NHK朝ドラ『花子とアン』『ごちそうさん』『あまちゃん』…ストーリーを勝手に解釈&裏読み … ほぼネタバレ…
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2013年10月12日 (土) | 編集 |
第12話

「 … いただきます」

スコッチエッグを前にナイフとフォークを持っため以子。

悠太郎は、その様子を無言で見つめたままです。

「食べないんですか?」

そんなに見られていては食べにくい … め以子は悠太郎に尋ねました。

「先にどうぞ … あなたが食べたら、僕も食べます」

め以子は首をかしげましたが、言われた通り、スコッチエッグにナイフを入れました。

「ん?! これ … 」

サクサクの衣の中から、トロリとした黄身が溢れてきました。

「ああ、これ!」

口に入れるめ以子。

「う~ん、これ、私が思ってたスコッチエッグです!

黄身とソースとお肉が一体になって … 」


もう止まりません、食べる食べる …

「スコッチエッグとは … 」

「?」


… … … … …

「スコッチエッグとは、簡単に言うと、ゆで卵をひき肉で包んで揚げたもんやそうです。

肉を薄くして、揚げ時間を短くすれば、卵の半熟は維持できますが、それでは肉のうまみが物足りなくなる」


悠太郎の話にうなずくめ以子。

「そこで、僕たちが着目したのが … 熱伝導、比熱です」

「あっ、試験に出てきた!」

「そうです。

大将に聞いたところ、経験値だが、卵より肉の方が熱が伝わりやすい … ということは、同じ厚さがあったとしても、肉だけで構成されている部分は、火の通りが早いはず」


悠太郎はノートに図を描きながらめ以子に説明してくれました。

「つまり、全体を楕円形にして、卵のこちら側に肉を固めてしまえば、肉の総量を保ちつつも卵の半熟を維持できる揚げ時間で済むんやないか … そう考えた訳です」

それが成功して出来上がったのが、このスコッチエッグでした。

皿を手に取って、じっと眺めているめ以子。

「料理は化学です。

熱伝導も比熱も、あなたの人生と決して無関係やないと思います。

… そう思えば、少しは理科に興味も出てきませんか?」


め以子は身を乗り出して、悠太郎に尋ねました。

「それから? … もっとないんですか? そういうこと!」

笑顔のめ以子、目がキラキラと輝いていました。

… … … … …

次の朝。

糠床の前、しっかりと漬けてあったきゅうりと、これから漬けるきゅうりを手に説明する悠太郎。

「漬けると、かさが減るのは、中に含まれる水が外に出るからです」

め以子と一緒に聞いているイクとクマも大きくうなずきました。

「何故、水が外に出るかというと … これは、糠床に含まれる浸透圧ゆえなんです」

「 … 浸透圧」


… … … … …

コップに牛乳を注ぐ悠太郎。

「牛乳が何故白いか、考えたことありますか?

