NHK朝ドラ『花子とアン』『ごちそうさん』『あまちゃん』…ストーリーを勝手に解釈&裏読み … ほぼネタバレ…
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2014年02月21日 (金) | 編集 |
第119回

「お母ちゃん、わし … やっぱり行かせてほしい」

「あんたは、お母ちゃんを人殺しにするつもりか … あかんもんは … あかん!」


家族の説得も届かず、海軍主計科への志願をあきらめようとしない活男に、め以子は心ならずも厳しい言葉を返していました。

ハッとして、涙を溜めた目でめ以子を見つめる活男。

本来なら、ただ活男が夢を持って巣立っていくだけの話なのです … こんな時代でさえなかったら …

< どうしたら、あきらめてくれるのかね … >

糠床をかき混ぜながら、思いめぐらせるめ以子 … とある方法を思いついたのでした。

… … … … …

翌朝、活男が起きてくると、め以子は裏庭で鶏の世話をしていました。

昨晩のことがあるので、朝の挨拶もためらっていると、め以子の方も気づいて先に微笑みかけてきました。

少し安堵して微笑み返すと、卵を取り出して見せました。

「産んだで ~ 」

昨日貰って来たばかりの鶏が早速卵を産んだのです。

活男は思わず、母の元へ駆け寄っていました。

「ど、どないすんの、それ?」

「お姉ちゃんの内祝い、一緒に考えようか? 活っちゃん」

「えっ?」

「志願出すんは、そのあとでもええやろ? … 間に合うやろ?」


まるで志願することを認めたともとれる物言いに活男もうなずいていました。

… … … … …

これが、め以子の企てた作戦でした。

「改心させる?」

仕事に出かけようとする悠太郎、啓司、希子の3人にこっそりと打ち明けたのです。

「活っちゃんにその気がなくなれば、行かへん訳ですよね?」

活男は料理がしたいだけだから、家で料理している方が楽しいと思ったらそれでいいというのが、め以子の理屈でした。

幸い(?)工場は復旧などで2、3日休みになるようなのです。

「ここで、ふ久の内祝いをやってしまって、べったり手伝わせたら、気も変わると思うんよ ~ 」

そう言いながら、め以子は3人に弁当を配りました。

「今日のおむすびの具は活っちゃん作ですから ~ 珠玉の感想を考えながら、食べてください」

… … … … …

ふたりは早速、内祝いの献立の相談を始めました。

西門の祝の膳は、鯛に赤飯にお吸い物、杉玉に粕漬ですが、今はこれだけ揃えるのは至難の業です。

「 … 杉玉って大根で作った?」

「覚えてんの?」

「うん、お母ちゃんらのお祝いの時に食べたやつやろ?

… きれいやなって」


まだ幼かったはずなのに、活男はちゃんと覚えていたのです。

「お姉ちゃんにも、どうにかして作ってあげようや」

「せやね ~ 」


め以子の思惑通りことは進んでいます。

「せやっ!

お豆腐はどやろ?」


豆腐で杉玉を作るというアイディアです。

「お豆腐は、おからやったら何とか … 」

「うち、大豆はあるんやな … お豆腐って作られへんの?」

「せやね … 」


思惑以上の効果にめ以子も驚きました。

活男はやる気満々です。

… … … … …

その日、悠太郎がいつもの時間に帰宅すると、め以子が夕食の支度が遅れていることを詫びました。

「にがり作るために海水汲みに行ってたんですか?」

「それで遅くなってしもうて」


台所では活男が豆腐を作るために大豆を絞っているところでした。

「ええ顔してますね … 」

その横顔を見て、悠太郎がめ以子にささやきました。

懸命に調理している活男は、水を得た魚でした。

… … … … …

< こうして、ふ久が内祝いのために戻って来ました >

「ええんですか? 内祝いに僕までお邪魔して」

相変わらず遠慮深い諸岡にお静が笑って返しました。

「何言うてんの、祝言はうちが呼ばれるんやさかい」

「うちは大したことできへんのにって、恐縮してましたよ … 」


そんなことより、ふ久が気になるのは、泰介が戻っていないことでした。

そうそう帰ってばかりもいられず、今回は欠席とのことです。

「祝言には来るて!」

「 … ふたり揃わんのか」


諸岡と泰介が揃わないとふ久は妄想できないのでした。

「それいつまでやるつもりですか?」

「それはそれ、これはこれや … 」


… … … … …

そして、祝いの席には、活男とめ以子が腕を振るった料理が並びました。

「うん、美味しい ~ 」

おついに口をつけた諸岡が声をあげました。

「これ、フグですか?」

食卓の中央に置いてある皿に花びらのように円盤状に並べられた刺身を啓司が目を丸くし見ています。

「うん、フグだけはまだ自由販売だから ~ 鯛はあかんかったけど、ふぐは仕入れることできたって、銀次さんが」

… … … … …

「けど、豪勢ですね ~ 」

諸岡は感激していました。

このご時世にして、これだけのご馳走を揃えられたのも、地下室に蓄えておいた食材を娘の内祝いというだけでなく、活男に思う存分料理させるために惜しむことなく出して来たからでした。

