NHK朝ドラ『花子とアン』『ごちそうさん』『あまちゃん』…ストーリーを勝手に解釈&裏読み … ほぼネタバレ…
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2014年04月14日 (月) | 編集 |
第13回

1908年(明治41年)12月。

15歳になったはなは美しい娘に成長していた。

< 5年前、秀和女学校に編入した頃は、英語が恐ろしくて、西洋人の先生たちから逃げ回っていたはなでした。

それが今では、 横文字の本がなくてはならぬほど、英語が大好きになりました >

* * * * * * * * * *

その日、はなは図書館へと急いで廊下を走ってるところをブラックバーン校長に見つかってしまい、『Go to bed』の罰を与えられてしまった。

読んでいる本に出てきた単語、『palpitation』の意味が分からないため、図書館の辞書で調べたかったのだ。

「う~ん、何だろう? この単語」

はなが寄宿舎の布団の中で分厚い本とにらめっこしているところへ、授業を終えた亜矢子たちが戻って来た。

「ごきげんよう」

かをる子と高子は卒業して、この部屋の住人ははなと亜矢子、そして同級生の松平幸子、畠山鶴子の4名となっていた。

「はなさん、また廊下を走って『Go to bed』?」

はなは極まりが悪そうに笑った後、単語の意味を調べるために亜矢子から辞書を借りた。

* * * * * * * * * *

机に向かったはな。

後ろから聞こえてくるのは、幸子が両親から縁談を勧められているという話だった。

「まあ、お相手はどんな方?」

「御家柄は申し分ないけれど、イノシシみたいな方。

もっと素敵な方が現れないかしら?」


顔ぶれは変わっても、この部屋の話題は以前と変わらなかった。

「今度、日曜学校へ行けば、出会えるかも知れなくてよ」

「そうね!」


亜矢子の言葉にふたりが歓喜の声を上げたのと同じくして、辞書を引いていたはなも声を上げた。

「あったあった、『palpitation』!

… 『ときめき』か ~ 」

「出会いのときめき?」

「ロマンスのときめき?」


盛り上がる彼女たちにはなは言った。

「いいえ、これは90歳のお爺さんのお話なので、『動悸、息切れ』と訳した方がよさそうです」

興ざめする一同。

恋愛話に加わろうとしないはなに亜矢子は尋ねた。

「ねえ、はなさんはどういう時にときめくの?」

「それは …

こんな風に辞書を引く時です。

未知の言葉が明らかになる時のワクワクした気持ちがたまりません」

「辞書にときめくなんて」

「本当にはなさんって変わってること」


おかしそうに笑う3人に向かって、はなは真剣な表情を見せた。

「あの、繰り返し申しますが …

私のことは『はな』ではなく、『花子』と呼んでください!」

「あら、『子』のつく名前なんて、ここにはいくらでもいるじゃないの。

『はな』の方が、はなさんらしくってよ」


亜矢子の言葉にふたりもうなずいた。

気のいいルームメイトたちだが、はなはこのことだけが唯一不満だった。

* * * * * * * * * *

「前略、お母様、お元気ですか?

花子は元気でやっております。

富士山はもうすっかり雪化粧をして、美しいでしょうね」


時折届くはなからの手紙、それを朝市に代読してもらうのが、ふじの楽しみになっていた。

「 … 今度のお正月も甲府に帰れませんが、どうか皆様お体を大切に、佳いお年をお迎えください。

ごきげんよう、Thank you 花子より」


文字も大人びて、文面もすっかりあか抜けていた。

「お母様だなんて … てっ、よその人みたいじゃんね」

リンの言葉にふじも周造も笑ってはいるが、少し寂しそうだ。

「そうさな … もう5年もここには帰ってこんだからな」

あっという間の5年だったが、改めて口にすると、とても長い年月だった。

「朝市、おらに字を教えてくれんけ?

いつか自分ではなに便りを書えてみてえだけんど … 今更、字を覚えようなんて、無理ずらかね?」


まさかふじがそんなことを言い出すなんて … 驚いた朝市だったが、快く引き受けた。

「ほんなこんねえら、一緒に頑張るじゃんけ!」

< はなに負けないくらい勉強が好きだった朝市は、上の学校へは進まず、お百姓さんになりました >

* * * * * * * * * *

あれほど苦手だった英語の授業も、今でははなの一番得意な教科になっていた。

「My hair is turning gray. … 私の髪は灰色に変わってきました」

富山の英訳に首を傾げるはな。

「That is a long story. … それは、長い物語です」

「 … そうかな ~ 」


はながつぶやいたのを富山は聞き逃さなかった。

「安東さん、質問があるならおっしゃい」

「 … 私は少し違う訳をしました」

「言ってごらんなさい … あなたの『訳』とやらを」


はなは立ち上がった。

「My hair is turning gray. … 私は白髪が増えてきました」

「That is a long story. … 話せば長いのよ」

「 … つまり、あなたは私の訳が間違ってると言いたいの?」


富山の言葉から不快感がにじみ出ていた。

「いえ、そういう訳では … 」

はなは慌てて否定した。

教室はざわめきだした。

「そんな砕けた訳は、私の授業では認めません!

