NHK朝ドラ『花子とアン』『ごちそうさん』『あまちゃん』…ストーリーを勝手に解釈&裏読み … ほぼネタバレ…
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2013年11月16日 (土) | 編集 |
第42回

和枝のいけずで西門家の台所は40匹もの鯛で所狭しと埋め尽くされていました。

『わてら、腐ってまうん?』

『美味しう食べてくらはらしまへんのかいな ~ 』

「もう、もう … んも ~~~ っ!!!」

鯛たちの嘆き声が聞こえてきたような気がして、め以子はまるで雄叫びをあげながら、家を飛び出して行ってしまいました。

… … … … …

「師匠 ~ 師匠、師匠、師匠!」

め以子が向かったのは、『ほうるもんじいさん』酉井捨蔵の長屋でした。

「な、なんや?」

いきなり、息を切らせて駆け込んできため以子に目をパチクリさせている捨蔵。

「鯛が … 鯛が、鯛が大変なんです!!」

め以子は捨蔵に事の経緯を話しました。

「義理の姉のいけずで何処も受け取ってもらえなくて、家に鯛が溢れ返っているんです。

40匹くらい!」

「?!」

「もう ~ もう全部ほっぽってやりたいんです。

けど、だけど … 鯛の声が聞こえたんです。

『わてら、腐ってまうん?』『美味しう食べてくらはらへんの』って」

「 … 鯛って、船場言葉、遣いますか?」

「そうなんです!

鯛に罪はないんです!

… とにかく、とにかく全部、全部、美味しく食べてあげたいんです!」


… … … … …

捨蔵に、どうしたらいいのか、教えを乞いました。

「とにかく、今日食べる分と、7日ぐらい経ってから食べる分 … それから、後に食べる分に分けたらよろしいのや。

保存することやな」

「あの、どんな方法が?」

「この本、貸してあげよう」


捨蔵は1冊の本をめ以子に差し出しました。

「 … 鯛の料理がぎょうさん書いてある」

それは、『鯛百珍料理秘密箱』という本でした。

… … … … …

それから、め以子は市場に寄って、『鯛百珍』に載っている料理を作るための材料を買い込みました。

め以子が家に戻ってみると、お静の姿が見当たりません。

そして、少しだけですが、鯛が減っていることに気づきました。

「あんた何処行ってたん?」

そこへ、お静が希子を連れて戻ってきました。

「鯛、減ってます … 」

め以子のいない間に、希子に手伝わせて、知り合いに配ってくれていたのでした。

「あんまり力になれんで、ごめんな ~ 」

その気持ちだけでも今のめ以子には十分にうれしいことでした。

「いや ~ せやけど、これ、どないしたらええやろな」

配っても一向に減らない鯛の山を目の前にして、さすがのお静も困惑顔です。

め以子は甘えついでにふたりに切り出しました。

「じゃあ、もうちょっと … お手伝いしてもらえますか?」

お静と希子の手も借りて、鯛を片っ端からさばき始めたのでした。

… … … … …

その頃、東京のイクの元には、め以子が数日前に出した手紙が届いていました。

『お父ちゃん、お母ちゃん、食料品をいろいろと取り揃え送ってくださり、ありがとうごさいました。

私は、元気に過ごしています。

もちろん、大阪の慣習や家風に馴染めないこともありますが。

… … … … …

お母様のお静さんは、明るく気さくでおしゃれなとっても素敵な方です。

妹の希子さんは、繊細で優しい心根の可愛い子です。

姉の和枝さんは、厳しい方ですが、それは優しさの裏返しだと思います。

悠太郎さんが気配りしてくださるので、平穏に暮らしています。

… … … … …

けれども、祝言は少し待ってください。

西門家には祝言は1年後というしきたりがあるのです。

これは、何か不都合があった場合、嫁の籍を汚さない知恵だそうです。

だから、少しお待たせしますが、余計な心配はしないようお願いします』

手紙を読み終えたイクは、その内容に反して何故か不安を感じたのでした。

… … … … …

仕事を終えて帰って来た悠太郎は、やはり出先から戻って来た和枝と家の前で一緒になりました。

「あれ、早やおますな」

「今日、魚島のご挨拶だったのでは?」


喪服姿の和枝を見て悠太郎は不審に思って尋ねました。

「知り合いに不幸が出ましてな、朝から出てましたんや」

白々しくそう言った和枝、もちろんめ以子にいけずするための作り話で … 1日中何処かで時間を潰していたのです。

「ほな、魚島は?」

「わてもそれ心配してますねんけど … 」


今、家の中では、め以子が鯛の山に囲まれて、泣いているか、怒っているか、それとも逃げ出してしまったか … 

しかし、和枝の予想は見事覆されてしまうのです。

… … … … …

「次、鯛の五色揚げ出しますけどいいですか?」

和枝たちが玄関をくぐると、め以子の元気な声が聞こえてきました。

「こんなところで何やってはるの?」

台所には、慌ただしく料理しているめ以子だけでなく、お静と希子の姿もありました。

「鯛ぎょうさん、もろうて ~ め以子さんが鯛をなあ」

にこやかに答えたお静。

「あ、おかえりなさい ~ ちょうどよかった、これから鯛の五色揚げ出しますから、お義姉さんも悠太郎さんもすぐ着替えてきてください」

和枝の思惑は外れ、め以子は明るくふたりのことを出迎えました。

よくよく見れば、お静と希子は台所の上り口に座って料理を口にしています。

「何でこんなとこで食べてはるの?!」

和枝は希子のことを咎めたのですが、代わりにお静が答えました。

「手伝うてる途中で食べ始めて … 何となくこのまんま」

「膳出しましょか?」


上着を脱ぎながら、悠太郎も手伝い始めました。

「お義姉さんは、どんな食べ方がお好きですか?

