NHK朝ドラ『花子とアン』『ごちそうさん』『あまちゃん』…ストーリーを勝手に解釈&裏読み … ほぼネタバレ…
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2014年04月17日 (木) | 編集 |
第16回

< ブラックバーン校長の取り計らいで、はなは5年ぶりにうちへ帰れることになりました >

甲府の家へと続く懐かしい道で、はなは野良仕事の途中の朝市とすれ違った。

しかし、ふたりはお互いに誰だか分からずに、会釈しあっただけだった。

ふと足を止めた朝市は振り返って、今すれ違ったばかりのはなの背中を見つめた。

「 … まさか?」

この辺りでは見かけない、あか抜けた女性だったが、会釈した時に何となく見覚えがある面影を見たような気がしていた。

「はなけ?」

呼び止められて振り向いたはな。

ふたりは、少し離れた場所からまじまじとお互いの顔を見つめ合った。

「 … ひょっとして、朝市?」

朝市がうなずくと、はなは笑いながらお辞儀をした。

「お久しぶりです、花子です」

まだ信じられないといった顔で恐る恐る近づいてくる朝市。

「本当にはなけ?」

すると、はなは少し不機嫌な顔をして言った。

「はなではございません … 花子と呼んでください」

昔、数えきれないほど聞いたセリフだった。

「やっぱし、はなだ … 」

「 … では、御機嫌よう」


はなはすました顔で言うと、家がある方向へ踵を返した。

慌てて後を追った朝市は、はなの手から鞄を奪い取ると、はなの後に従って歩き出した。

* * * * * * * * * *

安東家。

ふじとかよは、「まだか、まだか」とはなの帰りを待ちながら、甲州名物のほうとうを打っていた。

わら仕事をしている周造と吉太郎もどこかそわそわしていて、皆入口の方を気にしている。

戸の障子に人影が写った。

笑顔になるかよ。

「はな、まだけ?!」

戸を開けて顔を覗かせたのは、隣のリンだった。

* * * * * * * * * *

「ここはちっとも変わりませんね」

はながいくら話しかけても、朝市はうなずくだけでまともに口を利かず、目も合わせずに少し離れてついてくるだけだった。

ようやく帰ってきた我が家の前から見える懐かしい景色に向かって思いきり腕を広げて深呼吸してみた。

「気持ちいい ~ 」

そんな横顔を朝市はまぶしそうに見つめていたが、はなが振り向くとやはり目をそらしてしまった。

< 朝市ったら、なんでひと言もしゃべらねえだ?

何怒ってるだ?

