NHK朝ドラ『花子とアン』『ごちそうさん』『あまちゃん』…ストーリーを勝手に解釈&裏読み … ほぼネタバレ…
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2014年05月08日 (木) | 編集 |
第34回

< はじめてのお給料で、蓮子にきんつばを買ってきたはな。

ところがその頃、蓮子はお見合いをさせられていたのです >

優雅なヴァイオリンの生演奏が流れるレストランの個室に用意された見合いの席。

< お見合いの相手は九州の石炭王、嘉納伝助です。

日清戦争、日露戦争で石炭の需要が急速に伸びた波に乗り、裸一貫一代で巨万の富を築いた事業家です >

「蓮子さんは、お勉強が大層お好きなんですのよ」

「もう一度しっかり学び直したいと言うので、今、女学校の寄宿舎に入れております」


葉山夫妻は、自分たちに都合がいいように話を作り変えていた。

「そうですか ~ ははは」

見合いだというのに言葉を交わしているのは付き添いばかり、主役であるふたりはひと言も口を利いていない。

伝助はただただワインをがぶ飲みしている。

その表情は不機嫌にも見えた。

料理を口にする時もマナーなどないに等しく、ナイフで切った肉を貪るように食らうだけだ。

ただ視線だけは片時も蓮子から外そうとはしない。

蓮子は何だか気味悪く感じて、食事もまともにのどを通らなかった。

* * * * * * * * * *

「おい、飲んでばかりいないで何かしゃべったらどうだ?」

久保山はそう伝助を促したが、飲んでは食べる、食べては飲むその繰り返しだ。

「いつもはもっと賑やかな男なんですがね … 」

苦笑いする久保山。

「妹もいい歳をして緊張しているようで」

伯爵も口を利かない上に無表情を貫いている蓮子のことを弁解した。

* * * * * * * * * *

「実にご立派な方でしたね ~ 裸一貫で成功なさった方はやはりどこか違いますわね」

見合いを終えて、ホテルを出る時、園子が心にもない空々しいことを口にした。

「蓮子、今日はうちの方に泊まりなさい」

伯爵はそう勧めたが、蓮子は断った。

見合いの間、一刻も早くはなが待っている寄宿舎に戻ることばかり考えていたのだ。

解放された今、飛んで帰りたい気分だった。

「もう外泊届けを出しておいたから」

しかし、伯爵は有無を言わさず、車に乗り込んでしまった。

* * * * * * * * * *

「とうとう、ひと言もしゃべらなかったな」

蓮子たちが去った個室で、久保山はあきれ顔で伝助に尋ねた。

「 … 気に入らなかったか?」

伝助は見合い中とは打って変わって、リラックスした表情で煙草を一服している。

「 … 筑豊弁でしゃべったら、バカにされるやないな」

その風貌には、およそ似つかわしくない理由を語り始めた。

「この世んものとは思えんばい ~

白粉できれいに飾り立てちょる中洲あたりのおなごとはじぇんじぇん違うちょる。

… よか匂いのする花んごとあった」


蓮子の美貌に心を奪われ、それ故に田舎者とばかにされたくなくて、口をつぐんでしまったというのだ。

「 … せやき、どうせ断ってくるに決まっちょる。

さっさと、福岡に帰るばい!」


煙草の火を灰皿で消すと、粗暴に席から立ち上がった。

* * * * * * * * * *

はなは蓮子の部屋で帰りを待ち続けていたが、待てど暮らせど、戻ってはこなかった。

あきらめて部屋から出た時、ちょうど通りかかった茂木から蓮子は今夜、葉山伯爵のところに泊まることを聞かされた。

「え?」

不安の渦がはなの胸に広がっていった …

* * * * * * * * * *

< 吉平は久しぶりに東京へ戻ってきました >

相棒の国松と共に浅野の著書を積んだ大八車を引きながら、労民新聞社の前まで帰ってくると、すごい人だかりがしていた。

「下がれ下がれ、これ以上前には出てはいかんぞ!」

中で怒号が飛び交っている。

吉平たちは何事かと、人込みをかき分けて前に出た。

「もたもたするなっ!」

その時、ふたりが目にしたのは、社屋を取り囲む警官と囚われて連行されていく浅野たちの姿だった。

「浅野せんせ … 」

声を上げそうになった国松の口を吉平は慌てて塞いだ。

その気配に気づいた浅野がこちらにチラッと目線を合わせた。

まずいっ!

