NHK朝ドラ『花子とアン』『ごちそうさん』『あまちゃん』…ストーリーを勝手に解釈&裏読み … ほぼネタバレ…
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2013年12月23日 (月) | 編集 |
第72回

「 … ただいま戻りました」

玄関に立っていたのは、煤けたように薄汚れ、疲労困憊の表情をした悠太郎でした。

無事に帰って来てくれたことは、うれしいのですが、出て行った時と比べてあまりの変わりように、一瞬言葉を失ってしまっため以子でした。

… … … … …

取りあえず、風呂に入って、夕食の時間までひと休みすると、少しは顔に生気が戻ってきました。

「もう、秋なんですよね ~ 」

季節も感じるヒマもなかったのでしょうか。

しかし、秋の食材を使った料理を美味しそうに食べる悠太郎を見て、め以子は安堵しました。

「卯野の皆さん、お元気やったん?」

「多少のケガやヤケドはあったようですけど、お元気で … 僕がうかがった時には、すでに皆さん総出で店のたくわえ使って、炊き出しされてました」

「炊き出し?!」


自分たちも被害に遭っているのにと驚くお静。

「元気なんです、うちの家族」

自分の両親らしいと笑いながら、少し誇らしく思うめ以子でした。

「無事を知らせる電報打ったかとお尋ねしたら、『そんなもの打ってる暇あるか!』って怒鳴られました」

「お母ちゃんは?」

「子供が出来た言うたら、あなたがどれだけ食べてるか思うと、申し訳ないって、頭下げられました」


その時のことを思い出したのか、悠太郎は可笑しそうに笑っています。

「 … しっかり食べて、しっかりいい鍋底大根になるんです」

「なべぞこだいこん?」

「はいっ」


… … … … …

『鍋底大根は、美味くなくてはならない!

引っくり返った具たちのために、全力で美味くならなくてはいけないっ!

