NHK朝ドラ『花子とアン』『ごちそうさん』『あまちゃん』…ストーリーを勝手に解釈&裏読み … ほぼネタバレ…
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2014年04月01日 (火) | 編集 |
第2回

< はなのお父はとんでもない場所で、とんでもないことを考えていたのでした >

そこは私立修和女学校、ミッション系の名門校だった。

「あの ~ 」

吉平は校内を歩いていたふたりの外国人の女性教師に駆け寄った。

「あの、ちょっくらお尋ねします。

この学校に入るには、どうしたらええでしょうか?」


突然の闖入者に驚いている女教師たちにお構いなく、吉平は話し続けた。

「うちにかしこい娘が居るんです。

女の子だけんど、とびっきりええ教育を受けさせてえんです ~ おねげえします!」


女教師たちは、自国の言葉で、男子禁制だから早く出て行くように伝えたが、吉平に分かるはずもなかった。

「 … ありがとうごいす、お願えします」

* * * * * * * * * *

字が読めるようになったはなは、吉平の土産の『おやゆび姫』の本を片時も離さずに読みふけっていた。

「はなも座れし」

「うん … 」


食事だとふじが呼んでも、薄ら返事するばかりで、なかなか本を読むのをやめないはなを兄の吉太郎がからかった。

「はなは、飯より本の方がいいずらよ ~ 」

自分の分の飯を取り上げられそうになって、慌てたはなは、やっと囲炉裏端に座った。

「いただきます」

* * * * * * * * * *

「帰ったぞ ~ 」

いざ食べ始めようとした時、ここ何日か姿をくらましていた吉平が帰ってきた。

「急いで食え、食ったら皆ででかけるだぞ」

帰る早々何事だと、ふじが尋ねると、町の教会へ行くと言う。

「一家そろって、洗礼を受けるんじゃ!」

「また、お父の気まぐれが始まっただ」

「そうさな … 」


吉太郎と周造は振り向きもせずに黙々と飯を食べている。

「あんた、また今度聞くさ」

ふじもまともに相手はしていない。

「 … ったく、家のもんは皆揃って」

「お父、『せんれい』って何ずら?」


ただひとり、興味を持ったはなが吉平に尋ねた。

* * * * * * * * * *

吉平は食事を済ませたはなを連れて、町にある『阿母里基督教会」へ駆け込んだ。

「牧師様、この子に洗礼をお願えします」

突然のことにこの教会の牧師、森は面食らった顔をした。

「 … 大急ぎで、洗礼を!」

「大急ぎで … またどうして?」

「東京の女学校にこの子を入れてえんじゃ ~ 洗礼を!」


そんなことは、はな自身も初耳だった。

* * * * * * * * * *

「お前のとこの婿さん、西洋かぶれでおかしくなっちまっただけ?」

隣に住んでいる木場リンが、ふじたちが野良仕事している田んぼに顔を出した。

リンは、はなの幼なじみで同級生の朝市の母親だった。

「ここんとこ、町の教会に入り浸っちょるだってね」

「あら、よ~く知っとりますね」


乾燥させたわらをまとめながら、ふじが答えると、リンは胸を張った。

「あら、あたしを誰だと思っとるで?」

「 … 村一番のおしゃべり婆」


ぼそっとつぶやいた吉太郎が、ふじに諌められたが … 事実のことだった。

安東家の騒動にもしょちゅう首を突っ込んでくる。

「リンさん、すまんね ~ 」

「年がら年中、仏頂面こいて、何もしゃべらん爺よりもましじゃんね」


リンはわざと周造に聞こえるように言った。

「ほれと、はなのことだけんど … あのボコは父親に似たずら、困ったもんじゃ ~

女のボコのクセに本や勉強が好きなんて、ろくすっぽなもんにはならん!

