NHK朝ドラ『花子とアン』『ごちそうさん』『あまちゃん』…ストーリーを勝手に解釈&裏読み … ほぼネタバレ…
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2014年07月09日 (水) | 編集 |
第87回

はなと待ち合わせたカフェードミンゴに蓮子は龍一も呼び出していた。

しかし、店に入ってきたのは蓮子の夫、嘉納伝助だった。

顔を強張らせる蓮子。

そして、少し遅れてやって来た龍一に向かって小さく首を振った。

* * * * * * * * * *

「蓮子、どげんしたとか?」

伝助は様子がおかしい蓮子のことを不審な顔を見た。

「 … あなたこそ、どうしてここに?」

責めるような口調で伝助に訊ねた。

「いや、はなちゃんとこの店で会うち、お前が言うたとやないか?」

この間に、機転を利かせたかよが、入口の前で棒立ちしていた龍一をカウンター席へと案内した。

これでひとまず事なきを得ることができて、蓮子は腰を下ろした。

* * * * * * * * * *

「あなたがカフェーなんかに来るなんて、一体どうなさったの?

今夜は料亭で接待があるっておっしゃってたじゃありませんか」

「いや、まだ少し時間がある … 」


伝助は何となくそわそわしながら、蓮子の隣の席に座って従者に合図した。

「お前が欲しがっちょったもんが見つかったき、渡そうと思うてな」

金色の丸い箱を受け取った伝助は、それをテーブルの上に置いてふたを開いた。

「ほ~れ」

中に収められていたのは、黄金のティアラだった。

伝助は、どうだとばかりに蓮子の方へ向けてみせた

「てっ … きれい」

その輝きにはなも目を奪われた。

「こないだ、え ~ 何とかブルグっち国の皇太子が結婚した記事を見て、この『てあら』ちゅう宝石を、お前欲しそうに見よったやろ?」

「欲しいなんて、私はひとことも … 」

「言わんでん分かるたい!

… お前ここんとこしばらく元気がなかったき、これで機嫌も治るち思うて、東京中の宝石店やら百貨店やら探させたとばい」


伝助はそう話しながら、ティアラを箱から取り出して、蓮子の頭の上に乗せた。

「てっ … こんなにきれいな宝石、始めて見たじゃん」

コーヒーを運んできたかよが目を丸くした。

「おお、よう似合うちょるばい!