吉平と国松は人込みを抜けて逃げ出した。

< この頃、社会主義は危険思想と見なされ … 場合によっては、活動家が警察に捕まり、取り調べを受けることもありました >

* * * * * * * * * *

夕食後のひととき、談話室ではなは鶴子から本科が終わった後の進路について尋ねられた。

「まだ迷っていて … 畠山さんはどうするの?」

鶴子は高等科へ進むことを決めたという。

シェークスピアの戯曲をより深く勉強してみたくなったのだと言った。

大文学会で進行役を任されたことがきっかけだろうか?

大倉澄子は、かねてより決まっていた、許婚と結婚するそうだ。

「決まってないのは私だけか … 」

その日、はなの元に吉平から電報が届いた。

* * * * * * * * * *

『ケフ アヒタシ オトウ』

消灯後、はなは部屋を抜け出して、以前毎晩のように父と落ち合ったガス灯の下へと向かった。

「グッドイブニング、はな」

「おとう、どうしたで?」


久しぶりの親子の対面だった。

「 … 何か変わったことなかったけ?」

何処か意味ありげに吉平は尋ねた。

「お父にしゃべりたいこといっぱいあるだよ ~ 」

はなは、出版社で働いてはじめての給料を手にしたこと、翻訳もさせてもらえたことをいの一番に伝えた。

「英語の翻訳か ~ ほりゃ、すげえじゃん」

「ほれから … 腹心の友が出来た」

「ふくしんのとも?」

「心から分かり合える親友のこと」


吉平はニコニコしながらどんな友だと聞いた。

「私より8つ歳上で、葉山蓮子さんっていうの」

その名を聞いて、吉平は顔を曇らせた。

「 … まさか、いつだかはなにブドウ酒を飲ませた生徒じゃねえずらな?」

「そう、その蓮子さん!」

「はな、ほんな不良とつき合っちゃいけんら!」


咎める父に、はなは真顔になって諭すように言った。

「お父、私も最初はほう思った。

ふんだけんど、人は心を開いて話してみんと分からんだよ」


* * * * * * * * * *

すると、吉平に笑顔が戻って、しみじみと語った。

「はな、大人になったじゃんけ … お父の知らんうちに、はなはうんとこさ成長しとる。

歯食いしばって、頑張ってきたからずら」

「お父 … 」


心から喜んでくれていることが手にとるように分かった。

「お父、しばらく会いに来れんけんど」

吉平は、浅野の活動を支援していた自分にも警察の手が伸びることを恐れて身を隠すつもりだった。

「どうして? … また来てくりょう」

「こんだ、ちょこっと長い旅になるだ」


吉平は柵越しにはなの手を握った。

「はな、こぴっと頑張るだよ」

今生の別れでもあるまいに、父の顔は悲痛な面持ちに見えた。

「さあ、もう遅せえ … 行けし」

はなは何となく不安になって、その場から離れ難かった。

「ふんじゃあな」

促されて、仕方なくうなずいたはなは父の言葉に従った。

一度だけ振り返って手を振ってから、走り去った。

「達者でな … 」

はなの背中につぶやいた吉平だった。

* * * * * * * * * *

蓮子が見合いに臨んだのは、園子の叔父でもある紹介者の久保山のメンツをつぶさないためだと伯爵に懇願された故で、その後の判断は蓮子に任せるというのが約束のはずだった。

