NHK朝ドラ『花子とアン』『ごちそうさん』『あまちゃん』…ストーリーを勝手に解釈&裏読み … ほぼネタバレ…
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2014年07月25日 (金) | 編集 |
第101回

やっとの思いでふたりを引き離した英治。

伝助と龍一は居間の座卓を挟んでにらみ合いを続けていた。

「とにかく、おふたりで冷静に話し合ってください」

ふたりの真ん中に座った英治はそう念を押して、自分は席を立とうとした。

「村岡しゃん、おっちゃれ!

ふたりだけんなったら、俺はこの男を殺すかも知れんき」


ただの脅しとも思えず、英治は止むを得ずその場に座りなおした。

それほど伝助の顔は殺気に満ちていた。

* * * * * * * * * *

このまま黙ってにらみ合ったままでは埒が明かない。

英治は、まず伝助に切り出した。

「え~と、それであの … 嘉納さんは、うちにどういったご用件で?」

「はなちゃんに会いに来たったい。

蓮子の居場所を聞きに。

ようやくいろんなゴタツキも落ち着いたき、嘉納家としての蓮子の処遇を決めにゃあならんき … 」


もし、ここに蓮子が居たら、家族まで巻き込んで、どんな修羅場になっていたか … それを考えると、英治は背筋が凍る思いがした。

花子が歩を連れて、蓮子を甲府に送っていったことが、不幸中の幸いだった。

「ばってん … 蓮子の男が居るとは、手間が省けたたい」

伝助はもう一度、龍一に蓮子の居場所を問い質した。

「 … 蓮子の言い分は、新聞の絶縁状の通りです」

龍一が口を割るはずもなかった。

* * * * * * * * * *

「ひとつ聞いちょく」

「何ですか?」

「お前は蓮子が石炭王の女房やき、ちょっかい出したっちゃろ?」


伝助の質問に龍一は首を傾げた。

「駆け落ちやらしたとも、石炭王の俺にほえ面かかせたかっただけやろ?」

「ち、違う」

「ちゃ~んと、恥かかしてもろうたばい。

お前の望み通りじゃ、もう満足したろもん?」

「違う!」


龍一は声を荒げた。

「あんたは関係ない!

俺は、俺は蓮子内面に惹かれた … 俺は蓮子というひとりの女性を愛してるんだ!」


伝助は静かに質問を続けた。

「お前、月にいくら稼ぎよると?」

「はあ?」

「あいつは大変なお姫さんばい … お前みたいにケツの青い学生に養える女やない。

蓮子は連れて帰るき、居場所を教えろ!」


* * * * * * * * * *

「あんたの元には帰さない!

俺たちは一生一緒だと誓ったんだ!」

「貴様、自分の立場が分かって言いよるとやろなあ?!」


伝助は龍一の態度に再び激昂した。

「訴えるなら、訴えろ!

