NHK朝ドラ『花子とアン』『ごちそうさん』『あまちゃん』…ストーリーを勝手に解釈&裏読み … ほぼネタバレ…
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2014年06月20日 (金) | 編集 |
第71話

「ここは、あなたのようなブルジョアの来るところじゃない。

女給にたっぷりチップをはずんでから … お帰り下さい」


蓮子は龍一の言い分は無視して、かよにカップを下げるよう指示した。

「セイロンティーがないなら、シャンペンをいただくわ」

「 … しゃ、しゃんぺん?」

「ないの?

じゃあ、ブランデーを」

「分かんない女だな ~ あんたの飲むものはここにはないんだよ!

帰った、帰った!」


苛立ち、声を荒げた龍一に怯むこともなく、蓮子はきっぱりと言い切った。

「帰りません、絶対に!

… 私は世界で一番大切な友達とここで会うんです」


その気迫に勝負は決まった。

かよは蓮子の正々堂々とした態度に感動していた。

はなから聞いた通りの素敵な女性だった。

* * * * * * * * * *

須藤が口を滑らせたひと言で、満代ははなの『逢引』に興味を示した。

「さあ、早く ~ あなたの恋愛の話を聞かせてちょうだい」

そもそも相手は女性だし、『逢引』でさえないのだ。

しかし、はなは説明する時間さえ惜しかった … とにかく、一秒でも早く蓮子の元へ飛んで行きたかった。

「申し訳ありません!

完全に経験不足でお話しできることは、ひとつもございません … 失礼します!」


そう詫びると、後のことは考えず、社を飛び出して行った。

「蓮様 … 」

< はなと蓮子は無事に再会を果たすことができるのでしょうか? >

* * * * * * * * * *

ドミンゴに駆けつけたはなを、かよが怒ったような顔で迎えた。

「蓮様は?」

かよは首を横に振った。

「蓮様!」

店を見渡しても、蓮子の姿は見当たらなかった。

「お姉やん、何時だと思ってるで?」

はなはかよが指さした時計に目をやった … 7時20分、約束の時間を1時間以上も過ぎていた。

「 … 帰っちまったの?