本なんか読まんように、母親のおまんがこぴっとしつけんと、えれえこんになるら」


* * * * * * * * * *

教会では、森牧師が吉平から、はなに洗礼を受けさせたい理由を聞き出していた。

「あそこは、キリスト教の学校じゃから、はなに早く洗礼を受けさせんと …

どういでも、はなをあの修和女学校に行かせたいんです … お願いします」


信教のためではないと知って、森牧師はため息をついた。

「お父さんの気持ちは分かりましたが …

あんなに小さいお嬢さんを女学校の寄宿舎に入れるとなれば、ご家族全員の理解と応援が必要です。

よく話し合ってください」


諭すように話す森牧師の言葉に、さすがの吉平も考え込んでしまった。

* * * * * * * * * *

一方、はなは、教会の2階にこっそりと上がっていた。

誘われるように足を踏み入れたその部屋で、はなは信じられない光景を目の当たりにする。

「て ~ 本じゃん」

部屋全体にたくさんの本棚が置かれていて、見たこともないような数の本が並んでいた。

「てっ、全部本じゃんけ!」

中央の大きなステンドグラスからさす光、まるで夢を見ているようだった。

* * * * * * * * * *

「おっ父、てえへんじゃん ~ こんなにうんとこさ本がある」

その声を聞きつけて、吉平も2階へと上がってきた。

「おっ父、この世には、こんなにうんと本があっただけ?」

目をキラキラと輝かせて尋ねたはなに吉平は言った。

「ここは、大事な本ばっかしだから、入って来ちゃ … はな」

「何でえ?」

「東京の女学校へ行ったら、大好きな本がなんぼうでも読めるだぞ」

「本当、どこにあるで?」

「ほんだから、東京じゃ。

毎日、思っきし本が読めるんじゃ ~ ほういう学校に行きてえか?」


はなは元気よくうなずいた。

「ようし、お父に任せとけ!」

* * * * * * * * * *

その晩、夜なべ仕事でわらを編んでいるふじに、吉平は昼間の話を切り出した。

「 … 東京の女学校?

何を夢みてえなこん、言うちょるですか … 」


ふじからは当然のごとく、そんな言葉が返ってきた。

「はなの夢を叶えてやるんじゃ」

「うちの何処に、ほんなお金があるですか?」

「金は一銭もかからん。

キリスト教の学校では金持ちも貧乏人も平等じゃ、貧乏人には特別に給費生っちゅうもんがあるんじゃ」


金銭的な問題だけではなかった。

「西洋かぶれで頭のおかしくなった婿さん … あんた、村の人らにほう言われてるだよ」

憐れむようなふじの顔を見て、吉平は少し傷ついたようだったが、それでも食い下がった。

「何と言われようと、俺はあの子にこぴっとした教育を受けさせてえんじゃ …

俺は小さい頃に奉公に出されて、寺子屋にも学校にも行けなんだ。

奉公先でこき使われながら、苦労して苦労して、読み書きとソロバンを覚えたんじゃ」

「その話は … てっ、何べんも」

「ほんだから、俺は働きづめのあの子が不憫なんじゃ。

親がしてやれる、精一杯のこんをしてやりてえんじゃ」


働きづめなのは吉太郎も同じだとふじから言われた吉平は、突然膝を正して座りなおした。

「一生の頼みだ … あの子を東京の女学校に行かしてやってくれちゃ!

