NHK朝ドラ『花子とアン』『ごちそうさん』『あまちゃん』…ストーリーを勝手に解釈&裏読み … ほぼネタバレ…
  • 05«
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • 6
  • 7
  • 8
  • 9
  • 10
  • 11
  • 12
  • 13
  • 14
  • 15
  • 16
  • 17
  • 18
  • 19
  • 20
  • 21
  • 22
  • 23
  • 24
  • 25
  • 26
  • 27
  • 28
  • 29
  • 30
  • »07
--年--月--日 (--) | 編集 |
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


朝ドラ関連のブログ一覧はこちらです。よろしくお願いします!

にほんブログ村 テレビブログ 朝ドラ・昼ドラへ
2014年07月18日 (金) | 編集 |
第95回

「あなたの傍で生きられるなら、私はすべてを捨てます … 」

蓮子は今までに龍一から届いた何十通もの恋文をバッグへと収めた。

< 蓮子の胸は高鳴っておりました。

蓮子にとって牢獄のようなこの屋敷を出て、ついに愛する人と駆け落ちをするのです >

* * * * * * * * * *

「歩、またな ~ 」

< 吉平とふじは、甲府へ帰って行き、花子たちは親子水入らずの静かな生活に戻りました >

英治が会社に出かけてしまえば、昼間は花子と歩のふたりきりだ。

花子は翻訳の手を止めて、傍らのゆりかごの中の歩に話しかけた。

「皆、歩の顔見に来てくれたのに、蓮様ちっとも来てくれませんね ~

産まれたらすぐ来てくださるっておっしゃってたのにね」


< その頃、蓮子は東京に来ていたのです >

* * * * * * * * * *

<  … ところが、花子と赤ちゃんに会いに行くというのは、真っ赤なウソでした >

「やっと会えるな」

伝助にそう言われて、蓮子は驚いたように目を見開いた。

「会うとやろ?

はなちゃんと赤ん坊に」

「 … ええ、楽しみです」


蓮子は頭の中で、花子と歩のことなど爪の先ほど考えてはいなかったのだ。

「あなたは4時の汽車でしたよね?

お迎えの車、もう呼んでありますから」


今日に限って手回しがいい。

「へえ、お前にしては気が利くな」

笑った伝助は、蓮子が昼食に用意させたうな重に全く手をつけていないことに気づいた。

「どげんしたとか、箸もつけんで?」

「あまりお腹が空いていなくて … 」


伝助はさほど気にした様子もなく、自分のうな重を平らげると、慌ただしく立ち上がった。

「じゃあ、行ってくる ~ はなちゃんによろしくな」

番頭と共に出かけて行ってしまった。

* * * * * * * * * *

一方、龍一は満を持して自分の部屋で待機していた。

「待ち合わせは5時にあのカフェーだ」

「白蓮が現れなかった場合は?」


田中は訊ねたが、龍一は眉をそびやかした。

「いや必ず来る!