いくらでもありますから、何でもおっしゃってください」


魚島のことなど全く触れないめ以子にイラッときた和枝でした。

「わて、いただいてきましたさかい、結構ですわ」

仕掛けた張本人の自分が責めることも出来ず、かと言って一緒に食べる気にもなりません。

「お義姉さん … 」

部屋に引き上げようとする和枝をめ以子は呼び止めました。

「 … ご愁傷様でした」

頭を下げため以子。

和枝は振り向きもせずに2階へ上がって行ってしまいました。

… … … … …

「鯛めしできました ~ 」

その夜、西門家の食卓には何種類もの鯛料理が並びました。

皆、嫌というほど鯛を堪能したのです。

… … … … …

ごちそうさんでした」

「もうあかん … ごちそうさん


満腹になって満足そうな顔の悠太郎とお静。

ひとり希子だけがまだ皿の上の鯛の頭を箸でつついています。

「希子ちゃん、何やってるの?」

め以子が尋ねると、希子は小さな骨を取り出しました。

その骨は小さな鯛の形をしています。

「鯛の鯛 ~ 」

にっこりと笑ってうなずいた希子。

… 鯛の鯛とは、鯛の骨の一部で、その形がそのまま鯛に似ているためそう呼ばれ、昔から「めでたい鯛の中でさらにめでたい形である」と縁起がいい物とされていました。

「鯛の鯛か、忘れとった」

「うちもやろう!」


希子のマネをしてふたりも自分が食べた鯛の頭をつつき始めました。

そんな様子を微笑みながら見ているめ以子。

西門家に来て初めてといっていい、夕食時の団欒に幸せを感じていたのです。

… … … … …

夕食後、鯛せんべいを肴に晩酌している悠太郎。

「それ何してるの?」

まだ台所でせっせと働いているめ以子に尋ねました。

「残った骨でポワソン取ったの、魚のフォン。

で、これがわたの塩漬け」

「きれいに始末したな ~ 」

「 … 始末?」

「隅から隅まで使い切って … こういうのが始末がええ言うねん」


この時、め以子は以前、和枝に言われた言葉を思い出していました。

『こんなん、始末ちゃいまっせ … これは、ただのどケチだす』

「これが、ホントの始末か … 」

… 和枝の言葉には、ただのいけずだけでなく真理が隠れていることが多々ありました。

「美味しく食べる方法はあるのよね … 骨もわたも … 人もきっと一緒だよね?

骨は食べられないけど、いい出汁が出るし、わたは使いにくいけど、その分、珍味になるし …

嫌なとこといいとこって、見方ひとつっていうか、扱い方ひとつっていうか … きっと、そういう風にすれば、楽しいお家になるのよね?

今日みたいに、ご飯食べられるのよね?

私、皆の笑った顔、もっと見たい … ホントに!

皆のごちそうさんが聞きたい」


… … … … …

『父上様、母上様、お元気でおられますか。

め以子さんからの手紙が届いたと思いますが、内容は全部嘘です。

… … … … …

西門家のしきたりというのも、姉のついた嘘です。

め以子さんは、嘘だと承知の上で、女中待遇に甘んじてくれています。

無理難題にもめげず、明るく過ごしています。

ひたすら料理の腕を磨き、楽しい食卓にすべく、日々奮闘してくれています。

… … … … …

その姿はいつか、いい加減な母に反省を促すと思います。

意志の弱い妹には強さを植え付けることと思います。

意固地な姉が頭を下げて、祝言を挙げてくれと、頼んでくる日は、遠くないと信じています。』

… … … … …

私の態度を不甲斐なくお感じでしょうが、もうしばらく見守っていただきたく存じます。

私も精一杯、努力します』

開明軒には、め以子から手紙が届いたすぐ後に悠太郎からもこのような手紙が届いていました。

め以子の手紙を偶然見てしまった悠太郎は、ひそかに自分も手紙を書いて、実情を明かした上で、改めて自分の決意を伝えてきたのでした。

「私、ちょっと様子見に行って来ようか?」

不安が当たっていたイクは居ても立ってもいられなくなっていました。

「まあ、仲良く頑張ってんだから、いいんじゃねえか?」

大五の言葉にイクは悠太郎とめ以子の封筒を並べて見つめました。

「 … そうだね ~ ふたりが仲良いんだったら、いっか」

イクは思い直して微笑み、大五はうなずきました。

… … … … …

捨蔵が長屋に戻ると、上り口に返却された鯛百珍にめ以子からのお礼の手紙が添えてありました。

留守の間に訪れて置いて帰ったようです。

その傍らに手拭いの掛った皿も置かれています。

「おっ、鯛せんべえや」

ひと口かじった捨蔵。

「美味い … 」

… … … … …

数日後。

何と西門家にガスが引かれることになりました。

念願のガスに喜ぶめ以子、物珍しそうに見ているお静と希子。

そんな話は聞いてなかったと、和枝は血相を変えて悠太郎を問いただしました。

「悠太郎さん、何やってはるの?!」

ガスを実際に使っているところの見学を許すという条件で無料で引いてもらえたのと、悠太郎は答えました。

「知らん人が家に??」

目を剥いた和枝に悠太郎はにこやかに言いました。

「姉さんのお力で、西門200年の名に恥じぬ応対をお願いします」

代わる代わるガスの着火を試みては盛り上がっている一同を見て、これ以上何を言っても無駄と悟ったのか、和枝もあきらめたようでした。

「美味しいもん、期待してます」

「はいっ、がんばります!」


< こうして、少しずつ変化の兆しが見え始めた西門家でしたが …

この新たな住人の登場によって、邪な火を心に灯した人物がいたのでございました >

その人物とは …

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