NHK朝ドラ『花子とアン』『ごちそうさん』『あまちゃん』…ストーリーを勝手に解釈&裏読み … ほぼネタバレ…
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2014年03月10日 (月) | 編集 |
第133回

「お義姉さん、私、今日戻ってもええですか?」

昭和20(1945)年8月15日。

長い戦争が終わったことを知ったその瞬間、め以子はもう居てもたってもいられずに和枝に願い出ていました。

「あの … 電車すぐには乗られへんと思いますよ」

傍らに控えていたハナの言葉もまったく気にもかけません。

「皆戻って来るし、あそこおらんと … 」

「あんさん、これから向こうでどないして暮らしていかはるおつもりでっか?」

「ここで暮らしたみたいにいうか …

蔵住んで、蔵のうなってたら、小屋立ててもええし ~ 畑やって、それで、取りあえずは生きていけるし」


まるで容易いことのように和枝に答えました。

しばらくめ以子の顔をみつめていた和枝でしたが、案外あっさりと許しました。

「 … ほな、そうしはったら?」

… … … … …

そうと決まったら、すぐにでも発つと言うめ以子に和枝は、リュックサックいっぱいの食料と、畑にまく野菜の種まで持たせてくれました。

「ほんまにお世話になりました ~ これだけあれば、畑出来るまで食べていけます」

「そない思うんやったら、二度と世話かけんとっておくんなはれ」

「はい … ほな、失礼します!」


お辞儀して、歩き出しため以子に向かって、和枝は声をかけました。

「二度と戻って来んでええで ~ !」

垣根の前で振り向いため以子。

「落ち着いたら、お礼に伺います」

ニッコリ笑い返すと、去って行きました。

その背中を見送る和枝にハナが苦笑いしながら言いました。

「いけずしはりますね ~ 」

「 … そうでっか?」


和枝はとぼけました。

「西門の奥さん、市内どないなってるのんか、分かってはらへんと違いますかね?」

「まあ、大丈夫でっしゃろ。

一番きつい暮らしに、黙々と耐えはったんやから」


止めても聞くようなめ以子ではないし、やりたいようにさせても心配ないほどに立ち直った … そう和枝は感じていたのです。

… … … … …

街に戻っため以子は、焼野原と瓦礫の山、いたるところに遺体が転がる悲惨な光景を目の当たりにしました。

そんな中を通り抜けて、まずは希子たちがいる放送局を訪ねたのです。

「ちい姉ちゃん!」

ふたりはロビーで抱き合って、お互いの無事を喜び合いました。

「もう、あの後どないなったんかなと思ってて」

「ごめんな ~ 心配かけて」


啓司も顔を出しましたが、色々と忙しいらしくすぐに呼ばれて戻って行ってしまいました。

「忙しそうやね?」

「うん、修理もあるし … 放送内容も変更変更で … 」


建物を修理する人たちが局の中を慌ただしく行き来しています。

「びっくりしはったでしょ? 市内、えらいことなってて」

「 … 亡うなった人、そのままになってた」

「そんな状態やから … 気持ちは分かりますけど、もうちょっと落ち着くまで、お姉ちゃんのとこ居はった方がええんと違いますかね?」


心配する希子をはぐらかしめ以子は話題を変えました。

「皆はどうしてる?」

ふ久も大吉と名付けられた赤ん坊も大丈夫じゃないかと答えると、矢継ぎ早に諸岡の安否を尋ねてきました。

「諸岡君も泰ちゃんも、たぶん内地にいる可能性が高い思いますけど」

「大阪の聯隊に聞きに行ったら分かるやろか?

… 取りあえず、行ってみるだけは行ってみるわ。

悠太郎さんのこともあるし … 」

「ちい姉ちゃんは夜の汽車で戻ってください!」

「せやけど、家のこともあるし … 」


何とか、め以子を安全な和枝の元に帰したい希子ですが、説得中に奥の方から戻るように急かす声が聞こえました。

「忙しいのに悪かったな ~ あの、これ少ないけど … 」

立ち上がって、野菜を手渡すめ以子。

「ちい姉ちゃん、お願いしますよ、戻ってくださいよ」

「うん、わかった … ほな、またな」


… … … … …

しかし、め以子が次に訪れたのは軍の施設と思われる建物でした。

「あの、ここは軍の … 」

ちょうど中から出て来た男に尋ねようとしましたが、話も聞かずに忙しく行ってしまいました。

がっかりしため以子の足音で瓦礫のくずれる音 … 驚き目を向けると、這いつくばった老人が物乞いをしていたのでした。

「これ、少しですけど … 」

腰の袋からわずかですが食料を与えました。

… … … … …

気を取り直して、建物に向かおうとした時でした。

「あの、安否の確認ですか?」

振り向くと人の良さそうな顔をした男が立っていて … め以子がうなずくと、自分も行くところだと言いました。

「入口はこちらですよ」

言われるがままついていくと、男は建物の裏に回って、どんどん人気のない方へ歩いていきます。

「 … あの?」

振り向いた男は、まるで別人のように不敵に笑いました。

そこへ、もうひとり人相の悪い男が走って来て、先にいた男に金をつかませました。

それを合図に数名の男たちが現れて、め以子のことを取り囲みました。

… だまされた?!

