NHK朝ドラ『花子とアン』『ごちそうさん』『あまちゃん』…ストーリーを勝手に解釈&裏読み … ほぼネタバレ…
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2014年03月05日 (水) | 編集 |
第129回

翌日、ふ久のことをキヨと菊子が迎えにやって来ました。

「諸岡のお祖父ちゃん、無事やて、よかったな ~

西門のお祖父ちゃんも、きっと無事やからな」


め以子は腕の中の孫にそう語りかけました。

「 … 今度こそ皆でご飯食べような」

「ひい祖母ちゃんやで、覚えといてや ~ 」


お静も別れを惜しんで赤ん坊の顔を覗き込んでいます。

名残は尽きませんが … め以子は赤ん坊をふ久に返しました。

「ほな … あんたもしっかり食べんねんで。

お母ちゃん倒れたら、終わりやからな」

「うん」

「必ず食べさせますさかいに … 」


め以子がキヨに頭を下げると、お静と泰介もそれに倣いました。

ふ久たちが疎開先に旅立った後、お静も桜子の元へと出発しました。

… … … … …

お静の見送りは泰介に任せて、め以子は西門家の焼け跡に向かいました。

瓦礫をよけて物色してみましたが、これといった物は見つからず、ほとんどが灰燼と化していました。

しばらくすると泰介が戻って来ました。

「お祖母ちゃん、列車乗れた?」

「うん、ずっと立ってなあかんてぶうぶう言うてたけど … お祖母ちゃんのことやから、うまいこと言うて座らせてもらうやろ」

「ま、せやね」


その光景が目に浮かぶようで、め以子は笑いました。

「よしっ、ほな … お母さんも行くで!」

「え?」

「僕が上手いことやるから ~ 伯母さんのとこ行くで!」


… … … … …

泰介は嫌がるめ以子を何とか言いくるめて、和枝の家に行くことを了承させました。

要は土地を手放さずに済めば、取りあえずめ以子も異論はないのです。

「そんなんで、上手いこといくはずないて … 」

しかし、和枝の家に向かう道中で泰介から聞かされた方法は、どう考えても無理がありました。

「やってみんと分からんやん」

め以子には泰介のこの自信の根拠がどこにあるのか不思議でした。

… … … … …

「はあ、それは難儀でしたな ~ 」

和枝に一部始終を説明した泰介、すべて任せるように言われているめ以子は、ただ緊張しながら黙って横に座っているだけでした。

「母の受け入れを … 何とか、お願いできないでしょうか?」

「何や勘違いしてはるみたいやけど …

わては一度も受け入れんなんて言うてまへんで ~ 条件飲みはらんのは、そちらの方で」


すると、泰介は手にしていた風呂敷包みを解き、中に入っていた缶のふたを開けて、和枝に見せました。

「 … これのことですよね?」

その中に入っていたのは、真っ黒に焼け焦げてくずれかかった紙切れと熱で溶けて原型を留めていない小さな塊でした。

「何やこれ?」

「土地の権利書と印鑑です」

「 … ふざけてはる?」

「いいえ ~

ホンマにこれが権利書で、これが印鑑なんです!」


め以子は内心冷や冷やしながらも、物おじせずに和枝と交渉する泰介の度胸は我が息子ながら大したものだと感心していました。

自分だったら。あっという間にボロを出していたに違いありません。

「悠太郎さんが、そんな大事なもん、燃えるようなとこ入れておく訳ないやろ?!」

さすがに見抜いたのか和枝は少し声を荒げました。

「ホンマなんです。

燃えへんとこないような、空襲やったんです … 何なら一緒に見に行ってもええですよ」

「 … 取りあえず一筆書いといて」


この要求も泰介には想定内のことでした。

「僕も母も権利者ではないので、法的には無効や思いますけど … それでもええですか?」

… … … … …

こうして、泰介は和枝にめ以子を受け入れることを何とか認めさせ、狭いながらも部屋をあてがわれたのでした。

「取りあえず置いてもらえたからええじゃない?