1時間も待ちぼうけさせちまったから」

「ほうだよ ~ 」


はなは今にも泣きだしそうだ。

「せっかく10年ぶりに会えると思ったのに … 」

何故、あと5分早く、社を出なかったのだろう。

そうすれば、満代に会うこともなく約束の時間に間に合ったのに … 後悔してもしきれないはなだった。

* * * * * * * * * *

「 … はなちゃん」

空耳ではなかった。

かよの後ろに立っていたのは蓮子だった。

遅れてくるはなを驚かせようと、かよと一緒にひと芝居うったのだ。

「帰る訳ないでしょ!」

「蓮様?!」


蓮子は、両手を広げて、お約束の挨拶をしてみせた。

「お久しぶり、はなちゃん」

「蓮様、遅くなってごめんなさい、待っててくれたのね!」


はなは蓮子に駆け寄った。

「はなちゃん!」

「蓮様、会いたかった!」

「私も!!」


ふたりは互いの手を取り合って喜んだ。。

* * * * * * * * * *

席に着くと、蓮子が用意されたあったグラスにブドウ酒を注いだ。

「まずは乾杯しましょう」

「 … ブドウ酒?!」

「覚えてる? あの事件」

「忘れたくても、忘れられないわ … 私、あれから自分にブドウ酒禁止令を出したのよ」

「はなちゃんには苦い思い出かも知れないけど、私にとっては大切な大切な思い出なの」


蓮子は、遠い目をして言った。

「蓮様 … 」

「はなちゃんを待ってる間に次から次へと、あの頃のことが頭に浮かんだの。

もう、何もかも懐かしくて … どうしても、ブドウ酒で乾杯したくなったの」


はなには蓮子のそんな気持がよく理解できた。

「10年ぶりの再会に … 」

「そして … 腹心の友に」


ふたりは声を合わせてグラスを掲げた。

「乾杯!」

* * * * * * * * * *

「何だが、本当に夢みたい。

私この10年間ず~っと、毎日のように想像のツバサを広げて、蓮様とこうして再会する日を夢見ていたのよ」

「まあ、うれしい!」

「何かを楽しみに待つということが、そのうれしいことの半分に当たるのよ」

「素敵な言葉ね ~ はなちゃん、ちっとも変わらないわ」

「蓮様も … すっかり素敵な奥様ね」


その言葉に蓮子は微かな憂いをみせた。

「お金がいくらあっても、生甲斐のない暮らしは空しいわ」

まるで今の蓮子がそうであるかのように、はなには聞こえた。

「はなちゃんと寄宿舎で過ごしたあの半年間だけが、私にとっては宝物のような時間なの。

どんな宝石の輝きにも負けないわ」

「蓮様 … 」


はなとって、うれしいことだが、先ほどの言葉が少しだけ心に引っかかった。

「今夜はあの輝きを取り戻すわ」

蓮子はもう一度、グラスを掲げた。

「ええ!」

* * * * * * * * * *

しばらくすると、村岡兄弟がドミンゴへやって来た。

「いらっしゃいませ」

かよが出迎えると、郁弥がどこで摘んできたのか、小さく可憐な勿忘草の花を一輪、差し出した。

「これ、かよさんに … この花、かよさんみたいでしょ?」

「 … 私、チップの方がうれしいんですけど」


そんあ言葉も郁弥は気にせず、微笑みながら、かよの髪に花を飾った。

「よく似合います」

「て … 」


かよは戸惑い、頬を染めた。

* * * * * * * * * *

「お姉やん、村岡さんよ」

積もる話に花を咲かしているふたりのテーブルに、かよが英治を案内してきた。

「 … はなちゃん、こちらは?」

はなは蓮子に英治を、そして英治に蓮子を紹介した。

「『逢引』ってこういうことだったんですね」

まさか英治はその確認に来た訳ではあるまい …

「あれは編集長たちが勝手に言っていたことで、私は『逢引』なんてひと言も言ってませんから!」

「そうですか?」

「そうですよ!」


懸命に弁解するはな、英治はどことなく機嫌がいい。

蓮子はそんなふたりのやり取りをまじまじと見つめた。

「あれ、ブドウ酒には嫌な思い出があったんじゃないですか?」

テーブルの上のグラスにブドウ酒が注がれていることに気がついた。

「 … 今日はいいんです」

「まあ、腹心の友との再会なら、思う存分飲んでください。

何なら、またおぶって行きますから」

「はなちゃん、相変わらず酒癖が悪いの?」


蓮子はからかい気味に訊いた。

「もう ~ 蓮様まで!」

「もしかして、もう酔っぱらってるんですか?」

「まだ酔ってません!

あ ~ もう、本当にお構いなく」


英治が現れてから、何だか調子が狂ったみたいだ。

「 … あっ、私、郁弥さんに本のお礼を言わなくっちゃ!」

はなは一時席を外して、郁弥が座っているカウンター席へと足を向けた。

「ちょっと、お座りにならない?」

何か意図がありそうな … 蓮子は英治に座るように促した。

* * * * * * * * * *

「郁弥さん、先日は貴重な原書をありがとうございました。

夢中になって、ひと晩で読んじゃいました」


翻訳して新しい雑誌に載せられるように働きかけていることも伝えた。

「 … あれは、兄です。

兄から、あなたの気に入りそうな本を贈りたいと言われたんです」

「えっ?」

「あなたに英語への情熱を取り戻して欲しいって」


はなが振り返ると、英治は、蓮子と楽しそうに談笑していた。

「今日も何冊か持ってきたんです」

郁弥は人懐っこい笑顔を見せると、鞄から英国の本を数冊取り出して、カウンターの上に置いた。

「わあ … 読んでもいいですか?」

はなは目を輝かせながら尋ねた。

「どうぞ」

はなは郁弥の隣りに腰かけると、待ちきれないように頁をめくりはじめた。

* * * * * * * * * *

蓮子と英治は、はなの様子をテーブル席から微笑みながら見ていた。

「はなちゃん、ちっとも変わってないわ」

蓮子は、はなを見つめる英治の目がとても優しいことに気づいていた。

「村岡さんは、はなちゃんのことが好きなのね?」

英治は驚いて蓮子を見た。

「花子さんを?

