NHK朝ドラ『花子とアン』『ごちそうさん』『あまちゃん』…ストーリーを勝手に解釈&裏読み … ほぼネタバレ…
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2014年05月22日 (木) | 編集 |
第46回

思いつめたはなはひとつの答えを出した。

そして放課後、再び学校を訪れて、本多校長に『退職願』を提出した。

解雇を言い渡される前に、潔く自ら辞める覚悟を決めたのだった。

「短い間でしたが、ご迷惑をおかけしてしまって … 本当に申し訳ありませんでした」

深く頭を下げた後、意気消沈した顔で教室から出て行こうとするはなを、校長は呼び止めた。

「ちょっと待てし!」

「 … な、何ですか、校長先生?」

「たったのひと月で退職願を出す教師がどこにいるだ?!」


校長ははなの退職届を机の上に置いた。

「だって、私が教師には向いてないっておっしゃったの校長先生じゃないですか?」

「だってもクソもねえ!

まあ、ほうはすぐ代わりの教員は見つからんから … 明日から心入れ替えて、こぴっとやれし!」


校長は一喝すると、退職届を懐へとしまい込んだ。

「これは預かっとく … でも、もし今度問題を起こしたら、本当に辞めてもろうぞ!」

あきらめていた教師を続けることができる ~ はなは無我夢中でまた頭を下げた。

「はい … ありがとうごいす!」

「おまんの生徒たちに感謝しろし …

『はな先生、辞めさせんでくりょう』って、皆で頭下げて来ただよ」

「てっ … 」


信じられないといった顔のはな、傍らにいた朝市が近づいてきた。

「 … 本当だよ」

「あの子たちが … 本当け?」

「本当だよ」

「本当け?」


何度も何度も念を押すはな … こみ上げてくる喜びを隠せなかった。

* * * * * * * * * *

あくる朝。

「大丈夫、今日は新しい日だ … 今日はまだ何ひとつ失敗していない新しい日だと思うと、少しだけ救われる」

心機一転、はなは自分にそう言い聞かせながら仕度を整えた。

「はなのことだから、またすぐ何かやらかすに決まってるら」

「ほうだね」


吉太郎とももが水を差すようなことを口にして、ふじに咎められた。

「ふんだけんど、失敗にもひとつだけいいことがある」

「お祖父やん、失敗のいいことって何?」


はなは周造の言葉に耳を傾けた。

「 … 同じ間違えを繰り返さないことだ。

ひとりの人間がする間違えには限りがある … ふんだから、失敗しつくしてしまえば、ほれでお終えだ」

「なるほど ~ !!」


さすが年長者の周造はいいことを言う … はなは何だか前向きな気持になって家を出た。

「 … おら、そろそろ失敗しつくしたかもしんねえ」

しかし、同じ失敗を繰り返すのも人間なのだが …

* * * * * * * * * *

それから瞬く間にひと月が経った。

< ようやく、はなも先生らしくなってきたある日 … 1通の手紙が届きました>

「村の人が届けてくれただ」

寅次から渡されたのは、封筒にも入っていないむき出しで折りたたまれた紙切れだった。

< それは、ひと月前に遠い親戚の家に行った、たえからの手紙でした。

切手を買うお金などないたえの手紙は、人の手から手へと渡り … 何日もかかって、はなのところにたどり着いたのでした >

『はな先生、ごきげんよう、お元気ずらか。

おらは双子の子守をしながら、ひもじい思いをすることもなくなりました。

でも、あんまし元気じゃありません。

ここは知らねえ人ばっかで、おらはひとりぼっちです。

お父や弟に会いてえです。学校にも行きてえです。皆に会いてえです。

はな先生に会いてえなあ』


日がな一日、子守と家の手伝いに追われているたえの姿が目に浮かんだ。

『 … 寂しくて、泣きたくなる時もあります。

ほんな時は、想像のツバサを広げて、あの本の部屋へ飛んで行くだよ。

先生が作ったお話の続きをいつか教えてくりょう。

楽しみにしています』


* * * * * * * * * *

たえの手紙を読み終えたはなは、その日の放課後、教会の図書室に立ち寄った。

机の上に原稿用紙を広げて書きはじめたのは、あの夜、たえに話して聞かせた物語だった。

題して『みみずの女王』。

夕日が差し込む頃、朝市がやって来た。

声をかけたが、熱心に執筆しているはなは気がつかない。

朝市は邪魔しないように黙ってそのまま待つことにした。

* * * * * * * * * *

「できた ~

てっ、朝市?!」


しばらくして、原稿を書き上げたはなは、知らぬ間に現れた朝市を見つけて驚いていた。

「はな、何書いてるで?」

朝市はにこやかな顔をして覗き込んできた。

「ああ ~ これは、小山たえさんのために書いただよ。

たえさん、遠い親戚の家で寂しい思いをしてるみてえだから … ちっとでも元気になってもらおうと思って」


しかし、たえの手紙には住所が書かれていなかったので、どこに送ればいいのかが分からなかった。

その時、朝市に妙案が浮かんだ。

「雑誌に投稿したらどうずら?