… けどあれやな、骨のありそうな人やな」


和枝に対する泰介の印象はそれ程悪いものではなかったようです。

「呑気なこと言うて … 」

め以子は実際、和枝がいつ怒り出すかハラハラしていたのです。

「希子叔母ちゃんから出て行きはるまでのことは大体聞いたけど … 和枝伯母さんここではどんな風に暮らしてはったん?」

「奥さん亡くされた旦那さんのとこに後妻に入りはったんや」

「今は伯母さんひとり?」

「20年やからね ~ 順繰りに見送りはって、息子さんらは家業継ぎはらへんかったて聞いてるけどね … 」


… … … … …

「め以子はん!」

そんな話をしていると、襖の向こうで和枝の呼ぶ声が聞こえました。

「はい!」

慌てて開けると、目の前に和枝が立っていたので、め以子は腰を抜かしそうになりました。

「お台所手伝ってくれはる?」

「 … 私も一緒にですか?」

「なんや、働きもせんと居座るつもりやったんか?」

「え、いや ~ と、とんでもない」


… … … … …

仕度して台所に顔を出しため以子は目を見張りました。

随分と長い間目にしていない新鮮な野菜がそこには豊富に揃っていたのです。

カゴいっぱいの卵までありました。

「どないしはりました?」

感慨に浸っていると、若いおなごしの沢田ハナが声をかけてきました。

「こんなお台所、久しぶりで … 」

「ほな、やりまっせ!」


思う間もなく、尻を叩かれため以子でした。

… … … … …

手持無沙汰の泰介は家の周りを散策していました。

畦道ですれ違った老人に挨拶をすると、話しかけてきました。

「あんた、この辺の人やないな?」

「 … そうです。

山下さんの所に母がご厄介になるんで」


改めて帽子を脱いでお辞儀すると、老人から強い口調で返されました。

「あんた、この辺であそこの身内や言わん方がええで!」

… … … … …

ひと回りして戻って来ると、め以子が出来上がった料理を膳に並べ、おひつからご飯をよそっているところでした。

「うわっ、美味しそう!」

泰介にとっても、め以子にとっても久しぶりに見るまともな食事でした。

「何で3膳なん?」

そこへ、奥から出て来た和枝が怪訝な顔をして尋ねました。

「あっ … ハナちゃん、通いやないんですか?」

「えっ、あんさんら、これ食べはるつもりでっか?」

「 … せやかて、一緒に作ろうって」

「そら、手伝うてとは言いましたけど …

はあ ~ いきなり押しかけてきはって、白いおまんままで食べはるつもりでっか?」

「せ、せやけど … これ、どう見ても、おひとりの量とちゃうやないですか」

「ハナに持って帰らそう思て、余分に作ったんだす」


そう言われて驚いたのはハナの方でした。

「 … 持って帰り、弟らなあ ~ 具合悪いんやろ?」

見事、和枝にしてやられました。

手口は十分知っていたはずなのに、ひさしぶりの食材を前にして、うっかり気を抜いてしまったのです。

… … … … …

ふたりに与えられたのは、いち膳の麦飯と数切れのタクアンと菜っ葉の漬物でした。

それを三畳の部屋へ持って行って食べさせられたのです。

ため息をつくめ以子。

母に悪いとは思いながらも、泰介は何故か笑いが止まりませんでした。

… … … … …

翌朝、ふたりが起きてくると、和枝の姿がどこにも見当たりません。

「まだ寝てはるのかな?」

ちょうどその時、すでに畑でひと仕事を終えた和枝が戻って来ました。

「都会の方らはまあ、お殿様みたいでんな ~

はあ、わてらはもったいないもったいないて、お陽さんと一緒に動きますけど … 都会の人らはそんな貧乏性なことしはりませんもんな ~ 」


起きる早々嫌味を言われました。

「 … 何をいたせば、よろしいでございましょうか?」

… … … … …

「今日中にこれ、全部 … 」

ふたりが命じられた仕事は、手つかずで雑草だらけの荒れ地を今日中に耕せというのです。

呆然と途方に暮れるめ以子と泰介でした。

… … … … …

「あの、奥様 … 」

食事の支度をしている和枝を手伝いながらハナが遠慮がちに尋ねました。

「何であの人らには、『訳の分からない』いけずされるんですか?

