NHK朝ドラ『花子とアン』『ごちそうさん』『あまちゃん』…ストーリーを勝手に解釈&裏読み … ほぼネタバレ…
  • 07«
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • 6
  • 7
  • 8
  • 9
  • 10
  • 11
  • 12
  • 13
  • 14
  • 15
  • 16
  • 17
  • 18
  • 19
  • 20
  • 21
  • 22
  • 23
  • 24
  • 25
  • 26
  • 27
  • 28
  • 29
  • 30
  • 31
  • »09
--年--月--日 (--) | 編集 |
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


朝ドラ関連のブログ一覧はこちらです。よろしくお願いします!

にほんブログ村 テレビブログ 朝ドラ・昼ドラへ
2013年12月06日 (金) | 編集 |
第59回

希子の提案で、ふたりきりでもご馳走を食べて天神祭の獅子舞を待つことに決めため以子は早速料理に取り掛かっていました。

「ただいま戻りました」

「お邪魔しま~す」


買い物から戻った希子の後から入ってきたのは、室井でした。

「どうしたの?」

「うま介も半ドンやし、どうせなら一緒にお獅子待とうって」


少しでも賑やかにしようと、希子が気を利かせたのでした。

「桜子と馬介さんも店の片付けが終わったら来るって」

「ホントに?」


… … … … …

集会所では、町衆が獅子舞に出る前の腹ごしらえをしていました。

皆にお茶を入れて回る悠太郎。

ふと大村が手にしている獅子頭が目に止まりました。

『家族皆でお獅子が来るの待とうって … 』

そう訴えため以子の言葉が今頃になって気になりだしました。

「あの … 獅子出発したら、僕帰ってもええですか?」

大村に伺いを立てましたが、取りつく島もなく却下されてしまいました。

… … … … …

め以子が腕を振るった天神祭のご馳走が並んだ西門家の食卓。

馬介と桜子もやって来たので、宴を始めようとしたその時でした。

「どなたか来てはんの?」

安西と出かけていたはずの和枝が帰って来たのです。

「お、お義姉さん、先生を案内してたんじゃ??」

急なことだったので、室井たちを家に上げてもいいか許可を得ていないめ以子は慌てました。

「家族でお獅子待つもんやって話したら、そういうお祭りなら帰りはった方がええんちゃうかって」

安西は遠慮して帰ってしまったと言いながら、客間の方を怪訝な顔で覗きました。

「何や遠慮のない方らでいっぱいみたいだすけど … 」

「どうもどうも、その節は ~

駆け落ちしてきた時に追い出された … 」


すると室井が愛想をふりまきながら近づいてきました。

「ユニークですよね、お義姉さん、いける口ですか?

