NHK朝ドラ『花子とアン』『ごちそうさん』『あまちゃん』…ストーリーを勝手に解釈&裏読み … ほぼネタバレ…
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2014年07月12日 (土) | 編集 |
第90回

英治が描き上げた『銀河の乙女』の挿絵を見て亜矢子は言った。

「これは、はなさんよね … だってほら、この女の子、想像の翼を広げてる」

はなは改めて挿絵を見直した。

それは、天空のひときわ輝く星を目指して、背中の羽を羽ばたかせている少女の絵だった。

「て … 」

「私、英治さんに言ったのよ … あなたの心の中にも『銀河の乙女』がいるはずだって。

それは、はなさんだったのよ」


* * * * * * * * * *

挿絵を仕上げるために徹夜になってしまった英治。

自分の『銀河の乙女』を描き上げることが出来た安堵感も重なって、猛烈な睡魔が襲ってきた。

いつの間にかソファーでうたた寝をしていた。

どれくらい経ったのか … 人の気配にハッとして目を覚ますと、聡文堂から郁弥が戻ってきていた。

「 … おかえり」

「挿絵、好評だったよ」

「そうか … 」


英治は微かに笑ったが、半分未だ夢うつつだった。

そんな英治の目の前に郁弥はおもむろに小箱を差し出した。

「 … これ、義姉さんから預かってたんだ」

一気に目が覚めた英治は、郁弥からそれを受け取った。

ふたを取ると中には、赤子を抱いたマリアが彫られたカメオが入っていた。

「ごめん、もっと早く渡すべきだった … 」

「どういうことだ?」


郁弥は、香澄からこのカメオを預かった時のことを話しはじめた。

* * * * * * * * * *

それは香澄が英治に離婚を切り出した後に郁弥が見舞いに訪れた時のことだった。

「あの人、優しいから … 私のこと引きずって、ひとりぼっちで生きていこうとするじゃない?

それだと私、安心して天国へも行けないわ」

香澄はそう言って笑った。

「英治さんに伝えて … 私が死んだら、もう私にしばられないで、誰かと一緒に生きていってほしい」

たぶんすでに自分の死期が近いことを悟っていたのだろう。

郁弥は返事できずにうつむいていた。

香澄はベッドわきの引き出しから小箱を取り出し、郁弥に手渡した。

「 … これは?」

「結婚式の時にお義母様からいただいた形見のカメオ」

ふたを開けてみる郁弥。

「これをその人に渡して欲しいの。

英治さん、きっと … もうその人に会っているわ」

* * * * * * * * * *

カメオを見つめていた英治の顔がくしゃくしゃに崩れて、目から涙があふれ出した。

「俺は許せなかったけど、義姉さんは兄さんのこと、もっと深く愛してたんだな … 」

香澄が英治に直接渡さなかったのは、決して受け取らないことが分かっていたからだろう。

英治は口に手を当てて、嗚咽した。

* * * * * * * * * *

< 一方、福岡に戻った蓮子は …

居ても立っても居られないほど、龍一の手紙を待ちわびておりました >

相変わらずサロンにこもっていたが、足音がするたびに、手紙を届けに来たのではないかと、廊下に飛び出してしまうほどだった。

「奥様、来ました!」

女中のすずから、ようやく届いた封書を受け取った蓮子は封を開けるのももどかしく、立ったままで手紙を広げた。

そして、愕然とする。

『あなたは、あのご主人と別れることは出来ない

それがよく分かりました

もうこれでお終いにしましょう

… さようなら、筑豊の嘉納夫人』


どれほど自分本位な文章だということが、今の蓮子には判断することができなかった。

一方的に告げられた別れを悲観して涙を流すほどに龍一への思いは一層募るばかりだった。

* * * * * * * * * *

突然、ドアが開いて伝助が入ってきた。

蓮子は慌てて手紙を袂に隠した。

「 … どけんしたとか?」

サロンに引きこもりっきりの蓮子を心配して様子を見にきたようだ。

「東京では、あげんご機嫌やったとに … 」

蓮子の顔を覗きこんで、涙を浮かべていることに気づいた。

「腹でも痛いとか? 医者呼ぶか?」

まるで幼子に対するように優しく訊ねた。

かぶりを振った蓮子は絞り出すような声で言った。

「 … と、東京へ行かせてください」

「ああ ~ 何か ~

もう、東京が恋しくなったとか?」


伝助は笑い出した。

「よかよか、そのうちまた仕事で行くき、一緒に連れて行っちゃる」

「今すぐ行きたいんです!

