NHK朝ドラ『花子とアン』『ごちそうさん』『あまちゃん』…ストーリーを勝手に解釈&裏読み … ほぼネタバレ…
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2014年05月29日 (木) | 編集 |
第52回

吉平が戻ってきて、数日が経った。

ふじからの許しはもらった吉平だったが、吉太郎との間に出来た溝はそう容易く埋まる訳もなく … 皆が集まる朝食も気まずい雰囲気に包まれていた。

「今日も暑くなりそうじゃん」

「すっかり夏じゃんね ~ 」

「本当にね」


はな、もも、ふじの女たちが何とか場を和まそうと話をするが、男たちはムスッとしたままで、一向に重苦しい空気を取り払うことができない。

「兄やんも何かしゃべってよ」

はなが吉太郎に無理に話を振ると返ってきたのは …

「ええ加減、見合いの返事しないでいいだけ?」

「て … 」


< … やぶへびでした >

* * * * * * * * * *

< 終業式の日がやって来ました … 明日からは学校は夏休みです >

はなは教師になって初めて評価した通信簿を生徒たちに配っていた。

「あれ、裏に何か書えてあるじゃん」

ミヨの言葉に他の生徒たちも自分の通信簿をひっくり返して確認した。

学校生活の中ではなが気づいた生徒それぞれの長所とほめ言葉を書き込んでおいたのだ。

「勉強がちっとぐれえ出来んでも、それぞれいいところはいっぱいあるだよ。

そのいいところを伸ばしながら頑張っていきましょう ~

それでは皆さん、よい夏休みを」


そんな言葉で一学期を締めくくろうとした時、キヨシが訊いてきた。

「先生、見合いはどうなったで?」

「てっ?!」

「地主さまと見合いしたって聞いたさ」

「すげえな ~ 先生、お金持ちと結婚するだな?」


生徒たちの間にもはなの見合い話は知れわたっていたのだ。

「まだ決まったわけじゃ … 」

「ふんでも、嫁に行ったら、学校辞めちまうだけ?」


皆が心配しているのはそのことだった。

「え ~ やだ、先生辞めなんでくりょう!」

「辞めなんでくりょう!」


生徒たちは口々にそう訴えた。

「先生、あいらびゅ~」

立ち上がって両手を広げたお調子者のマサル、他の生徒たちも同じように口を揃えて、はなから教わったその言葉を叫んだ。

「あいらびゅ~」

はなは感激していた。

胸がじ~んとなって、目にはうっすらと涙が滲んできた。

* * * * * * * * * *

「やっぱし、縁談断ろうかな ~ 」

教務室に戻って来たはなはご機嫌でそんなことを口にした。

「てっ?」

「あんなに慕ってくれる生徒がいるなんて … 私、意外と教師向いてるかも?」


はなの思惑とは別に、朝市もうれしそうな顔をした。

理由は何であれ、朝市にとっては願ってもないことだった。

「安東先生」

その時、本多校長がはなを呼んだ。

くどいようだが、はなが校長から呼ばれるのは、たいていがよからぬ理由がある時だ。

「 … おまんの通信簿を作っただ」

はなは校長から受け取った紙を怖々と開いた。

「てっ?!」

そこに書かれていた評価を見て、思わずめまいがした。

「指導力丙、勤務態度丙、協調性丙、裁縫丙 … 」

すべてが『丙』、これより悪い評価はない。

「こぴっと反省して、立派な教師になれし」

天狗になりかけた鼻を見事にへし折られたはなだった。

* * * * * * * * * *

その頃、福岡の嘉納家を珍しい客が訪ねていた。

蓮子の兄、葉山伯爵だ。

「やあ、蓮子 … 元気にしていたか?」

「お兄様?!

… こんなところにお出でになるなんて、一体どういう風の吹き回しかしら?」

「蓮子がどうしてるか様子を見に来たんだ」

「お兄様がまだ私のことを覚えていてくださったなんて … 感激して涙が出そうですわ」


蓮子には分かっていた、この兄がそんなことでわざわざ福岡まで来るような人ではないことを … 何か他に大事な理由があるのだ。

「まさか嘉納さんに対してもそんな風に皮肉たっぷりの口を利いてるんじゃないだろうな?」

「ご心配なく … お蔭様で私たち夫婦、大層うまくやっておりますのよ」


冷たく笑った蓮子の態度に、曲りなりにも兄である葉山伯爵はすべて察したようだ。

「お前分かってるのか?

