠太郎が初めて笑顔を見せました。

「そうですかね … 」

首をかしげため以子。

… … … … …

「 … で、ここがあなたの部屋になります」

「陽当りもよいし、ええお部屋ですね」

「亡くなった祖母が使っていたお部屋なんで」


め以子が掃除をして、きれいに磨き上げた部屋でした。

「ああ、そうなんですか? … それは勿体ない。

ありがとうございます」


悠太郎は、恐縮して丁寧に頭を下げました。

め以子は、そんな悠太郎のカフェであった時とは番う、礼儀正しく誠実な態度に却って腹が立ってきました。

… … … … …

荷物をほどいた悠太郎は、中から茶碗や弁当箱を取り出しました。

「あの、これ渡してもろうて、よろしいですか?」

部屋の入り口で黙って悠太郎を見ていため以子ですが、我慢できずに口にしました。

「いい加減、変なお芝居やめてもらえます?」

「芝居?」

「今日、初めて会ったみたいな … 」


きょとんとしている悠太郎。 

「こないだ会ったじゃないですか? … 銀座のカフェで」

「 … カフェ?」


考える悠太郎 … め以子の顔を見つめました。

「ああ! ああ ~ でっかい声のスプーン振り回してた人やないですか?」

ようやく思い出したようです。

「 … 忘れてたんですか?」

「いや ~ どうでもええことは頭が忘れてしまうみたいで」

「どうでもいい?」


悠太郎の言い草にカチンときため以子。

「どうでもええでしょ?

あなたがスプーン振り回してたことなんて」

「それは、ちょっと失礼じゃないですか?

あった人のこと覚えてないとか … そういうのって … 」

「 … 失礼?」


悠太郎は立ち上がり、顎に手を当てて考え始めました。

「失礼 … 失礼 … 」

「だから何なのよ? そのポーズ」


たしかカフェでも同じようなポーズで考え事をしていました。

「じゃあ、あなたは、失態を延々と覚えられてた方がええいうことですか?」

「え?」

「学校帰りにカフェに寄り、聞くに堪えないような会話を大声でまき散らし、挙句の果てにスプーン振り回し、人に生クリームを飛ばしつけたことを僕の記憶に焼きつけてもらいたい。

… そういうことですか?」


ものすごく悪いことをしていたような言われようでした。

「そうじゃないですけど!」

「じゃあ、覚えてる必要もないやないですか」


理屈では、め以子の負けでした。

「そうですね … けど … 」

何か納得がいきません。

「けど、何ですか?」

「でも … 」


真剣な顔をして聞いてくる悠太郎を見ていたら、反論するのも面倒くさくなりました。

「だったら、今日が初対面ということで、問題ないですよね!

失礼しました!」


茶碗や弁当箱を手にすると、障子を勢いよく閉めて、部屋を後にしました。

… … … … …

母屋から出てきため以子。

「テル、賄いちょうだい!」

店の裏口で素材の用意をしている照生に向かって、まるで怒っているような口調で言いました。

「何、怒ってるの?」

「いいからちょうだい!」

「遅くなるけど、今日は皆一緒に食おうって、父ちゃん言ってたよ。

… 西門さんの歓迎もかねて」

「じゃあ、私の分だけちょうだい!

私は一緒に食べないから … 宿題があるから!」


… … … … …

ひとり、賄いの夕食を終えため以子は、2階にある自分の部屋にこもっていました。

1階では悠太郎の歓迎会を兼ねた夕食が始まったようです。

気になっため以子は戸を開けて、下の様子を窺がいました。

美味しそうな匂いが漂ってきます。

… … … … …

一同は、店で料理を囲んでいました。

「おう、どうなんだよ?

美味いのか、美味くねえのか、俺のスープ鍋はどうなんだよ?」


黙々と食べているだけの悠太郎に大五が尋ねました。

すでアルコールがまわっているようで、顔は真っ赤です。

悠太郎は改めて、手にしたスープをひと口ふた口と味わいました。

「大将 … 最高です!」

途端ににやける大五。

「 … だろう?