「こんな、いい縁談は金輪際ないぞ」

ところが、屋敷に戻ると兄夫婦はこの縁談を受けるように執拗に迫ってきた。

「多くの慈善事業をなさってらして、新しく出来る女学校の経営にも関わるご予定だとか」

「 … 女学校?」


園子はいかにも蓮子が好みそうな理由を上げたが、心を動かすまでには至らなかった。

「何しろ巨万の富を築いた名士だからな」

「蓮子さん、お返事は早い方がいいと思うんですのよ」


こんな風に徐々に外堀を埋めていき、なし崩しにことを運ぼうというのが魂胆なのだ。

* * * * * * * * * *

「ちょっと、ふたりにしてくれ」

伯爵は園子を部屋の外に出すと、態度を一変させて遜って蓮子に尋ねた。

「蓮子、どうだろう?」

「お兄様は、本当に私があの方と夫婦になれるとお思いになるんですか?」


蓮子はなじるように伯爵に聞き返した。

身分の違いは別としても、親子ほど離れた歳の差、相手に対する敬意もなく、品位を感じられない粗暴なふるまいは、蓮子は嫌悪感さえ抱いていた。

それが分かりながら尚も縁談を勧める兄が許せなかった。

しかし、伯爵はまたもや蓮子に向かって頭を下げてきた。

こんな姿を妻には見せられなかったのだろう。

「頼む …

先方にはお前を必ず説得するという約束で、もう結納金も受け取ってしまった」


何という恥知らずな兄だろう … 蓮子は愕然とした。

* * * * * * * * * *

翌朝早く、蓮子が寄宿舎に戻ると、早起きしていたはなが迎えてくれた。

「蓮様、おかえりなさい!」

蓮子ははなの顔を見れば、一瞬であっても嫌なことを忘れることができた。

「ただいま、はなちゃん」

* * * * * * * * * *

はなが自分のためにきんつばを買ってきてくれていたことを知った蓮子は、朝食前だというのにお茶まで用意して、金つばのご相伴に与った。

「固くなってしまったかしら?」

「ううん、美味しい」


今まで食べた中で一番のきんつばだと蓮子は思った。

「お兄様のところへ行ったと聞いて心配したわ」

はなが浮かない顔をしていたのはそのためだ。

「 … また何かひどいことでも言われたんじゃ?」

「大丈夫よ」


自分のことを心配してくれる友が居る、蓮子はそれだけで幸せだった。

見合いのことを隠しているのは、はなに嘆いたり悲しんだりしてほしくないからだった。

「はあ、よかった」

ホッとしたはなは、ようやく自分のきんつばに手を出した。

* * * * * * * * * *

「ねえ私、甲府のはなちゃんのおうちに行ってみたい」

「えっ?!」

「ご家族にもお会いしたいの ~ お願い、ねっ?」


突然言い出した蓮子の願いごとを聞いて、はなは困惑してしまった。

「ああ … でも、うちボロ家だから、びっくりすると思うわ」

「構わないわ」


いつになく蓮子は言い出したら聞かなかった。

はなが折れて、正月にと口にすると、何と蓮子は、今度の週末に行きたいと言った。

「えっ?!」

肚を括ったはなは、早速ふじに電報を出した。

* * * * * * * * * *

電報を受け取ったふじ、ひらがなやカタカナであれば朝市の助けがなくても読めるようになっていた。

「ドエウトモトカヘル。

うん?

… 土曜 友と 帰る?!」

「お姉やん、帰ってくるだけ?」


ももが声を上げて喜んだ。

「友って誰で?」

周造が尋ねたが、電報でそこまでは分からない。

「まさか、男け?」

家族の一員のようにして家にあがっているリンが口走った。

「まさか … 」

「あら、分からんじゃんけ ~ はなちゃんだって、お年頃ずら?」


こういう話は大好物のリンだった。

「そうさな … 」

「まさか、きっと女学校の友達ずら。

あ、あそこはお嬢様しかいねえじゃん!」


笑い飛ばしたふじだったが、それもまたそれで一大事なことだった。

「お嬢様がここに泊まるだけ??」

「お嬢様、何を召し上がっていただくだ??」


吉太郎と周造の疑問に一同が慌てだした。

「てえへんだ、てえへんだ ~ 」

取りあえず、わら仕事の手を止めて、家の中を手当たり次第に片付け、掃除を始めた。

* * * * * * * * * *

その週末、はなと蓮子は甲府を目指す汽車の中にいた。

もちろん、ふたりきりで旅することも初めてだ。

蓮子もはなもさっきから笑ってばかりいた。

「好き合って結ばれたお父様とお母様にお会いできるのね」

はなは生憎、父の吉平はまた旅立ってしまったことを伝えた。

「お母とお祖父やんと兄やんと妹が待ってます」

「そう賑やかで楽しそうね」


< こうして、ふたりは甲府に向かいました。

蓮子は胸の内に大きな秘密を抱えたまま … >

* * * * * * * * * *

蓮子は車窓に流れる田園風景や甲斐の山々を見ながら、初めて訪れるはなの家に思いをはせていた。

この旅行の間は他のことはすべて忘れてしまおう …

ほどなくすると、乗客たちが立ち上がって窓を閉めはじめた。

「蓮様、大変 ~ トンネルです」

はなも慌てて自分の横の窓を閉めた。

「はなちゃん、どうしましょう?!」

ところが、どういう訳か蓮子の横の窓が閉まらない。

「大変、大変、ススだらけになってしまいますわ!」

「ええ?!」


トンネルはもう間近に迫っている。

ふたりは力を合わせて窓を引き上げた。

* * * * * * * * * *

間一髪、窓は閉まって事なきを得た。

大笑いするはな、蓮子もつられて声を上げて笑い出した。

トンネルを抜ければ、甲府はもうすぐだ。

< … ごきげんよう、さようなら >

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