そのくらいの覚悟、とっくに出来てんだよ!」


窮鼠猫を噛む … もう伝助ににらまれてすくんでいた龍一ではなかった。

「やっぱし、ぶっ殺しちゃる!」

言うが早く伝助は座卓を乗り越えて、龍一に飛びかかった。

「嘉納さん、止めてください!」

英治は慌てて、龍一に馬乗りになっている伝助を引き離そうとした。

「蓮子は何処か?!」

「止めてください、嘉納さん!」


必死に叫ぶ英治、伝助は龍一の胸倉をつかんだ手に更に力を込めた。

このままでは本当に龍一を殺してしまう。

「蓮子さんは、お腹に赤ちゃんが居ます!」

* * * * * * * * * *

「何っ?!」

伝助の動きが止まり、顔を上げた。

「 … もうじき産まれるんです」

伝助は馬乗りになっている龍一の顔を見下ろした。

「こいつの子か?」

龍一は伝助の手を振り払うと、見上げながら答えた。

「はい」

* * * * * * * * * *

伝助の体から一気に力が抜けていくのが分かった。

束の間、とても悲しげな表情をみせると、目を閉じて … そして、声を上げて笑いはじめた。

ひとしきり笑った後、目を開けた伝助は、龍一が信じられないような優しい顔をしていた。

「 … 小切手帳を出せ」

傍らの番頭に命じると、ゆっくりと龍一から離れて、座卓へと戻った。

伝助は小切手に判を押すと、それを龍一の前へと差し出した。

「金額は好きなだけ自分で書け」

そう言って席を立った。

「嘉納さん … 」

英治は伝助に声をかけたが何を言えばいいか分からなかった。

「出産祝いじゃ」

「 … こんな金はいらない」


龍一はにらみつけた。

「お前にやるとやない … 蓮子への祝い金じゃ。

福岡にあるあいつのもんは、後で送らせる」


* * * * * * * * * *

「蓮子は受け取らない!」

居間から出て行く伝助の背中に龍一は叫んだ。

伝助は一瞬立ち止まったが、そのまま出て行ってしまった。

龍一は … 蓮子が自分のことを選んだのは間違いはない。

しかし、人間として男としての器量は明らかに伝助に及ばないことを思い知ったのだ。

* * * * * * * * * *

そんな出来事があったことなど、露知らず …

歩を抱いた花子と蓮子が散歩から戻ると、吉平とふじが竹で籠を編んでいた。

「この籠は、蓮子さんのボコの分だ」

「それじゃあ、私にもお手伝いさせてください」


蓮子は土間の隅にあった竹の束を手に取った。

「ほんなこん、しなんでいいから ~ 」

次の瞬間、蓮子はふらふらと土間にへたり込んでしまった。

「あっ、蓮子さん?!」

「大丈夫?!」


慌てて、駆け寄った花子とふじ。

「すぐに横になった方がいいら」

「て、大変だ ~ 産婆さん呼んでこんと」

「大丈夫です … 少し立ちくらみがしただけですから」


* * * * * * * * * *

再び村岡家。

日を改めて伝助の番頭が届けに来たというトランクケースを前に英治、龍一そして、平祐が考え込んでいた。

「蓮子さんの物が入ってるのか?」

「鍵がかかってますが、そうだと思います」


本人に断りもなく開ける訳にはいかないだろう。

* * * * * * * * * *

「あれ、何だ ~ 花子さんも歩もいないのか」

そこへ能天気な調子で郁弥がやって来たが、目当ての歩が居ないので少々不満な顔になった。

「甲府の実家に帰ってるんだ」

郁弥は、龍一に気づいて挨拶を交わした。

「お客さん?」

曖昧にうなずいた英治 … 実は、郁弥だけまだ事情を知らされていないのだ。

本人も何となく、いつもと違う微妙な空気は感じているようだが。

その時、かよが訪れたので、郁弥は機嫌を取り戻した。

* * * * * * * * * *

かよの手料理で食卓を囲む一同。

「宮本さん、何処かで会ったような気がするんだけどな … 」

郁弥が首を傾げている。

「カフェードミンゴだろ?」

平祐に言われて、納得して大きくうなずいた。

「ああ ~ 僕もあそこの常連なんですよ」

あまり突っ込まれたくない龍一は気のない返事を返した。

「で、兄とは何処で?」

タイミングよく、玄関の戸を叩く者がいた。

* * * * * * * * * *

「宮本さん、電報です!」

英治は、玄関で受け取った電報を慌てて龍一に手渡した。

『レンコサンケヅク(蓮子、産気づく)』

「大変じゃん、すぐに行かんと」

「かよちゃん、ごちそうさま!」


食事している場合ではなかった。

「What's going on?