なあ、はなちゃん?」

「ああ ~ 蓮様、すっごくきれい」


* * * * * * * * * *

しかし、蓮子は少しもうれしそうな顔をしていない。

「こんなもの買うくらいなら、貧しい子供たちに寄付でもなさったらどう?!」

それどころかティアラを外すと、テーブルの上に放り出した。

「蓮子!」

カッとなった伝助が立ち上がったので、はなは慌ててとりなした。

「でも、蓮様、すごくお似合いだったわよ」

「本当にお姫様みたいでした」


かよもそう言って、ふたりして伝助を宥めた。

「 … まったく、わがままなお姫様たい」

伝助は腰を下ろすと高笑いした。

* * * * * * * * * *

「 … 早く新橋に行った方がよろしくってよ」

「いや、たまにはこういう店で食うともいいばい」


少しでも早く伝助を追い払いたい蓮子が顔色を変えた。

「一番高い酒と、何でんいいき高い料理どんどん持ってこんね」

機嫌よくかよに指示した。

「そんな?!」

「なんか、俺がここに居ったらいかんとか?」

「そういう訳では … 」


蓮子は口をつぐんだが、不満一杯の顔をしている。

「今日は、思いがけず、ご主人にお目にかかれてよかったです」

一方、伝助ははなの言葉に満足そうにうなずいている。

「ああ、俺もたい ~ あんたとは気が合いそうやきね」

愉快に笑った伝助につられてはなも笑顔になった。

「さあ、酒持ってきちゃってん」

伝助は財布から紙幣を取り出してチップとしてかよに渡した。

「てっ、こ、こんなにたくさん?!」

「よかよか」


厨房に駆け込むかよ。

「あんたたちもこれで一杯やりなさい!」

他の女給にも同じようにチップを配った後、店に居合わせた客にも振舞うよう指示した。

「ごちそうさまです!」

「どうぞどうぞ」


豪快に笑う伝助。

先ほどから苦々しい思いで様子をうかがっていた龍一は我慢できずにカウンターを叩いて席を立った。

憤然と店を出ていく姿を見て、思わず立ち上がりそうになった蓮子の手をはなは握った。

そして、静かに首を振ると、蓮子は黙ってにらみ返した。

「ああ、どげんしたとか?」

伝助はまたも怪訝な顔をしたが、かよが乾杯の酒を配り始めると、そちらに気を取られた。

「おう、乾杯じゃ」

「ほら、蓮様も … 」


はなから、コップを渡されて、蓮子もしぶしぶ受け取った。

「では、乾杯!」

ドミンゴに伝助の機嫌のよい乾杯の音頭が響き渡った。

* * * * * * * * * *

酒宴は終わり、伝助は宿へと引き上げていった。

蓮子は、はなたちの長屋へ泊まることを許された。

「蓮様、私今夜ご主人がいらしてくださってよかったと思ってる」

「 … どうして?」


はなを責める気はなかったが、今夜のことは蓮子にとっては苦痛でしかなかった。

「お金儲けの話ばかり聞かされてうんざりしたでしょ?」

「ううん … 嘉納さんって今はすごくお金持ちだけど、子供の頃は貧しくて苦労なさった方なんじゃないかしら?」


貧しい農家で生まれ育ったはなには何となく分かった。

「確かに昔は苦労したらしいけど … 」

「ほれに優しい人じゃん、たくさんチップいただいちまって … 本当にありがたいことです」


店に来るたびに伝助は、チップを紙幣でくれるので、かよはうれしかった。

ティアラの件も、不器用なやり方だが、蓮子を大事に思うが故のことだろう。

金にものを言わせるようなところはあるが、決して嫌味はなく、どちらかといえば、はなが好きなタイプの人間だった。

* * * * * * * * * *

はなは蓮子の隣りに座りなおした。

「蓮様、もう帝大生の方とは会わない方がいいんじゃなくて?」

腹心の友だからあえて苦言を呈したのだ。

「 … それは無理。

今、この瞬間も会いたいんですもの」

「蓮様 … 」


思うよりずっと、重症だった。

それでも、はなはあきらめず蓮子を諌めた。

「言ってたじゃない、『道ならぬ恋なんて愚かなことはしない』って」

「あの人を思う気持ちを止められないの ~ もう恋に落ちてしまったんですもの」

「そんな …

ご主人を裏切ってはダメ!」


* * * * * * * * * *

「はなちゃん、例え誰を傷つけても私はこの思いを貫くわ。

やっと分かったの、私がこの世に生まれて今まで生きてきたのは … 彼と巡り合うためだったの」


熱に浮かされたように蓮子、はなには到底理解できなかった。

しかし蓮子は言った。

「はなちゃんなら分かるでしょ?

はなちゃんも村岡さんのことそう感じたから好きになったんでしょ?」


突然、英治のことを引き合いに出され、はなは狼狽えた。

「そんなこと … 

そりゃ、ちょっとはパルピテーション感じてしまった瞬間はあったけど、そんなのはとっくに昔の話よ」

「村岡さんは、はなちゃんにとって、たったひとりの『巡り合うべき人』じゃなかったのかしら?

… 私の思い過ごし?」


蓮子の道ならぬ恋を思いとどまらせるつもりのはなだったが、完全に出鼻をくじかれてしまった。

はなは蓮子から目をそらし、心の中で自問自答していた。

* * * * * * * * * *

英治に依頼していた『銀河の乙女』の挿絵が仕上がった。

待ちわびていた満代は早速に聡文堂にやって来て、挿絵の確認をはじめた。

「いかがでしょうか?」

「どれも物語の世界に合っていて素敵だと思うんですけど」


はなと亜矢子が恐る恐る伺いを立てた。

ふたりにしてみれば、文句のつけようがない出来だったが、相手が満代だけに何を言い出すか分からない。

すると、満代は唯一注文を付けていた主人公ルカの絵を手に取った。

「これは銀河の乙女じゃないわ。

後の絵はいいけど … この絵、書きなおしてちょうだい」


その絵だけ机の上に放り出してしまった。

「 … 分かりました」

英治は了解すると、満代に彼女が思い描く銀河の乙女の像を訊ねた。

「ここに書いてあるでしょ?」

しかし、満代から原稿を突きつけられて、英治は苦笑いするしかなかった。

「先生、せめてその絵のどの辺が違うのか … 」

満代ははなの言葉を遮った。

「とにかく、何か違うのよ!」

はなはすまなそうに英治の顔を見た。

「 … 分かりました。

もう一度、読み直して描いてみます」


自分の言いたいことを伝え終わると満代はさっさと帰って行った。

「ああいう抽象的な感想が一番厄介なのよね … 」

ため息交じりに亜矢子がぼやいた。

はなは英治のことを心配そうに見つめていた。

* * * * * * * * * *

満代の思い描くルカ像とは?