頼む、はなのためじゃ」


* * * * * * * * * *

< あっという間に噂は村中に広まり … >

「はな、東京の学校へ行くって、本当け?」

噂を気にした朝市が、弁当の時間に尋ねてきたが、はなは返事さえしなかった。

「はなちゃん、朝市君が聞いてるじゃん」

隣の席のサトもはなと同じように幼い兄弟を背負って登校して来ていた。

「卑怯もんとは一生口利かん」

授業中にももを泣かせたことは濡れ衣だったが、はなは朝市が犯人だと信じたままだった。

何故か朝市はひと言も弁解しなかったのだ。

「おい、はなたれ」

真犯人の武が、子分を引き連れて、はなの机の前に立ちはだかった。

「おまんのような小作が東京の学校なん行ける訳ねえら!」

無視して弁当をかっこんだはながポロポロと米粒をこぼしたのを見て、武は眉をひそめた。

「こぼすな、行儀悪いら」

< お行儀が悪い訳ではありません。

麦やヒエやアワのお弁当は、箸でつかめません … どうしてもポロポロとこぼれてしまうのです。

全部白い米のお弁当を持たせてもらえるのは、飛び切り裕福な家だけでした >

地主の息子、武には分かるはずもないことだった。

* * * * * * * * * *

そんなある日、武の父親、徳丸甚之介からのお達しがあり、ふじやリンたち小作一同は徳丸商店に集合させられた。

「地主様から話があるだと、何ずらか?」

「ろくな話じゃねえら … 」


ふじとリンがひそひそ話をしていると、奥から如何にも高そうな着物を着た甚之介が現れた。

恰幅がよく偉そうな髭を生やした甚之介が見下ろすと、土間に座っていた小作たちが一斉に頭を下げた。

「小作の衆、聞いてくりょ!」

蔭から見ている武の目には父の姿はまるで殿様のように映っていた。

「さすがずら … おらのお父さんは」

甚之介が何を言い出すのか、一同は固唾を飲んだ。

「生糸相場が落ちて、うちもうんと苦しい。

こうなったら、小作料上げる他ねえだ」


土間がざわめいた。

「 … 今年は、1反あたり米4俵とする!」

一方的な通達だった。

「てっ!」

「4俵?!」

「去年、小作料上がって、また上げられちゃ、食っちゃいけんじゃん」


ざわめきは一段と大きくなった。

「いいな?!」

しかし、誰ひとり逆らうこともできず、首を垂れるしかなかった。

小作にとって、地主の言葉は絶対だったのだ。

* * * * * * * * * *

「 … どうするで」

「本当に食えんくなんな … 」


今夜も夜なべ仕事をしながら、周造とふじは途方に暮れていた。

「隣のリンさんが、吉太郎を奉公に出せちゅうだけんど、あの子がいないと田んぼも畑もやっていけんじゃんね … 」

「そうさな ~

婿殿が行商なんかやめて、地道に田んぼ手伝ってくれりゃあ、どうにか食うだけは食っていけるけんど …

せめて、このわら仕事で稼がんと」

「本当にすまんこんです … お父」


苦労を掛けている年老いた父に詫びることしかできないふじだった。

すると、そこに吉平がほろ酔い加減で帰って来た。

ふじが酒を飲んできたのかと問い質すと、悪びれることなく答えた。

「勝沼行ったら、出来そこないの葡萄酒飲まされたんじゃ、ああ不味かった

周造は無然として、納屋にある自分の寝所に行ってしまった。

* * * * * * * * * *

「あんた、こぴっと聞いてくれっちゃ」

ふじは改まって夫に話し始めた。

「何じゃ、ふじ … おっかねえ顔して」

「また小作料が上がって、今年は4俵納めにゃならんですよ」

「てっ ~ また値上げけ、あの欲張り地主め?!」


大声を張り上げた吉平をふじはたしなめた。

「 … あんたもちっと、考えてくれっちゃ。

家にはたった2俵しか残らんだよ … このまんまじゃ、この冬すら一家7人越せんじゃん」


そんな父母のやりとりを、はるは寝床の中で聞いていた。

* * * * * * * * * *

翌朝、いつものように水汲みから戻って来たはなに吉平は言った。

「そうじゃはな、今日は家の仕事も学校も休め」

「何ででえ?」

「教会の牧師様が特別にあそこの本を読んでいいって言ってくださっただ」


はなは、目をまん丸にした … 思いもかけない、飛び上がりたいような話だった。

「東京の女学校に行く前にいろんな本を読んどかんとな」

しかし、昨夜の父母の話を聞いてしまったはなは素直には喜ぶことができなかった。

「どうした、はな?」

「 … お父、おらは東京の学校なんかいかん」


半ばあきれて吉平の話を聞いていたふじと周造も、はなの言葉を聞いて、思わず仕事の手を止めて振り返った。

「何でや ~ 思いっきし、本が読みてえって、目きらきらさせて言っとったじゃろ?」

「東京の学校なんか、ちっとも行きたくねえ … 本ももういいだよ、ちっとも読みたくなくなったさ。

教会はお父ひとりで行ってくれちゃ」


突然のはなの心変わりに吉平は戸惑っていた。

「ほれから、今日から弁当はいらん」

今度は、ふじが驚いた。

「はな??」

「平気、平気 ~ 」


そう言うと家を飛び出した。

「 … なんじゃ、あいつ?」

* * * * * * * * * *

弁当の時間、はなの姿は教室から消えていた … 後ろの席の朝市は人一倍気になっていた。

ももを背負ったはなは、校庭にいた。

高い空に鰯雲が広がっている。

「もも、見ろし、白い米のおまんまがあんなにいっぺえ」

空を見上げたはなはももに話しかけた。

「 … こうするだよ」

魔法でもかけるかのように両目を閉じた。

しばらくして目を開けたはなには、ぽっかりと空に浮かんでいる雲のおむすびが見えていた。

手を伸ばしてつかむと、それをむしゃむしゃと頬張ったのだった。

「ああ、美味えなあ ~ 」

< はなは、得意の空想の翼を広げて、空腹を忘れようとしていました。

本が思いっきり読めるという女学校のことも忘れてしまおうと思っておりました。

… ごきげんよう、さようなら >

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