… そんな?!」


英治は戸惑いの微笑みをみせた。

「はなちゃんは、ずっと花子って呼ばれたがっていたんです。

あなたのような人が現れて、よかったですね」


すると、英治は真顔になった。

「いえ、そんなことは断じてありません!」

そう言いながらも、動揺しているのは明らかだった。

「どうして、断じてなんておっしゃるの?」

蓮子は照れているぐらいにしか思わなかったのだが、英治の真剣なまなざしを見るとそうでもなさそうだ。

「だって、僕は … 」

* * * * * * * * * *

「て ~ お姉やん、だめえ!!」

かよの叫び声に皆の視線がカウンター席のはなに集まった。

はなが自分のグラスにブドウ酒を注いでいる。

「それ三杯目だから、だめ!」

「はなちゃん、三杯目はいけません!」


蓮子もカウンターにやって来て、はなを止めた。

「三杯目はだめだと、おふたりは言ってます」

郁弥にまで諌められた。

不満そうな顔をしていたはなだったが、さも愉快そうに笑いはじめた。

「皆そこまで必死に止めることないじゃん!」

「だめずら!」

「はなちゃん、いけません!」


はなの手からグラスを取り上げようとする3人、抵抗して離そうとしないはな。

「大丈夫、大丈夫 ~ 」

そんなはなを見つめる英治といえば … 蓮子に言われて気づいた自分の気持ちにひどく困惑していた。

一体、どんな言葉を飲み込んだのだろうか?

* * * * * * * * * *

かよが目を覚ますと、蓮子はすでに着替えを済ませて帰り支度を終えていた。

昨夜、彼女もこの長屋に泊まって3人で布団を並べて眠ったのだ。

「おはようございます」

「かよさん、おはよう」


はなは、かよが体を揺すっても一向に起きようとしない。

「姉は毎日遅くまで、英語の本を読んでるから … いつも朝寝坊なんです」

かよが申し訳なさそうに机の上の英英辞典を指さした。

それは蓮子にも見覚えがあった。

「 … 秀和女学校の頃、寄宿舎に送られてきたの」

「お姉やん、ずっと大切にしてるんです」

「どなたの贈り物?」

「村岡さんです」

「昨夜のあの大きい方?」

「はい、大きいお兄さんの方からもらったそうです」


それを聞いて、蓮子は頭の中で点と線がつながった気がした。

「そうだったの … 」

はなの寝顔を見て、自然に笑みがこぼれた。

* * * * * * * * * *

「奥様 ~ 蓮子様 ~ 」

その時、外で男の呼ぶ声がして、蓮子の顔が急に強張った。

「て、どうしたで?!」

はなが飛び起きた。

「がっかりだわ … もう迎えが来てしまったようね」

ふて腐れたような顔をしてソッポを向いてしまった。

* * * * * * * * * *

「て、人力車 … 」

はなとかよが外に出てみると、長屋の前の通りに蓮子を迎えに来た使いの者と、人力車が待っていた。

* * * * * * * * * *

ふたりが外に居る間に蓮子は、便箋に慌ただしく何かをしたため、それを折りたたんで英英辞典の間に挟んだ。

* * * * * * * * * *

「かよさん、お世話になりました」

「いえ、また来てくれっちゃ」

「はなちゃん、楽しい時間はあっという間に過ぎてしまうわね」


名残惜しそうにはなの顔を見た。

「蓮様、今度はいつ会えるかしら?」

「 … 主人の許可が出たらね」


そう答えることしかできない蓮子だった。

「奥様 … 」

野暮な使いの者が蓮子を急がせた。

「 … ごきげんよう、はなちゃん」

「ごきげんよう、蓮様」


はなから鞄を受け取った蓮子は、突然はなの手を握りしめた。

「素敵な恋をしているはなちゃんがうらやましいわ」

そう言って笑うと、人力車に揺られて去って行った。

自分自身は『恋』にはまったく身に覚えなどないはなだった。

< 続きはまた明日 … ごきげんよう、さようなら >

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