NHK朝ドラ『花子とアン』『ごちそうさん』『あまちゃん』…ストーリーを勝手に解釈&裏読み … ほぼネタバレ…
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2014年04月05日 (土) | 編集 |
第6回

1903年(明治36年)

< はなは、いつか大好きな本を思いっきり読んでみたいという夢を秘めながら、上の学年に上がりました >

その日、3年の年季奉公が明けた吉太郎が家に帰ってきた。

「吉太郎、元気にしとったけ?!」

ふじも周造も涙ながらに吉太郎を迎えた。

「ああ、死ぬほどこき使われたけどな」

吉太郎は笑いながら答えた。

「兄やん、おみやげは?」

妹たちにせがまれた吉太郎が、羊羹を取り出すと妹たちは大喜びした。

* * * * * * * * * *

夕食には、御祝にささやかだけど小さい焼き魚がおかずについた。

「奉公先じゃ、腹いっぱい食えただけ?」

「いんや、おらが一番年下なもんで、遠慮しろって言われて」

「大変だったな … しっかり食えし」


茶碗山盛りによそってもらったお替りの飯を頬張る吉太郎。

そんな様子を微笑み見ている一同、はなも自分の身代わりに奉公に出た兄が無事に帰って来てくれてうれしかった。

* * * * * * * * * *

一家団欒のところに、行商に出ていた吉平も帰って来た。

「お父、兄やん帰ってきてるさ」

「おお、もう奉公明けただけ?」


しかし、吉太郎は一瞥しただけで何も答えなかった。

「あんた、すまんじゃんね ~ もう、夕飯残ってねえだよ」

ふじは空のお櫃を見せた。

「酒くれ … 」

吉太郎の父に対するわだかまりは消えていなかったのだ。

久しぶりに家族が全員そろったというのに、雰囲気は気まずいものになってしまった。

* * * * * * * * * *

吉太郎が戻ってきたお蔭で家の仕事も大分楽になった。

薪割りなどの力仕事も吉太郎は難なくこなした。

「吉太郎、無事に帰ってきたはええけんど … 婿殿とはやっぱり折り合いが悪いずら?」

庭先で吉太郎の働きっぷりを眺めている周造に隣のリンが尋ねた。

何故、この女は人様の家の事情に詳しいのだろう。

「そうさな … 」

「ふじちゃんは、何であんな変わりもんの亭主と一緒になったずら?

