NHK朝ドラ『花子とアン』『ごちそうさん』『あまちゃん』…ストーリーを勝手に解釈&裏読み … ほぼネタバレ…
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2013年10月17日 (木) | 編集 |
第16話

開明軒の入り口、腐って壊れた階段は取りあえず応急処置をして、足元に気を付けるように注意書きを貼りました。

怒りながら帰っていた紳士を見送った悠太郎は、大五達から経緯を聞きました。

「 … 階段でケガを?」

「どうしても腐って来るんで、その度にちょこちょこ直してるんですけど」


木製の上、雨ざらし、客も多いので、傷みが早いのです。

「そりゃもう、一からやり直さなきゃ、ダメだってことだろ?

… もうガタが来てるんだよ」


修理ではなく、作り直さなければダメだとイクは言いました。

「う~ん、でもやり替えても、またダメになっちゃうんだよな ~ 」

考えあぐねいていると、悠太郎が自ら手を上げました。

「僕、腐らん階段造りましょか?」

驚いて悠太郎の顔を見た一同。

「悠太郎さん、そんなことも出来るの?」

「職人やありませんから、どこまで出来るかは分かりませんけど …

やらせてください、お願いします」


悠太郎の方で頭を下げました。

「そりゃ、助かるよ! なあ?」

「うん、本当にいいんですか?」


手放しで喜ぶ、大五とイク。

しかし、何故かめ以子だけ、浮かない顔をしていました。

… … … … …

次の日、め以子が学校から帰って来ると、店の前では悠太郎がすでに新しい階段を造り始めていました。

照生の手を借りて、コンクリートを流し込む型枠をこしらえています。

「あ、姉ちゃん、お帰り … ちょっと、後はよろしく」

「えっ、ちょっと ~ 」


め以子の返事も待たずに、自分は仕事があるからと、店に戻ってしまいました。

その時、また急に降り出した雨。

慌てて、シートを広げた悠太郎が、め以子に声を掛けました。

「そっち、持っててください!

できるだけ濡らしたくないんです、早く!」


… … … … …

「嫌なお天気でございますね ~ 」

クマが軒下にてるてる坊主を下げながら言いました。

梅雨時なので、雨が降るのは仕方がないことです。

悠太郎は、作業は一時中断して、図面を引いています。

「クマさん、足痛むの?」

「昔、膝をやりましてね ~ 梅雨時は時々 …」


膝をさすっているクマとめ以子のそんな会話を聞いた悠太郎は、書いていた図面を手に取って見直しました。

「そうか ~ どうせなら、手すりもあった方がええですよね?」

「あ、そりゃ助かる方も多いでしょうね ~ 」

「じゃあ、そうしましょう」


クマの意見を聞いて悠太郎は図面に手すりも書きこみ始めました。

「本気?」

悠太郎の横顔は真剣そのものです。

… … … … …

「これ、西門さんのです」

厨房に夕食を受け取りに来ため以子は、悠太郎の分の盛りが余りにも多いので、目を丸くしました。

そんなめ以子に大五が言いました。

「悠さん、朝から大変だったんだよ ~ 大学行って工具借りたり、いらないセメントもらってきたりして …

晴れてるうちに少しでも進めたいからってお前、昼もロクに食ってねえからよ!