雑誌に載れば、たえさんもどっかで読んでくれるかもしれんら ~ ほらっ」


朝市は、本棚から児童文学の雑誌「児童の友」を取り、童話の懸賞応募規定の頁を開いて、はなに渡した。

< なるほど、その手があったか!

Good idea! 朝市 >

* * * * * * * * * *

久しぶりに福岡の嘉納家に目を向けよう …

伝助は所要で出かけているため、蓮子と冬子はふたりで夕食の食卓についていた。

いまだにナイフとフォークの使い方に慣れない冬子は、ステーキに悪戦苦闘している。

「塩、取っちゃんしゃい」

「 … お塩を取っていただけますか ~ でしょう?」


蓮子に言葉遣いを直されて、冬子は渋々オウム返しした。

すると、蓮子はそれを英語で言うように命じた。

「はあ? 英語やら分からんばい」

「昨日も教えたでしょう?

… 私の後に続いて言いなさい。

Could you pass me the salt please?」

「くじゅう、みいさる … 」

「違います、よく聞いて ~ Could you pass me」


冬子はナイフとフォークをテーブルに叩きつけて立ち上がってしまった。

「もう、よかろうもん!」

蓮子は冬子のためを思って躾のつもりなのだろう … しかし、食事の度にこれをやられたら、堪ったものではなかった。

「食事の途中で席を立つのは不作法です!」

腹を立てて食堂を出て行こうとする冬子を蓮子は呼び止めた。

「 … 戻って食事を続けなさい!」

しかし、冬子は蓮子をにらみつけると、自分の部屋に戻ってしまった。

「冬子さん!」

* * * * * * * * * *

「冬子お嬢しゃんのために握り飯ば、作っちゃんさい」

後ろで控えていたタミが若い女中にそう指示した。

「育ちざかりん子にゆっくりご飯も食べさせんで ~

はあ、旦那様も大概ひどい人と結婚したもんやね」


聞こえよがしに嫌味を言って立ち去った。

彼女たちと入れ違いに伝助が外出から戻って来た。

「今夜も何時に戻るか分かりませんでしたので、先に頂いています」

「よかよか ~ 

なんか、冬子はじぇんじぇん食うちょらんやんか?」


伝助は冬子が殆ど手をつけずに残したままのステーキを見て、手づかみで口に入れた。

行儀の悪さに呆れる蓮子に伝助は言った。

「わしはこれから、女学校の打ち合わせを兼ねて宴会するき」

肉をかじりながら食堂を出て行った。

「女学校の打ち合わせ … 」

蓮子が表情を緩めた。

< 福岡に理想の女学校を作る夢は、伝助との結婚に見出した、蓮子の唯一の希望の光なのでした >

* * * * * * * * * *

< ところが … >

翌日の朝食の席で伝助から聞かされた話に蓮子は愕然とした。

「 … どういうことですか?

女学校の教育方針はすべて他人任せだなんて、それでは約束が違うではありませんか」

「約束が違うも何も、学校には金は出すばってん、口は出さん … 端からそういう事になっちょる」


スープを皿ごとすすり、パンには醤油をかけて食らいながら伝助は吐き捨てるように言った。

「そんな …

また私をだましたんですね?」

「あ?」

「亡くなった奥様との間に子供はいないとおっしゃった上にまた!」

「もう、その話はよかろうが?!」


何か事あるごとにそのことを責められて、伝助はうんざりしていた。

「女学校のことは私あきらめません!」

「大体、こげん田舎に、英語とか、淑女とか … お前の言うげなん女学校やら作ったっちゃ、仕方なかろうが!」


そんな上等な女学校は要らないと言い切られ、蓮子は絶句した。

「おなごは勉強やらし過ぎん方が、可愛げがあっていいとたい」

舌打ちして席を立った。

「それは私に対して当てつけですか?」

伝助は一瞥しただけで何も言わずに立ち去ってしまった。

勝ち誇ったような表情でその後に続くタミ。

< 蓮子を支えていた夢は呆気なく砕け散ったのでした >

* * * * * * * * * *

< 一方、夢への一歩を踏み出さんとしていたはなは … >

朝市の手を借りて『みみずの女王』を『児童の友』の童話の懸賞に応募する用意をしていた。

束ねた原稿用紙の題名の下に署名を入れたら準備は完了だった。

はなは『安東』と書いたところで一瞬手を止めた。

「はなちゃんは、花子と呼ばれたいって言ってたわよね?

世に自分の作品を出す時に、その名前を使えばいいじゃないの」

蓮子とふたりで決めたペンネーム『安東花子』。

はなは迷うことなく『花子』と続けて書き入れ、満足そうな顔を見せた。

「 … 花子か?」

「そう、花子」


朝市の言葉にうなずいたはなは遠い目をして、そして微笑んだ。

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