NHK朝ドラ『花子とアン』『ごちそうさん』『あまちゃん』…ストーリーを勝手に解釈&裏読み … ほぼネタバレ…
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2014年03月14日 (金) | 編集 |
第137回

その夜、泰介の復員を祝って、西門家の蔵ではささやかな宴が開かれました。

希子夫妻に源太、馬介、室井、それに倉田の姿も見えます。

電気もなく明りはロウソクの火、食卓もなく床に敷いたゴザに車座になって座りました。

ごちそうなど何もありませんが、め以子が炊き立ての白米で握ったおむすびと、始末の極意でこしらえた鍋が並びました。

「これが噂のほうるもん鍋ですか?」

「ええ出汁出てるんよ ~ 」


蔵の中に『ほうるもん鍋』が煮えるいい匂いが漂っています。

「お義姉さんのおむすびや ~ しかも白い」

「いつぶりやろね?」


久しぶりの白米に啓司と希子も感慨深げです。

「ほな、皆さん召し上がって」

「いただきま~す」


心づくしの料理に舌鼓を打つ一同。

「あ~美味い、美味しい」

「美味い」


そんな満足そうな顔を見てめ以子は本当にうれしそうに笑いました。

… … … … …

宴もひと段落した時、ふいに啓司が真顔になって言いました。

「 … けど、これから世の中ガラッと変わっていくよ。

まあ、どんな風に変わるかは分からんけどな … 」

「何?」


興味を示しため以子でしたが、ラジオ局が占領軍に接収されたことを耳にすると、表情を曇らせ黙り込んでしまいました。

「どんな感じ?」

そんなことには気づかずに好奇心の塊、室井が尋ねました。

「要求が多いんですよ。

冷暖房完備せやの、便所改修せやの」

「ふ~ん、それが当たり前の国なんかいな?」


馬介も感心しています。

「運び込まれてくる物資みてても、段違いな気がしますね」

「コーヒーはあった?」

「毎日飲んどりますわ ~ あいつらガブガブ飲むんですよ」


… … … … …

泰介はめ以子の微妙な変化に気づいていました。

すると、源太に蔵の外へ出るように誘われました。

「わしの口から言うてええもんかと思うけど …

活っちゃんの戦死公報が来たんやて」


まだ知らされていなかった泰介の顔に衝撃が走りました。

「紙1枚のもんやし、信じるもんかて思うとるみたいやけど。

占領軍の話とかは、ピリピリしよるかもしれんから … 」


誰も悪気はなかったのですが、少し無神経だったのかもしれません。

「何何、何の話?」

そこへまた室井が空気を読まず、首を突っ込んできました。

「何でもない。

ああ、今日でここ出て行くさかいな ~ 室井さんも出るで」

「ええっ?」

「アホ ~ 泰介居るんやから、もうわしらいらんやろ」


そんな気はさらさらなかったらしい室井を連れて源太はその夜、西門家から出て行きました。

… … … … …

自分より若く、自ら主計科に志願した活男の戦死の報せが来たことを聞いて … 泰介はしばし呆然とその場に立ち尽くしていました。

「 … そうか … 活男」

母の悲しみと弟の無念を思って目を閉じました。

… … … … …

一度、寝床に入った泰介でしたが、なかなか眠れずに、蔵の外に出てみると、月明かりの下、母が蔵の前に並べた木箱の菜園の世話をしていました。

「お母さん」

「何や、眠つけんかった?」

「僕が行った後、あっこでどうしてたん?」

「 … どうしてたて、畑やっとたよ」


せっせと手を動かし続けてため以子でしたが、ふと手を止めました。

「あのな …

活っちゃんの戦死公報が来たんや。

紙1枚のことやさかい、ホンマかどうか分からん思うで」

「うん」


源太から聞いたとも言えず、ただうなずいた泰介。

「 … 分からんからな」

念を押すようにもう一度、泰介もまたうなずきました。

… … … … …

「それからは、ひとりに慣れた方がええて … 和枝伯母ちゃんにな、言われて。

ひとりで畑して、ひとりでご飯食べてた」

「ひとりで … 」


たったひとりで活男の戦死というつらい思いを抱えて耐えていた母を思うと胸が締め付けられる泰介でした。

「畑てな ~ 世の中なんよ。

普通に手入れしてるつもりでも、何で?ってことが起こるんよ。

お母ちゃんの世話なんか、大きいとこでは関係ないんや … 無力やな~って。

せやけど、ほな、どないしたらよかったんやろって。

どないしたら、こんな風にならんかったやろか … そんなことばっかり考えてた」


… … … … …

「 … 答えは出たん?