「やめ、やめてっ!!」

逃げ場のないめ以子はしっかりと荷物を抱きしめましたが … あえなく奪われてしまいました。

あっという間の出来事、男たちの姿はもうどこにもありません。

「 … やられた」

… … … … …

せっかく和枝が用意してくれた食料も種も全部奪われてしまっため以子、仕方なくそのまま西門家があった場所へと向かいました。

「まだ、誰も戻ってないか … 」

唯一焼け残った蔵に近づくと … 戸が少し開いているのが分かりました。

何者かがカギを開けて入った形跡があり、思わず後ずさりするめ以子。

辺りを見渡して、落ちていたビンを拾うと、それを構えながら、戸を開けました。

蔵の中は無人でしたが、誰かが寝泊まりしていたような形跡があります。

置いた覚えのない缶詰が目に入りました。

「 … 軍用品?」

何者かがここで食べていたようです。

その時です。

何やら気配を感じて振り向いため以子は、背後に現れた人影に悲鳴を上げながらも身構えました。

薄汚れた着物に顔も手も真っ黒け、木の棒を構えたその人物 … 見覚えのある顔でした。

「 … 室井 … さん?!」

「 … め以子ちゃん?」

「室井さん、何でここに?」


室井もめ以子だと気づいて抱きつかんばかりの喜びようです。

「め以ちゃん、もう戻って来たの? 戻って来たの?!」

… … … … …

室井は、この蔵に住みついて、造兵廠の倉庫から持ち出したコークスや焼け跡で探し出した金属を売って生き延びていることを告白しました。

「それ … ええんですか?」

「今、食べてくためには仕方ないんだよ … それぐらいは当たり前っていうかね」


間違いなく犯罪ですが、そう言われると、何にも言い返せないめ以子でした。

「あ、そうだ!」

め以子は盗られずにひとつだけ残った荷物の中から笹にくるまった包みを取り出しました。

「 … 食べもん」

和枝が持たせてくれたおむすびが2つだけ残っていたのです。

め以子は大きい方を室井に差し出しました。

… … … … …

「いただきます」

め以子はその言葉を聞いてドキッとしました。

泰介が出征した後、和枝の家では食事はひとりきりだったので、人から「いただきます」なんて言われたのは、何か月ぶりだったからです。

何だかうれしくなって、自分のおむすびにかじりつきました。

… … … … …

ひと息ついたら、め以子は仲間の消息が気になって、室井が知らないかどうか尋ねました。

「馬介さんってどうなさってるか … 」

「桜子ちゃん宛てに店焼けて疎開したって手紙着てたよ」


源太をはじめとする商店街の連中は安否は不明でした。

「 … 桜子のとこは? お義母さんは?」

「皆元気だと思うよ」

「 … 何で室井さんだけ?」


桜子からいきなり追い出されたという室井、本人にはまったく追い出されなければならなかった理由が思いつかないようでした。

「焼け跡で … 焼け跡で、ご飯くれる人なんて誰もいなくてね ~

やっと、僕にご飯くれる人が … 」


言葉に詰まる室井。

それから、ふたりは黙って黙々とおむすびを食べ続けました。

… … … … …

「 … ごちそうさまでした」

食べ終わった室井はめ以子に向かって深々とお辞儀して言いました。

「ごちそうさま」も同じように何か月かぶりです。

感無量のめ以子も室井に向かってお辞儀して返しました。

ごちそうさんでした」

人から恵んでもらうことさえできなかった室井も誰かと食事するのは久しぶりのことでした。

お互いの胸に熱いものがこみ上げてきて … それは涙に変わりました。

「ごちそうさまでした」

ごちそうさんでした」


… … … … …

そして、涙は笑顔に変わり、ふたりの声もだんだんと大きくなって … 何度も何度も叫んでいると …

め以子の目の前に、怒った顔の希子と啓司が立っていました。

「 … 戻るて、言いはりましたよね?」

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