NHK朝ドラ『花子とアン』『ごちそうさん』『あまちゃん』…ストーリーを勝手に解釈&裏読み … ほぼネタバレ…
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2014年05月07日 (水) | 編集 |
第33回

「頼む、助けてくれ … 」

こともあろうに葉山伯爵は、蓮子に向かって深く頭を下げた。

「 … お兄様??」

「この縁談を受けて、葉山の家を救ってくれ」


< 蓮子の運命が、大きく動き始めていることを … まだ露ほども知らぬはなでした >

「葉山の家を救う … どういうことですか?」

蓮子は伯爵の口から衝撃の事実を知ることになる。

「うちにはもう財産は残っていない。

父親が亡くなってから、何もかもが狂ってしまったんだ … 」

「そんな?!」

「私も力を尽くした。

だが、投資していた貿易会社が潰れて、もうどうにもならない。

このままでは、家屋敷も手放さなければ … 」


伯爵は見栄も誇りもかなぐり捨てた。

「蓮子、頼む … この通りだ。

見合いだけでもしてくれ。

先方は九州の石炭王だ … この縁談がまとまりさえすれば … 」

「莫大な結納金でも入るんですか?」


伯爵は質問には答えず、哀願するような目で蓮子の顔を見た。

「 … お兄様は、私をお金で売るおつもりですか?」

余りにも情けなくて、蓮子は涙さえ出てこない。

それでも、伯爵はただただ頭を下げ続けるだけだった。

* * * * * * * * * *

< 蓮子に励まされたはなは、こぴっと張り切っておりました >

ある日のこと、編集部に印刷物を届けに来た英治が、突如何か思いついたような声を上げて、はなの顔をじっと見つめた。

「何か?」

「 … 最初にここであなたを見かけた時から、どうしても初めて会ったような気がしなかったんです」


使い古された口説き文句の様なことを言いながら近づいてくる。

「ああ、今やっと分かった ~ 似てるんですね」

「似てる … 誰にですか?」

「ナマケモノに」


言うに事欠いて『怠け者』とは、何て失礼なことを言うのだろう?!

あ然としているはなに気がついた英治は説明し始めた。

「あ、ナマケモノというのはですね ~

南アメリカと中央アメリカの熱帯林に棲息していて、一生のほとんどを樹にぶら下がって過ごす珍獣です」

「 … 珍獣?!」


言い直したつもりらしいが、尚更失礼ではないだろうか?

英治は本棚から百科事典を取り出しページをめくり始めた。

「その姿から、ナマケモノと呼ばれていますが … 実は泳ぐとそれは早いという意外な一面も持っています」

はなが憤慨しているのが分からないのか、得意になって話し続けている。

「あなたも一見のんびりしているように見えて、翻訳をしている時の集中力は別人のようだ。

それにほら、よく見ると外見もちょっと … 」


ナマケモノについて書かれたページをはなの目の前で開いた。

「もう結構です!」

はなは一瞥しただけで席を立ってしまった。

「 … 何が珍獣よ、失礼な人」

ブツブツ言いながら応接席の上を片付け始めた。

「こんなに可愛いのに … 」

樹の枝にだらりとぶら下がったナマケモノの挿絵 … どこをどう見たら、はなと似ているのだろうか?

* * * * * * * * * *

< ひと月が過ぎ、はなの最後の出勤日のことでした >

原稿の翻訳の確認をしていたはなは、何か焦げ臭い匂いに気がついた。

ふと前方の席を見ると、職員が席を外した机の上の原稿が燃え上っている。

この席の主が不注意に灰皿に置きっ放しにした喫いかけの煙草が落ちたのだろう。

「燃えてますよっ!!」

発見が早かったので、大事に至らず事なきを得たが、その日に入稿しなければならない翻訳の原稿の一部が台無しになってしまった。

あいにく梶原は留守だ。

途方に暮れる職員たちと英治。

「あ、あの … 英語の原文ありますか?」

はなの言葉に英治は慌てて原書を差し出した。

ざっと目を通したはな、何とかなりそうな気がした。

「私に翻訳させてください!」

職員のひとりが今日中に出来るかと確認したが、はなはうなずいた。

「やってみます!」

「お願いします!!」


一同に頭を下げられ、はなは早々に原書を手に席に着いた。

* * * * * * * * * *

「あの、辞書をください!」

しかし、本棚にあるはずの英和辞典が見当たらない。

外回りの職員が持ち出してしまったらしいのだ。

自社にある辞書を取りに戻ろうとした英治をはなは呼び止めた。

「それなら、学校の方が近いです!

秀和女学校の図書室なら、ヘボンの英和辞典がありますから!」

「学校?!」


脱兎のごとく編集部を飛び出した英治。

「 … はっ、男子禁制!!」

はなが、そのことを思い出した時、英治の姿はもう見えなかった。

* * * * * * * * * *

やむを得ず、はなが学校に戻ると、不審者に間違われた英治は武道の心得もあるかをる子に投げ飛ばされ、締め上げられ、ブラックバーン校長の前に突き出されているところだった。

必死に事情を説明しようとしたのだが、かをる子は聴く耳持たず、英治のカタコト英語ではブラックバーン校長にはさっぱり通じなかったのだ。

警察に通報される寸前にはなが駆けつけた。

「(申し訳ありません、私がお願いしたのです … 仕事で辞書が必要なんです。

急いでいたので、男子禁制のことも忘れて … 本当に申し訳ありません!)」


必死のはなの弁明で事情を理解した校長は、特にお咎めなしで、辞書の貸し出しを許可してくれた。

「翻訳だけじゃなくて、英会話もできるんですね ~ 何よりも通じるところが素晴らしい」

英治は、はなの英語力を目の当たりにして、改めて感服していた。

この男、思ったことは即、口にしないといられない性質のようだ。

* * * * * * * * * *

「 … これでよろしいんですね?」

「白鳥様、お騒がせしました」


はなに辞書を差し出しながらかをる子は念を押した。

「また侵入したら、本当に警察に引き渡しますから … そのおつもりで」

「本当にご迷惑をおかけしました」


英治は苦笑いしながら頭を下げた。

「もっと離れて!

