NHK朝ドラ『花子とアン』『ごちそうさん』『あまちゃん』…ストーリーを勝手に解釈&裏読み … ほぼネタバレ…
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2014年03月08日 (土) | 編集 |
第132回

薄暗い部屋でひとり茶かいをすすり、タクワンをかじるめ以子。

ずるずるばりばり、ずるずるばりばり …

うつろな目で茶碗の中に残っている粥を見つめる。

手から滑り落ちた箸。

突然、め以子は膳に腕をつきました。

「こんなことのために … ご飯、作って来たんと違う!」

… … … … …

親戚の不祝儀から和江が帰宅した時、部屋には食べかけの膳が残されたままで、め以子の姿は消えていました。

和枝は、慌てて外に出て道の先を見ましたが、人影は見当たりません。

「うち、捜してきましょか?」

様子が気になって、戻って来たハナから、和枝はめ以子の元に活男の死亡告知書が届いたことを知りました。

「 … 行かんでええ」

「けど、変な気起こしはったり … 」

「 … 死ねんかった。

このくらいでは、わては死ねんかった」


和枝の脳裏をよぎったのは、同じように息子を亡くした時の記憶だったのです。

… … … … …

その頃、め以子は活男の死亡告知書を握り締め、夜道を何かに憑かれたかのように進んでいました。

慣れぬ足元の悪い山道、つまずいて転んでしまいました。

起き上がり、告知書を懐にしまおうとした時、悠太郎の手紙がないことに気づきました。

転んだ拍子に飛び出たのでしょう、手紙は斜面に落ちています。

片手で突き出した枝をつかんで、もう片方の手を封筒に伸ばしました。

前かがみの体制で何とか封筒を手にした時、つかんでいた枝が折れてしまって … め以子はそのまま斜面を転がり落ちてしまいました。

… … … … …

気がつくと、仰向けに倒れているめ以子の上に無数の星が瞬いていました。

ぼんやり見つめていると … ぐ~っと、腹の虫が鳴きました。

「 … 活っちゃん。

母ちゃんなあ ~ 活っちゃん、居ったとしても、そっちには行けそうにないわ。

お腹の空かん国には行かれへん … 」


3人の子の中で一番め以子の気質を受け継いでいた活男、食べることが好きだった食いしん坊の活男 …

「活っちゃんもなあ、戻って来た方が … 何ぼかええんとちゃうかいな … 」

… … … … …

め以子がいなくなってから数日が経ちました。

「 … さすがに捜した方がええんと違います?」

見かねたハナが和枝に進言していたところへ、武夫に連れられてめ以子が帰ってきました。

「山ん中で道に迷いはったらしい」

髪は乱れ、着物は泥だらけでボロボロ、抜け殻のような表情のめ以子が立っていました。

武夫に礼を言った和枝は、いきなりめ以子の胸倉をつかむと引きずるようにして外へ出て行きました。

畑まで連れて来ると、め以子の体を放り出したのです。

そして、首根っこをつかんで、枯れている芽を鼻先に突きつけました。

「枯れてるやろ? せっかく出てきた芽が!

… あんさんが放り出したからやで。

あんさんがやることやったらへんから、死んでもうたんやで!

あんさんが殺したんや!」


和枝に叱責された言葉がめ以子の心をえぐりました。

「その通りです … その通りです。

あの子を殺したんは … 私です」


枯れてしまった芽と活男が重なって、激しく自分を責めていました。

そして、畑に突っ伏してただただ泣きじゃくるのでした。

… … … … …

置き去りにされため以子は畑の手入れをしてから家へ戻りました。

「活男君の戦死、ホンマかどうか確かめに行こうとしはったんか?」

板の間で出迎えた和枝の問いかけに微かにうなずいため以子。

「あのな、ひとつだけ教えといてあげますわ。

活男君がホンマに亡うなったかどうかは知りまへんけど …

子供亡くすいうんは、1年やそこら泣き暮らしたかてどないもなりまへんで。

慣れるのに10年、20年、人によっては一生かかりますさかい。

それは覚悟したほうがよろしで」


… … … … …

「あ … あの … ご飯、一緒に食べてください」

奥へ入ろうとした和枝に向かって、め以子は追いすがるように言いました。

「ひとりで寝て、起きて働いて … ご飯食べるだけやなんて … 私 … 」

「あんさんは見送るお人やろ?

心も体も生きる力が強うて … おそらく見送って見送って、最後はひとりで生きるお人や」


和枝の言葉は、め以子の本質を的確にとらえていました。

め以子には、その表情は優しくも見え、厳しくも見えたのです。

「ひとりに慣れはった方がええ」

毅然と拒否した和枝はその場を立ち去りました。

… … … … …

和枝に諭されたように、め以子はひとりで食事を取り、ひとりで畑を耕し、ひとりで眠る日々を続けました。

… … … … …

ある日、畑に行くと、収穫を間近に控えていた大根がほとんど無残に食い荒らされていました。

イノシシの仕業でした。

め以子は竹を組み合わせて頑丈な策をこしらえました。

… … … … …

雨の日は部屋で、家族の写真をながめたり、悠太郎の手紙を何回も読み返したりして過ごしました。

ひとりにもだいぶ慣れた頃、季節は夏を迎え、畑には多くの作物が実りました。

見事なニンジンを手に微笑むめ以子。

… … … … …

昭和20(1945)年8月。

その日、和枝の家には多くの人が集まり、ラジオの前に正座をして、その放送に耳を傾けました。

皆が神妙な顔をして無言で頭を垂れている中、一番うしろに控えていため以子は収穫したばかりの瑞々しいナスを手に取りました。

「終わった? … 終わった」

それは、長かった戦争の終わりを伝える玉音放送だったのです。

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