NHK朝ドラ『花子とアン』『ごちそうさん』『あまちゃん』…ストーリーを勝手に解釈&裏読み … ほぼネタバレ…
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2014年01月31日 (金) | 編集 |
第101回

次の日、め以子は集会所で多江を捕まえると、『興亜建国パン』の作り方が書かれた紙を突きつけて訴えました。

「見たんですけど、このパン、絶対不味いと思うんです。

どうせやったら同じ材料で違うもん作りませんか?

小麦粉と魚粉と野菜でお焼きみたいなものにするとか … 卵入れたら、もっと美味しなると思いますし」

「卵なんか入れたら、意味ありまへんがな!

大切なんは安い材料で、しっかり栄養取ることなんです」


多江は、め以子の言い分など認めようともせずに紙を突き返しました。

「 … せやけど、これ絶対不味いですよ」

美味しく食べられるように工夫することのどこがいけないのか、め以子にはさっぱり分かりません。

「あのな、西門さん、そもそも美味しいもん食べよう思うこと自体、ぜいたく極まりない話やねんで ~ 」

「えっ?」

「前線の兵隊さんのこと考えたら、美味しいの不味いの言うてられますか?」


それは、金科玉条のような言葉でした。

多江にとって一番大事なことは、栄養評議会 … お国の言われた通りのものを作ることだったのです。

… … … … …

すごすごと、家に戻っため以子は、不本意ながらも『興亜建国パン』を作り始めました。

すり鉢で煮干しをすり潰している時、冷たい視線を感じて顔を上げると、そこにふ久がいました。

「何でやるん?」

「えっ?」

「そんなに嫌やったら、やらなかったらええん違う?」


ふ久の目にも嫌々やっているように見えていたのです。

「しゃあないやろ、約束してもうてんから」

「別のもんにしたら、あかんの?」


それは、め以子自身も感じていた疑問でした。

「あかん、言わはんねんから、しゃあないやろ ~ あんたの学校とは話が違うの!

ご近所なんて、止めとうても止められへんの!

… おかしいな思うても、やらなあかんことはやらなあかんの!」


その言葉は自分自身に言い聞かせたようなものでした。

「けど … 皆がそないしたら、おかしなことがおかしいって言われへんまんまにならへん?