… 蓮子さんは必ず来てくれる」


* * * * * * * * * *

花子は歩を連れて、英治のためにこしらえた昼食の弁当を届けに村岡印刷を訪れていた。

歩を英治に預けて、応接席のテーブルで風呂敷を解くと、三段重ねの重箱が出てきた。

「ありがとう ~ でも、君は翻訳の仕事もあるんだから無理するなよ」

社長席で聞き耳を立てていた平祐は英治の言葉を聞いてムッとした顔をした。

「まだ仕事辞めてないのか?」

花子はクスッと笑うと、郁弥の前にも重箱を置いた。

「はい、これ郁弥さんの」

それだけでなく、ひとつ残った重箱を持って社長席の前に立った。

「それから、今日はお義父様の分も作って来ました」

意外というような顔をする平祐。

「お義姉さん、ありがとう。

… いただきます」


郁弥は、わざと聞こえよがしに平祐に向かって言った。

「いただきます」

英治が念を押すように言うと、平祐は決まりが悪そうな顔をした。

「 … じゃあ、いただくか」

「どうぞ、お口に合うか分かりませんけど」


さすがの平祐も腕によりをかけた料理が詰まった弁当を目の前にして文句のつけようがなかった。

* * * * * * * * * *

「蓮子さんからまだ連絡のないのか?」

英治に訊ねられ、花子は表情を曇らせた。

「 … どうしたのかしら?」

「電話してみればいいじゃないか」


花子はうなずき早速、福岡の嘉納家へ電話を掛けた。

* * * * * * * * * *

電話に出たのはタミだった。

「 … 奥様は東京にいっとらっしゃあですけど」

「てっ、東京 ~ 本当ですか?」


ということは蓮子はこちらに向かっているに違いない … 花子はそう思った。

「もしかしたら、奥様のお友達のはなちゃんですか?」

「ええ、そうです。

あの、奥様はいつまで東京にいらっしゃいますか?」

「今日は東京へ泊まりますばい」

「そうですか ~ ありがとうございます、失礼します」


* * * * * * * * * *

「どげんしんしゃったとですか?」

電話を切ったタミが不審な顔をしているので、トメが尋ねた。

「どうも出発前からおかしいち思っとたんよ … 奥様、ウソついちょる。

友だちの赤ん坊の顔見に行くために東京へ行ったとやない」


勘のいいタミは蓮子が何かを企んでいることに気づいてしまったようだ。

* * * * * * * * * *

蓮子は自分の姿を鏡に映し、唇に紅をさした。

龍一との約束の時間にはまだ少し間がある … 時が経つのがもどかしかった。

その時、旅館の女中が伝助宛てに家から電話がかかってきたことを報せた。

蓮子が代わりに出ると、電話の主はタミだった。

「旦那さんに代わってくれんね」

蓮子に対する失礼な物言いは今日に限ったことではないが、何かいつもと違う不穏なものを感じた。

「緊急な話ばい」

「主人は予定通り、高崎に立ちました」


蓮子が最後まで言い終わるかどうかのうちに、タミは電話を切ってしまった。

< タミに感づかれたかもしれない?!