今度また離縁でもされたら、それこそ葉山家の恥だ。

戻って来たとしても、葉山家の敷居は二度とまたがせんぞ」


どの面下げて口に出来た言葉だろう …

「それで、何のご用ですの?」

* * * * * * * * * *

やがて、伝助が戻ってきて、葉山伯爵は応接間に通された。

「やあ、お待たせしてすんまっせん」

「いや、こちらこそ突然押しかけてしまって … 申し訳ありません」


別人のように愛想がよい葉山伯爵。

「約束のものをここに … 」

伝助は、お付の者から封筒を受け取ると、葉山伯爵の前に置いた。

「では、確かに」

手をかけた伯爵から、蓮子は封筒を取り上げた。

「おい、止めないか!」

伯爵は慌てて咎めたが、構わずに封筒の中身を確認した。

大金を目にして驚く蓮子。

「このお金、一体どういうことです?」

「お中元たい」


顔色ひとつ変えず答えた伝助。

「 … ご冗談を!」

蓮子は封筒を突き返したが、伝助は、また葉山伯爵に渡してしまった。

「よかやろうが ~ 」

「何がいいんですか?!」


伯爵は今度はあっという間に封筒を懐に入れてしまった。

「では、私はそろそろ … 」

そう言って、伝助に頭を下げると慌ただしく席を立った。

「お兄様!」

「蓮子、くれぐれも … 分かってるな?」


蓮子は呼び止めたがさっさと出て行ってしまった。

* * * * * * * * * *

「兄にお金を渡すなんて一体どういうおつもりですか?!

… しかもあんなにたくさん」

「お中元ち言うとろうが」


伝助は涼しい顔だ。

「 … 甘い顔をしたら、兄は何度でも無心に来ますよ」

「金がかかるちいうことは前から分かっちょった」


葉山伯爵が蓮子の結納金で貴族院議員になり、その上事業にも色々手を出していることを伝助は知っていた。

「 … どれもうまいこといっちょらん」

もちろん蓮子にとって初めて耳にすることばかりだった。

「何故あなたが尻拭いをなさるんです?!」

「お前のために払う金と思うたら、惜しいこたない」


そう言ってはばからない伝助 … それが彼の愛情表現なのかもしれない。

そんな言葉に感激する女性もいるだろう。

しかし、蓮子には理解できなかった。

「お金?!

お金、お金 … あなたはいつもそうです。

私は芸者ではありません!」

「ふふふふ … 何を言いよるのか?

こげな高い芸者がおるか?!」


決定的な言葉だった。

高笑いしながら出て行く伝助。

呆然と立ち尽くしていた蓮子は、ソファーに座り込んでしまった。

信じていたもの、守り続けていたものがすべて絵空事に思えてきた。

堪えていた涙がとめどなく溢れ出した。

自分が堪らなく滑稽に見える … いつしか蓮子は声に出して笑いはじめていた。

* * * * * * * * * *

< それからといもの、教養がなく芸術を理解する心も持ち合わせていない伝助にあてつけるように、蓮子は頻繁にお屋敷でサロンを開くようになりました >

サロン … 地元の文化人を多く招いて、会話や酒を楽しむそんな社交の場。

ある日のこと、ひとりの若い男が蓮子に一冊の本を差し出した。

「これは?」

「お招きいただいたお礼にと思いまして」


受け取ると、それは竹下夢二の美人画集だった。

「何故、竹久夢二なのかしら?」

「彼の描く女性は素晴らしいですよ」

「あなた、こんな可憐な女性がお好きなのかしら?」

「絵としては素敵です」

「あらそう?