おかしいまんま … 」


ふ久の言うことの方が正論だということをめ以子は分かっていました。

しかし、今それを言い出したからといって、どうなる訳でもないというのも事実でした。

「知らんわ ~ そんなんっ」

め以子は若いふ久のように、嫌なものは嫌といい、逃げ出すことができない自分に苛立っていたのです。

黙って作業を再開すると、ふ久はやるせない顔をして2階へ上がっていってしまいました。

… … … … …

< メリケン粉とベーキングパウダー、大豆粉、海藻の粉、魚粉を入れ篩にかける … 砂糖と塩を溶かした水に、篩った粉と刻んだ野菜を入れ、サックリと混ぜ合わせる。

これを丸めたものを、蒸し器に入れて、10分 … >

め以子は恐る恐る蒸し器のふたを開けました。

湯気とともに何ともいえない匂いが漂ってきたので、思わず顔をしかめて手で鼻を覆いました。

< とうとう出来上がっちゃったね … >

… … … … …

集会所には、それぞれがこしらえた『興亜建国パン』を持ち寄って集まりました。

「ほな、行きましょか?」

一同、多江の後に続きます。

< こんなもの食べさせていいのかね? >

うしろめたさというより、まるで罪悪感に近いものに苛まれているめ以子でした。

… … … … …

「この値段までやったら、出せると思うんですけど」

なにわ工業の社長にけんもほろろ、ほとんど門前払いを食らってしまった悠太郎たち。

木崎に改めて提示したのは、公定価格を上回ってギリギリねん出できる金額でした。

「けど、さすがにこれ、まずいんとちゃいますかね?」

思わず大きな声を出してしまった木崎は慌てて声をひそめました。

「 … 官の人間が闇価格でっていうのは、さすがに … 」

「もしもの時は、僕が責任とりますよ」

「西門さんひとりの責任で済むかどうか … 話引っ張ってきた相澤さんかて … 」


当然、そうなれば、木崎本人にも火の粉は降りかかってくることでしょう。

「ここは、竹元先生にご納得いただくのが賢明やないでしょうか?」

… … … … …

しばらく経って、みねが大きな袋を持って、西門家にやってきました。

「これ、引き取ってくれって … 」

みねに渡された袋の中身を見ため以子は戸惑いました。

婦人会の有志が作って、小学校に寄贈したばかりの『興亜建国パン』が入っていたのです。

「これ、何?」

「婦人会の方で処分してくれって、学校の方からつき返されてんて …

学校は食べ物粗末にすんなって、教えるやろ?

せやけど、ここまで不味いと、捨てるなとも言われへんよって、先生が指導に困るからって」

「そんな ~ 」

「ホンマ災難もええとこやね ~ ほな」


みねに責任は全くないのですが、帰っていくその背中をうらめしく見つめため以子でした。

… … … … 

傍らでじっと見つめていたお静とふ久。

お静が試しにと、袋からひとつ手に取りましたが、ひと口食べて放り出してしまいました。

「これ … これ、人の食べるもんちゃうで ~ 家畜のえさやそれ」

… … … …

め以子は食卓の上に新聞紙を敷くとその上に突き返されたパンを広げ、こまかくちぎり始めました。

「それ、何すんの?」

怪訝な顔で見ているお静。

「畑の肥やしにでもします」

「はあ ~ ぜいたくな肥やしやな」

「ホンマに … 」


そう答えながらも悔しいやら、腹立たしいやら …

… … … …

『肥やしにしか、ならんようにしたのは、どこのどいつや?』

その時、め以子には確かにそんな声が聞こえました。

「えっ、えっ?」

辺りを見回しましたが、声の主は見当たりません。

『わしや、わしや ~ お前の手の中や!』

思わずパンを置いて、後ずさりしため以子。

『わしはな、美味しい御出汁になれたんじゃ ~ この、ボケっ!』

「 … 煮干しさん?」


… … … …

お静とふ久は、め以子の様子がおかしいことに気づきました。

『別の形で仲良うなりたかったな ~ お豆さん』

『はいな ~ 昆布さん。

僕とあなたと大根さんと、美味しい煮物にもなれましたのに … 』

『ホンマに何考えとんねん、アホンダラ!』

「昆布さん … 大豆さん … 」


どうやら、この食材たちの声はめ以子にしか聞こえていないようです。

いや、それとも … め以子の良心が作り出した幻聴?

… … … …

そういえば、ずっと昔にも同じようなことが一度ありました。

あれは、大阪に来た最初の年、魚島季節の頃、和枝のいけずのせいで大量に余ってしまった鯛たちに責められた時のことでした。

あの時は、正蔵の力を借りて何とか切り抜けることができたのでしたが …

… … … …

『お前らも言うたれ、言うたれ!』

『なあ、砂糖さん』

『ホンマやな ~ 小麦粉さん … 甘いパンになれましたのにな』

「 … 怒ってはる」

『こんな扱いあり得へん!』

『誰も食べてくれへんのかいな ~ 』

『悲しいわ!』

『普通に出会っていれば ~ 美味しいご飯になれたのに ~ 』


… … … …

食材たちの嘆き、悲しむ声に苛まれ、怯えた顔で耳を押さえていため以子。

突然、パンをつかむと、無理やり口に詰め込んで、食べ始めました。

「あんた、大丈夫か?」

このパンの味を知っているお静が心配して尋ねましたが、め以子はうなずき口を動かしています。

… … … …

すると、見かねたふ久が横からパンに手を伸ばしました。

しかし、め以子はその手を払いのけます。

「食べんでええっ!