… と、はなは思っておりました。

怒っているのではなく、朝市は声が出なかったのです。

サナギだったはなが美しいチョウになって、帰ってきたみてえで … >

* * * * * * * * * *

はなが家に足を踏み入れると、家族全員が「てっ」と言ったきり、絶句してしまった。

「御機嫌よう … ただいま帰りました」

成長したはなと何回も面会している吉平だけが、にこやかにはなのことを出迎えた。

「グッドアフタヌ~ン、はな」

「 … グッドアフタヌーン、お父様」


上がり框に腰かけていたリンがはなの顔を覗き込んで尋ねた。

「おまん、本当にあのはなずらか?」

「ええ、私そんな変わりました?」


はな自身は5年前と何も変わっていないつもりだったのだ。

「 … そうさな、どこのお嬢様かと思ったずらよ」

周造の言葉にはなの横に立っていた朝市も激しくうなずいている。

「お帰り、はな ~ はあ、大きくなったじゃんね ~ 」

涙をいっぱい溜めたふじの顔を見て、はなは胸に熱いものがこみ上げてくるのを感じた。

「お母、お祖父やん、兄やん、かよ、もも … おばさん、朝市」

ひとりひとりの名前を呼ぶと皆それぞれがうなずいた。

「 … 会いたかったさ!」

「あ ~~ !」


5年ぶりの再会を喜びあった。

* * * * * * * * * *

その夜の食事ははなの好物が並んだ。

「うわ ~ 美味しそう!」

ほうとうをよそった椀を手にしたはなにかよがふじの苦労話をきかせた。

「お母、これこせえるのに昨日からあっちこっち駆けまわって大変だっただよ」

「ありがとう … おらの好きなんばっかじゃん」


家族に囲まれて、はなも甲府弁に戻っていた。

「うめえ ~ 」

久しぶりのふじの手料理に舌鼓を打っているはなに吉太郎が言った。

「毎日、華族のお嬢様たちと同じごちそう食ってたら、こんなもん口に合わんら?」

「ううん、お母のほんとうは日本一じゃ」


偽りのない本当の気持ちだったが、何故か吉太郎は突っかかってきた。

「無理しんでいい」

「 … 兄やん」

「ほりゃあ、はなは寄宿舎で肉だの卵だの贅沢な食事さしてもらっているが … 」


吉平の話に幼いももが無邪気に尋ねた。

「肉だの卵だの、毎日け?」

「おう … ほの分、朝から晩まで勉強しとるんじゃ」

「おらたちとは、まるっきし違う世界の話じゃん」


かよの顔からす~っと微笑みが消えてしまった。

吉平は構わず話し続けた。

「勉強は本当努力して頑張ったもんが勝つ。

身分や金持ちかどうかなんて関係ねえ、はなは本当よく頑張ってるだよ」


上機嫌な吉平とは対照的に吉太郎とかよは黙り込んでしまった。

「お父、せっかくのご馳走が冷めちもうよ」

この話を切り上げたいはなが吉平を促した。

部屋には気まずい空気が漂っていた。

吉平は何も感じていないようだが、ふじは取り繕おうと明るく振舞った。

「皆、たんと食えし ~ はなの好物の草餅もあるずら」

「てっ、草餅?!」


はなが目の色を変えた。

「お祖父やんと吉太郎がついてくれただよ」

「ずっと食べたかったさ ~ ありがとう!」


はなにとって、やはりふじの料理が日本一だった。

* * * * * * * * * *

< せっかく焼いたクッキーですが、はなは皆に渡すのをためらっていました >

そんなことがあって、はなはクッキーの缶を荷物の中にしまい込んでしまった。

* * * * * * * * * *

はなが帰省の際に乗った汽車の同じ車両に偶然乗り合わせた男子学生。

彼は徳丸甚之介のひとり息子、武の成長した姿だった。

武は家に帰ると、三郎たち使用人を集めた。

「見たこんもねえような別嬪でごいすか?」

「同じ汽車に乗り合わせて、その娘っ子も甲府で降りただ」


武も見初めた娘がまさかはなだとは夢にも思っていないようだ。

「おら、あの人とお近づきになりてえ ~ どこに住んでるだか、見つけ出してくりょう。

着てるもんが上等だったから、きっと大地主か、いいとこのお嬢様ずら」


得意げに話していると、突然障子が勢いよく開いた。

「ここいらにうちより大地主なんかいる訳ねえずら!」

父、甚之介の姿を見て、武は慌ててひれ伏した。

「武、そんなこんより、この成績はなんで?!」

甚之介は不機嫌な顔で、武に成績表を突きつけた。

見るに堪えない評価が並んでいる。

「おなごにうつつ抜かしてる場合け?!」

成績表で武の頭を思い切り叩いた。

「勉強しろしっ!」

* * * * * * * * * *

「どうでい、おらお姫様みてえけ?」

かよがはなが着ていた真っ赤な着物を羽織ってももに尋ねた。

ももはうなずくと、自分はリボンを頭に乗せてみせた。

「もももお姫様みてえ」

ふたりで笑いあっていると、普段着に着替えたはなが部屋に入ってきた。

慌てて着物を脱いだかよに、はなは言った。

「かよ、よく似合う … 脱ぐことないじゃない」