それじゃあ、私の様な女はどう思って?」


上目づかいに尋ねると、男は少し戸惑いながらも答えた。

「 … 竹久夢二に是非描かせたいですね」

この男に少し興味を持ったのか、蓮子は名前を尋ねた。

「あっ、申し遅れました。

東西日報の黒沢と申します」


新聞記者、黒沢一史は慌てて名刺を差し出した。

「嘉納伝助さんに取材をお願いしてるんですが、なかなかご承諾いただけなくて … 」

将を射んと欲すれば先ず馬を … それで蓮子に取り入ってきたのだろう。

* * * * * * * * * *

「主人の取材?

止めなさいよ、そんなつまらない記事」


蓮子はソファーに腰かけてワイングラスを手にした。

「ねえ、黒沢さん … いつまでそうやって突っ立ってらっしゃるの?」

飲み物を取ってくるという黒沢の手を引いて自分の隣りに座らせた。

テーブルの上の空いたグラスにブドウ酒を注ぐと黒沢に持たせ、自分のグラスと合わせた。

「乾杯」

一気に飲み干す蓮子。

* * * * * * * * * *

< 蓮子がそんなことになってる頃 >

徳丸商店の広間でも宴が催されていた。

吉太郎の軍隊入営を祝って、甚之介が宴席を設けてくれたのだ。

「吉太郎君、入営おめでとう!

お国のために、こぴっと頑張れし!」


この日のために吉太郎に羽織袴まで用意してくれた甚之介の音頭で皆盃を掲げた。

「お母まで、晴れがましいだよ」

安東家一同も全員招待され、慣れない席に居心地悪そうに座っていた。

「いやあ、めでたい ~ おめでとう!」

そう言いながら、酒まで注いでくれる甚之介に周造は恐縮して頭を下げた。

「今日は、こんな盛大なお祝いしてもろうて、ありがとうごいす」

「本当にありがとうごいす」

「ふじちゃんも立派な息子持って、鼻が高えら?」


ひとりふて腐れた顔で座っているのが吉平だった。

「まあ、ほう寂しがらんでも、兵隊暮らしは2年だけじゃん。

吉太郎君、兵役が終わったらまたこっち戻って来るずら?」


甚之介に訊かれて、口ごもる吉太郎。

「何でえ?

兵役が終わっても、何かやりてえことがあるだか?」


すると、吉太郎はおもむろに立ち上がった。

「おら、兵役が終わっても … そのまま軍体に残れるように頑張ろうと思ってるです」

「てっ?!」

「 … 職業軍人を目指すつもりでごいす!」

「兄やん?!」


吉太郎の宣言を聞いて、招待客から拍手が起こった。

「吉太郎君、よく言った!

職業軍人になって、お母さんたちを楽にさしてやれし!」

「はいっ、頑張ります!」


* * * * * * * * * *

「おらあ、ほんなの聞いてねえぞ!」

席を蹴って立ちあがったのは吉平だった。

「 … ずっとうちに居なんだのに、どうやって話せって言うだ?」

それを言われるとひと言も返せない吉平。

「お父に許してもらわんでも、もう決めただ。

おら、軍人になる。

金稼いで、家族に楽さしてやるだ」

「ほれは … 俺のせいか?」


対峙するふたりのことをはなが制した。

「お父も兄やんも止めてくりょう ~ せっかくのお祝いの席なんだよ」

「ほうだよ」


おろおろするふじ。

「俺は絶対に許さねえぞ!」

広間から出て行こうとした吉平に吉太郎は言葉を投げつけた。

「また逃げるだけ?

お父はいつもほうやって、おらたちから逃げるじゃんけ。

… おらはお父みたいにふらふら生きたりしねえ。

おまんみてえには絶対ならねえ」


我が子におまん呼ばわりされたが、吉平は何も返さず、寂しげな表情で立ち去って行った。

* * * * * * * * * *

場はすっかりしらけてしまったが、気を取り直した甚之介が声を上げた。

「さあ、仕切り直しだ ~ 新しい酒持ってこうし!」

吉平の後を追おうとしたふじもあきらめて席に戻った。

「吉太郎の祝いの席だ … わしらだけでも祝ってやろう」

そう言うと周造は料理に手をつけた。

はなは父と兄、どちらの気持ちも分かるだけにどうしたらいいの困惑していた。

< 父と息子の絆は切れてしまったのでしょうか?

… ごきげんよう、さようなら >

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