NHK朝ドラ『花子とアン』『ごちそうさん』『あまちゃん』…ストーリーを勝手に解釈&裏読み … ほぼネタバレ…
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2014年02月28日 (金) | 編集 |
第125回

その夜、め以子は藤井からもらった小麦粉で餃子を作って、皆でささやかながらも悠太郎の出所(?)を祝いました。

「これ満洲のお料理でした?」

希子の言葉に何故か悠太郎と藤井が微妙に反応したことには誰も気づきませんでした。

… … … … …

「あんな、め以子 … 」

皆が食後のお茶を飲み始めた頃、悠太郎が言い難そうに口を開きました。

「拘留は解けてんけど、市役所はクビになったんや」

さすがに無罪放免で、職場復帰とはいかなかったようです。

「それでな … 」

不安そうな顔で身構えるめ以子を見て、悠太郎は次の言葉を飲み込んでしまいました。

「 … 当分は、職探しでうちに居るから」

め以子はホッと胸をなでおろしました。

「何や、そないなことですか … 」

… … … … …

「君、まさか言わんつもりか?」

見送りに外まで出て来た悠太郎に藤井は尋ねました。

「結局、陸軍の軍属として満洲へ行くことになったなんて聞いたら … どれだけ泣くかと思うと」

「せやかて、言わん訳にはいかんやろ?」


少し強い口調で問いただした藤井。

「 … 皆の笑うた顔だけ見ていきたいんです。

皆には、迷惑かけましたし、せめて最後は楽しい思い出だけ残していきたいんです」


… … … … …

次の日、悠太郎は職探しのついでということにして、京都の泰介の下宿先を訪れていました。

「 … どや、理系学科行けそうか?」

「できるだけ頑張るけど …

何で僕には姉ちゃんみたいな才能がないんや ~ いうのが、正直なところやな」


泰介は自嘲気味に笑いました。

「お父さんは、お前の才能の方がよっぽど欲しいけどな ~ 」

「ええ?」

「人の中をちゃんと立ち回って行けそうやないか、お前は …

人の気持ちが読めて、気遣いがでけて、人を動かす知恵も回る … もの凄い才能やと思うで」


自分にはなかった才能を持ち備えた息子に悠太郎は満足そうな顔を見せました。

「こんな父親から、ようこんな奴がでけたて思てるよ」

… … … … …

「お父さんはやらかしてしもうたもんな … 」

「すまんかったな、迷惑かけて」


茶化したつもりだったのですが、まともに父に詫びられて、泰介は少し困惑しました。

「 … かっこええて思たよ。

本気てこういうことやなって、教えてもらった気がする。

この人の息子やいうのが誇らしかった」


父親冥利に尽きる言葉をもらって、悠太郎は感動していました。

… … … … …

「泰介、そんなこと言うてたんですか?」

戻った悠太郎から、その話を聞いため以子も何だかうれしい気持ちになっていました。

「人をくすぐる言い方するんですよ、あいつは」

野球で投手を盛り上げる女房役の捕手をしていたからこそ開花した才能かも知れません。

「末は博士かお大尽やったら、お大尽ですかね?」

「うん … 博士はあっちですかね?」


ふたりともふ久の顔を思い出してにやけました。

「コックの活男も居るし … 楽しい我が家ですね」

こんなに夫婦で落ち着いて話すのはいつ以来のことでしょう … め以子は不謹慎にも失業もすてたもんではないと少し思ってしまいました。

「明日は市内を回るんで、『博士』のお腹見てきます」

… … … … …

「焼夷弾は命中するとな、中身がベトッとくっついて、じくじく轟々といつまでも燃える。

水とか砂やらかけても、ちょっとやそっとで消せるもんと違うんや」


ふ久は『博士』らしく、訪ねて来た悠太郎の顔を見ると、自分が知っている焼夷弾のウンチクを語り出しました。

「あの実験は若干間違うてる思うわ ~ どうせやるんやったら」

「分かった … 」


悠太郎はまだまだ延々と続きそうなふ久の話を止めました。

「 … 分かったから、腹さわってもええか?」

ふ久がうなずくと、悠太郎は恐る恐る大きくなった腹に手を当てました。

「おっ、動いた!」

「もう投げてるから」

「蹴ってんのかもしれへんで?」

「投げとる … 動きが違う」


父親譲りということでしょう。

「 … お前は見えへんもんを見ようとする子やて、お祖父ちゃんが言うとった。

その目で子供のええとこ、見つけてやるんやで」


… … … … …

夕食を済ませて、皆でくつろいでいる時、突然、悠太郎がめ以子に何か食べたいものがないかと尋ねました。

「私の食べたいもんですか?」

「考えたら、こんなゆっくりできるん、仕事決まるまでやし」


もっともらしい理由を聞いて、め以子は俄然ハリキリ始めました。

「ああ、伊佐屋のすっぽん食べてみたいですね ~ カラスミと菜っ葉の炊き合わせがたまらんて」

店自体が営業していないとお静に言われ、め以子は別の店を考えました。

「ああ、ほな、角万の魚すき、玉樹のハリハリも絶品や言うし … あっ、脇坂のビーフシチューもとろっとろや言うし … 」

きりがなく次から次へと出てきます。

「あんた、もの凄、溜めこんどったんやな?」

お静はあきれて笑っています。

「何やかんやでお金もなかったし、子供のことやらで忙しかったし … 気ついたら、ほとんどそういうとこ、行かんまんまでしたね」

悠太郎は、愚痴も言わず、家事をこなし、子供たちを育て上げため以子に感謝し、仕事にかまけて放っておいたことを今更ながら後悔していました。