実は、その着物は借りものであることを伝えた。

はなが帰省することを知った亜矢子が、前夜わざわざ着物と鞄を持って寄宿舎に戻ってきてくれたのだ。

「久しぶりに故郷にお帰りになるんでしょ ~ きれいに変身して、お母様たちをびっくりさせてお上げなさい」

「 … 鞄も靴も全部その醍醐さんって友達が貸してくれたの」

しかし、何故かかよの表情は固い。

はなは思い切って尋ねてみた。

「ねえ、かよは上の学校には行かないの?」

「 … いかん」

「どうして?」

「兄やんに言われただよ。

おなごが勉強なんしたって、お嫁に行くのに邪魔なだけずらって」

「でも、勉強で知らなかったことが分かっていくのって、本当にワクワクするわよ」


かよはうつむいている。

「かよ、歌が好きだったじゃない?」

「歌は好きだけんど、勉強は嫌いだ」

「秀和女学校にはね、楽器がたくさんあって、毎日誰かが音楽を奏でているの」


かよが少し興味を示したようにはなには見えた。

「本当にいい学校だから … かよもきっと気に入ると思う」

* * * * * * * * * *

「何でほんなこん?」

「私ね、実はずっと考えていたの。

かよも給費生として、うちの学校に編入すればいいんじゃないかって」


はなの言葉にかよはフッと笑った。

「姉やんは、呑気でいいずら」

「えっ?」


喜んでくれるとばかり思っていたはなは、かよから返ってきた反応に戸惑っていた。

「もう、おらのことは放っといてくれっちゃ!」

そう言い捨てて、かよは部屋を飛び出して行ってしまった。

* * * * * * * * * *

その頃、吉平はふじに表に連れ出されていた。

「なんじゃ、こんなところで話って?」

暮れも押し迫った夜の空気は身も凍るほど冷たかった。

「あのボコたちの前じゃ、でけん話だから … あんたはすぐにまたどっかへ行っちもうし」

「ほういうこんか … 分かった。

子供たちも大きゅうなったし、こうでもしんと、ふたりっきりになれんからな ~ 」


吉平は何を勘違いしたのか、ふじの肩を抱いてきた。

「何を寝ぼけたこん、言ってるで ~ いい年こいて。

あんた、ほんなだから、吉太郎やかよの気持ち分かってやれねえだよ」


そこまで言われても吉平には心当たりがなかった。

「あんたは、はなだけが自慢で他のボコたちはどうなってもいいだけ?」

「ほんなこたねえ!

ただ、はなは5年ぶりにやっと帰ってこれて、今しかうちに居れんから」

「ほれは、かよも同じずら!」


ふじの言っている意味が吉平には分からなかった。

「 … どういうこんだ?」

* * * * * * * * * *

部屋を飛び出したかよが駆け込んだのは、周造と吉太郎が夜なべ仕事をしている納屋だった。

「どうしたで、かよ?」

不審に思った周造が尋ねたが、かよは唇を真一文字に結んで何も言おうとはしなかった。

* * * * * * * * * *

母屋では、ももと一緒に布団に入ったはなが物語の読み聞かせをしていた。

「皆、どこへいったずら ~ 遅いじゃんね」

ももを見ると、すでに小さな寝息を立てていた。

* * * * * * * * * *

翌朝、はなは久しぶりに水汲みのために川に下りてきた。

「ひゃあ、冷てえな ~ 」

手がちぎれそうなくらいの川の水も懐かしい感覚だった。

「おはようごいす … おまんらも早起きじゃんね」

白鳥たちの群れに昔のように挨拶をしてみた。

次々に飛び立っていく白鳥たち。

あの頃と同じ景色の中、何かが違う気がして、はなはひとつため息をついた。

ふと気づくと横に同じように水汲みにきた朝市がいた。

「あ … 朝市、おはよう」

「おはよう」


挨拶を交わした後、朝市ははなの顔をじっと見つめていた。

「はな、元気ねえじゃんけ?」

朝市の優しい言葉にはなは思わず本音を漏らしてしまった。

「私、帰ってこねえ方がよかったのかな?」

* * * * * * * * * *

「 … 長い間、うちに帰らなかったから、もう私の居場所なんて無くなっちまったみてえで …

上手く言えないけど、かよも兄やんも何か壁があって。

ああ … 朝市もだけど」


朝市は少し逡巡していたが、水汲みしていた手を止めて、はなに近づいてきた。

「はなは、何にも分かってねえ。

かよちゃんのこんも … 何も分かってねえじゃんけ」

「 … かよがどうしたの?」


はなは朝市の顔を覗き込んだ。

「黙ってろって、口止めされたけんど … 」

「教えて、朝市」

「かよちゃん … 年明けたらすぐ、製糸工場の女工になるだ」

「女工?!」


< 5年ぶりに故郷に帰ってきたはなを待っていたのは、冷たいからっ風と厳しい現実でした。

… ごきげんよう、さようなら >

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