NHK朝ドラ『花子とアン』『ごちそうさん』『あまちゃん』…ストーリーを勝手に解釈&裏読み … ほぼネタバレ…
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2014年05月21日 (水) | 編集 |
第45回

< はなが小学校の先生になって、1ヶ月が経ちました >

教師生活にもだいぶ慣れ、軌道に乗り始めてきた頃、あの小山たえの欠席が1週間続いた。

気になったはなは本多校長に放課後たえの家へ訪問することを願い出た。

「おまんに話すとまた余計なおせっかいをすると思って黙ってたけんど … 小山たえはもう学校へは来ん」

「てっ?」


もうすぐ親戚の家に引き取られることに決まったのだ。

* * * * * * * * * *

「もう学校に来んなんて … 」

はながやるせない思いで帰宅すると、なんと家の前でたえ本人が待っていた。

「たえさん、どうしてるか心配してただよ」

いつも背負っていた弟はすでによそのうちへ貰われていって、たえも明日親戚の家に行くのだという。

「親戚んちに双子が産まれて、子守が要るんだ。

… 最後におら、どうしても先生にお別れ言いたくて」

「よく来てくれたね … 」

「おらのこと分かってくれたのはな先生だけじゃん。

おらのために屋根にも登ってくれて、ありがとごいす」


たえは野で摘んできた白い花を一輪、はなに差し出した。

「たえさん … 」

「もう学校へは行けなくなるけんど、お父や弟にも会えなくなるけんど … そこんちはおっきい農家だから、たらふく飯が食えるら?

