NHK朝ドラ『花子とアン』『ごちそうさん』『あまちゃん』…ストーリーを勝手に解釈&裏読み … ほぼネタバレ…
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2014年04月10日 (木) | 編集 |
第10回

「グッドイブニング ~ はな」

秀和女学校の生活に耐えきれなくなったはなは、ある夜、脱走を試みようとした。

それを思い止まらせたのは、はなの様子を気にして柵越しに学校を覗いていた父、吉平だった。

「お父!」

< 一か月ぶりの親子の再会でした >

その時、寄宿舎から美しい歌声が流れてきた。

「スコット先生 … 」

スコットの歌声は、はなの心に優しく響いたのだった。

* * * * * * * * * *

< あの晩から、件のガス灯の下がはなとお父の秘密の待ち合わせ場所になりました >

その日も、はなは皆が寝静まった部屋をこっそり抜した。

「 … はなさん?」

十分注意していたはずだったのに、見回りしていた茂木に見つかってしまった。

「こんな時間にどうしたの?」

「あ … ご不浄に、行きたくなって」


腹でも壊したのか、ついていこうかと心配する茂木を何とか誤魔化して、はなは父の待つ場所へと急いだ。

* * * * * * * * * *

はなが約束の場所へ顔を出した時、吉平はあきらめて帰ろうとしたところだった。

「グッドイブニング、お父」

「グッドイブニング、はな」

「 … お父、昼間会いに来てくれりゃいいだに」


息を切らしながら、はなは不満そうに言った。

「すまん、昼間は仕事が忙しくてな …

どうだ、学校は?」

「校長のブラックバーン先生は鬼みてえにおっかねえ。

英語の富山先生は全然笑わんし、寮母の茂木先生は時々優しいけんど、行儀作法にうるさくて … 」

「大変じゃな ~

で、友達はできたけ?」


はなは首を横に振った。

「お嬢様たちの頭ん中は、お見合いや縁談の事ばっかしで、おらさっぱり話についていけねえさ」

「ふ~ん、ほうか」


はなは家族の様子を尋ねた。

「ああ、お母ははなの心配ばっかりしとる … 腹空いてねえか、風邪ひいてねえかって」

吉太郎は相変わらず野良仕事に勤しんでいて、かよは昔のはなみたいにももの子守をしているそうだ。

* * * * * * * * * *

「はな、ここでやってけそうか?

… 給費生は、はなひとりだけだし、肩身の狭い思いしてるじゃねえだか?」


はなは黙ってしまった。

「この前も、この柵乗り越えて、逃げようとしてたら?」

はなは笑顔を作って、柵に登って月を見ていただけだとウソをついた。

「毎日、腹いっぱいご馳走を食わしてもらって、ふかふかの布団で眠って、図書室には、うんとこさ本があるし …

おらだけ、家の仕事もしなんで、御姫様みたいな暮らしさせてもらってるら?

ありがたくって、もってえねえだよ」


はなの言うことに吉平はいちいち「ほうか、ほうか」と微笑みながらうなずいていた。

「お父、おら逃げねえ ~

お嬢様たちに負けねえよう、こぴっと精進する」

「ほうか … うん」


すると、今宵も寄宿舎の二階から、スコットの歌声が聞こえてきた。

「またあの歌じゃ」

「スコット先生また歌っとる … 」


* * * * * * * * * *

12月がやってきた。

富山から二学期の総まとめとして出された課題は … Write a letter to miss.Blackburn.