… 奥様らしゅうないいうか」


ハナの話を聞いている和枝の顔はことのほか穏やかでした。

「あの人とわてはな、死ぬまでお互いにいけずし合うて約束したんや。

いやでもせなしゃあないやんか ~ ホンマにもうやることぎょうさんありますのに … 」


心から難儀そうに言った和枝でした。

… … … … …

腹をくくったふたりは、気を取り直して、仕事に取り掛かっていました。

「朝ご飯、食べそびれたな … 」

「僕、何かもろうて来ようか?」


空腹も限界に近づいた時、鍋と盆を手にしたハナが走ってくるのが見えました。

「西門さん ~

『追いかけ茶』持ってきました!」


… … … … …

何とか朝食にありつける … ふたりは仕事の手を休めて、ハナが用意した席に腰を下ろしました。

「『追いかけ茶』いうんです。

奥さんらがご主人が出た後に炊いて、追いかけて持ってくるから」


それは、和枝が作っていたお茶で炊いた粥でした。

「この辺では『茶かい』いうんです」

茶碗によそった茶かいを手渡しながらハナが教えてくれました。

… … … … …

茶かいをすする時「ずるずる」という音がして、つけ合わせのタクアンをかじる時には「ばりばり」という音がします。

「にぎやかな音するご飯やね ~ ずるずるばりばり」

「家族多いともううるさいですよ。

この辺では『ずるずるばりばりは、家族の音』いうんです」


ハナは、兄弟も何人かいるらしいので、大家族なのかも知れません。

… … … … …

「おお、ハナ ~ ちょっと運ぶん手伝うてくれ」

そこに偶然、農具を積んだ荷車を曳いて通りかかったのはハナの父親・武夫でした。

「僕、行くわ」

泰介は、茶碗に残っていた茶かいをかっ込むと立ち上がりました。

… … … … … 

ハナの家は、和枝の山下家の小作の農家でした。

農具を下ろすのを手伝いながら、泰介は昨日の出来事を武夫に尋ねました。

「昨日歩いてたら、道で会うた人に、伯母の身内やて言わん方がええみたいなこと言われたんですけど …

何でですか?」

「先々代 … 奥様の舅はんは、『仏さん』言われてはったんです。

小作が小作料払わんでも『ええでええで、大変やろ』で、保証人にはなってくれはるで … 」


和枝も、姑が倒れて後妻としてやってきた頃は、気は回って手も早く、畑仕事も厭わないので、『三国一の嫁』と評判だったそうです。

「それが ~ 先々代が亡うなりはったへんからかいな、ばったばった大鉈を振るい始めはったんです」

「 … 大鉈」

「ご自分で出向いて取りたてはしはるし、押収するし、書類まで書かしはるし ~

『三国一の嫁』は、あっという間に『鬼嫁』言われるようになって … 」


何事にもきちんとけじめをつけないと気が済まない和枝らしい話だと泰介は思いました。

「伯母は、何て?」

「何も言わん。

何も言わんと、黙々と小作に作物の品種変えるよう言うたり、肥料工夫するよう言いはったり …

それがえろう成功してな ~ わしみたいに楽になった者も多て。

そういう連中は『奥様こそ仏さんみたいや』と思うてる … 厳しいけどな」


武夫の話を聞いた泰介は和枝の本性を垣間見た気がして、自然と頬が緩んできました。

… … … … … 

1日の仕事を終え、井戸端で手足を洗っている時、泰介は武夫から聞いた話をめ以子に伝えました。

「けどあれやな ~

何で未だに、お母さんにだけはしょうもないいけずしはるんやろな?」

「それは … ずっと、いけずし合うて約束したからや」

「はあ?」

「まあ、約束守ってはるだけとも言えるんや … 」


泰介にはよく理解できない関係でした。

「ほな … お母さんも、やり返さんと」

「 … 今、そんな気力は」


居候の身であるし、抱えきれないほどの心配事もあり、生きるだけでいっぱいいっぱいでした。

… … … … …

そこへ、和枝に言いつけられたハナがめ以子のことを呼びにやって来ました。

「あの、奥様が呼んではるんですけど … 」

次はどんな難題を吹っかけてくるのか … め以子と泰介は顔を見合わせました。

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