ほれに、おらには想像のツバサがあるじゃん。

いつだって翼を広げて、先生や皆に会いに帰って来られるじゃん!」

「ほうだね … 」


親戚の家といっても、きっと辛い暮らしが待っていることを、たえは子供なりに分かっているに違いない。

それなのに健気に振舞う彼女に、はなは胸が熱くなっていた。

* * * * * * * * * *

「上がってもらったら?」

ふたりに気づいたふじが外に出てきた。

「ああ … だけんど、おうちの人が心配するわ」

家まで送っていくと言うはなに、たえはうちには誰も居ないとかぶりを振った。

「ほれほれ、中入れし ~ 」

ふじはにこにこしながらたえを家の中へと招き入れた。

* * * * * * * * * *

たえは夕食を呼ばれ、はなの家族と一緒に囲炉裏を囲んで、ふじがこしらえたほうとうに舌鼓を打った。

「美味え、本当に美味えな ~ 」

「たくさん作っただから、腹いっぺえ食えし」


たえはふと棚の上にあった『親指姫』の本に目をとめた。

「先生、これ読んでもいいけ?」

「うん、もちろんだよ」


すると、たえは食べることも忘れて本に見入ってしまった。

その様子を見て、周造が笑った。

「ははは、はなのちっくい時とそっくりじゃん」

吉太郎とふじも、たえの姿に昔のはなのことを見たようだ。

「はなも三度の飯より本が好きだったじゃんな」

「本読んでいる時にゃ、飯腹いっぺえ食ってる時よりも顔がキラキラしてたじゃんね」


その時、はなはあることを思いついた。

「 … たえさん、連れて行きたいところがあるの。

先生の大好きな場所、きっとたえさんも気に入るから ~ 早く食べて行こう」

「ええっ、今っから出かけるだけ ~ 真っ暗じゃん」

「こんな時分に何処いくでえ?」

「また騒ぎになるじゃねえだか?」


家族の皆それぞれが止めるように口にしたが、はなはどうしてもその『大好きな場所』へたえのことを連れて行きたかった。

「今日しかないの … 」

* * * * * * * * * *

結局、はなはたえのことを『大好きな場所』へ連れてきてしまった。

教会の図書室、はながたえの手を引いて入ってきた。

「て ~ 本がいっぺえじゃん!」

ステンドグラスから差し込む明りに浮かび上がった所狭しと並んだ本棚、たくさんの本を前にして、たえは昔のはなのように目をキラキラと輝かせた。

「今夜は、ここにある本を思いっきり読みましょう」

「ここにある本、ぜ~んぶ読んでもいいだけ?」

「ええ、好きなだけ」


* * * * * * * * * *

同じ頃、血相を変えた朝市と寅次が安東家にやって来た。

「はな居るけ?!」

はながたえと出かけたことを知った朝市は、ふたりの行き先を尋ねた。

「 … お姉やんの大好きなとこって言ってたけんど」

ハッとして顔を見合わせた朝市と寅次は、脱兎のごとく飛び出して行った。

* * * * * * * * * *

そんなことになっているとは知らないはなとたえは図書室で本をよみふけっていた。

「先生、おらもここが大好きだ!」

「先生の夢はね ~ 子供も大人もわくわくするような本をいつか自分で作ることなの」

「へ ~ 先生、本作るだけ … どんな物語でえ?」


たえは尋ねたが、はなはまだ何も考えてはいなかった。

「聞かしてくりょう ~ 先生が作ったお話聞かせてくりょう」

「てっ、今け?」


たえにせがまれて、はなは思いつくがまま語りはじめた。

* * * * * * * * * *

「 … あるところに、大層太った長いみみずがおりました。

『私のように立派な体を持ってるみみずは何処にもいやしない。

お庭から、道端から、どこからどこまで探したって、あたしほどの器量よしは見つからないわ』

こんなことを口にするほどの威張りん坊でしたから、お庭中のみみずはこの太ったみみずが嫌いでした」


真剣に聞き入っていたたえは、そのみみずの名前を聞いた。

「  … ああ、まだ考えてなかったけんど」

「ほれじゃあ ~ 『フト子』さんは?」

「『フト子』け? … いいじゃんね」


はなが話の続きをはじめようとした時、床のきしむ音がして壁に大きな人影が写ったのが見えた。

* * * * * * * * * *

「て ~~~ 出た!!」

「きゃ ~ !!」


驚いて抱きあうふたり。

「はな ~ 何が出たで?!」

息を切らして飛び込んできたのは朝市と寅次だった。

「 … 何だ、朝市か」

ホッと胸をなで下ろしたはなに向かって、朝市は珍しく声を荒げた。

「何だじゃ、ねえら!!」

「たえの親父が夜遅く帰ったら、娘の姿がどこにも見当たらねえって …

校長も近所の人も必至で捜してるだ!」


寅次の説明を聞いて、はなはやっと事情を呑み込んだ … また『しでかしてしまった』ことを …

「 … ごめんなさい!」

「こんだ、校長の雷じゃ済まんら … 覚悟しろし!」


返す言葉がないはな。

「ボコ、お父が待ってる … 行くだぞ」

促されて立ち上がったたえに付き添おうとしたはなを寅次はきつい口調で制した。

「おまんは来んでいい!」

* * * * * * * * * *

たえは、はなのことを振り返った。

「 … はな先生、ありがとう。

この部屋のことも、先生のことも、ずっとずっと忘れねえ … 」

「たえさん … 」


はなは泣き出しそうな気持ちを抑えて、たえに笑顔を見せた。

「 … ごきげんよう、さようなら」

「ごきげんよう … 先生 … 」


< はなは祈りました。

辛い時、苦しい時、想像のツバサがたえさんを支えてくれるようにと … >

次の朝、たえは父親に連れられて、親戚の家へと旅立っていった。

* * * * * * * * * *

「あんだけ大事んなって、謝って済む問題じゃねえら!!」

昨晩の騒動について謝罪するはなのことを、緑川はここぞとばかり厳しく責め立てた。

「しおらしく謝りゃ何とかなると思ってるずら、おなごは困る!

こぴっと責任とれし!!」

「本当に申し訳ありません」


はなが口にした途端、傍らで苦虫を噛み潰したような顔をしていた校長が机を叩いて一喝した。

「おまんの『申し訳ありません』はもう聞き飽きた。

はっきし言って、おまんは教師に向いちゃいんら … 今日はもう、うち帰ってゆっくり考えろし」

「ほうだ、ほうだ ~ こんな落第教師居ん方が、生徒たちも大人しくするら!」


校長の尻馬に乗ってまくし立てる緑川。

はなは言葉もなく頭を下げると、教務室から出て行った。

* * * * * * * * * *

家に戻ったはなは、思いつめた表情で机に向かっていた。

頭に浮かぶのは、昨晩、教会から帰る時に朝市から言われた言葉だった。

「教師っていうのは … 子供の人生を預かる責任の重い仕事だと、おら思っている。

はなにも、その覚悟があるだけ?」

それは、相手がはなであっても決して譲れない朝市の矜持なのだろう。

「はなは、心のどっかで思ってるじゃねえだけ?

… 本当は、こんな田舎の学校の教師になんかなりたくなかったって … 」

自問自答したはなはつぶやいた。

「 … その通りかもしれない」

机の上、一輪挿しのたえからもらった白い花をじっと見つめている。

土間で作業している周造とふじが声をかけるのも憚るほど、はなの様子はいつもと違った。

* * * * * * * * * *

教務室では、こちらも思いつめた顔の朝市が校長にはなを許してくれるよう嘆願していた。

「校長先生、おらからもお願いします … 安東先生のこと許してやってください。

安東先生は、たえさんがお気に入りだから目をかけたんじゃないと思います。

今すぐ手を差し伸べなきゃいけねえ生徒だったから … 

10歳で甲府を離れて、ひとりっきりで東京の学校で頑張ってきた安東先生だから、たえさんがこれから経験する寂しさや辛さを分かってたじゃないでしょうか?」

「ほうは言ってもな … 」

「辛い時こそ夢を見る力が大切だから … どうしても昨夜、あの本の部屋へ連れて行きたかっただと思います」


校長は無言で思案している。

「お願えします … 安東先生を辞めさせないでください。

お願えします!」


朝市は深々と頭を下げた。

* * * * * * * * * *

< はなは、どうなってしまうのでしょう?

… ごきげんよう、さようなら >

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