日頃の感謝の思いを込めて、ブラックバーン校長に英語で手紙を書くというものだった。

「今週いっぱいに提出してください。

期日を守れなかった者、ブラックバーン校長がお読みになって、合格点が取れなかった者は落第とみなし … 上のクラスに進級できません」


教室がどよめいた。

* * * * * * * * * *

次の裁縫の授業になっても、はなの頭は英語の課題のことでいっぱいだった。

「どうしよう、英語の手紙なんて書いたことないわ」

そんなことを言いながらも、亜矢子はそつなく仕上げるのだろう。

「おら、やっとこさABC覚えただ … 英語の手紙なんて逆立ちしても無理ずら」

授業に身が入らないはなから、茂木が縫いかけの布を取り上げた。

「何ですか、この縫い目は?」

* * * * * * * * * *

寄宿舎に戻ったはなは机に向かったが、鉛筆を手にしただけで、ただの一行も思いつかないままだった。

「はなさん、私の辞書を貸してあげるから、一緒に頑張りましょう」

「醍醐さん … 」

「私、はなさんに落第されたら困るの。

だから、頑張って一緒に進級しましょうね」


はなにとって亜矢子の好意は涙が出るほどうれしかった。

「手紙はまず最初に『Dear Miss.Blackburn』って書くんですって … 親愛なるっていう意味よ」

しかし、すぐさま、かをる子の横やりが入ってしまった。

「小さい人たち。

課題は試験と同じですから、助け合ってはいけません。

富山先生に知られたら、ふたりとも落第になりますよ!」


いかにも融通がきかない底意地の悪そうな顔で言った。

「醍醐さん、ありがとう。

おら、何とかひとりで頑張ってみるじゃん」


自分のせいで亜矢子まで道連れにしたら申し訳が立たない。

「それにその訛りはいつになったら直るんですか?」

かをる子のはなに対する小言は尽きなかった。

* * * * * * * * * *

同じ頃、例の『労民新聞』に駆け込む吉平の姿があった。

「あの、宿に言伝をいただいてたということで?」

入口近くの席にいた佐々木に声をかけると、先日とは打って変わって愛想よく応対して浅野を呼んだ。

浅野もにこやかな顔で吉平を出迎えた。

「いやあ、いらっしゃい。

この間は、せっかくお訪ねいただいたのに、留守をしていて失礼いたしました」


留守ではなかった。

佐々木に調べさせて、吉平が役に立ちそうな人間だと判断したから、会うことに決めたのだろう。

「あなたは私共の運動に非常に共鳴してくださっている」

「はい、講演会に参加して、貧しい者、労働者のために新しい法律を作ろとするその熱意に打たれました」

「実は、あなたのような賛同者を待っておりました。

あなたに是非やっていただきたいことがある」


吉平は自分が浅野から認められたと思って、もう舞い上がるような心地だった。

「何でもやらせてもらいます」

「あなたは全国のあちこちを巡る行商人だ。

その行商のついでに、私たちの思想について書かれた新聞や書物を売ってほしいのです。

書物が売れれば、それだけ私たちの思想が広まることにもなる。

名付けて『伝道行商』 ~ お願いできませんか?」


吉平に断る理由はなかった。

『伝道行商』という名前も何だか重要な任務を与えられたように勘違いさせた。

「やりましょう、伝道行商!」

ふたつ返事で引き受けてしまったのだ。

< お父がそんなことに首をつっこんでいるとは、家族は思ってもみませんでした >

* * * * * * * * * *

「はなは、暮れも正月も帰ってこんだけ?」

安東家に顔を出したリンが尋ねた。

「そうさな … 」

「冬休みは帰れるだと … ふんだけんど、甲府までの汽車賃送ってやれねえし」


ふじの返事を聞いて、朝市が肩を落としたことは誰も気づかなかった。

「婿殿が、東京へ行ったきり戻ってこんから、はなの様子も分からん!」

「ほれ見ろし ~ ふんだから、反対しただよ。

キリスト教の学校なん行ったら、婿殿みてえな西洋かぶれになって、嫁の貰い手もなくなるだよ!」


相も変わらず、人の家の事情に首を突っ込むリンのおせっかいぶりだった。

「いや … 嫁の貰い手なら、おる!」

朝市の言葉に一同、一瞬仕事の手を止めた。

「ほんな物好きが居る訳ねえら ~ 」

リンは我が子の顔を見てそう言い捨てた。

* * * * * * * * * *

『伝道行商』を快諾してしまった吉平は、めっきり秘密の待ち合わせ場所に姿を見せなくなっていた。

「 … お父、忙しいのかな?」

はなは今夜も待ちぼうけだった。

ただ、スコットの歌は毎晩聞こえてきた。

< 英語の歌詞は分からないけれど、何故かこの曲に心惹かれるはなでした >

門前の小僧 … いつしか、はなもスコットの声に合わせて口を動かしていた。

< この曲は、別れた恋人への気持ちを歌った歌です。

スコット先生には、日本に来る時、別れを告げた恋人がいたのです >

* * * * * * * * * *

次の日は、課題の手紙の提出期限だった。

授業の終わりに富山は言った。

「今日までですから、まだ提出していない人は早く出してください」

亜矢子もすでに提出を終えていた。

はなの便箋に書かれていたのは、その亜矢子から教わった『Dear Miss.Blackburn』の一行だけだった。

< はなは、絶望してしまいました … >

* * * * * * * * * *

それでも、自分に与えられた仕事であるスコットの部屋の掃除は怠らなかった。

… この仕事もいつの間にか、はなだけという日が多くなっていた。

「お父、ごめん … おら、これで落第ずら」

落第することを覚悟したはな。

ふと掃除をする手を止めた。

「まだまだと おもひすごしおるうちに はや 落第のみちへ むかふものなり」

思い浮かんだのは、そんな日本語の一句だった。

ため息交じりに、掃除を再開した拍子に後ろにあったゴミ箱を倒してしまった。

散らばった紙くずを拾い集めていると、くしゃくしゃに丸められた英文を書き綴った便箋が目についた。

「何でえ、こりゃ?」

* * * * * * * * * *

課題である生徒たちからブラックバーン校長に宛てた手紙を携えて、校長室へと向かう富山。

その後ろを追う者あり … はなだった。

廊下を走ってはいけないことは知っているけど、今はそれどころではなかった。

「富山先生っ!」

渡り廊下のところでようやく追いついて、声をかけた。

「これ、お願えしやす!」

手紙の入った封筒をうやうやしく差し出した。

「あら、間に合ったんですか?」

意外というような言い方だった。

「お願えしやす!」

「 … 分かりました。

ブラックバーン校長に読んでいただきましょう」


表情ひとつ変えず、ニコリともせず、はなからの手紙を受け取った。

< さて、はなは一体どんな手紙を書いたのでしょう?

この手紙がトンデモナイ騒動を引き起こすのでした。

… ごきげんよう、さようなら >

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