こんなもんは食べたらあかん … あんたは、食べたらあかん!!」


そのくせ、自分は無我夢中、一心不乱にパンを口に運んでいます。

< 苦行、苦行、ああ、苦行 …

この世のものとは思えないパンを食べ続ける苦行の中でめ以子は … >

思えば、幼いころから美味しい『ごちそう』に囲まれた人生でした。

『食べたい』から『食べさせたい』に変わったあの日 …

『私、皆の笑った顔がもっと見たい ~ 皆のごちそうさんが聞きたい … 』

< ただただ、おのれの人生を振り返っておりました >

… … … …

< そして、その苦行を終えた時 …

め以子はおのれの原点に返っておりました ~ どこに向けていいのか分からない憤りとともに >

板の間に大の字に仰向けに横たわったまま微動だに動かないめ以子。

お静と3兄妹は声をかけるにかけられずに少し離れて様子をうかがっていました。

「大丈夫かな ~ 何か倒れてるけど」

「まあ、ちょっと食べ過ぎやからな … 」

「 … 今日、晩御飯ってどう?」


まあ、それがさしあたっての問題でした。

「作ってとは、言い難いわな ~ 」

「ほな、わしやろうか?」


祖母と兄の会話を聞いていた活男が名乗りを上げた時、め以子がおもむろに起き始めました。

… … … …

「大丈夫か? … 胃薬でも飲むか?」

お静の問いかけに首を横に振っため以子は、ゆっくりと立ち上がったかと思ったら、買い物かごを手にすると、土間に下り履物を履きました。

「ど、何処に行くん?」

「 … 買い物、行ってきます」


そう答えると、よろめきながらも玄関を出て行ってしまいました。

… … … …

うつろな目、おぼつかない足取り … 夢遊病者のようにフラフラと道を行くめ以子。

… … … …

「お母ちゃん、うちには食べるなって … 何でやろう?」

ふ久はずっと考えているのですが、答えが見つけられずにいました。

すると、台所に立っていた活男が話し始めました。

「お母ちゃん、結婚する時、お父ちゃんと約束したんやて ~

3食、365日美味しいもん食べさせるって … せやから、きっと、わしらにもそうなんや」

「何でそんなこと知ってんの?」


お静は不思議に思って尋ねました。

「手伝いしてる時に聞いたことある」

… … … …

「トミ、もう終いにしようか?」

源太が出征してから塞ぎがちなトミ、心配したマツオは店を早終いしようとした時です。

「マツオさん … 」

いつの間に現れたのか、店頭の陳列棚に手をついて、め以子が辛そうに立っていました。

息を飲んだマツオ。

「大丈夫か? どないしたん?」

気を取り直して尋ねたトミ。

「 … お肉ください」

「ああ ~ 何がいるんや? … なんぼいるんや?」


め以子は、すっと腕を上げて店の奥を指さしました。

「あれ、ください … 」

め以子の指さす方をたどるマツオ。

そこにあったのは、調理台の上、まださばいていない巨大な牛肉の塊でした。

「 … あれ?」

マツオが確認すると、め以子は大きくうなずきました。

… … … …

牛楽商店の前に人だかりが出来ています。

しばらくすると、包んだ肉の塊を天秤棒に吊るして担いだめ以子とマツオが店の奥から出て来ました。

「牛楽さんよ、それどないすんのや?」

「婦人会で何かすんのか?」


やじ馬から質問が飛びましたが、マツオ自身何も聞かされていないので答えようがありません。

「め以ちゃん、どないすんの ~ これ?」

天秤棒の前を担いでいるめ以子に尋ねました。

しかし、め以子は質問には答えず、天秤棒に肩を入れなおすと前進し始めました。

め以子が進んでいくと人だかりはさ~っとふたつに分かれて横に寄りました。

その間を通り抜けていくめ以子とマツオ。

… … … …

「肉、ごっつい肉!」

「ぜいたくやんか、これ ~ 」


行きかう人からそんな声が聞こえてくる中、ふたりはまるで神輿のように肉を担いで夜の街を練り歩いて行きます。

… … … …

西門の台所にドカッと下された肉の塊。

「今日、お肉なん?」

おどおどと尋ねたお静。

しかし、家族で食べるにしては量が多すぎます。

め以子は一切何も説明もせずに牛楽商店から借りてきた牛切包丁を構えました。

その姿は鬼気迫るものがあります。

目を見張る一同。

そしてザクッと肉に包丁を入れ、さばき始めたのです。

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