NHK朝ドラ『花子とアン』『ごちそうさん』『あまちゃん』…ストーリーを勝手に解釈&裏読み … ほぼネタバレ…
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2014年01月29日 (水) | 編集 |
第99回

姿をくらましていた源太が戻ってきた次の日。

め以子は、明晩開くことになった出征祝の打ち合わせのため、牛楽商店に顔を出していました。

「出征祝のお料理、源ちゃん何か食べたいものある?」

「あらかた言うてもうたしな … あっ!」


そう言いながらも源太はあるものを思いつきました。

「イチゴ … せや、お前 ~ イチゴ買うて、イチゴ!

わし、あん時のイチゴ返してもろうてへんで ~ 」


… … … … …

「イチゴ、今年品薄でな ~

手間かかるし、お腹膨れへんし、ぜいたくやて … いちご作るんやったら、別のもん作ろういうようになってきているみたいでな」


タネの青果店をはじめ、め以子が当たった店はどこも、いちごを取り扱っておらず、結局、源太にはあきらめてもらうことになってしまいました。

残念なことにそういうご時世だったのです。

… … … … …

糠漬けの世話をしていると、幼い頃の懐かしい出来事が浮かんできました。

お寺の供え物のイチゴを一緒に盗んだこと、イチゴジャムを取り合ったこと … トラに食べさせようとしていたイチゴを川に落としてしまった時、探し出して来てくれたのも源太でした。