あんなよそもんとくっつかんでも、なんぼでもましなんがいたじゃんね」

「 … よそもんだから、引っかかっちまっただよ」


うしろに茶を運んできたふじが立っていた。

「よそもんだからって、どういうこんで?」

リンは一瞬気まずそうな顔をしたが、好奇心の方が勝ったのか聞き返した。

すると、珍しくふじが吉平との馴れ初めを話はじめた。

「 … もうお彼岸だに、熱い日だったさ」

* * * * * * * * * *

行商でこの土地を訪れた吉平が熱さのせいで、ふじの見ている前で倒れたのがきっかけだった。

そこはブドウ畑を抜ける道で、井戸も川も近くにはない場所だった。

ふじは、咄嗟に実っているブドウの実を絞って果汁を吉平の口に流し込んだのだった。

* * * * * * * * * *

「そもそもほれが大きな間違いのはじまりけえ?」

大笑いするリンにふじも笑いながら話を続けた。

「あの人は、行商でいろんな土地へ行ってるだから ~ 何処へも行った来んねえおらは、初めて聞く話ばっかで … 」

* * * * * * * * * *

それから、暇を見つけては、人目を忍んで逢引きした。

ふじが見たことがない海の話も吉平はしてくれた。

「 … こういう話、退屈じゃ?」

ふじはかぶりを振って、もっと聞かせてくれとせがんだ。

うなずいた吉平は思い出したように小さな木箱を取り出した。

「これ、江戸の職人がこさえた櫛じゃ」

箱の中にはきれいな細工が施された櫛が入っていた。

吉平はそれをふじの髪に挿した。

「ああ、やっぱり、ふじさんによく似合う」

* * * * * * * * * *

「て ~ ほうやって、お父とお母は結婚しただか?」

はなが目をキラキラさせながら近づいてきた。

枝拾いから戻ってきていて、今の話を一部始終聞いていたのだ。

「おやゆび姫と王子様みてえじゃん」

「 … はな、聞いとっただけ?」


ふじは気恥ずかしそうだ。

「ボコに聞かせる話じゃねえずら」

「そうさな … 」


周造は腰を上げ、吉太郎を連れて田んぼに出かけ、リンも帰って行った。

* * * * * * * * * *

「お母がお父を好きになったんは、おらが本を読んでる時の気持ちと同じじゃんけ」

はなは、うれしそうにそう言った。

「ほれ、どんな気持ちで?」

「本を読むと、行ったことねえ場所や、見たことねえ景色が、どんどん頭に浮かんでくるだ。

じっとしていられんほど、ここがドキドキして熱くなる」


両手で胸を押さえたはなのことを、ふじはじっと見つめた。

「はな …

思いっきし、本が読みてえけ?」

「えっ?」

「はな、言ってたじゃんけ ~ うんと本がある家に住みてえって」

「そりゃあ、おらの夢ん中の話だ」


ふじは何か思いつめたような表情になった。

「お母、どうしただ?」

しかし、ふじは答えずに空を見上げた。

* * * * * * * * * *

その夜のことだった。

夕食時、一同が集まった席で、ふじはいきなり周造に切り出した。

「お父やん、お願えがありやす」

訝しげな顔をしている周造に向かって、ふじは両手をついた。

「はなの夢を叶えてやってくりょ。

はなを東京の女学校に行かしてやってくりょ」


そう言って、頭を下げた。

これには、周造だけでなく、はなも驚いた。

「お母 … 」

「どうしただ?」

「ずうっと、考えてただよ、いつかこの子の夢を叶えてやりてえって」


吉平はといえば、黙って、ふじの話を聞いている。

「はなは、家の仕事を手伝ってくれて、自分が遊びてえのも我慢して、妹たちの面倒みてくれて …

本当に本当にいいお姉やんだ」


はなは、目をパチクリさせた。

「これっからは、はなの好きなようにやらしてやりてえだよ!」

* * * * * * * * * *

「吉太郎も奉公から帰ってきたし、この機会に …

はなを東京に行かしてやってくりょ ~ お願えしやす、お父やん!」


涙を流したがら額を床に擦り付けた。

それを見て、吉平も同じように周造に頭を下げたのだった。

「お願えします!」

周造は、茶碗に残っていた飯をかっ込むと母屋を出て行ってしまった。

はなは、頭を下げたままの両親をじっと見つめた。

* * * * * * * * * *

納屋にこもった周造は、わら仕事に勤しみながら、お富士の言葉を思い返していた。

最初は、吉平の差し金かと思ったが、話を聞いてみるとそうでもなさそうだ。

はなの夢を叶えてやりたい … その気持ちはよく分かる。

しかし …

納屋の戸が開いて、顔を覗かせたのは、はなだった。

「はな … 」

するするっと入ってきて、周造の隣にちょこんと座って、はなは言った。

「ずっと、お祖父やんの傍にいるよ」

いつぞや交わした約束をはなは忘れずにいたのだ。

「そうさな ~ 」

はなの頭をなでた周造は、何だか肩の力が、す~っと抜けていくようだった。

「ふんだけど … はなのお母は頑固で、一度言い出したら、絶対に聞かん」

吉平との結婚もそうだった。

「富士山といっしょずら ~ テコでも動かんし、たまには噴火もする。

名前が、ふじだからな」


そう言って、周造は笑いながら、もう1回はなの頭をなでた。

* * * * * * * * * *

次の朝。

周造から納屋に呼ばれたふじが、嬉々として飛び出してきた。

「あんた、お父が許してくれたさ!」

行商に出かけようとしていた吉平と手を取り合って喜んだ。

「はな、よかったな!

これでやっと東京の女学校へ行けるだぞ」


はなはポカ~ンとした顔をして、両親のことを見ている。

「はな、おめでとう」

「 … どうしただ、はな?

もっと、うれしそうな顔しろし


< と、言われても … はなは、まだ実感が湧きませんでした >

* * * * * * * * * *

< そして、尋常小学校の皆にサヨナラを言う日がやってきました >

本多先生に呼ばれたはなは教室の前に出た。

別れのあいさつは、3年前に続いて2度目のことだった。

しかし、今度は奉公のためではない。

「皆も知っての通り、はなは東京の女学校に転校するこんになりました。

今日で最後じゃんね」

「 … 皆さん、いろいろありがとうごんした」


夢を叶えるための旅立ちだった。

「この学校のことも、皆のことも、決して忘れんさ」

教室は静まり返ってしまった。

「 … どうしただ、今日で最後ずら?

何か言えし!」


* * * * * * * * * *

突然、席を立った朝市が自分の机の上に正座した。

その姿を見て、皆は思い出した。

はなが、この教室に初めてやって来た日のことを …

何も知らなかったはなが、先生に言われるがまま、机の上に正座してしまったことを。

「はなのことは、決して忘れんさ!」

隣の席のサトも席を立って、机の上に正座した。

「はなちゃん!」

すると、教室中の皆も我も我もと同じように正座すると、口々にはなに別れの言葉を手向けた。

「さいならだ」

「さいなら、はなちゃん」


はなの胸に熱いものがこみ上げてきた。

つぶらな目から大粒の涙がこぼれてくる。

級友たちも同じだった。

* * * * * * * * * *

「皆 … 皆 … 」

「おまんの言いてえことぐれえ、分かるさ」


武の声だった。

はなが顔を向けると、机の上に正座をした武が得意顔で続けた。

「おらのことは、花子と呼んでくりょう ~ ずら?」

「 … ほうずら」


泣き顔のはなはうなずいた。

「あ、安東 … 」

何か言おうとした本多先生が言葉に詰まった。

見ると顔を手で押さえている。

上を向いて、泣くのを堪えているようだ。

「元気でいろし!」

「さいなら、はなちゃん」


何度も何度も別れの言葉は繰り返された。

はなは深く深くお辞儀をした。

* * * * * * * * * *

皆は校庭の外まで出てきて、学校を去るはなを見送ってくれた。

「はなたれ ~ 」

「はな ~ 」

「さいなら ~ 」


はなは、もう涙は見せなかった。

くるっと前を向くと歩き出した。

< こうして、10歳のはなは故郷を旅立ちました。

曲がり角の先には何が待っているのでしょう?

この続きはまた来週 … ごきげんよう、さようなら >

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