NHK朝ドラ『花子とアン』『ごちそうさん』『あまちゃん』…ストーリーを勝手に解釈&裏読み … ほぼネタバレ…
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2013年12月12日 (木) | 編集 |
第64回

「お、お姉ちゃんが、おらんようになった … 」

「えっ?!」


自分の部屋に閉じこもったまま、食事もとらずに出て来ようとしない和枝。

余りの静けさに不審に思ったお静と希子がふすまを開けてみると … 部屋はもぬけの殻。

ただの紙切れと分かった株券が散らばっているだけ … 和枝の姿はどこにもありませんでした。

「ただ出かけただけやったら、ええねんけどな」

「私も捜してきます」


… … … … …

あちらこちら捜し回っため以子は、市場の中まで和枝を見かけなかったかと聞いて回りました。

市場では和枝の人相自体分からない人も多かったのですが …

「取りあえず、見慣れんおばはん歩いて来たら、片っ端から声かけたらええんちゃう?」

源太が皆をそう仕切ってくれて、タネは『直に暗くなるから』と、懐中電灯を貸してくれました。

馬介、室井、桜子も店を閉めて捜索に協力してくれました。

… … … … …

市役所の悠太郎の元には希子が知らせに走りました。

「姉さんが?!」

「うん、ここ来たら教えて」


それを聞いていた、藤井と大村も一緒に捜すと名乗りを上げました。

… … … … …

「師匠、お義姉さん … 来てませんか?」

長屋まで走り続けてきため以子は息も切れ切れに正蔵に報告しました。

「戻ったら居なくなってて ~ 今、皆で捜してるんですけど … 」

それを聞いた正蔵が長屋を飛び出そうとした時、め以子がフラフラと座り込んでしまいました。

「どないしたんや?!」

「あ … 今日、なんかちょっと、変で … はあ、はあ」


その姿を見て、正蔵はあることを思い出しました。

「め以子さん、家へ戻ろう …

あの子な、ちっこい頃から、何かもう拗ねたらすぐに蔵の中入って座り込んだりしてましたんや … もしかしたら、ほれ」


… … … … …

辺りはもうとっぷりと日が暮れて、夕闇に包まれています。

万が一、和枝が戻ってきてはいけないと … お静はひとり、家に残って待っていました。

表で人の足音がする度に立ち上がっては、玄関の方を見ますが … ただの通りすがりばかり。

その時、庭の方から確かに物音が聞こえました。

「和枝ちゃん?」

縁側から庭を見渡しましたが、誰の姿も見当たりません。

「?!」

ふと見ると、蔵の扉が少しだけ開いています。

… … … … …

「 … 和枝ちゃん?」

恐る恐る蔵の中を覗くお静。

「いやっ?!」

突然誰かに背中を押されて、お静は蔵の中へと転げ落ちてしまいました。

そして、静かに閉まっていく扉 …

「和枝ちゃん?」

鍵がかかる音。

「何で? 何で、こんなことすんの?!」

扉はビクとも開きません … 閉じ込められてしまいました。

「和枝ちゃん!!」

… … … … …

お静を蔵に閉じ込めた和枝は、台所に入ると、電気を消し … その眼でガスコンロを見つめました。

… … … … …

大急ぎで家に戻って来た正蔵とめ以子。

門には鍵がかかっています。

「お静さんが中に居るはずなんですけど?!」

「電気も消えとるで ~ 」


家の中の灯りは全て消えていて、真っ暗です。

その時、め以子は微かな異臭に気がつきました。

「 … これ、ガス?」

「?!」


… … … … …

ふたりは、勝手口に回りました。

「あかん、こっちも開かへん!」

「お義姉さん、お義母さん、居ますか?

居たら返事してください!」


め以子は戸を叩きましたが、何も返って来ません。

傍らにあった薪を手に取った正蔵。

「そこ、どき!

あんたはちょっと離れとき … あんたは吸うたらあかんのや!」


め以子を脇に押しやると、薪でガラスを叩き割りました。

… … … … …

「ちょっと、何やの?」

「いや、ちょっとあんた、えらい臭いけど」


騒ぎを聞いて、集まって来た近所の人たちを慌てて応対するめ以子。

「すいません!

ちょっと、ガス漏れてるかもしれなくて」


… … … … …

正蔵はガラスを割ったところから腕を入れて、掛けてあったしんばり棒を外すと、戸を開けて家の中に飛び込みました。

充満しているガスに思わず鼻と口を押えました。

暗闇の中、懐中電灯で照らすとガスコンロの前にしゃがみ込んだ和枝が映し出されました。

その手にはマッチを持っています。

「それ … こっち渡し」

手を差し伸べて、少しずつ近づいていく正蔵。

「 … 来たら、点ける」

震える手で今にもマッチを擦ってしまいそうな和枝。

「こっち渡し … 和枝」

「気安う、呼ばんとって!」


和枝はガスにむせながら、よろよろと立ち上がりました。

「つ、つ … 点けるで」

「何言うてるのや、アホンダラ!!」


飛び掛かる正蔵。

マッチを擦ろうとする和枝 … 刹那、何者かがその手を叩きました。

土間に散らばるマッチ。

… … … … …

「姉さんを外に、早う!」

間一髪、駆け付けた悠太郎でした。

「よっしゃ!」

和枝を抱えて表に出る正蔵。

ガスの元栓を閉めた悠太郎も後に続きます。

… … … … …

「お義姉さん、大丈夫ですか?!」

裏庭に倒れ込んだ和枝に駆け寄っため以子。

「 … 余計なことを」

咎めるような口を利いた和枝の頬を正蔵が叩きました。

頬を押さえ、うつむく和枝。

「ダマされて、ガス吸うて … そんなん、詐欺師の思う壺やないか?