だとしたら、早くここを出なければ … と、蓮子は思いました >

部屋へ戻って、龍一の恋文が入ったバッグを胸に抱いた。

急いで出かけようとする蓮子の前に現れたのは、高崎に向かったはずの伝助だった。

* * * * * * * * * *

「あなた … どうなさったの?!」

驚愕する蓮子。

「高崎の仕事は先方の都合で明日に延期になったき」

「そ、そうですか … 」


予想しなかった事態に、蓮子その場に立ち尽くしていた。

「これ、食わんか?」

部屋に入って、腰を下ろした伝助は蓮子に包みを差し出した。

「お前の好きな金つばばい」

食欲がないという蓮子のためにわざわざ買ってきたのだろう。

「 … ありがとうございます」

蓮子は懸命に作った笑顔を返した。

* * * * * * * * * *

その頃、龍一はすでにカフェードミンゴに到着していた。

かよにいつもの席を勧められたが断って、人目にあまり触れない奥の席に座って蓮子を待った。

* * * * * * * * * *

伝助はのんびりと金つばを食べている。

蓮子は気が気ではなかった。

時計を見れば、すでに4時を回っていた。

どうやってここから抜け出そうか、頭の中で思いを巡らせていると、伝助の視線に気づいた。

慌てて、自分の分の金つばを口に運んだ。

「美味いか?」

「ええ …

私、はなちゃんと約束がありますので、もうすぐ出ます」


そういうことにして脱出するしかないと判断したのだ。

「 … 俺も一緒にはなちゃんとこ行こうかね?」

* * * * * * * * * *

「急に何をおっしゃるんですか?」

蓮子は狼狽えた。

はなのことを気に入っている伝助だ。

安産祈願もしたので赤ん坊の顔も見てみたい。

幸い時間が出来たのだから、そう言い出しても不思議はないことだった。

「 … 一緒に行ったら、いかんとか?」

蓮子の腹心の友であるから、伺いは立てているが、『俺も行きたい』と顔に書いてあった。

「あ、いえ … 」

ここで頭ごなしに拒絶して、へそを曲げられたら、余計出て行くことが難しくなってしまう。

「でも、高崎にはいつお立ちになるんですか?」

努めて平静を装って尋ねた。

「明日の汽車で行くごとしたき、はなちゃんに会いに行っても十分余裕があると」

伝助はもう行く気満々だった。

「何なら、皆でも牛鍋でも食いに行くか?」

万事休すだ … 蓮子があきらめかけた時、部屋の外から番頭が声をかけてきた。

* * * * * * * * * *

「貴族院議員の漆原様が、社長が東京に来とんしゃあとなら、今晩会食をしたいち言うとられます」

「ああ」


伝助はしばし考え込んだが、どちらを優先するかは明白だった。

「 … 分かった。

しょうがないたい、はなちゃんとこはお前ひとりで行って来い」


蓮子は飛び上がって喜びたい気持ちを抑え、上辺は残念そうな顔をみせてうなずいた。

「はい」

* * * * * * * * * *

しかし、まだ何が起こるか分からない。

蓮子は、すぐさまバックを持って立ち上がった。

そのまま部屋を出ようとしたが、足を止めて、伝助を振り返った。

「あなた … 」

姿勢を正して丁寧に深くお辞儀をした。

「ありがとうございました」

「何か?

金つばぐらいで大げさやき」


呆れたような顔で笑った。

その表情に妻を疑う余地など全く感じられなかった。

「 … ごきげんよう」

蓮子は微笑んだ。

* * * * * * * * * *

蓮子は走った。

黄昏に染まる街を愛しい龍一の待つ、カフェードミンゴへと …

* * * * * * * * * *

田中の前では自信満々に「蓮子は必ず来る」と言い切った龍一だったが、約束の時間が近づくにつれて不安が募っていた。

その姿は、ただ蓮子が現れることを祈り続ける小心者に過ぎなかった。

* * * * * * * * * *

花子は、もしかしたら、蓮子が突然訪ねてくるかもしれないと、歩を抱いてあやしながら玄関の前で通りを眺めていた。

* * * * * * * * * *

時計は5時を10分回った。

蓮子は未だ現れない … 龍一は腕を組んで顔を伏せた。

* * * * * * * * * *

蓮子は店の前までやって来た。

その腕から、するりとバッグが落ちた。

 貴方が言うなら この黒髪を 何色にでも

 貴方が言うなら たとえ地の果て 世界の果ても

 貴方が言うなら どんな恥でも 耐え忍びます

 貴方が言うなら 愛する国も 友も捨てよう …

蓮子はバッグを拾って、ドアを押して開けた。

* * * * * * * * * *

店の中を見渡す蓮子。

奥の席から立ち上がる龍一の姿が見えた。

見つめ合い、お互いに歩み寄って行く … 完全にふたりだけの世界に入り込んでいるようで、かよは声をかけることさえできなかった。

* * * * * * * * * *

その頃、伝助は部屋に見覚えのある風呂敷包みが残されているを見つけていた。

もしやと思って、包みを解くと中はやはり蓮子が花子の出産祝いに用意した品だった。

こんな肝心なものを忘れて出かける訳がない。

* * * * * * * * * *

家へと入った花子は、ゆりかごに寝かせた歩の着物に白い糸くずのようなものがついているのを見つけ、手でつまんだ。

何処でついたのだろう、それは羽毛だった。

ふうっと息で飛ばした。

* * * * * * * * * *

店を出た蓮子と龍一は、人目もはばからず抱き合っていた。

ふたりの上には無数の羽毛がまるで雪のように降り注いでいた。

< … ごきげんよう、さようなら >

連続テレビ小説 花子とアン Part2 (NHKドラマ・ガイド)

新品価格
¥1,188から
(2014/7/18 21:34時点)



美輪明宏 全曲集 2012

新品価格
¥2,579から
(2014/7/18 21:35時点)



関連記事
スポンサーサイト

朝ドラ関連のブログ一覧はこちらです。よろしくお願いします!

にほんブログ村 テレビブログ 朝ドラ・昼ドラへ
コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。