「開いてるとこ探しましょ」

「ホンマですか?!」


飛び上がらんばかりに喜ぶめ以子。

「今から見つくろいましょ」

… … … … …

ふたりは早速、自分たちの部屋で、本やめ以子が新聞や雑誌の記事を切り抜いておいたスクラップブックを見ながら店を物色し始めました。

「ここはどやろ?」

め以子が開いた本のページを悠太郎に見せました。

「ああ、そこはもうやってませんね」

悠太郎は、その古ぼけた本に見覚えがありました。

『大阪料亭めぐり』

「この本、こっち来た時に持ってきはった本ですか?」

「 … 捨てられないんです」


め以子は照れくさそうにその本を抱きしめました。

そんな仕草を微笑ましく感じる悠太郎でした。

… … … … …

「お兄ちゃん、何やおかしないですか?」

希子は何となく今日の悠太郎に違和感を感じていたのです。

「いつものお兄ちゃんやったら、やっきになって職探しに突き進む思うんですよ」

「 … 確かになあ」


そう言われてみれば、お静もどこか腑に落ちない気がしました。

… … … … …

どうも心に引っかかるものがあった希子は、次の日、うま介で藤井から事実を聞き出しました。

「陸軍の軍属で満洲に行かされるて?!」

「僕の知り合いもがんばってくれてんけどな …

西門君の場合、公衆の面前でのことやったから、無罪放免いうんは、どないしても示しがつかな過ぎるいうことで … 」


面目なさそうな顔をしました。

「けど、何も満洲やのうても … もう無事にたどり着けるかどうかも分からん情勢 … 」

絶望感に苛まれ、言葉につまってしまった希子。

「最後は、皆の笑うた顔見て … 笑うた顔見せて行きたいて」

「 … いつなんですか、出るの?」


… … … … …

「 … 明後日?」

職場で希子からその話を聞いた啓司も余りにも急なことで同じように絶句してしまいました。

「そ、そういうことみたいで … 」

「何で言われへんの?」


誰もが抱く疑問でした。

「最後は楽しい思い出だけを残していきたいからって … 」

悠太郎はそれで満足であっても、め以子の気持を考えると複雑な思いの希子でした。

… … … … …

そんな話をしているところへ、何と当の悠太郎とめ以子が訪ねてきたのです。

「 … どないしたん?」

「料理屋どっこもやってへんかったから、希子の唄、聴きに行こかって」

「今日確か、歌う番組あるちゃうかったっけ?」


ふたりは希子と啓司の計らいで副調整室に入って歌を聴くことを許可されました。

ヘッドフォンから、希子が歌う『蘇州夜曲』が聞こえてきます。

… … … … …

君がみ胸に 抱かれて聞くは 夢の船唄 鳥の唄

水の蘇州の 花散る春を 惜しむか柳が すすり泣く


花をうかべて 流れる水の 明日の行方は 知らねども

こよい映した ふたりの姿 消えてくれるな いつまでも


髪に飾ろか 接吻しよか 君が手折りし 桃の花

涙ぐむよな おぼろの月に 鐘が鳴ります 寒山寺

(作詩:西条八十 作曲:服部良一)

… … … … …

「もの凄うよかったわ ~ 昔より上手になったんとちゃう?」

歌い終えて、ロビーに出て来た希子をめ以子は絶賛しました。

ふたりとも希子の唄に感動していたのです。

「もう ~ 何も出ませんよ!」

「希子の唄はええよ … 幸せな気持ちになれる」


悠太郎とめ以子はうなずき合いました。

「いつも正しい情報言うんは無理かもしれんけど、希子にはいつでも希望を与えられる武器があるんやな」

「 … 何も出えへんよ」


兄の言葉に今にも泣きだしそうな気持ちをぐっとこらえた希子でした。

「はな、また放送あるし、戻ろうか?」

それを察した啓司は希子のことをスタジオへ戻るよう促したのです。

「 … 啓司君」

スタジオに消えようとした啓司のことを悠太郎は呼び止めました。

「今日はありがとう。

… 希子を、よろしく」


… … … … …

帰り道、ポストの前に立ち止まった悠太郎は活男への手紙を投函しました。

その背中にめ以子は言いました。

「急がんでもええんとちゃいます ~ お仕事。

今まで、がんばって来たんやし … 少しはゆっくりしはっても」


おもむろに悠太郎の方から手を握るとめ以子は少女のような恥じらいを見せました。

「ええ歳して … 」

「ええ歳して、照れんでもええやないですか?」


そのまま手をつないで歩き出したふたりでした。

… … … … …

次の朝、小さな奇跡が起こりました。

鶏のタマコがもう産むはずのない卵を産んだのです。

「どうしますか?

この卵、どうしますか ~ 何が食べたいですか?」


茶の間に揃った家族にめ以子は、少し興奮気味に尋ねました。

「あの ~ ちい姉ちゃん、私ら今日、泊りになりそうだから … 」

「残念やけど、うちも ~ 置屋で昔なじみと集まりがあるやさかい … 」


最後の夜をふたりきりにさせようと、口裏を合わせたようです。

「 … そうなんですか?」

「おふたりでどうぞ」

「あ、そう? ええの、ええの ~ ホンマに?」


無邪気に喜んでいるめ以子とは裏腹に悠太郎は苦笑いしていました。

隠していたはずのことがめ以子以外には、すっかりバレていたからです。

め以子が台所へ立った後、夫婦水入らずの時間を用意してくれた家族に向かって頭を下げました。

< こうして、ふたりっきりの1日が始まったのでございます >

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