… わかりましたね?」


相変わらず、富山とはそりが合わないはなだった。

* * * * * * * * * *

「はなさんの訳の方が自然で分かりやすかったわ、自信を持って」

休み時間になると、亜矢子や幸子、鶴子、ルームメイトたちがはなを慰めてくれた。

「ありがとう」

「でもはなさん、そんなにお勉強ばかりしてると、富山先生や白鳥様のようにお嫁に行きそびれてしまうわよ」

「えっ?!」

「噂をすれば … 」


< はなの天敵の白鳥かをる子様です。

卒業後は職員として学校に残り、今もこの通り幅を利かせていらっしゃいます >

廊下にいた生徒たちは、まるで大名行列でも見送るように両端によけてお辞儀をした。

その間を厳かに進んできたかをる子が、壁を背に直立不動のはなや亜矢子たちの前で立ち止まった。

「安東はなさん」

名前を呼ばれたはなは何を言い出されるのか冷や冷やした。

「お父様が面会室でお待ちです」

「てっ?!」


思わず甲府弁を口走ったはなのことをかをる子がにらんだ。

「いえ、失礼いたします」

はなは、かをる子の小言が始まる前に逃げるようにその場から立ち去った。

小走りで面会室へ向かっていると、今度は茂木から注意を受けてしまった。

「廊下は静かに歩きなさい」

* * * * * * * * * *

「お父!」

はなが面会室に飛び込むと、吉平はお約束の挨拶をして見せた。

「グッドアフタヌ~ン、はな」

「グッドアフタヌ~ン、お父様」


お父様なんて呼ばれ、吉平はこそばゆいような顔をした。

「元気そうじゃな」

「お父、今度は何処へ行ってたの?」

「うん、東北の方をあちこちな ~

あ、ほういえば、寮母の茂木先生から聞いたぞ。

英語の成績、学校で一番だそうじゃな」

「あはは … うん、英語だけは。

ふんだけど、数学やお裁縫は苦手で … 」

「一番なんてすげえじゃんか ~

やっぱし、お父の見込んだ通りじゃ、はなはうちの一家の希望の光じゃ」


はなは少し照れくさそうに笑った。

* * * * * * * * * *

「はな、今度の冬休みは甲府へ帰れ。

皆、はなに会いたがってるだぞ」


吉平だけはこうして行商で上京した折にふれ、はなと面会していたが、他の家族とは5年の間一度も会ってはいなかった。

「だけんど … 」

「金のこんは心配するな。

汽車賃ぐらい、お父が何とかするから」


はなは少し考えた後、首を振った。

「やっぱりいい … そのお金で、お祖父やんやお母や皆に腹いっぺえ美味しいもん食べてもらって」

吉平は複雑な顔をした。

「お父、寄宿舎の正月も悪くないのよ。

誰もいないから図書室は借り切りで、毎年本を好きなだけ読むの」

「はな … 」


< はなのそんな強がりを、お父もよく分かっておりました >

帰っていく父の姿を校舎の窓から見送りながら、はなはつぶやいていた。

「皆に会いてえなあ … 」

そんなはなの姿を見ている茂木がいた。

* * * * * * * * * *

< 日曜日がやって来ました。

はなたちは毎週、孤児院に出向き、恵まれない子供たちのために奉仕活動を行います。

それにしても、お嬢様たち、随分と気合が入っております >

はなを除いた女学生たちが念を入れておしゃれしているのには理由があった。

この活動には、秀和女学校の生徒だけでなく、男子学生たちも参加しているからだった。

子供たちと一緒に賛美歌を歌いながらも、亜矢子たちの視線はチラチラと男子たちに注がれていた。

< 礼拝の後は、いよいよ待ちに待った日曜学校。

ミッションスクールの生徒にとっては、異性と知り合う唯一のチャンスです >

「あの背の高い岩田様、お家は財閥で大富豪ですのよ」

「その隣の北澤様は、金沢の由緒ある家柄で、帝大一の秀才なんですって … おまけにあの通り、眉目秀麗」


男子学生を物色して色めき立つ亜矢子たち。

そんな思惑などないはなは、子供たちに交じって無邪気に遊んでいた。

* * * * * * * * * *

はなは、遊びの輪に加わらずにポツンと立っている外国人の少女が気になった。

英語で語り掛けて、クッキーを差し出したが、受け取ろうともしない。

『あっちで皆と遊ばない? … 行きましょう』

手を取って連れていこうとすると、その手を振り払われ … しまいには少女は泣き出してしまった。

『びっくりさせてごめんなさい』

泣き止まない少女に困っていると、帝大生の北澤がやって来た。

北沢は、少女の前に屈んで顔を覗き込むと優しく尋ねた。

『この歌知ってるかな?』

♪ Twinkle,twinkle,lettle star, How I wonder what you are.

泣き止んだ少女に向かって、北澤はもう一度尋ねた。

「Can you sing?」

少女はうなずき、北澤と声を合わせて歌い始めた。

♪ Twinkle,twinkle,lettle star, How I wonder what you are. …

* * * * * * * * * *

少女 … ミニー・メイのご機嫌はすっかり治って、はなの手からクッキーを受け取って美味しそうに食べている。

彼女は、カナダから貿易商の父と一緒に来日したのだが、父が不慮の死を遂げてしまったため、この施設にいることを鶴子が聞いてきた。

「 … ずっと誰にも心を開かなかったらしいの」

「そう … 」


そんなミニーも、ようやくはなに微笑んでくれた。

「はなさん」

亜矢子に呼ばれて振り向くと、北澤と岩田が立っていた。

「先ほどはありがとうございました」

はなが礼を述べると北澤は謙遜して言った。

「いえ、僕は何も … たまたま一曲だけ、知ってる童謡を歌っただけです」

北澤は10歳の時からイギリス人の家庭教師がついていて、英語が堪能だと岩田が話した。

「そうなんですか?!」

「花子さんは、英語の発音が実にきれいですね」

「てっ!」

「申し遅れました。北澤です」


何だか、はなの様子がおかしい。

「花子さん?」

「てっ … 花子?!」


< はなは、心臓が飛び出すかと思いました。

生まれて初めて、はなを花子と呼んでくれる人が現れたのです。

palpitation!

これぞ『ときめき』というものでした。

… ごきげんよう、さようなら >

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