NHK朝ドラ『花子とアン』『ごちそうさん』『あまちゃん』…ストーリーを勝手に解釈&裏読み … ほぼネタバレ…
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2014年02月22日 (土) | 編集 |
第120回

「がんばっといで … 」

断腸の思いで、活男が海軍を志願することを許した、め以子。

出征していく息子に何をしてあげられるか … それは、必ず主計科に配属されるように、調理の腕を仕込むことだと考えたのです。

その教えを乞うために東京の父・大五に手紙をしたためていました。

「お義父さんにですか?」

部屋で手紙を読み返していた、め以子を見て、悠太郎は尋ねました。

「いろいろ聞きたいことあって … やっぱり、大人数の調理と家庭の調理では違うことが多い思うんですよ。

どうやって、配置が決まるかは知りませんけど、有利になるための武器は持たした方がええやないですか …

私にできることは、もうそれだけです。

… それだけしかないやないですか … 」


口に出すとまた涙がにじんできました。

うつむいた、め以子を抱きしめる悠太郎。

悠太郎の腕の中でさめざめと泣き続けるめ以子でした。

… … … … …

め以子の手紙を受け取った大五は、すぐさま、ことこまかな指示を書いた返事を寄こしてきました。

『め以子へ

本当なら、活っちゃんをかっさらって、うちの店にぶち込みたいところだが、そうもいかない。

本当にすまない。

この上は、卯野の意地にかけて、活っちゃんを厨房に送り込むだけだ。

以下、俺の考えを記す』


… … … … …

『戦場で一番求められるのは速さだ。

とにかく包丁づかいを鍛えろ』


め以子は活男の修行に使う食材を用意するため、近郊の農家に赴いて、なけなしの着物と交換にリュックサック一杯のジャガイモを手に入れてきました。

それをひたすら活男に皮むきをさせました。

… … … … …

『鍋振り、すりこぎ、裏ごし、とにかくコックは重労働だ。

特に手首を使う。

いかれちゃ、話になんねえ、鍛えろ』


フライパンで手拭いを振らせて鍋ふりの練習です。

この練習によって手首の鍛錬にもなるのでした。

… … … … …

『聞いた話だが、とにかく滅法握り飯を作るらしい。

こりゃ、きっとお前の方がうめえな。』


米に麦を混ぜて炊いたご飯でおむすびを握る練習です。

「ホンマは、アツアツで握った方が美味しいんやけど、速さ考えたら、少し冷ましてからの方がええかもしれん」

その話を聞いて、炊きたてのご飯をしゃ文字を使って冷ましている、め以子の手を活男が止めました。

「炊き立てで無茶苦茶早う握れるようにする!

… それが一番ええんやろ?」


そう言うと、アツアツのご飯を手に取って俵型に握り始めました。

手のひらの熱さに耐えながら握り続ける活男を、め以子は頼もしげに見つめました。

こうして、め以子による活男の修行の日々も瞬く間に過ぎて行ったのです。

… … … … …

出征を明日に控えた日、うま介の皆がささやかな出征祝を開いてくれました。

「美味しいっ」

タンポポコーヒーを飲んだ活男。

「そうか? 