僕一度お話ししてみたいと思ってたんです」


小説のネタにでもする魂胆なのか興味津々です。

遠慮のない室井の態度に和枝が怒り出すのではないかと気が気でないめ以子。

「何でっか? この方」

「す、すいません」


しかし、室井はそんなことお構いなしです。

「お義姉さん、出来たものつまみながら、ちょっと一杯やりましょうよ ~

お履き物脱いで脱いで」


和枝に何か言うスキも与えず、グイグイと奥へと引っ張って行ってしまいました。

それを唖然と見ていた希子がつぶやきました。

「室井さんって … すごい … 」

… … … … …

「ほな、行くで」

若い芸妓を従えたお静は、廊下に正座するとお座敷のふすまを開けました。

「おいでやす ~ 」

両手をついてお辞儀して、顔を上げたお静は、座敷に座っている客のひとりを見て、目を見張りました。

正蔵が末席に座っていたのです。

それも垣根越しに覗き見た年老いた姿でなく、若々しい正蔵が …

「よう、千代菊、よう来てくれた」

 … ほんの一瞬の幻でした。

今夜、座敷に呼んでくれた昔馴染みの旦那の声で我に返ったお静は、笑顔をつくろいました。

… … … … …

集会所では、いよいよ獅子舞たちの出発です。

出発に際して講元の訓示が始まりました。

あきらめきれない悠太郎は大村にしつこく食い下がっていました。

「もうええんちゃいます? 何やるんですか、この後?」

「もちろん、後片付けがあるがな ~ 」


その時です … 最前列に並んでいた町衆の何人かが腹を押さえてうずくまりました。

それに合わせたようにあちらこちらで次から次へと …

… … … … …

例年ならとっくに獅子舞がやってくる時刻でした。

しかし、今年は祭囃子もまだ聞こえてきません。

希子が様子を見に表に出ると、同じように近所の人たちも待ちかねて門の前に出ていました。

「希子ちゃん、お獅子まだ来いへんのやわ」

「今年は遅いな ~ 」


近所の小母さんたちと話を交わす希子。

… … … … …

一方、家の中では、室井と桜子に挟まれた和枝はいつになくご機嫌でした。

始めのうちは警戒していましたが、次第に室井のペースに巻き込まれて …

すでにお銚子を何本も空けています。

「ご不浄から出てきたら、先生が ~ 」

可笑しくてしょうがないといった風に、安西との馴れ初めを話しています。

「お義姉さん、その話もう5回目ですよ」

笑い上戸でしょうか? … そういえば、悠太郎も …

… … … … …

「もう5杯めやで?」

「うん、美味しくって、美味しくって ~ 」


気持ちがいいほどの勢いで天神祭の料理を食べるめ以子のことを横で見ている馬介自身の顔も幸せそうでした。

希子とふたりきりだったはずの夜がこんなに賑やかで楽しく過ごせるなんて …

室井のおかげで、和枝のご機嫌もよく、め以子も気兼ねなくご馳走にありつけているのです。

「でも … 」

ふと箸を止めため以子。

「皆で一緒に食べたかったな ~ 悠太郎さんもお静さんも … お義父さんも … 」

欲を言えばきりがないとは分かってはいるのですが …

… … … … …

久しぶりだからという訳ではないのでしょうが、お静はお座敷に集中できずにいました。

最近何かにつけ思い出す、少女の頃の記憶 …

「 … 泣かんとき」

転んでしまったお静に手を差し伸べた見知らぬ男。

その手を取って立ち上がったお静に男は優しく尋ねました。

「大事ないか?」

そして、男は自分が持っていた白いお菓子 … ハモニカをお静に差し出しました。

「これ、持っていき」

… … … … …

「お獅子、まだな?」

「なんや、えらい遅れとるな ~ 」


ここにも獅子舞を待ちわびている人たちがいました。

「なあ、傘踊りやってんか? 千代菊、得意やったやろ?」

「ええ」


旦那の要望でお静は三味線を握りました。

芸妓の踊りに合わせて鳴らし始めたその時でした。

弦が、ぷっつんと切れてしまったのです。

「いや … 」

「なんや、切れてしもたんか?」


旦那の言葉に、お静は畳の上に三味線をそっと置きました。

「もう、千代菊は居らんみたいですわ … 」

そう言って寂しく笑いました。

… … … … …

「お~い、居るか?」

め以子が5杯目のどんぶり飯を食べ終えた頃、源太が突然やって来ました。

「源ちゃんどうしたの?」

持っていた風呂敷包みを差し出した源太。

「うん、私に?」

「いやあの … 頼まれてんけどな」


源太が事情を説明しようとした時、希子が飛び込んできました。

「お獅子、お獅子、お獅子来ますよ ~ 」

慌てて表へと急ぐ一同。

取りあえず、め以子は風呂敷包みを抱えたまま、源太と一緒に皆の後に続きました。

… … … … …

微かに聞こえる祭囃子を聞きながら、皆で家の前に並んで待っていると、提灯に照らされた通りの向こうから獅子舞がやって来るのが見え始めました。

「あ、来た来た!」

沿道の人々から手拍子が起こりました。

ソレッ! ソレッ!

獅子舞の後ろからは、傘踊りや鳴り物の一行がついてきます。

ソレッ! ソレッ!

獅子舞に頭をかみつかれて笑顔になる子供 … 獅子舞に頭をかまれると、魔除けになるとか、病が治るなどのご利益があると言われ、子供は頭がよくなるように差し出すのでした。

「さすが天神祭、立派なお獅子だね ~ 」

東京から来たばかりの室井と桜子は初めて見る天神祭に感激していました。

「けど何や、今年は大きいない?」

和枝の言葉に源太もうなずきました。

「確かに … 」

… … … … …

「大きい気するな ~ 」

横から口を挟んだのは … お静でした。

「そうですね ~ 」

そう答えた後、め以子はハッとしました。

「お静さん!」

バツが悪そうに笑ったお静。

「な、何で?」

「やっぱり、お稽古とお座敷は違うわ ~ 何や、ヤキ回ってしもうてな … 」


それは方便だとめ以子は感じましたが、お静が戻ってきてくれたことがうれしくてうれしくて仕方がありません。

… … … … …

いよいよお獅子はこちらに近づいてきます。

「 … お兄ちゃん?」

その時、お獅子を見ていた希子がそうつぶやきました。

一行の中、ひときわ背の高い獅子の頭を操っているのは … 紛れもなく悠太郎でした。

… 和枝と源太がいつもより大きいと感じたのも当然でした …

「あれ、お兄ちゃんや!」

どうして?

め以子は目を見張りました。

ソレッ! ソレッ!