イチゴはめ以子と源太にとって、思い出深い果物でした。

< そうだね ~ あの頃、手に入らなかったイチゴが皆が食べられるようになって … いつの間にか、また消えちゃったんだね … >

… … … … …

ほとんどの店が閉店した夜の市場、牛楽商店だけはまだ明かりが灯っていました。

店の中では、源太がひとり愛用の包丁を丁寧に研いでいる最中でした。

全て研ぎ終わると、次はまな板、その後はテーブルと、店中を入念に磨き上げました。

きれいに片付いた店を感慨深く見渡した源太。

「お世話になりましたね ~ 」

トレードマークの鉢巻を外して、テーブルの上に静かに置きました。

… … … … …

次の日、うま介には『本日貸切り』の貼り紙がされて、市場の仲間など源太の出征を祝う人たちが大勢集まりました。

西門家からも、泰介、活男、川久保と希子の夫妻がすでに参加。

ふ久もお静と後から来るはずですし、悠太郎も仕事が終わり次第、顔を出す予定でした。

テーブルの上には、め以子たち女性陣が腕を振るったご馳走や酒が並んでいます。

牛楽商店提供の最上級の肉を焼いたビフテキも運ばれてきました。

今夜ばかりは、ぜいたくが何だかんだは、関係ありません。

… … … … …

入営のため、丸刈りにした源太が皆に酌をして回っています。

「源太おじさん」

源太が振り向くとそこには泰介と活男、それに桜子たちの娘、文女が並んで立ってました。

「おお、文女ちゃん、また大きゅうなったな ~ 」

「この度はおめでとうございます」


3人は揃って頭を下げました。

「わしが行ったら、すぐ日本の大勝利や!」

… … … … …

しばらくすると、源太の挨拶が始まりました。

「え ~ 皆さん、ご存じやと思いますが …

わしは、丸々したおなごを好んでまいりました」


どっと受ける一同。

「ところが先日、今まで縁のあった女性にお別れを言いに回りましたところ … ことごとく皆、スッとしておりました。

遺憾の極みでございました。

こんな戦争は早く終わらせんといけません。

このままやと、日本中の女が … あないなことになってしまいます!」


そう言って、源太が指さした先に立っていたのはめ以子でした。

「えっ、私? … 何でやねん?!」

今度は大爆笑する一同。

「おい、これは食うとるで ~ 」

「つかなあかんとこに、ついてへんだけや!」

「 … えらいすいませんな ~ 」


湿っぽくならないようにと源太流の見事な挨拶でした。

「泉源太は、『おにく』のために、一命を捧げ戦って参ります!」

そう言って敬礼した源太に拍手と喝采が …

「今日は、食うて食うて、食うてくださ~い!!」

… … … … …

「お待っ遠はんです ~ 」

そこへ、お静が何と数名の綺麗所を引き連れてやって来ました。

息を飲む源太。

「わてからのハナムケや」

一瞬静まり返った男性陣から歓声が上がりました。

お姉さんたちに囲まれた源太。

「これ、行きとうのうなるやんか ~ 」

… … … … …

め以子は一番後から入ってきた若い芸者を見て驚きました。

「ふ久?!」

日本髪を結い、化粧をして、きれいに着飾ったふ久だったからです。

「ふ久やって、分からんやろ?」

馬子にも衣装、得意げに笑ったお静の仕業でした。

め以子はあることが気になり出して、お静に尋ねました。

「お義母さん、これ … なんぼかかったんですか?」

知らぬ顔の半兵衛 …

… … … … …

♪ えらやっちゃ、えらやっちゃ、よいよいよいよい ~

三味線の音に合わせて踊る芸者たち、皆も立ち上がって見よう見まねで踊り始めました。

ずっと沈み込んでいたトミも活男に促されてマツオと一緒に踊りの輪に加わっていきます。

♪ えらやっちゃ、えらやっちゃ、よいよいよいよい ~

め以子はふと、厨房でふ久が源太に封筒を渡しているところを目にしました。

… … … … …

「ふ久ちゃん、何なんこれ?」

源太が封筒に入っていた紙を広げると、一面に細かい数字が書き込まれていました。

3. 1415926535 8979323846 2643383279 5028841971 …

「円周率 …

何にも考えとうない時、これ覚えたら忘れられる」

「うん、おおきに」


ふ久は源太がこれから、何も考えたくなくなるような場所へ行くのだと理解しているようです。

「おじさん … ホンマは逃げようと思ってたん違う?」

突然のふ久の質問に源太の顔が一瞬強張りました。

すべてを見透かすかのようなふ久の目、源太は包み隠さず話しました。

「まあ、チラッとは考えてんけど … 逃げるとこなんか何処にもないからな ~ 」

そんな会話、め以子がいる場所までは届きませんでした。

ふたりだけの秘密です。

… … … … …

宴もたけなわ … 突然、オルガンの音がして、馬介と室井一家が皆の前に一列に並びました。

「え~っと、今日は源太さんの門出ということで … 源太さんにお祝いの歌を用意しました」

桜子が挨拶すると、一同がどよめきました。

室井と顔を見合わせた桜子。

「私たちは駆け落ちしてここへ来ました。

あの時、源太さんがいてくれなかったら、どうなっていたことと思います。

… そんな思いを込めて作りました」


前置きが終わると、馬介の姉・龍子がオルガンで伴奏を弾き始めました。

作詞・室井幸斎、桜子、作曲・高木龍子 … そして、歌うはもちろん、川久保希子。

♪ 高く 遠く あてどもない空 道をなくした あの日

差し出された 君の手のひら 描かれていた希望の地図 ~


希子の澄んだ歌声と、室井の歌詞に心打たれ、皆は感動していました。

… … … … …

め以子は、思い出しました。

ずぶ濡れの源太からイチゴを渡された幼い日。

見知らぬ土地で、途方に暮れていた時、近くにいてくれたあの日 …

♪ ああ、君よ忘るるな

かけがえのない君であること 君にすがる者たちのこと

僕たちは ここで 待つ ~


め以子が目をやると、源太は辛そうに背を向けて、酒を一気にあおっていました。

… … … … …

大分時間も経ち、源太の姿が見当たらないことに気づいため以子。

酔いつぶれて扉の外に横たわったいました。

「大丈夫、源ちゃん?」

目を閉じたままで返事もありません。

め以子は傍らに座って顔を覗き込みました。

「明日、ちゃんと行ける?」

水の入ったコップを差し出しました。

「ほらっ」

すると、源太の手がスッと伸びて、め以子の手をつかみました。

「 … ない」

「うん?」


口の中で何かつぶやいています。

「行きとうない … 」

無意識のうわ言かも知れませんが、確かに聞こえました。

… … … … …

そんなふたりの様子を仕事が終わって駆けつけた悠太郎が偶然にも見てしまったのです。

「 … 出征祝や」

悠太郎は、め以子に気づかれないように、踵を返して今来た道を戻っていきました。

源太は、め以子の腕をつかんだまま眠っているように動きません。

… … … … …

何も知らず、帰宅しため以子は、悠太郎が戻っていたことを知って残念そうに言いました。

「出征祝、顔出してくれはったらよかったのに」

「 … 個人的に済ませましたので」

「えっ?」


当然ですが、め以子には悠太郎の言っている意味が全く分かりません。

「寝ます」

席を立った悠太郎は、階段の上がりしなで振り向きました。

「僕は … ひょっとしたら、源太さんの『代用品』なのかも知れませんね」

「はっ?」


こういうところは、いつまで経っても成長しない … できない悠太郎でした。

少なからず自覚があるようで、そんな自分を恥じるように2階へと急いで上がっていってしまいました。

「 … 代用品?!」

何かをひらめき、手を叩いため以子。

怪我の功名といえばよいのか … 悠太郎の嫉妬がめ以子に決定的なヒントを与えたのです。

… … … … …

二日酔いに効くからという訳でもないでしょうが … 昨晩の礼と出発の挨拶に訪れた源太に、馬介と桜子は試行錯誤を重ねているタンポポコーヒーを出しました。

「 … どう?」

「うん、まあまあやな ~ 」


しかし、まあまあであっても、飲めるところまでは進歩しているのです。

「戻って来る頃には、もっと美味しゅうしとくさかい」

馬介の言葉に笑ってうなずいた源太。

「ほな、わし行くわ」

源太が席を立とうとした時、息を切らせながらめ以子が飛び込んできました。

「源ちゃん!」

… … … … …

「はい ~ 腹ごしらえ、してって」

弁当箱を源太に差し出しました。

「おお … 」

受け取ってフタを開けた源太は目を見張りました。

弁当箱の中身はイチゴでした。

いや … イチゴに模して作った『代用品』だったのです。

「わあ、よく作ったね、こんなの」

横で見ていた桜子が感心して言いました。

源太はヘタの部分をつかんでひと粒取り出しました。

「つまめるの?」

更に驚く馬介。

「どうぞ ~ 代用品で申し訳ないけど」

「ほな、いただきます」


口の中へと放り込みました。

それは、忘れもしない子供の頃に食べた開明軒の赤ナスご飯の味でした。

イチゴの赤は赤ナスご飯の赤だったのです。

「お前んちの味やな … 」

微笑み、うなずくめ以子。

… … … … …

「ほなね … 」

店を出て行こうとするめ以子を源太は呼び止めました。

「 … ごちそうさ」

しかし、め以子はその言葉を遮ったのです。

「まだやから!

まだ、いっぱい残ってるでしょ?

全部食べてから、ごちそうさん言いに来て … 」


振り返っため以子の目には光るものがありました。

戸惑った源太の顔が笑顔に変わり、いつものように答えました。

「おうっ!」

「うん … ほなね」


源太は、め以子の背中を見送った後、しっかり腰を下ろして、赤ナスご飯のイチゴをかみしめました。

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