どうしたらよかったかて」

「笑われても、怖うても、恥ずかしうても … 言わなあかんことは言わなあかん。

おかしい思うたら、言わないあかん。

これは、無力な大人の責任や。

偉い人は、それを言わせなあかん ~ 山のように言わせて、聞く耳を持たなあかん。

たぶん、どっちも無責任やったんや」


焼け跡に戻って来てからのめ以子はまさにその思いを実践していたのです。

… … … … …

め以子は、『うまいもん』の他に屋台で『おむすび』を始めました。

具はなし、味噌、菜っ葉から客自身が選び、注文を受けてからその場で握って出来たてのおむすびを食べてもらう方式です。

泰介は、客を上手にあしらう母のことを感心して見ていました。

まるで、ひとかどの商人のようです。

「おお、お前、大学生がこんなこと手伝うとるのか?」

「およびでない感じなんですけどね … 」


店に顔を出した源太の言葉に泰介は苦笑いしました。

… … … … …

「おじちゃん、靴墨のうなった」

源太を待っていたかのようにいつもの少年たちがやって来ました。

「おお、ちょっと待ってな ~ 後で持ってくるわ」

「あんたら、おこげ食べていき」


め以子は、おこげの部分を握っておいたおむすびを少年たちに与えました。

「おおきに ~ 」

少年たちはきちんと礼を言い、屋台の傍らに用意してある席についておむすびを頬張り始めました。

「子供に仕事させてるんですか?」

「何かやらんと食うていかれんからな」


源太は少年たちが自立できるように靴磨きをさせていたのです。

「 … 需要も出てきたしな。

復員兵増えたし、よそ行った人も戻って来たし … まあ、米軍が一番のお得意さんやけどな」


… … … … …

「あ、泰介、あんた別にここおらんでええよ」

め以子からは退屈そうに見えたのか、実際居ても手伝えるようなことはありませんでした。

「疲れとれんやろし ~ 戻ってゆっくりしとき」

「ほな、お言葉に甘えて」


母の言葉に素直に従ったのは、泰介なりに思惑があったからです。

「ちょっと、やりたいことあるから」

そう言うと、そそくさと屋台から立ち去りました。

「なあ、あいつ大学てどうなってん?」

「ああ、来週くらいには戻るみたいなこと、言うてたけどね」


… … … … …

闇市を後にした泰介は、そのまま蔵には戻らずに、あるものを探して焼け跡を歩き回っていました。

「おっ!」

泰介が駆け寄ったのはドラム缶でした。

ドラム缶の傷み具合を確認する泰介。

ふと気づくと、周りで何人かの少年たちが瓦礫の下を漁っていました。

親を亡くした兄弟でしょうか、弟が見つけたガラクタに兄が首を振っているのが見えました。

… … … … …

め以子が闇市から戻ると、蔵の前では泰介がドラム缶でこしらえた五右衛門風呂を沸かしていました。

「高山さん? みねさん!!」

久しぶりに会った多江とみねは、湯上りの風情で腰かけています。

湯船には勝治が浸かっていました。

「何や、あんたお風呂やってたん?」

「うん、そしたら、皆さん来はって … 」

「えっ? 皆さん、入りはったんですか?」


男の勝治ならいざ知らず … この場所では丸見えです。

「あんまり人通らへんし、平気やで」

平然と答えた多江、みねもうなずいています。

… … … … …

「皆さん、いつ戻って来はったん?」

「戻って来てないよ ~ ちょっと、用があって来ただけ」


夫を亡くしたみねは子供らと一緒に疎開先に移ろうと考えているそうです。

「ええな、泰介君戻って来て … 」

かつての威勢の良さが、すっかりなりを潜めた民江が消え入るような声で言いました。

「勝は、英霊になりはったから」

そんな民江の気持ちが痛いほど分かるめ以子はかける言葉も見つかりません。

「子供な、もらおうか言うとんのや、な?」

「うん … それもええかな、思って」


勝治の言葉に寂しく笑った民江。

「せやね … 」

そう相槌をうつのが精一杯のめ以子でした。

… … … … …

3人が帰った後、め以子と泰介もひと風呂浴びてさっぱりとしました。

「おおきに ~ またやろな、お風呂」

おむすびと糠漬けの夕食を食べながら、め以子は機嫌よく言いました。

しばらくすると、頃合を見計らっていたのか、泰介が改まって話し始めました。

「あのな、お母さん …

僕、しばらく休学しようかな思て」

「なんで?!」

「人捜しとか、養子縁組の世話とか、始めようかなて」


思いもよらぬことでした。

泰介は、戦争が終わったら、友達とケンカしたいとか、恋がしたいとか、いろいろやりたいことがあったはずでした。

「お母さんは炊き出しやって、源太おじさんは子供に仕事やって、それはそれで頭下がる …

けど、やっぱり根本的な解決にはならへんやんか?」

「それはそうやけど … 」

「せっかく生き延びたのに、家焼けてもうて、すれ違いになってしもうてる親子とか兄弟とかいるかも知れへんし、孤児になったって分かったら、もらいたいて言うてくる近所の人も居るかも知れへんし」


… … … … …

め以子にも泰介が言っていることは分かりました。

しかし、母親として手放しに賛成する気にはなれなかったのです。

泰介は膝を正して、め以子の正面に座りなおしました。

「今やらんと、後悔する気がするんや。

できたはずのことをやらんかった自分が嫌んなるいうか … 」


その言葉を聞いため以子は、いつか遠い昔に似たようなことを言った人を思い出していました。

泰介の顔に強い意志を感じたのです。

「 … 休学やで。

そのままずるずる辞めるいうんはなしやからな」


休学を許しましたが、きちんと釘も刺しました。

「うん、おおきに」

… … … … …

『泰介が昔の悠太郎さんと同じようなことを言いました』

日記に綴っため以子。

泰介に悠太郎の面影を見ていたのです。

だんだん父親に似てきた気がしました。

「この話、早うしたいな … 」

つぶやいため以子でした。

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