きっと、めちゃめちゃ腹減ってると思うからよ」


… … … … …

め以子が食事を居間に運んでいくと、悠太郎は図面を前に、うたた寝をしていました。

「ご飯で来ましたよ」

声を掛けましたが、目を覚ましません。

ぐっすり眠っているのを、起こすのも悪いと思って … そのまま、ひとりで食事を取りはじめました。

… … … … …

「め以子、め以子、もう ~ 何でこんなとこで寝てるんだい?」

イクに起こされため以子 … 食事を取った後、自分もうたた寝してしまっていたようです。

いつの間にか食器は片付けられていて、悠太郎の姿もありません。

「さっき、悠太郎さんが下げてくれたよ」

「 … 西門さんは?」

「階段 … 」


驚くめ以子。

「夜もやるの?」

… … … … …

外に出ると、雨はすっかり上がっていて、悠太郎はコンクリートを造っていました。

コーヒーを運んできため以子が声を掛けても、気づかずに作業を続ける悠太郎。

「あの、西門さん」

少しそばに寄って、大きな声で言うとようやく気がつきました。

「コーヒー、飲みませんか?」

「あ … ありがとうございます」


… … … … …

ひと休みして、コーヒーを飲む悠太郎。

隣に腰かけため以子。

あの傘の一件以来、なんとなく悠太郎と話すのが気まずいめ以子でした。

何か話さなければ … 話題を探しました。

「あっ … 西門さんが親切だって、褒めてましたよ。 民ちゃんが」

「民ちゃん?」


首をかしげる悠太郎。

「私のお友達の … お弁当の」

「ああ、あの日本人形みたいな … 」

「いい加減、人の顔、覚えましょうよ … その民ちゃんが、西門さんは親切だって、言ってましたよ」

「 … 親切なんかやないですよ」

「そんな照れなくても … 」

「照れてなんかないですよ。

ホントに親切なんかやないんです … この階段を直すのは」


本人が言う通り、照れているような話し方ではありませんでした。

「やらんと、自分が後悔するだけの話で … 」

コーヒーを飲み終えて、作業を再開した悠太郎は、手を動かしながら話を続けました。

「僕の母は、僕が12歳の時に火事で死んだんです」

「えっ?」

「出かけた先で火事が出て … 火の回りが早くて … あれよあれよという間に大火事になって …

母は、逃げ遅れた子供を助けようとして、倒れてきた家に逃げ道をふさがれてしまったそうです」


悠太郎が初めて話す身の上話でした。

「道が狭くて、木造の建物が立て込んでるとこで …

その時、思たんです … 母は、こんな街やなかったら、死なんかったって。

それから、安全で住みよい街を造るのが僕の夢なんです」


… … … … …

放課後の教室、掃除をしているめ以子たち

「あのさ ~ ふたりは『夢』ってある?」

め以子は民子と桜子に尋ねました。

「ないわよね? 普通 … お嫁に行くだけだもんね、私たち」

すると、民子が遠慮がちに言いました。

「先生っていいなって … 私、子供好きだし、親が許してくれたら、師範受けようかなって」

「ええっ?!」


意外でした。

一番、家庭的だと思っていた民子がそんなことを考えていたなんて。

「さ、桜子は? … 桜子はないわよね?」

「 … 文章書く仕事、してみたいなって … 最近」

「ええっ?!」

「ふふっ、あこがれよ、ただの … でも、本やっぱり好きだし」


そういえば、桜子はいつも本を持ち歩いていました。

… … … … …

悠太郎の階段造りは続いていました。

型枠にコンクリートを流し込んでは乾かす、そしてまた流し込む …

学校から帰ってきため以子は、しばしその様子を眺めていました。

め以子に気づかず、黙々と作業する悠太郎。

… … … … …

居間でひとり窓辺で頬杖をついてぼんやりとしているめ以子。

悠太郎をはじめ、民子や桜子まで、皆それぞれに『夢』を抱いて生きていることを知って、少なからずショックを受けていました。

私の『夢』は何だろう? … そう自分自信に問いかけても、何も答えは返っては来ませんでした。

… … … … …

その朝、最後に白い手すりを打ち込んで作業を終えた悠太郎。

ついに開明軒の新しい階段は完成しました。

歓声と拍手。

「ありがとう、悠さん」

大五から順番に代わる代わる階段を上り下りして笑顔の一同。

め以子は、その輪には加わらず、そっと学校に向かいました。

… … … … …

授業中もうわの空 … 休み時間もポツリとひとりきり、廊下で隠し持っていた駄菓子を食べながら、物思いにふけっていました。

「 … 美味しそうですね、卯野さん」

宮本でした。

め以子は初犯でありません。

しかし、宮本は静かな口調で言いました。

「見逃してほしいですか?」

… … … … …

こちらは帝国大学。

「 … あの人?」

教壇に上がった講師を見て、何処かで見覚えのある顔だと悠太郎は思いました。

… 開明軒で転んだ紳士でした。

「ここの卒業生で竹元さんっていって、アメリカで最先端の工法を視察して来たんだって … ここんとこ話してくれてるんだよ」

耳打ちした近藤。

悠太郎は、開明軒の階段にここ数日掛かりきりだったため、自分の大学の講師だとは分からなかったのです。

「諸君! 20世紀の都市の建築は、鉄筋コンクリート造で造られるべきである、これを認識するように。

都市の生活者が安全に暮らせるように … 何より先ずその点から考えるように、耐火性の高い、鉄筋コンクリート造ありきで考えなければならない。

諸君が、この国の未来に貢献するために、先ずここから出発する」


… … … … …

め以子は再犯を見逃してもらうことの引き換えに、宮本から割烹室の包丁を研ぐ手伝いを命じられました。

「砥石に対して、こう! よろしくお願いしますよ」

「はい … 」


隣の宮本のやり方を手本にしながら、め以子は庖丁を研ぎ始めました。

静かな割烹室に、ふたりが包丁を研ぐ音だけが聞こえています。

しばらくして、め以子は宮本に尋ねてみました。

「先生は、どうして教師になったんですか?」

「女は料理人にはなれないし、気づいたらこの道を選んでましたね」


あっさりと教えてくれました。

「私、『夢』ってないんですよ ~ やってみたいこととか、何もなくて … 考えてみたこともなくて」

最近、このことばかり考え込んでいるめ以子でした。

… … … … …

「包丁というのは、実はただの鉄の板なんですよ … 研がなければ、包丁にはなりません。

『夢』というのも、そういうものじゃないですかね?」


め以子は宮本の横顔を見ました。

「ただの鉄の板を研いで使って、研いで使って、そんなことを繰り返すうちにやっと自分が望む刃の角度が見えてくるんです。

それは、自分の手を動かして、何度も何度も砥石で研がなければ、永遠に分らないものです」


自分が研いでいる包丁の刃を見つめるめ以子。

宮本は、傍らに置いてあったノートを取ると、そこに挟んであったメモをめ以子に差し出しました。

『納豆嫌ひに、納豆を食べさせる方法や如何。

ご意見迄』

それは、め以子が悠太郎に何とか納豆を食べさせようと、桜子と民子に助言を求めて回したメモでした。

「これは、あなたの砥石だったのではありませんか?」

め以子の顔を見上げて微笑んだ宮本。

… … … … …

「どうして食べられないの? こんなに美味しいのに … 」

「食べさせたいんです」

「美味しいって思うものが多い方が幸せだって思っただけなんだけどな ~ 」

… … … … …

め以子は、宮本の言葉であの時の気持ちを思い出したのでした。

… … … … …

「竹元さん!」

悠太郎は、講義が終わって教室を出て行った竹元の後を追って、声を掛けました。

「西門悠太郎と言います。

もう少しお話、聞かせていただけませんか?」


… … … … …

自分が今、何をすべきなのか、うすぼんやりと分かった気がしため以子。

家に帰ると、早速台所に立ちました。

まな板の上に納豆をあけて … 包丁を持って、うなずくと細かく刻み始めました。

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