「あ、活っちゃんにお礼言うたって … この杉玉のお豆腐、活っちゃんが作ったんよ」

「こちらですか? わぁ ~ ホンマに?」


器の中のすべすべの丸い豆腐にとろみがあるたれが掛かっています。

「すごいな ~ 」

諸岡に褒められて、活男は照れたように笑いました。

め以子もひと口食べてみました。

「うん、美味しい!」

お世辞抜きに活男の料理は美味いのです。

… … … … …

食事もひと段落した頃、め以子が運んできたのは卵の黄身の粕漬でした。

「これ、卵の粕漬ですか?」

赤みがかった黄色の球形が皿の上に3つ並んでいるのを見て、諸岡だけでなく悠太郎も目を見張りました。

「うんっ、少しやけど、産んだから」

「はあ、卵 … 」

「こんなん始めて見るわ ~ 」


啓司もお静も感心しています。

「これね、活っちゃんの創作なんですよ」

活男の肩を自慢げに叩いため以子 … 始めて見るのも当然でした。

「食べてみて、食べてみて!」

活男が勧めると、まず男性3人がひとかけらずつ口に入れました。

見る見るうちに3人の顔がほころんでいきます。

「これは、ひれ酒によう合いますね ~ 」

顔を見合わせて微笑みあうめ以子と活男。

すると今の今まで舌鼓を売っていた諸岡が急にうつむいて鼻をすすり始めました。

「こんな …

行く前に、こんな美味いもの食べられるなんて … ありがとうて、ありがとうて … 」


心のこもった料理に感極まって、ただでさえ涙もろい諸岡は大泣で、め以子と活男に頭を下げ続けました。

… … … … …

「何してんの?」

め以子が台所に下りると、さっきから姿が見えなかったふ久が何やら箱のようなものを設置して待っていました。

「これの使い方、説明しよう思て … これで芋煮て見せるわ」

「 … これ?」

「火無しコンロの改良版」


大分前に試していたものは使い物にならなくて、ふ久に何とかしてくれるよう頼んだことがあったのを、め以子は思い出しました。

以前の見るからに頼りなさそうな物とは違って、ずっしりと頑丈そうな出来栄えです。

「ここに真空の層を作ったから、断熱効果が高まってる。

余熱でもきちんと調理できるはずや」

「 … おおきに」


ふ久の言っている意味の半分も分かりませんが、何かうまく出来そうな気がします。

「前から仕組みは考えとったんやけど、道具がのうて … 諸岡君のお義父さんにも手伝うてもろうて」

そういえば、諸岡の父親は工場を経営しているそうですから、この程度のものだったら容易に造ることができたのでしょう。

それよりも、め以子はふ久が諸岡の親とも上手くやっているようなので、安心しました。

… … … … …

め以子は芋を洗っているふ久にそれとなく活男の話を伝えました。

「活男がな … 志願したい言うてるんよ。

料理がしたいから兵隊になるて …

ふ久はどう思う?」


姉としてどう思うのか気になりました。

ふ久は振り向くと、座敷にいる活男を見つめました。

皆から料理の腕をほめられて、何とも言えないうれしそうな顔をしているのが見えます。

「お母ちゃんの … 息子やな ~ って、思う」

それはどういう意味なのでしょう …

め以子はそれ以上は尋ねることはできませんでした。

… … … … …

宴は終わり、諸岡とふ久は帰っていきました。

ふ久は玄関を出たところで足を止め、しばらく家を見つめていました。

思うのは、母のことか、それとも弟のことか …

「ふ久さん?」

諸岡はふ久に近づくと手にしていた荷物を受け取りました。

「おおきに」

夜道を並んで歩いていくふたり。

… … … … …

「お姉ちゃん、こんなものよう作ったな ~ 」

活男は、火無しコンロの改良版を興味深そうに触りながら、楽しそうにしています。

め以子は洗い物をしながら、話すなら今だと思いました。

「活っちゃん …

何も船に乗らんでも、料理は出来るとは思わへん?」


活男から微笑みが消えて、真顔になりました。

め以子は洗い物の手を止め、活男の隣に腰かけます。

「毎日は無理やけど、ここでお母ちゃんと一緒に料理して … 皆の『ごちそうさん』聞いて、なあ?

それではあかん?」


活男は黙ったまま、悲しそうな目でめ以子のことをじっと見つめています。

「 … あかんか?」

母の質問には答えられずにうつむく活男。

… … … … …

2階から下りて来た悠太郎は、その場に立ち尽くして、ふたりのことを見ていました。

しばし沈黙の後、活男は静かに話し始めました。

「わしな、今まで皆が兵隊になりたい言うのまったくピンと来へんかってん。

けど …

今日、初めてお国のために働きたい思うた。

諸岡さんが食べてくれるん見て、お国のために働き行く人のために少しでも、美味しいもん作りたい … 作ってあげたいって … 」


活男は自分の両手のひらを広げて見ました。

「わしの手は、そのためについとるんちゃうかって … 思うた」

め以子の企ては逆に活男の背中を押していたのです。

言葉をなくしているめ以子の顔をもう一度見つめました。

「 … お母ちゃんみたいになりたい。

わしは、兵隊さんの『ごちそうさん』になりたい」


目には涙をいっぱい溜めています。

「 … あかん?」

活男の決心は前にもまして揺るぎのないものになっていました。

… … … … …

ふたりは無言で見つめ合っていました。

しばらくして、目をそらしたのはめ以子でした。

「 … 大きなったんやな、活っちゃん … 大きなってしもうたんやな … 」

め以子の目からも涙がこぼれます。

うれしいはずの息子の成長がこんなにも悲しく、め以子を泣かせます。

自分自身に言い聞かせるように何度もうなずき、笑顔を作ろうとしましたが …

くしゃくしゃの顔、震える声で活男に言いました。

「がんばっといで … 」

活男は大きな目から大粒の涙をこぼしながら、母の言葉にうなずきました。

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