戻って来たら、ホンマのもっと美味いコーヒー、飲ませたるからな」


馬介の言葉に笑顔でうなずいた活男。

「はい、木の葉芋餅もどうぞ」

「活っちゃんのために、活っちゃんの分だけ作ったんだよ ~ 」


何もしていないと室井を諌めた桜子。

幼い頃からめ以子に連れられて、この店に来ていた活男は、この店の住民たちにとって子供のように可愛い存在でした。

… … … … …

「この場でよかったんかいな?」

厨房のめ以子に源太が尋ねました。

「今は人呼んで派手に出征祝やったら、怒られるし … 共同炊事にかこつけるんが一番やろ。

… 源ちゃんも戻って来たし、ここ縁起ええしな」


活男も活男のことを好きな皆に囲まれて、心づくしの料理を食べながら、楽しそうに話しています。

「ふ久ちゃんと泰介君は?」

「うちの出征祝は明日の朝ごはんやから … 」


… … … … …

そして、その朝はやって来ました。

め以子が朝食の準備に台所へ下りてくると、すでに台の上を丁寧に拭いている活男の姿がありました。

「早いな ~ 活っちゃん」

「今日は、わし作りとうて … 」

「えっ?」

「 … あかん?」

「今日は、お母ちゃんにやらせてえな」

「わしも作りたいんやけど … 」


出征の日の朝食だから、息子のために作りたい母と家族のために作りたい息子。

め以子が微笑むと活男も微笑み … 結局ふたりで作ることになりました。

… … … … …

め以子が、この日のために取っておいた5個の卵を見せると活男は歓声を上げた後、尋ねました。

「何作ろうか?」

「牛乳あったら、オムレツにしたとこやけどな … 」


考え込んだふたり。

「 … 豆乳やったら?」

「ああ … やろか?」


今に始まったことでなく、この母子はこうやって、工夫しながら料理を創作してきたのです。

… … … … …

卵をかき混ぜる活男。

その横顔を見ていたら、め以子はふと、昔、皆でアイスクリンを作った時のことを思い出しました。

活男をはじめ、ふ久や泰介、子供たちがまだ幼かった、戦争などなかった頃のことが次々に浮かんできます。

目頭が熱くなるのを覚え、それを悟られないように調理を続けるめ以子でした。

… … … … …

家族全員が揃った食卓の真ん中には見事なオムレツが置かれていました。

「わ ~ ウソみたいやな ~ 」

感嘆の声を上げたお静。

「このオムレツは … 活っちゃんが焼いてくれました」

「わあ、上手に出来たね」


皆から口々にその出来栄えをほめられて、照れ笑いする活男。

特訓の成果か、活男の料理の腕は飛躍的に上達していたのです。

「わし、分けるわな … 」

そして、活男は手ずから、皆の皿に取り分けました。

「ほな、いただきます」

牛乳の代わりに豆乳を使ったことに気づいたのは希子でした。

「うん、活っちゃんの案で」

「美味いよ ~ 活男」


活男のために帰って来た泰介とふ久も美味しそうに味わっています。

「ようでけてる」

「柔らこうて、さっぱりしてますね」


活男は自分は箸もつけず、皆が食べるところを幸せそうな顔をして見渡していました。

… … … … …

「このお出汁の餡も活っちゃんが作ったん?」

「それは、お母ちゃん」

「活っちゃんのオムレツには、やっぱり … カツオでしょ」

「ケチャップなかっただけやろ?」


活男はようやく箸を手にすると、オムレツにかかっている出汁をすくって口に入れました。

「 … お母ちゃんの出汁や」

生まれた時から食べなれている母の味でした。

め以子の目には光るものが。

食事は和やかに進み、幸せな時間はゆっくりと流れていきました。

< 最後かもしれないもんね … 皆とご飯食べるの …

言いたくないね、あの言葉は … >

『あの言葉』が聞きたくて、美味しいものを作ると決めため以子でしたが … 今日だけは、いつまでも、この食事を続けていられたらどんなにいいか、そんなことを考えていたのです。

… … … … …

食卓の上にあるものは全て食べつくされて、皿にキュウリの糠漬けがひと切れだけ残っていました。

誰も手を付けようとしないのは、これを食べてしまった時、『あの言葉』を言わなければならないからでした。

それは、活男との別れを意味していました。

しかし、いつまでもこうしている訳にもいかないことを誰もが知っていました。

その役を買って出たのは悠太郎でした。

「お父さんがもろてええですか?」

「あ、はい … 」


< いやだよ ~

私ゃ、行かせたくないんだよ … 活っちゃんは、ここに残って、私の世話をするんだよ … ああ … >

… … … … …

最後のひと切れを食べ終えた悠太郎は、箸を置いて、活男の方へ向き直りました。

「活男 … ごちそうさん

「 … はい」


父の言葉にうなずいた活男。

「活っちゃん、ごちそうさん

「こうなったら、思いっきりやっといで」


悠太郎に続いて啓司と希子が声をかけました。

「うん」

「料理、楽しんどいでな」

「卑怯もん言われても、一番安全なとこ、逃げんねんぞ。

ええか、絶対やぞ」


ふ久、泰介と言葉を聞いているうちに活男の目は涙で一杯になっていました。

「活っちゃん … 」

「うん?」

「行かんとって ~ 」


皆が言いたいのを我慢していた言葉をお静は惜しみなく口に出して、活男の手を握りました。

取り乱しかけたお静を希子が宥めています。

… … … … …

「活っちゃん …

すごく、すごく美味しかった … ごちそうさん


め以子は、お静のように、いやそれ以上に … 今からでも泣いて引き留めたい気持を押さえて言いました。

「兵隊さんの『ごちそうさん』、一杯聞いておいで。

聞いたら、戻っておいで … 戻ったら … また、一緒に … 一緒に … 」


泣くまいと決めていた涙が溢れてきて、言葉に詰まってしまいました。

すると、代わりに活男が口にしました。

「アイスクリン … アイスクリン、作ろな」

「うん」


め以子がさっき思い出していた光景 … 活男にとっても忘れがたい思い出だったのです。

「今度は牛乳でオムレツ作ろな … わし、いろいろ覚えてくるさかい、楽しみにしとってな」

泣き顔で何度もうなずくめ以子。

「お母ちゃん … ごちそうさんでした」

活男は深く頭を下げました。

泣きながら、笑いながら、め以子は応えました。

「 … お粗末様でした」

… … … … …

仕度を整えた活男、出発の時はやって来ました。

皆は見送るために表に並んでいます。

「ほな、いってきます」

先程とは打って変わって、覚悟を決めたような凛々しい顔をした活男。

黙ってうなずいた悠太郎。

「いってらっしゃい」

め以子も今度は涙なしの笑顔で送りました。

活男は微笑み、前を向いて歩き出しす。

「活っちゃん!」

め以子の声に振り向いた活男。

「 … 元気でやるんやで!」

今一度微笑み、うなずくと、また歩き出した活男。

め以子は、活男が去っていた道をいつまでも見つめていました。

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