生きて見返したろうと、思わなあかんのんと違うんか?」


… … … … …

「 … ずっと、そうしてきたんやんか。

ずっと、わてを不幸にした奴を見返したろうて …

何でわてだけ、いっつもいっつも、こんな目にあわなあかんねん?!」


和枝は、今まで決して口にはしなかった … 溜めに溜めた思いを吐き出しました。

「何が悪いねん?

顔か?! 性格か?! … 違うやろ、こんなん運だけやろ!

運が悪いのいつ治るんねん?

どうやったら、治るねん?!」


和枝は匂い袋を握りしめていました。

「 … 20年や。

20年近う、ええことなんて、ひとつもないんや!

… わては、もう疲れたんや」


その眼は家族にさえ見せたことがなかった涙であふれていました。

そんな和枝に誰ひとり声をかけられずにいると … 

「 … お姉ちゃんが、ええことないのは … お姉ちゃんの心が、いびつやからと思う」

口を開いたのは希子でした。

… … … … …

「今まで、いろいろ不幸せやったと思う。

けど、それを人にやり返してええ理由にはならへんし … 」


希子の声は今にも泣きそうに震えていました。

「そんなんしてたら、どんどん周りの人、離れていくよ。

せやから、いつまで経っても寂しいんや。

寂しいから、つけこまれたんや!」


和枝は、うつろな目で黙って聞いています。

「 … ほんまに20年間、ええことひとつもなかったん?

今日かて、倉田さん血相変えて捜してくれたし、市役所の人も、うちらやて皆、お姉ちゃんのこと心配して …

そういうのは、ええことちゃうん?

お姉ちゃんのええことには入れてもらわれへんの?
 
そうやって、悪いことばかり振り返って … せやから、いびつやって言うんや!」


精一杯そこまで言うと、こらえ切れずに泣き出してしまいました。

泣きじゃくる希子をしっかり抱きしめた悠太郎。

… … … … …

和枝はスッと立ち上がりました。

「か、和枝 … 」

歩き出そうとした和枝を呼び止めたのは正蔵です。

「お前は、ええ子やった ~ 真面目なええ子やった。

お前の悪いんのは、心やない。運でもない … 親や」


正蔵の顔をにらんだ和枝。

「あんな所へ嫁に行かせてしもうたワシは、ホンマにボンクラや。

恨むんやったら、ワシやで」


和枝は無言のまま、家に入って行きました。

… … … … …

その姿を見ていため以子は、突然どうしようないほどの腹痛に襲われました。

「ちい姉ちゃん!?」

腹を押さえながらうずくまっていくめ以子。

「どないしたんや?! め以子!」

駆け寄る悠太郎。

「何や、腹痛いんか?!」

うなずくだけで声が出せません。

「何食うたんや?!」

… … … … …

「お姉さんの方は、大丈夫でしょう ~ ガスもそんなに吸うてへんみたいやし。

奥さんの方は、まあしばらく寝とった方がええでしょうな … 」


往診を終えた医師を見送りに出てきた悠太郎と希子。

門から少し離れた塀の前に正蔵が立っていました。

ふたりの容態が心配なのですが … 悠太郎の手前、家に入ることは憚って、周りをウロウロしていたのです。

「帰る … い、今帰るとこや ~ さいなら … 」

悠太郎の顔を見て、バツが悪そうに … 逃げるように帰って行きました。

その背中を無言で見送る悠太郎。

希子が見上げると、どことなくいつもと表情が違いました。

「皆に見つかりました言うてくるね」

「 … 今日はおおきにって … 今、逃げてった爺さんにも言うといてください」

「うん」


希子は微笑んでうなずくと、正蔵のあとを追いかけて行きました。

… … … … …

悠太郎が部屋に戻ると、布団に横たわっため以子は困ったような顔をしていました。

「いやあ、驚いちゃうわよね … 」

枕元に腰を下ろした悠太郎は半分怒ったように言いました。

「あなたはそれでも大人の女性なんですか?

どうしたら、気づかずに過ごせるんですか? … 何か月も」

「ちょっと太ったなあとは思ったんだけどね。

ほら、食べ物が変わったからかな ~ とか」

「 … アホなんですか?」


あきれて口調がきつくなってしまいました。

「すいません … 」

「当分は安静にしろって話ですから … 寝ててくださいね」


つまらなそうな顔をして悠太郎の顔色を覗っているめ以子。

「まったく … 」

そう言いながら、め以子に布団をかけ直してあげましたが …

「暑いんです ~ 」

また剥いでしまいました。

しょうがないなと思いながら、頬が緩む悠太郎。

め以子は、悠太郎の手を取ると、自分のお腹の上に置きました。

微笑みあうふたり。

「取りあえずお静さんに … ?!

あれ、お静さんは??」


ようやく思い出してもらえたお静 … まだ蔵の中に閉じ込められたままでした。

… … … … …

次の朝。

和枝に続いて、め以子まで寝込んでしまった西門家。

「しばらく家のことは?」

「あんたとうちしか、ないわな … 」


希子とそう話しながら、お静が台所に立とうとした時、2階から割烹着を着た和枝が颯爽と下りてきました。

唖然としているふたりを尻目にテキパキと準備する和枝。

「あ、お姉ちゃん … 昨日は言い過ぎて、ごめんなさい」

「和枝ちゃん?」


台所に下りると、米を研ぎ始めました。

「 … してくれるん?」

何を言われても返事もしませんが、その横顔は穏やかに見えました。

「ほな、何か手伝おうか?!」

うなずき合うお静と希子。

… … … … …

め以子は台所から聞こえる小気味のよい包丁の音で目を覚ましました。

「お義姉さん … 」

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