… お願いです、東京へ行かせてください!」


* * * * * * * * * *

伝助はその尋常ではない蓮子の姿に不吉な何かを感じた。

「だめだ … 」

がらりと変わって、冷たく言い放った。

「俺が上京するまで、言ってはならん」

部屋を後にしようとした伝助の背中に向かって蓮子は叫んだ。

「それなら、私はこの家を出て行きます!」

「な、何やと?!」


さすがの伝助も驚き振り返った。

「私と離縁してください!」

「お前、何を言いよると?!」


伝助にしてみれば、突然の蓮子の言動は狂喜の沙汰としか思えなかった。

「ほんなこつ、お前どげんしたとか?」

「お願いです、私を自由にしてください!」


駄々っ子のように泣き喚く蓮子を伝助は呆然と見つめていた。

* * * * * * * * * *

『銀河の乙女』の挿絵が仕上がったと連絡を受け、満代は聡文堂へやって来た。

満代は手にした挿絵をじっと見つめて、難しい顔で黙ったままだ。

「今度のは、なかなかいいと思うんですけど … 」

はなと並んで満代の答えを待っていた亜矢子が恐る恐る尋ねた。

「 … まだ、お気に召しませんか?」

出来栄えには自信はあったが、相手は満代である … 何を言い出すか分からない。

ただ、駄目と言われても、英治にこれ以上のものを望むことは到底無理だ。

あまりにも長く考え込んでいるので、梶原や職員一同が注目していた。

ほどなく満代は挿絵から顔を上げて言った。

「いいじゃない」

はなと亜矢子は顔を見合わせて安堵の笑みを交わした。

「では、それで進めさせていただきます」

はなの肩からホッと力が抜けた。

* * * * * * * * * *

「花子さん」

『銀河の乙女』の入稿を終えて、長屋の前まで戻って来たはなを呼び止めたのは英治だった。

「ごきげんよう … 今日は素敵な挿絵ありがとうございました」

未だに英治と向かい合うと、態度がぎこちなくなってしまうはなだった。

「宇田川先生も喜んでいらっしゃいました」

「あなたのお蔭で描けたんです」


英治も緊張しているのかニコリともせずに言った。

「 … 大事な話があります」

* * * * * * * * * *

はなは英治を長屋へと招き入れた。

「あっ、おらちょっと出かけて来ようか … 」

お茶を出した後、気を利かせて出かけようとするかよを、ふたりが揃って留めた。

英治にしたら、これからする大事な話の立会人、はなにしたら、ひとりで聞くのは不安 … ということかも知れない。

「花子さん、僕は … あなたを愛してしまいました」

いきなり、直球過ぎる言葉だった。

しかし何故かはなは冷静に聞くことができた。

「自分の気持ちにふたをして、今までずっと気がつかない振りをしていたんです」

* * * * * * * * * *

「思いを貫けば、傷つける人がいました。

その人も僕にとって大切な人でした」


はなは小さくうなずいた。

「でも … 自分の気持ちから逃げるのは、もう止めることにしました。

僕の人生には、あなたが必要なんです。

結婚してください」


* * * * * * * * * *

はなの心は揺れていた。

求婚された喜びは大きかったが、郁弥に話したように自分のことを許せないという気持ちの方がより大きかったのだ。

そして、はなは答えを出した。

「村岡さん …

ごめんなさい、それはできません」


英治に向かって頭を下げた。

「お姉やん … 」

* * * * * * * * * *

「 … 好きとか、一緒に居たいとか、そういう気持ちは全部甲州の山に捨ててきたそうですね?」

「て … 」


はなは唖然とした。

「すみません、弟に全部聞いてしまいました」

… ということは、他に話したことも筒抜けなのだろう。

「僕は、あなたをいっぱい傷つけたんですね。

何て謝ったらいいのか … 言葉が見つかりません。

でも … 自分を許せないなんて、それだけはどうか思わないでください」


* * * * * * * * * *

うつむき加減だったはなが英治の顔を見上げた時、部屋の隅に居たかよが厳しい顔をしてはなの横に座りなおした。

「ほうだよ、お姉やん。

お姉やんは、幸せになっていいだよ。

こんなに好きになれる人は、お姉やんの前にもう現れんだよ」


はなにそう言った後、かよは英治の方に向き直った。

「村岡さん … お姉やんのこん、幸せにしてやってくれちゃあ ~

お願えします!」


畳に手をついて深く頭を下げた。

* * * * * * * * * *

はなは英治を、英治ははなのことを互いに見つめ合った。

「 … ありがとうございます。

よろしくお願いいたします」


はなはかよと並んで手をついて頭を下げた。

英治の顔から緊張が解けていった。

「お姉やん、よかったね ~ 本当によかったね」

はなが一番辛い時も目の当たりにしていたかよは心の底から喜んで涙を浮かべている。

「ほうだけんど … 何でかよが先に返事するでえ?!」

はなは泣きながら吹き出した。

笑顔になった英治の目にも涙が光っていた。

< 本当によかったですね ~

でも、このふたりが結ばれるまでには未だ、山あり谷ありのようです。

そのお話はまた来週 … ごきげんよう、さようなら >

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