宮本さん、何処か行くんですか?」


急に血相を変えて、居間から飛び出して行った龍一を見て、郁弥が不思議そうに訊ねた。

< ひとりだけ事情が全く分かっていない人がいるようです >

* * * * * * * * * *

「蓮様、大丈夫?」

蒲団に横になった蓮子のことを花子とふじがつきっきりで診ていた。

「もう平気よ、ありがとう、はなちゃん」

「蓮子さん、無理しちゃいけんよ … 寝てろし」


体を起こそうとする蓮子をふじが慌てて止めた。

「本当にもう大丈夫ですから」

「駄目よ、蓮様、横になって … 赤ちゃんに障ったら大変だわ」


すると、蓮子は穏やかに笑いながら言った。

「はなちゃん、そんなに心配しないで。

これがはじめてのお産じゃないから」


蓮子はそう言うが、もしものことが起きてからでは遅いのだ。

* * * * * * * * * *

土間では、歩を抱いた吉平がそわそわと落ち着かないでいた。

「蓮子さんの旦那は、まだ来んだか?」

「さっき、電報打ったばっかで、ほんな早く東京から来られる訳ねえじゃん」

「てっ、リンさんいつの間に?」


何か事あると必ず現れるリン、蓮子の部屋から出てきたふじが目を丸くした。

「電報って?」

「心配しなんでも『レンコサンケヅク』ってちゃんと打ったさ」


リンは得意満面で胸を張った。

「ほんな電報打っちまっただけ?」

「婿殿が産まれそうだって、慌ててたじゃんけ」

「産まれるのはまだまだ先!」


それを聞いて、一番残念そうな顔をしたのは吉平だった。

* * * * * * * * * *

「何だか最近、この家怪しい。

皆、何か隠してませんか?」


食後の洗い物をするかよを手伝いながら、自分だけ蚊帳の外に置かれているような気がして郁弥は面白くなかった。

かよは、ボヤキながらも、せっせと濡れた食器を拭いている郁弥を見つめた。

いくらなんでも、これでは郁弥が可哀想だ。

「郁弥さん … 秘密守れますか?」

「えっ?」


棚から先ほど届いた電報を取り出しと、郁弥に見せた。

「レンコ、サンケヅク … ?!」

「蓮子さん、実家の人に見っかって連れ戻されんように、お姉やんが甲府に連れてったです」

「really?

あっ、じゃあ … 蓮子さんと駆け落ちした帝大生って?!」


かよはうなずいた。

「宮本さんです」

* * * * * * * * * *

郁弥は言葉をなくして、電報を手にしたまま、背中を向けてしまった。

「郁弥さん、聞いてます?」

不審に思ったかよが後ろから顔を覗きこむと … 郁弥はボロボロと涙をこぼして泣いているではないか。

「てっ … 」

「すいません … 感動してしまって。

産まれて来ようとしている命を、皆で守っているなんて … こんなに素晴らしい話はないです」


恥じることなく涙を流しながらも笑みを見せた。

「そんな家族の一員で僕も誇らしいです」

自分だけが知らなかったことを咎めることもせず、素直で優しい心を持つ郁弥にかよは少し惹かれていた。

* * * * * * * * * *

席を外していた花子が部屋に戻ると、蓮子は布団から出て、籠の中の歩をあやしていた。

「蓮様、暖かくしてなくちゃ」

花子は蓮子の肩に丹前をかけた。

「甲府の夜は東京の夜よりもずっと寒いんだから」

「ありがとう、はなちゃん。

何だかお母さんみたいね」

「蓮様だって、もうじきお母さんになるんだから … こぴっとしてないと」

「はい、こぴっとします」


蓮子がおどけて答えると、ふたりは顔を見合わせて笑った。

「 … こんなに皆に大事にしてもらえて、この子は本当に幸せね」

お腹の子を見つめながら、蓮子は、しみじみと幸せをかみしめて言った。

「大事にするわよ ~

だって、蓮様もお腹の赤ちゃんも私たちの家族同然 … いいえ、家族だもの」

「はなちゃん … 本当にありがとう」

「蓮様、絶対に幸せになってね」


蓮子はうなずいて、きっぱりと宣言した。

「今度こそ、幸せな家庭を作るわ」

< これ程、強い意志を持ち幸福そうな蓮子を花子はかつて見たことがありませんでした。

… ごきげんよう、さようなら >

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