… じゃなきゃさ、死んだちくわやはんぺんに申し訳が立たないじゃないか?!』

「 … 室井さん、そんなこと言わはったんですか?」

室井の『鍋底大根』の話を聞いた悠太郎は、通じる思いがあったのでしょうか、神妙な面持ちになりました。

「うん、それでね … 今、目の色変えて書いてはるみたい」

「どんなものを?」

「それがね、童話なんだって」


希子の話を聞いて、め以子は吹き出し、お静も目を丸くしました。

「童話かいな?」

「うん、しかも登場人物が皆食べもんで … で今、鍋の中で昆布とカツオが運命の出会いを果たしたところらしい」

「 … 想像つきませんね」

「でも、それが室井さんなりの鍋底大根なんやて」


分かる人だけ分かればいいということでしょうか …

「僕も考えんとあきませんね … 鍋底大根」

悠太郎の言葉に他の3人もそれぞれ自分の『鍋底大根』は何かと思い浮かべているようでした。

… … … … …

部屋で布団に寝そべった悠太郎は、大きく伸びをしました。

「やっぱり、家はええですね ~ 屋根があって、布団があって、ご飯が出てきて …

ありがたい話ですよ」

「思ったより、元気なんですね … 悠太郎さんは」


戻ってきた時の室井に比べると、悠太郎は拍子抜けするほど元気に見えました。

「 … 現場に入るまでに、一応の状況は聞いてましたし … かなり覚悟した上で入ったんで …

大火の現場も、まあ見たことない訳ではありませんし … 被害の規模は違いましたけど」

「明日、食べたいものはありますか?」

「何でもええですよ、普通でええです」


… … … … …

しばらくして、片づけを終えため以子が部屋の前まで戻ってくると …

中から、苦しそうな悠太郎のうめき声が聞こえてきます。

襖を開けると、布団の上でうなされている悠太郎の姿が目に飛び込んできました。

め以子は駆け寄って、険しい顔で息を荒くしている悠太郎の額をそっとなでました。

「平気な訳ないわよね … 」

当たり前のことに感謝し、普通のものに喜ぶ … そんな言葉の裏を読み取ってあげられなかったことを心で詫びため以子でした。

… … … … …

翌朝、め以子はいつものように、出かける悠太郎に玄関で弁当を手渡しました。

「今日、何ですか?」

「な~んでしょう?」


小さく微笑んだ悠太郎 … こんなささやかなやり取りに、自分が日常に戻って来たことを実感しているのでしょう。

… … … … …

久しぶりに出勤した市役所で、悠太郎は藤井や大村たち同僚に写真を見せながら報告しました。

「めちゃめちゃ活躍したんやて?」

「活躍したというより … 使われ倒したというた方が正しいと思いますけど」

「まあ、しゃあないわな ~ 何でもやります言うて、行ってんやから」

「 … こっちの仕事は、ご迷惑おかけしましたよね。

ホンマにすいませんでした」


ところが … 大工も請負業者も皆、復興に行ってしまって、建築課は意外にヒマだったのです。

「資材も向こう優先やろうし … 当分は、まあそんな状態やろう。

… 小学校も棚上げになるかもしれんし」


大村の話に悠太郎の顔色が変わりました。

「ただでさえ、予算がないいうて、中止になりそうになってたもんやで … 」

「 … そんなもんなんですか?」

「そんなもんなんですよ … 」


答えた大村自身が不満顔です。

… … … … …

「なんや? 今日はまた熱心やな ~ 」

いつもより入念にあれこれ考えているめ以子に定吉が声をかけました。

「悠太郎さんが戻ってきたんですけどね … 」

「ほな、サービスせな」

「 … そうなんですけどね」


考え込むめ以子。

… … … … …

「これがあの浅草とはな … 」

悠太郎が持ち帰った写真を見て、思った以上の惨状に竹元もショックを受けていました。

「レンガ造は倒壊や崩壊、木造密集による延焼の被害がもっとも大きかったようです」

「これは?」


竹元が手に取ったのは、ひしゃげて傾いたビルの写真でした。

「コンクリート造の建築物でも、火災の熱で窓ガラスが溶けて延焼してしまうので … 」

「改良の余地ありだな!」


次々に写真を目にする竹元。

建物と一緒に映っている被災者にはひと言も触れず、無残な残骸も研究対象としか見ていないような物言いに、悠太郎は少なからず不満を感じていました。

「よし、調査結果を整理しろ! … 来週中に頼む」

「 … はい」


… … … … …

「何だ? 浮かない顔だな」

「 … 気が重いだけです。

圧死や焼死や、まるで建物が … 人を殺しているようでした」

「ははっ、無駄な感傷だな」


悠太郎には、竹元が鼻で笑ったように聞こえました。

「天災なんて明日は我が身だぞ。

参考になる … それぐらいの思いでみれんのか?

建築を生業とするんだったら!」


その言葉に頭に血が上った悠太郎は、我慢できずに机を叩いて大声をあげていました。

「あなたは見てないから、そんなことが言えるんです!!」

… … … … …

「そうだ … お前は見てきているんだ。

それを自覚しろと言っているんだ!」


負けず劣らぬ声で怒鳴り返すと、一気にまくしたてました。

「いいか?

今の大阪の都市計画を担う人間で、現場に行ったのは誰もいない … お前だけが現場を見ているんだ!

つまり、今のお前の発言は、上の人間を左右する … そういう力を持っている」

「えっ?」

「この報告は、今後の調査の方向を決定づける …

今のお前が切ろうとしている舵は、確実に都市計画事業の進むべき方向を決める!

… 身の程知らずが … 今、お前はそういう場所に立っているんだ!」


竹元は、そういうことまで考えて悠太郎が救援隊に加われるように口添えしていたのです。

返す言葉が見つからず、不本意ながらも従うしかありませんでした。

… … … … …

「あ、動いた!」

悠太郎の帰りを待っているうちに台所でうたた寝してしまっていため以子。

ちょうど悠太郎が帰宅しました。

「ありがとう」

お腹に子に礼を言って迎えに出ました。

… … … … …

悠太郎が着替えて板の間に下りてくると、膳の前にいくつもの小皿が並んでいて、それぞれに違った具が盛られていました。

不思議に思って見ていると、台所からめ以子が土鍋を運んできました。

「先に寝ててくださいよ、体のこともありますから」

「隙をみて、昼寝していますから」


不機嫌そうな言葉を軽く受け流すと、その土鍋を悠太郎の前に置きました。

「 … 何ですか?」

「ふっふっふっふ … 」


含み笑いをしながら、傍らに腰を下ろすと、おもむろに土鍋のふたを取るめ以子。

「 … 新米です」

炊きたての新米でした。

「うわあ!」

悠太郎の顔にパアッっと笑みがさしました。

… … … … …

しゃもじを入れて蒸らした後、手のひらに水と塩をにつけると …

「これを、このままですね ~ 」

悠太郎の目の前でおむすびを握り始めました。

「お弁当のおむすびって冷えてるでしょ?