英治はひとり会社に残って、自分の席で鉛筆を走らせていた。

描いては消し、また描いては消しての繰り返し。

「何か違う」 … あんなふうに言われると、自分の描く絵がウソっぽく見えてきて、途中まで描きこんだ絵に罰点をつけて、また新しい紙に一から描きはじめた。

* * * * * * * * * *

はなは皆が帰った後の聡文堂で、改めて『銀河の乙女』を読み返していた。

そして、何やら箇条書きにメモを取っている。

* * * * * * * * * *

その日、武と朝市がふたたびドミンゴに顔を出した。

「てっ ~ また来ただけ?」

かよがあきれたのも無理はない。

「また来てやったさ、喜べし」

2、3日の滞在のはずがまだ東京に居座っていたのだ。

「やっぱり、この店のが落ち着くじゃん。

他のカフェー、女給さんたちがあまりにも積極的で … 」


朝市はホッとして居心地がよさそうな顔をした。

「田舎もんには刺激が強すぎたけ?」

「女給は美人だったけんど、こことは比べもんにならんくらい高かったさ。

ほういうもんけ?」


< どうやら、しっかりボラレタみたいです >

鼻の下を伸ばした後、請求書を見て目を点にした武が見えるようで、かよは笑いを堪えながらふたりを席に案内した。

* * * * * * * * * *

朝市はふと奥の席にはなが居るのを見つけた。

声を掛けようとしたがためらった。

ひとりではなく朝市の知らない男と向かい合って真剣な顔で話をしている。

仕事の打ち合わせ中なのだろう。

* * * * * * * * * *

はなの相手は英治だった。

「 … 『銀河の乙女』をもう一度、読み返してみたんです」

はなは英治にメモを取った原稿用紙の束を手渡した。

昨晩、思いつくがまま書き留めたものだった。

「これは?」

「ルカは乙女座のスピカへ向かう長い長い旅の途中で、いろいろな敵に出会います」

「アークトゥルスの巨人、プロキオンの悪魔 … 」

「敵と戦うルカの姿に何か手がかりがあるのではないでしょうか?」


英治はざっと、メモに目を通した。

「参考になればいいのですが … 」

「すごく助かります」


ほんの一瞬だったが、ふたりは微笑みあった。

それはいつのこと以来だったろうか。

「ということで次の締切なんですが … 」

結局、朝市はふたりの雰囲気に声を掛けることができずに、席に戻っていった。

* * * * * * * * * *

「それ、安東さんが作った資料?」

仕事を終え、帰り支度を済ませた郁弥が、英治が手にしている原稿用紙の束を見て訊ねた。

「うん … 引き受けた以上、いい本にしないとな」

英治は熱心に資料を読み込んでいる。

それを見ていた郁弥は改めて英治に向き直った。

「兄さん … 正直言って、僕は彼女はやめてほしい」

「何の話だ?」


藪から棒に言われて英治は首を傾げた。

「父さんが言うように、兄さんが再婚することに、僕は賛成だ。

でも、安東さんはやめてほしい!」


最後の言葉がきつい口調になった。

英治が黙ったまま見つめると、郁弥は目を伏せた。

「だって、それじゃあ … 義姉さんがあんまりにも可哀そうで … 」

大の男が今にも泣きそうな顔をしていた。

香澄が亡くなってから、あの陽気だった郁弥はすっかり影をひそめてしまった。

* * * * * * * * * *

はなは、『にじいろ』の次号に掲載する『王子と乞食』の翻訳作業を長屋に持ち帰り、机に向かっていた。

英英辞典に手を置いた時、蓮子の言葉を思い出した。

「村岡さんは、はなちゃんにとって、たったひとりの『巡り合うべき人』じゃなかったのかしら?」

はなの中ではっきりとした答えは出ていないのだ。

その時、突然入口の扉を勢いよく開けて、息を切らしたかよが飛び込んできた。

「お姉やん、どうしよう?」

玄関に倒れ込むようにして、はなを訴えるような目で見た。

「かよ、ほんなに慌ててどうしたで?」

はなが駆け寄ると、かよは切羽詰まった声で言った。

「武、何処行ったかしらんけ?

上野の旅館にも電話したけんど、何処にも居んだ」

「ちっと落ち着けし、武が、ど、どうしたでえ?」

「お姉やん、おらには … 武が必要なんだ!」

「て … 」


< マジですか?

… ごきげんよう、さようなら >

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