男女7歳にして、席を同じゅうせず!!」


肩を並べて社に戻っていくふたりの背中にかをる子の叱責が飛んだ。

* * * * * * * * * *

そんな騒動が起きていたことなど、知る由もない編集長の梶原は … 富山と逢引きの最中だった。

「生徒たちから見られた?!」

無言でうなずく富山に、梶原は申し訳なさそうな顔をした。

「それはすまなかった」

梶原は、ようやくはなが自分に対して見せたおかしな態度に合点がいった。

「 … でも、僕はいい加減な気持ちであなたに会ってる訳じゃない」

やはり、亜矢子の読み通り、梶原は富山の『ひどいロミオ』だった。

「僕たちはそんなに若くはない。

もうこれ以上、人生の時間を無駄にするのは止めよう … 今度こそ、あなたを幸せにする」


梶原は改めて富山の方を向き直した。

「僕の妻になってください」

* * * * * * * * * *

職員一同が注目する中、はなは何とか翻訳を終えた。

「できました!」

原稿を受け取り、礼を言う英治。

皆から拍手が起こった。

そこへ、梶原が編集部の扉を開けた。

「編集長、もう大変だったんですよ!」

* * * * * * * * * *

はなの翻訳の最終確認をする梶原を一同は息を呑んで見守った。

「 … いいじゃない」

梶原に合格をもらったはなは胸をなでおろして笑みを浮かべた。

「よしっ、すぐ印刷回してくれ!」

原稿を受け取った英治は、もう一度はなに頭を下げた。

「本当に助かりました ~ どうもありがとうございました。

あの、お礼はまた今度改めて … 」


そんな言葉を残して、大急ぎで出て行った。

* * * * * * * * * *

「君、今日までだったね?」

梶原は、はなの労を労いながら、報酬の入った封筒を差し出した。

「はい、お給料」

「あ … ありがとうございます!」


うれしくて仕方がない … はなが生まれて初めて手にした給料だった。

「帰りに友達にきんつば買って帰ろうと思います!」

ひと月はあっという間だったが、貴重な体験をした。

翻訳家になるという夢も確信した。

今日で終わりと思うと胸にこみ上げるものがある。

「本当にお世話になりました」

ところが、梶原は、はなの挨拶も耳に入らないのか、ぼんやりとしたままだ。

「 … 編集長?」

「うん?」


やっと顔を上げたが、いつもの梶原の元気がない。

「どこかお加減でも悪いんですか?」

「いや、結構堪えたかな …

今日、君の学校の先生に求婚したら、あっさり断られたよ」


もう、はなに隠すこともないと思ったのだろう。

梶原は、ありのままを話して聞かせたのだ。

* * * * * * * * * *

学校に戻ったはなは、廊下で富山を見かけた。

「あの、富山先生 … 出版社の仕事、今日までだったんです」

「そう、ご苦労様でした」


富山はいつもと変わりはなかった。

そのまま立ち去ろうとする富山にはなは続けた。

「 … 梶原編集長、元気なかったです」

富山は足を止めたが、何も言わない。

「あの … これでいいんですか?」

差し出がましいことは百も承知の上だったが、どうしても口を出さずにはいられなかった。

しばしの沈黙の後、富山は振り向いた。

「つかみ損ねた幸せは、もう取り戻せないんです」

はなが意外に思うほど、穏やかな顔をしている。

「 … 教職という仕事が、今の私の幸せです」

そう毅然と言うと、踵を返して去って行った。

はなはその背中を見つめるだけだった。

* * * * * * * * * *

その頃、蓮子はとあるホテルのロビーにいた。

見事な晴れ着に身を包んだ蓮子、しかしその表情は曇っていた。

傍らに控えている葉山伯爵夫妻に押し切られるような形で件の石炭王と見合いすることを承知してしまったのだ。

「遅いわね … どうなさったのかしら?」

しかし、約束の時間を過ぎても見合い相手は姿を見せなかった。

「やはり、私 … 」

思いつめた顔の蓮子が席を立とうとした時、入口の方を見ていた園子が先に立ち上がった。

「お見えになったわ」

* * * * * * * * * *

園子の叔父である久保山に案内されて、見合い相手の嘉納伝助がロービーに姿を現した。

「申し訳ない、仕事の話が長引いてしまって」

「叔父様、今日はよろしくお願いいたします。

… 義理の妹の蓮子です」


紹介された蓮子はうつむいたままでお辞儀をした。

「いや、噂通りお美しい … あっ、こちら嘉納さんだ」

顔を上げた蓮子の目に映ったのは、紋付き袴に黒い帽子を被って、口ひげを蓄えたいかにも頑固そうな初老の男性の姿だった。

< 九州の石炭王、嘉納伝助です >

伝助は、葉山伯爵の挨拶をすり抜けて、鋭い目つきで蓮子の方へと進んでいった。

そして、息がかかるほど顔を近づけるとまじまじと蓮子のことを見つめた。

< 蓮子が、親子ほど歳が離れた人と見合いをしてるとは夢にも思わず、帰りを待っているはなでした >

「きんつば買ってきたのにな … 」

こんな日に限って、蓮子が帰ってこない。

昨日、外出のことなどひと言も言っていなかったのに … 少しだけ肩透かしを食った気分だ。

< … ごきげんよう、さようなら >

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