NHK朝ドラ『花子とアン』『ごちそうさん』『あまちゃん』…ストーリーを勝手に解釈&裏読み … ほぼネタバレ…
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2014年05月19日 (月) | 編集 |
第43回

1945年(昭和20年)・東京。

『私、もう決めたのよマリラ、ここに残って先生になるの。

だから、私のことは心配しないでね』


花子の翻訳作業、場面はアンが一度は手にした奨学金を辞退して、マリラと暮らすことを選択した件だった。

『でも、あんたには夢があったじゃないか?』

『今まで通り夢はあるわ。

ただ、夢のあり方が変わったのよ。

いい先生になろうと思っているの、ここで精いっぱいやってみるつもりよ。

そうすればきっと、最高のものが返ってくるはずよ』


そこまで書き終わえた花子は、ペンを休めて、ふっと頬を緩めた。

「私はちっともいい先生にはなれなかった … でも、最高のものが返ってきたわ」

花子は、『Anne of Green Gables』の物語の中のアンと自分の人生をなぞらえていたのだ。

* * * * * * * * * *

< 秀和女学校を卒業したはなは故郷に戻り、アンと同じように小学校の先生になりました >

1913年(大正2年)4月・甲府。

< 今日は、新任初日の朝です >

「 … い、いってまいります」

支度を終えて土間に出てきたはなは、家族のものが不安になるほど緊張しているのが分かった。

「はな、大丈夫けえ?」

「女学校じゃあんなに上手に生徒さんたちに英語教えてただから大丈夫ずら?」

「ほんだけんど … 何だか日本語の方が緊張しちまって、どういう生徒が居るか分からんし … 」


はなが取り越し苦労していると、朝市が迎えにやって来た。

「今日から朝市も念願の先生か」

吉太郎の言葉に朝市は笑顔でうなずいた。

その上、はなと一緒の職場だなんて、朝市には夢のようなことだった。

「 … はな?」

出かけようと立ち上がったはなが手にしていたのは、準備した荷物ではなく、草鞋の束だった。

「ほら、落ち着いて ~ こぴっとやるだよ」

ふじから風呂敷包みを渡され、家族に見送られ、はなは朝市のあとについて初出勤していった。

* * * * * * * * * *

阿母尋常小学校。

< はなたちの担任だった本多先生は、校長先生になっていました >

「ごきげんよう ~ 本多先生、またお世話になります」

朝市は3年生、はなは6年生を受け持つことになり、ふたりは職員たちの前で自己紹介した。

母校の教師になれてうれしいという朝市に続いて、はなの挨拶の番だ。

「安東はなです … 早く6年生のクラスに馴染めるように頑張ります」

「6年生のカラス?」


古株の教師、緑川幾三が怪訝な顔をした。

はなが「クラス」と言い直すと、校長が英語かと確認した。

「安東君は、東京のミッチョンスクールに通っていたから英語ができるずら、う~ん」

「 … Mission school」

「校長先生、こんな人を担任にして大丈夫ずらか?