8時間かけて、出汁を取るんだよ、このスープは!

これさえありゃよ、残り物の野菜やら何やら、何でも美味くなるんだ」


自慢げに語りました。

「これ、どうやって作るんですか?」

「えっ、興味あんの?」

「興味深いですね … 何をどうすれば、こうなるのか」


顔を見合わせたイクと照生。

「そういうこと聞くと、めちゃめちゃ長いですよ」

「余計なこと言ってんじゃねえよ、おめえは!

おめえもよく聞いとけ!」


悠太郎に耳打ちした照生が大五にどやされました。

「いいか?

このスープはな、火加減が大事なんだ … 時間をかけてゆっくりと煮込んでいくんだ … 」


… … … … …

延々と続いている大五の話。

飲物を取りに厨房に入ったイクが、裏口から覗いていため以子に気づきました。

「宿題終わったかい?」

「まだ … 」

「食べてかないかい? 皆、盛り上がってるよ」

「 … いい、糠床の世話に来ただけだから」


そう言うと、母屋に戻ってしまいました。

… … … … …

台所で糠床をかき混ぜるめ以子、やはり少し店の方が気になります。

ふと、棚の上にいちごジャムがあるのを見つけました。

居間に持って行き、パンにつけて食べるめ以子。

「ふふふ … 」

その味に幼い頃のことを思い出しました。

『ジャム返せ!』

大事にしていたジャムをため池に落とされて、取っ組み合いのケンカになったこと。

雨の中、いちごを探してきてくれた … 源太のことでした。

「 … 源ちゃん、どうしてるのかな?」

もう何年も会っていません。

… … … … …

め以子は庭に置いた、いちごの鉢植えを見に行きました。

「今年もダメだったか … 」

実は、ひとつも生っていません。

「いちごですよね? それ」

いつの間にか後ろに立っていた悠太郎でした。

「難しいんでしょ? いちごって実らせるの」

「そうですね … 」


素っ気なく答えため以子。

「趣味なんですか?」

「違います … いちごは特別なんです。

ちょっと、思い出があって … 」

「思い出?」

「幼なじみの …

幼なじみって言っても、もうとうに引っ越しちゃったんですけど。

… お互い何処かであっても、もう分からないんだろうな ~ 」


… … … … …

「そんなこと、ないんちゃいます?」

め以子には気休めに聞こえました。

「西門さんは、こないだのことだって覚えてなかったじゃないですか?」

「でも、その方は絶対覚えてると思いますよ」

「そうですかね?」


何故、そんな風に言い切れるの? … そう思っため以子。
 
「忘れられへんでしょ?

そんな、『ジャム返せ』って、飛び掛かってきた女の子のこと」

「?!」

「一緒にお供えのいちご盗んで、お尻ぶたれたりしたんでしょ?」

「 … 何で、そんなこと知ってるんですか?」


… … … … …

「お父ちゃん!」

もの凄い剣幕で店に入ってきため以子。

「8歳の時はお堀の鯉だよ!

あいつ、鯉捕まえようとして来てよ ~ 」


大五はお銚子片手に手酌しながら、め以子の昔話をしています。

「大将、もう聞き飽きた、それ … 」

タマが言うように、大五は酒が進むといつもめ以子の幼い頃の話を面白おかしく話すのでした。

「お父ちゃん、余計なこと言わないで!

子供の頃のことベラベラしゃべんないで! 酒の肴にしないでって言ってるの!」


肩を揺すられて大五は、め以子の顔を見上げました。

「あれっ? お前、今日何捕まえて来たの?」

「はあ?」

「そろそろよ ~ 食いもんじゃなくて、いい男のひとりでも捕まえて来いっつうんだよ!」

「こい泥棒、こいはこいでも、こい違いってね ~ 」


タマが鯉と恋をかけて川柳を詠みました。

「ああ ~ 上手いね、タマちゃん!」

「なるほどね ~ 」


大笑いする一同。

「何? … な、何? 何なのよ、もう!」

< 空回りを続ける … め以子17歳の春でございました >

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