悠太郎は獅子を頭の上にかざして踊りながらゆっくりとこちらに向かって来ます。

「悠さんだ!!」

驚いた後から大喜びする一同。

… … … … …

悠太郎の獅子は西門家の前に立つとお祓いをしてから、舞を披露し始めました。

背の高い悠太郎が獅子を頭上に掲げては低くかがみこむ、にわか仕込みとは思えないほど見事な舞でした。

やんややんやの喝采のあと、悠太郎は獅子を手に持ってひとりひとりの頭をかんで回ります。

< これは、西門家に訪れた奇跡の瞬間でございました >

目と目を見交わした悠太郎とめ以子 … め以子はうれしそうにうなずき微笑みました。

やがて悠太郎の獅子は、次の家の前へと歩き出しました。

ソレッ! ソレッ!

… … … … …

悠太郎の背を見送っため以子は、少し離れた場所に提灯の灯りにうっすらと照らし出された正蔵の姿を見つけました。

驚き、急いで傍にいたお静と希子にも教えました。

正蔵もめ以子たちが自分に気づいたことが分かったようで、身の置き場がなさそうな顔をしています。

お静がにらむと、ぎこちなく小さく頭を下げました。

それを見たお静は、フッと力が抜けたように微笑んでお辞儀を返すと、正蔵は目をそらして立ち去ってしまいました。

… … … … …

獅子舞の一行が通り過ぎて、通りに集まっていた人たちもそれぞれの家に戻って行きます。

「何で、悠さん?」

室井に尋ねられましたが、め以子にも理由は分かりません。

「め以子、ちょっとちょっと」

源太は、さっきからめ以子に何かを伝えようとしていました。

「あんな … 」

め以子が抱えた風呂敷包みを指さして、ようやく説明しかけた時、室井が目ざとく近寄って来てしまいました。

「何これ、食べ物?」

「ああ、もうええわ ~ さいなら!」


… … … … …

家に入って、風呂敷を解くと中は重箱でした。

皆の前で改まってフタを開けると入っていたのは … 

「 … なあに?」

重箱の中を覗きこんだお静は顔色を変えて座り込んでしまいました。

それは白くて … ハモの湯引きに見立てた、幻の菓子 …

「ハ、ハモニカ … これ、ハモニカ … 」

うわごとのように繰り返す室井。

「 … そうですか?」

め以子もそうではないか思って … 隣のお静に確認しました。

重箱を受け取ったお静。

「何で、源太さんが?」

桜子の言葉にめ以子は、正蔵のことを思い出しました。

「師匠 … 」

ハッとする希子。

お静は重箱を手に、ハモニカを見つめたまま動きません。

… … … … …

「すいません … あの、私が師匠に … お静さんが食べたいかもとか、言ってしまって …

それで、作ってくれたんだと思うんです。

あの … 余計なことだったら、ごめんなさい」


源太は密かにこのことを伝えようとしていたのです。

申し訳なさそうにお静の顔を見ため以子。

しかし、お静は手にした重箱からハモニカをつかむとひと口頬張りました。

驚いて注目する一同。

お静は、ふた口、三口 … 泣きながらハモニカをひとつ食べ切りました。

「ふふっ、こんな … こんなんとちゃうねんで … ホンマは、もっときれいやねんで」

何回も鼻をすすりました。

「こんな … こんな、ぶっさいくちゃうねん」

そう言いながら、また手を伸ばして、ひとつつかみました。

「 … けど、こんなに、美味しゅうもなかったな」

愛おしそうに正蔵のハモニカをまた見つめました。

「こんなに美味しいもんでもなかったわ … 」

泣きながら笑って、もう一度口に運びました。

… … … … …

宴は終わり … め以子は台所で洗い物をしていました。

片付けを手伝っていた希子がふいに手を止めました。

「今日 … 一瞬だけ、皆で一緒に過ごしたんとちゃいます?」

「えっ?」

「お獅子来た時、お父さん居ましたよね?」

「あっ … ああ!!」


希子の言うとおりです … 間違いありません。

「そうですよね?!」

「そうよね、希子ちゃん!

家族皆で過ごしたのよね ~ 」


確かに … 形はどうあれ、西門家の家族全員が同じ場所に … ほんの一瞬ですが揃ったのです。

< 天神祭の夜、西門家に起きた小さな小さな … 奇跡のお話でございました >

うれしい奇跡を起こす方法

新品価格
¥1,575から
(2013/12/6 20:44時点)



雨のち晴レルヤ / 守ってあげたい

新品価格
¥1,059から
(2013/12/6 20:45時点)



ギターピース186 雨のち晴レルヤ by ゆず

新品価格
¥525から
(2013/12/6 20:46時点)



NHK連続テレビ小説「あまちゃん」完全シナリオ集 第1部 (単行本1(5000円未満))

新品価格
¥1,785から
(2013/12/6 20:47時点)


関連記事
スポンサーサイト

朝ドラ関連のブログ一覧はこちらです。よろしくお願いします!

にほんブログ村 テレビブログ 朝ドラ・昼ドラへ
コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。