… 西洋かぶれの代用教員が、生徒らにおかしなことを吹き込まんといいですけんど」


緑川は、聞こえよがしに嫌味を言い、他の同僚たちにも同意を求めた。

* * * * * * * * * *

「6年生に皆さん、ごきげんよう」

緊張した面持ちで教壇に立ったはなの挨拶を聞いた途端、生徒たちは大笑いしだした。

「ごきげんよう ~ ほれ何ずら?」

まるで武を思い出させるような悪そうな顔をした男子生徒、キヨシが大声で尋ねた。

「『ごきげんいかがですか』という挨拶です」

「ごきげんいかが?」

「て ~~ ?」


子供たちは更に首をひねっているが、はなは気にとめずに自己紹介を続けた。

「今日から皆さんの担任になった、安東はなです」

「先生は東京の女学校から来たって本当け?」


女子生徒のひとりに尋ねられて、はなはうなずいた。

「ええ、東京の女学校へ行ってました。

… ふんだけんど、10歳まではこの学校に通ってただよ」


はなが急にお国ことばを使ったので、こどもたちから歓声が上がった。

* * * * * * * * * *

「 … では、出席を取ります」

出席を取り始めてすぐ、後ろの戸が開いて、赤ん坊を背負った女子生徒が入ってきた。

「たえ … 」

「たえがまた、ボコ連れて遅刻してきたずら」

「小山たえさんですね?」


はなの問いかけにその子はうなずいた。

「すんません、弟が途中で小便漏らして … 」

するとキヨシをはじめとする悪ガキたちが騒ぎ立てた。

「くっせえ ~ !」

「ボコ連れてくるんじゃねえ!」

「皆もボコの頃、漏らしてたずら ~ 」


たえを庇うはな。

はなも幼かったももを背負って授業を受けていたものだったので、たえの苦労がよく分かった。

* * * * * * * * * *

教師はなの初めての授業は『綴り方』だった。

はなは『友だち』という題材を与え、作文を書かせて、それを発表させた。

「 … おれの友だちはキヨシ君です。

毎日ふたりで虫を採って遊びます。おれはバッタの次にキヨシ君が好きです … おしまい!」

「マサル君、よくできました、ありがとう。

では、次は … 」


はなはたえのことを指名した。

たえは立ち上がりはしたが、何故か読み上げることをためらっている。

「たえさん、どうかしましたか?

ちゃんと書けてるじゃ … 」


はながうつむいているたえの手元を覗くと、作文を隠してしまった。

「たえさん?」

「おまん、どうせまた変なこん書えたずら」


キヨシが出てきて、たえの手から作文をひったくると、代わりに読み始めてしまった。

* * * * * * * * * *

「私には河童の友だちがいます … 双子の河童です。

夕方、川へ水を汲みに行くと、いつもその河童たちに会えます。

… 何でえ、双子の河童、笑わせるじゃん!」


悪たれをつきながら、たえに作文を突き返したキヨシ。

「たえさん、いいから続きを読んで。

先生、続きが聞きたいさ ~ 」


はなが笑いかけると、たえは続きを読み始めた。

「 … 弟が泣き止まない時、河童たちはゆかいな踊りをして、弟をあやしてくれます。

ふたりは夕日の国に住んでいて、金色やあかね色のきれいな着物を何枚も持っています。

私も、いつかその夕日の国へ行ってみたいです」

「たえさん、素晴らしいわ ~

先生は想像をかきたてられて、ワクワクしました」


創造力あふれるたえの作文はいつもキヨシたちの格好の餌食になっていたのだろう。

はなという理解者を初めて得て、たえは少し照れくさそうに笑った。

* * * * * * * * * *

「てっ、河童なんてウソに決まってるじゃんけ!

こいつんちは貧乏で友だちなんていねえじゃん!!」


キヨシは、見た目だけでなく、しゃべることまで武そっくりだった。

「ほうだほうだ、ウソつき ~ 貧乏!」

取り巻きのマサルたちと一緒にはやし立てた。

「止めなさい、静かにしなさい!」

『ウソつき』『貧乏』の大合唱がはじまってしまって、はなが止めても黙らなかった。

「ほれ、うるさくて授業にならんら ~ 静かにしろし!!」

騒動を聞きつけた緑川が怒鳴り込んできたが一向に静まろうとしない。

「Be quiet!!」

はなのそのひと言でようやく静かになった。

「びーくわい??」

* * * * * * * * * *

「英語なんかで注意して、生徒らが聞くわけねえら ~ !!」

授業後、教務室ではなは緑川にきつく咎められた。

「東京のみっちゃんこーるだかなんだか知らんけど … 」

「Mission school です … Mission!」

「ほんなご大層な女学校出たなら、教員なんかならんで、早く嫁に行きゃいいものを!

… 何でえ、その目は?

これだからおなごは使えんだあ!」


今の時代だったら、セクハラで訴えられそうな言葉を並べた後、またも同僚たちに同意を求めた。

「うちは静かに授業やってるだから … 邪魔だけはしねえでくれちゃあ!」

* * * * * * * * * *

午後の授業が始まったが、生徒たちははなのことを舐めてかかって、それぞれが好き勝手なことをやり始めた。

机や石盤を叩くもの、椅子を揺らすもの、おしゃべりするもの …

「 … 静かに!」

はなは黒板を書く手を止めて注意したが、誰も聞く耳を持たない。

「勉強なんやりたかねえ ~ 」

キヨシが口走ると、取り巻きたちが次々とマネしだした。

「勉強なんやりたかねえ ~ 」

「お願いだから、静かにして!」


* * * * * * * * * *

その騒がしさは、朝市が授業している3年生の教室まで伝わっていた。

しまいにはたえの背中のボコまで泣き出した。

このままだと、また緑川が怒鳴り込んでくるだろう … 切羽詰まったはなは思い切った手に出ることにした。

両手で力を込めて机を叩くと、皆ははなに注目した。

「ほれじゃあ、今日の理科は生き物のお勉強をします!」

* * * * * * * * * *

「校長先生、大変です ~ 」

緑川が血相を変えて教務室に駆け込んできた。

「6年生の教室にひとっこひとり居ねえです!