これは、水の中にコロイドになった粒子が浮いてるからなんです」

「待ってください、コロイドがないとただの水ってことですか?」

「そうです」


め以子は牛乳を飲み干しました。

「じゃあ、コロイドが美味しいってことですね?」

… … … … …

割烹の授業。

料理は科学と関係がある … それが分かっため以子は俄然興味が湧いて、やる気が出てきました。

「ああ、網網網!」

魚を網で焼こうとしていた桜子を見て声をあげました。

「熱くしないと、くっついちゃうよ」

「えっ?」

「魚のたんぱく質の凝固点は60度だから、それ以上の温度になっていれば、くっつかないんだって」


よく分からないけれど、感心する桜子と民子。

その様子を担任の宮本が微笑ましく見ていました。

… … … … …

卯野家の台所。

赤シソをゆでた紫のゆで汁に酢を加えるめ以子。

途端に色が赤く変わりました。

「これは、お酢の酸性に色素が反応して、赤くなったんですよね?」

め以子は、悠太郎に確認しました。

「はい、アントシアニンという色素です」

… … … … …

め以子が作った、シソのジュースを仏壇に供えるイク。

「人が変わったみたいよ、お母ちゃん」

ハツラツとしため以子のことを、トラにうれしそうに報告しました。

「でも、もともとは、ああいう子だったのよね ~ 熱くなれるものがあれば、バカみたいに突っ走れる … 」

イクが思い浮かべていたのは、病床のトラにいちごを食べさせたくて、一生懸命だった幼いめ以子の姿でした。

思い出し笑いをするイク、台所の方から、得意気なめ以子の声が聞こえてきます。

「赤シソとお酢は、美容と疲労回復にいいんですよね …

『料理は科学』ですよね!」


… … … … …

め以子は、カステラを手で割って考えています。

「カステラって、切るより割った方が美味しい気がするんですけど?」

理由を考える勇太郎。

「 … それは、おそらく舌に当たる表面積が増えるからやないでしょうか?」

包丁で切れば、切り口はまっ平ですが、手で割ればギザギザなので表面積は大きくなります。

「ああ、そうか ~ !」

め以子は、半分のカステラを悠太郎に分けました。

「お祖母ちゃん、こうやってくれたんですよ、こうやった方が美味しいからって …

すごいですよね、昔の人の知恵って ~ こんな理屈なんて知らないのに、ちゃんと理にかなったことしてるなんて」


カステラを美味しそうに頬張るめ以子の顔をじっと見ている悠太郎。

その視線に気づくめ以子。

「 … どうかしたんですか?」

… … … … …

「実は、僕はずっとあなたに言いたいことがあるんです」

思いつめたような顔でそう言いました。

「は、はい … 」

身構えるめ以子。

「実は … 僕たち、試験に出ないことばっかりやってしまってるんです」

「えっ、なっ、あっ … うっ、ううう」


慌てて教科書をめくるめ以子。

「今日ぐらい普通にやりましょか?

基本的なことは、できてると思いますから、すんなりといくと思いますし … 」

「お願いします!」


… … … … …

そして、再試験の日がやってきました。

再試験を受ける生徒はめ以子ひとりです。

目の前に答案用紙が置かれました。

「 … はじめてください」

桜子と民子が心配そうに廊下から様子を窺がっています。

少し離れた場所から宮本も見ていました。

一問、一問、問題を解いていくめ以子 …

… … … … …

制限時間が来て、答案用紙を引き上げ、教壇で採点を始める教師。

後はもう祈るだけ … 目を閉じるめ以子。

「卯野さん」

採点が終わったようです。

教師の元へ行き … 下を向いたままで答案用紙を受け取りました。

恐る恐る顔を上げて、答案用紙を見つめました。

… … … … …

卯野家。

廊下を行ったり来たりしている悠太郎。

大学にいても、め以子の試験の結果が気になって、何もしても捗らずに、すでに帰宅していたのです。

微かに誰かが走ってくる足音が聞こえてきました。

め以子でした。

悠太郎は慌てて部屋に入って戸を締めます。

庭に走り込んできため以子、縁側から家に上がると、いきなり悠太郎の部屋の戸を開きました。

「西門さん!」

慌てていたために上下逆さまに持っていた本を持ち直して、落ち着きを装う悠太郎。

「普通、開ける前に声をかけませんかね?」

そんなことには構わずに、悠太郎の目の前に答案用紙をつきつけました。

… 点数は56点。

なんとか、落第は免れたのです。

… … … … …

安堵のため息をついた悠太郎。

「 … 楽勝でした」

得意顔で笑っため以子。

「これは、ギリギリ言うんです」

「まあ、そういう言い方もありますけど … 」

「けど、何ですか? … まったく」


悠太郎は、め以子の手から答案用紙を取るとよくよく見直しました。

「まずは、『よくやった』とか言いませんかね?」

口を尖らせました。

「普通、まずは、『ありがとう』と言いませんかね?」

そう言いながら、立ち上がってまた考えるポーズの悠太郎。

… … … … …

じっくりと答案用紙を見つめたまま動かない悠太郎。

「あの、それ返してもらっていいですか?」

黙ったままです。

「もういいじゃないですか、試験終わったし … 返してください」

「ああ!」


何か思いついて、突然声を上げました。

「そうかそうか ~ ああ、スッキリしました」

そう言いながら、め以子に答案用紙を返しました。

「 … 何がですか?」

め以子にはさっぱり分かりません。

「字が … 」

「字?」


答案用紙を見直しため以子。

「大きい字と小さい字が入り乱れてるんです」

「ホントだ」


確かに言う通りでした。

「で、大きい字の所は全部○で、小さい字の所は全部×なんです」

「ホントだ ~

何でだろう? 私 … 」

「多分、自信がある所は知らんうちに堂々と書いて、ない所はしょぼしょぼ書いたんと違います?」


正にその通りでした。

納得して微笑むめ以子に悠太郎は言いました。

「もう何処が分からないか、ちゃんと分かってるやないですか … 」

悠太郎の顔を見上げため以子。

「 … よかったですね」

とても穏やかで優しい顔に見えました。

… … … … …

「あっ、あ、あ … いや、い … えっと、えっ … 」

急にドキドキして、息苦しくなってきました。

自分でも顔が赤くなってくるのが分かって、思わず答案用紙で隠しました。

「ごちそうさまでした!」

そう叫ぶと、答案用紙を悠太郎に渡して廊下を走って行ってしまいました。

「何、食うたんやろ? … 」

… … … … …

居間の方まで逃げてきため以子、まだドキドキは収まっていません。

「空気 … 空気、入れよう … 」

台所に行き、糠床をかき混ぜ始めました。

< ああ、いいね ~ 息が出来るよ …

まあ、あんたは息出来てないみたいだけどね ~ 息が出来ないのは、走って来たからじゃないよ。

それはね、め以子 … >

め以子は悠太郎の顔を思い浮かべて、胸を押さえました。

< … あんたの人生が走り出したってことなんだよ >

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