NHK朝ドラ『花子とアン』『ごちそうさん』『あまちゃん』…ストーリーを勝手に解釈&裏読み … ほぼネタバレ…
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2014年06月05日 (木) | 編集 |
強調文第58回

< 大好きな朝市の心の中にいるのは、自分ではないことをももは知ってしまったのです >

教会の図書室から立ち去ったももが家に戻ったのは大分時間が経ってからのことだった。

「ただいま!」

元気を装って家に入った。

「もも、やっと帰って来ただか?」

「どけえ行ってたでえ?」


すでに戻っていたはなが心配顔で訊いた。

「教会の本の部屋行ったけんど、お姉やんと会えなんで … ほいで、学校の方も見に行ってたさ」

「おら、本の部屋にいたよ」

「てっ、どうして見えなんだずら?」


わざと驚きながら自分の席についたが、はなと目を合わせることができない。

「あっ … おら、ぐ~ぐ~寝てて、ももが来てくれたのちっとも気づかなんださ」

「何やってるだ、はなは ~ 嫁入り前の娘がそんなとこ人に見られたらどうするだ?」


周造が笑いながら注意した。

ももの微妙な変化に気づいているのは、ふじだけだった。

* * * * * * * * * *

「 … 朝市さんとお姉やんならお似合いじゃん」

ももは満月にそう語りかけた。

大好きなふたりが一緒になってくれたら、こんなにうれしいことはないじゃん … そう自分に言い聞かせて微笑んだももだった。

< その晩、ももは重大な決意をしたのです >

* * * * * * * * * *

翌朝、皆が揃った朝食の席でももは突然切り出した。

「お父 … おら、あの縁談受けようと思う」

驚く家族一同、話を勧めてきた吉平でさえ唖然としている。

「もも?!」

「本当け?」


ももはうなずいた。

「おら、北海道へ行って、森田さんって人と幸せになる。

がーる、びー … なんとかだ!」


不自然にはしゃいでみせた。

「もも急にどうしたでえ?」

皆、朝食の箸を止めて、もものことを見つめている。

「なるべく近くの人と結婚して、家族と離れるのは嫌だって言ってたじゃん?!」

寝耳に水のはな、自分に相談さえしないで決めてしまったももを問い質した。

「もう決めたさ … おらは、お父が選んでくれた人と結婚する」

笑顔できっぱりと言い切った。

しかし、はなは合点がいかない。

「だって、ももには好きな人が … 」

「はな、もういいら?」


はなの問いかけを遮ったのはふじだった。

「お母?」

「ももが自分で考えて決めたことさ。

… お母は賛成じゃん」


ももの方を見てにこりと笑ってみせた。

「ほんな … 」

* * * * * * * * * *

「何で急に縁談受けるなんて言い出したずら?」

どうにも腑に落ちないはな。

朝市に話すと驚きはしたが、まるで当事者意識が感じられない。

「ももちゃん、決心したのか?!」

「何が決心したのかよ?

朝市はももが結婚しちまってもいいだけ?」

「いいも何も、ももちゃんが自分で決めたずら?