… おなごの代用教員も消えちまった ~ 」

「なにい?!」


* * * * * * * * * *

「ハ~イ、グッドモーニング ~ グッドアフタヌーン ~ グッドイブニング!!」

そんな楽しそうな声が聞こえてきて … 廊下をはなと6年生たちが和気あいあいと帰ってきた。

その行く手に突然、大男が立ちはだかった。

「てっ?!」

はなはその男の顔に見覚えがあった。

子供の頃、朝市とふたりで教会の図書室に忍び込んだ時に追い回された使徒の合田寅次に違いなかった。

その後、熱にうなされた夢の中にも出てきて、怖い思いをさせられた相手だった。

「はな先生どうしたで?」

顔を強張らせているはなを見て女子生徒が不審に思ったようだ。

「小遣いさんじゃん」

「 … こ、こ、小遣いさん?」


どういう経緯かはわからないが、今はこの学校の小遣いさんをしているらしい。

「早く教室戻れ ~ 

今に校長先生の雷落っこちるから、おまんら覚悟しろし!」


仁王のような顔の寅次。

はなたちは、こそこそと急いで教室に戻っていった。

* * * * * * * * * *

教室へ戻ったはなたちを待っていたのは、怒り心頭の校長と、緑川、朝市の3人だった。

「おまんら授業をさぼって何処え行ってただ?」

「 … 校外授業です」

「校外授業だと ~ ?」


声を上げ、目を剥く緑川。

「はな先生と、野の花摘みました」

女子生徒たちが手にした花束を差し出してみせた。

「バッタも捕めえたさ ~

たえの友だちの河童を探しに行こうって … はな先生が」

「河童??」

「英語も教わったじゃん」


またも緑川が目を剥き、校長ははなを叱責した。

「おまんは何を考えてるだ?!」

「はな先生を叱らないでくりょう」


そして、一同が声を合わせて言った。

「校長先生、アイムソ~リ~」

* * * * * * * * * *

しかし、それが却って校長の怒りを買ってしまった。

「うるせ ~ !

金輪際、英語なん生徒に教えるんじゃねえ!

英語は禁止、河童も禁止 ~ 分かったけ?」

「 … も、申し訳ありませんでした」


頭から湯気を出して怒っている校長。

「校長先生、安東先生は生徒が騒いでうるさかったから、他の学年に迷惑かけねえように校外授業に出かけただと思います。

今日だけは許してやってください ~ お願いしやす」


朝市がはなを庇うと怒りは収まるどころか飛び火した。

「何でえ、お前まではなの肩持つだか?」

「生徒たちこんなに楽しそうだし … 」


確かに朝市の言う通りだったが、それが決定的なひと言になってしまった。

「楽しけりゃいいってもんじゃねえ、お前らふたりとも教師の自覚が足ら~ん!!

はな、朝市 … 立っちょれ ~ !!」


* * * * * * * * * *

こともあろうに、初出勤の日だというのに、はなと朝市は水の入った桶を両手に持たされて、教務室の前の廊下に立たされてしまった。

「ごめんなさい … おらのせいで朝市まで」

「さすがに河童探しに行くのはまずいら … 」


申し訳なさそうな顔をしたはなと苦笑した朝市。

「 … でも、あの森の向こうに双子の河童が居ると思うだけで、気持がワクワクして楽しくなるじゃん」

そんなはなを見ていた朝市は思い出し笑いしだした。

「あん時みたいじゃん」

< そう言えば、昔もこんなことがありましたね >

はなも思い出したらしく、ふっと吹き出した。

そんないい感じのふたりを廊下の陰から生徒たちがにやにやと見つめていた。

< … ごきげんよう、さようなら >

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