新米の熱々は格別だから ~ はい、まずはお塩でどうぞ!」

「ほな、いただきます」


め以子の手からおむすびを受け取ると、待ちきれなかったように口に頬張りました。

「う ~ ん、美味い、美味いです!

お米が甘うて、もうこれだけで十分です!」


手についた米粒をひとつひとつつまんで食べながら、め以子。

「旬の力ですね ~ 」

… … … … …

そんなめ以子を見つめながら、悠太郎はポツリと言いました。

「守らんと、あきませんね … 」

「?」

「この生活を守っていくのが、僕の仕事ですよね … 僕の鍋底大根ですね」

「そうですね ~ まあ、新米くらいは、心置きなく買えるお給料が欲しいですね」


少し、ピントのずれため以子の返事でしたが、それはそれで幸せと感じた悠太郎 … こういうのが『ごっつう可愛らしい』ところなのでしょう。

「まあ、そうですね」

め以子には悠太郎が何がそんなに可笑しいのか分かりませんが … 元気を取り戻してもらうことが目的だったので、よしとしたようです。

「さあ、旦那! 次、何しやしょう?

どの子もいい子入ってますよ ~ どの子行きますか?」


避難所にいた勝田のマネでした。

「どの子もいい味、出しやすぜ!」

寿司を握る手つきをして悠太郎に聞いため以子。

「結局は、それをやりたかったんですか?」

図星でした。

避難所の陰から見ていて、やってみたくて仕方がなかったのです。

「えっ … ダメですか?」

「あなたは、そのままでいてくださいね … 」


そう言われため以子は、素直に言葉通り受け取って …そのままの格好で動きを止めてしまいました。

その仕草に輪をかけて笑い出した悠太郎、もう止まりません。

「えっ、何? 何?」

依然、訳が分からず、戸惑うめ以子。

「そのままでっていうから … もういいですか? これ … 満足しました?」

… … … … …

それから、め以子とお静は、ガス漏れ騒動で、しばらく遠慮していたガス調理の実演を再開しました。

まず、め以子がガスコンロでメザシを焼いてみせています。

頃合を見計らってお静の出番です。

「この時、この時だす!

グラ~っと来たら、どないしますか?」


大げさなジェスチャーでお静は一同に尋ねました。

「へっついさんは、水がないと大変なことになりますな ~ ところがガスは … 」

コックをひねって、あっという間に火を消して見せるめ以子。

< 関東大震災は、遠く大阪の人々の心まで、揺さぶりをかけただけでなく …

やがて、その街造りをも、大きく突き動かしていくことになったのでございます >

… … … … …

年の瀬も近づいたある日 …

「そんな?! 今更コンクリート造に変更やなんて!!」

棚上げ寸前と噂だった小学校建設の計画変更を告げられた悠太郎は藤井に食って掛かりました。

「藤井君?!」

大村も問いただしましたが、藤井はただ辛そうな顔をして黙っているだけです。

… … … … …

街のあちらこちらに歳末大売り出しののぼりが上がり、人々は年末年始の準備に追われ、いつもより通りを慌ただしく行きかっています。

… … … … …

め以子のお腹も大分大きく目立つようになっていました。

裁縫があまり得意でないふたり … め以子とお静がおむつを縫っています。

和江がいくらか準備してくれてはいたのですが、おむつはいくらあっても多いということはありません。

「痛っ!」

針で指をさしたお静。

「そろそろ、お正月の支度もせんとな … 」

「 … そうですね」


こんな調子で … 中々はかどらないものです。

「ちい姉ちゃん、手紙来てるよ」

希子からハガキを受け取っため以子。

「お母ちゃんから ~ 」

それは、母イクからの便りでした。

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ようやく追いつきました …
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