おらが口出しすることじゃ … 」

「朝市の鈍感!」


はなは、ももの気持ちに全く気づかない朝市に腹を立てたが、同じくらい自分も鈍感だということには気づいていなかった。

* * * * * * * * * *

ももが家の裏で薪を割っていると、吉平が改めて確認をしてきた。

「もも、本当に縁談進めていいだけ?」

「ええ、お父が勧めたずら?」


どうにも吉平は手放しで喜ぶことができなかった。

「まあ、ほうだけんどな ~ 朝市のこんはいいだけ?」

「なんで朝市さんが出てくるでえ? … へんなお父じゃん」


ももが朝市のことを好いているのは間違いないと分かっているからだ。

* * * * * * * * * *

「このままでいい訳ねえ … 」

仕事にも集中できないはなは、もものためにと立ち上がった。

「ねえ、朝市」

思いつめたような顔のはなを朝市は訝しげに見た。

「後で教会の本の部屋に来て … 待ってる」

* * * * * * * * * *

そして、そのことをももに伝えるために家に戻った。

「 … 朝市が本の部屋で待ってる。

ももは、朝市のことが好きなんだよね?」

「やだな ~ お姉やんまで、何を言ってるでえ?」


ももは笑って誤魔化そうとしたが、はなは構わず話を続けた。

「縁談の話決める前に、朝市にももの気持ちこぴっと伝えた方がいいと思う」

「ふんだけんど … 」


真顔になったももだが、迷っている。

「気持ちを伝えないまま、他の人と結婚するなんて … 絶対だめだよ。

きっと後悔する」


そんなふたりのやり取りを、ふじと吉平が土間で聞いていた。

「ももの気持ちが本物なら、勇気出して。

… 心に思ってることを伝えないのは、思ってないことと同じことだよ」

「お姉やん … 」


その言葉がももの背中を大きく押した。

「行こう」

ももはうなずいた。

土間では、吉平はうつむき、ふじは静かに一点を見つめていた。

* * * * * * * * * *

教会の図書室を覗くと、朝市が机に向かい本を読みながら待っているのが見えた。

「お姉やんまだ仕事があるから学校に戻るけんど … 」

「おら、勇気出して気持ちぶつけてくる」


はなはももを見つめ、そして手を握った。

「こぴっと頑張れし」

はなに見送られて、ももは息を整え、図書室へと入っていった。

* * * * * * * * * *

「朝市さん」

声をかけると朝市は驚いたように本を読んでいた顔を上げた。

「あれ、ももちゃん … どうしたで?」

ももを見ながら、その後ろの方も気にしている。

「あっ、お姉やんが来ると思った?」

「うん、まあ … 」


曖昧な返事をした朝市をももはじっと見つめた。

「 … 朝市さん」

朝市に見つめられて、ももは言葉に詰まってしまう。

「あっ、聞いたさ。

ももちゃん、縁談決めただって?」

「あ、うん … あのね、朝市さん」

朝市の目をまっすぐに見つめると、鼓動が早鐘のように高鳴り、息苦しくなってきた。

窓から射す夕陽がももの顔をより一層赤く染めていた。

「おら … 朝市さんが … 好きだ」

勇気を振り絞って、やっと言えた。

* * * * * * * * * *

朝市は呆然としている。

ももは目を伏せた。

「 … ふんだけんど、ももちゃん、北海道にお嫁に行くって?」

「ほの前にちゃんと言いたかっただよ。

子供の頃からずっと好きだった気持ちを、なかったこんにするなんて寂しすぎるら」


朝市は、ももの告白に明らかに困惑している。

「ふんだから、朝市さんにこぴっと気持ち伝えてから … お嫁に行くことにしただ」

その正直な反応を見て、ももは一縷の望みさえ捨てていた。

「朝市さんも … こぴっと伝えんきゃダメだよ」

* * * * * * * * * *

「 … 朝市さんは、お姉やんが好きずら?」

朝市はうなずいた。

「うん … 好きだ」

ももは目を潤ませながら笑顔を作り、朝市に向かって頭を下げた。

「ちゃんと言ってくれて、ありがとう。

おらこれで、安心して北海道に行ける … 絶対、幸せになる」


誤魔化したり、ウソをつかれたくはなかった。

「ももちゃん … 」

朝市は、こんな時でさえ気の利いた言葉ひとつ返すことができないような生真面目な男だった。

そんな朝市だからももは大好きなのだ。

「お姉やんのこと、よろしくお願いします」

ももはもう一度頭を下げた。

「さいなら … ふんじゃあね!」

朝市の目に焼き付けるようにとびっきりの笑顔を見せて、ももは図書室から出て行った。

あとを追うことさえできず立ち尽くす朝市。

こうして、ももの初恋は終わりを告げたのだ。

* * * * * * * * * *

家に戻って来たももの様子を見て、ふじはすべてを察して優しく出迎えた。

「もも、お帰り」

「お母 … 」


ふじの顔を見た途端、堪えていたものが一気にこみあげてきた。

「今夜は、ももの好きなほうとう作っただよ」

「お母 … おら … 」


ふじは黙ってもものことを抱きしめた。

泣きじゃくるもも。

「何も言わんでいいだよ … もも、えらかったじゃんね」

ふじには分かっていたのだ。

ももの朝市に対する気持ちも、朝市のはなに対する気持ちも … ゆえに余計なことはせずに見守っていたのだ。

< もも、いっぱいお泣きなさい。

… ごきげんよう、さようなら >

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