NHK朝ドラ『花子とアン』『ごちそうさん』『あまちゃん』…ストーリーを勝手に解釈&裏読み … ほぼネタバレ…
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2014年08月27日 (水) | 編集 |
第129回

< 歩の誕生日と同じ9月13日、ももと旭に可愛い女の子が産まれました >

「おめでとう、もも、よく頑張ったじゃん」

かよは、ももの腕に抱かれた赤ん坊に目を細めた。

庭では旭がスケッチブックにいろいろと名前を書きだして悩んでいた。

「よし、やっぱりこれだな」

旭が選んだのは『桃太郎』だった。

「益田桃太郎?」

自信満々の旭の顔を見て、英治は首を傾げた。

桃太郎では男子の名前ではないか … この男、本当に真剣に考えたのだろうか?

「ちょっとね … 」

* * * * * * * * * *

『命名 美里』

旭は『桃太郎』で最後までねばったが、ももが許さず、赤ん坊の名前は『美里』に決まった。

名付けたのは英治だ。

< やっと名前が決まって、よかったですね ~ >

「ごきげんよう、美里ちゃん」

* * * * * * * * * *

1933年(昭和8年)・冬。

< … 三箇月が過ぎました >

ラジオ局。

花子がいつものように本番前の会議室で原稿に手を加えていると、漆原がやって来た。

「今日も随分と原稿に手を入れてるようですね」

漆原は机の上の原稿を眺めた。

「ええ、あと少しで終わります」

「今日はこちらの原稿に差し替えてください」


手にしていた原稿を花子の目の前に置いた。

「先生の担当なさる週は呑気な話題が多すぎるのではないでしょうかね ~

ご自分の人気取りのために面白おかしい話ばかりを取り上げるのは如何なものかと」

「そんなこと … 」

「今日はこっちのニュースにしてください」


花子は時間がないことを理由に抵抗したが、漆原は取り合わなかった。

「手直しせずにそのまま読めばいいじゃないですか」

口調とは裏腹に、漆原の目は笑っていない。

「じゃあ、後ほど … ごきげんよう」

さっさと、部屋を出て行ってしまった。

「だめだ … これじゃあ、子供たちに伝わらない」

< 花子も負けていません >

あくまで子供たちに分かりやすいことにこだわる花子は、猛然と原稿に赤えんぴつを入れ始めた。

* * * * * * * * * *

『コドモの新聞』の放送が始まった。

「 … 満洲でお働きの兵隊さんをお助けして、いろいろな手柄を立てる犬の兵隊さん。

すなわち軍用犬のお話はついこの間も申し上げましたが、陸軍ではこの4月から5年がかりでこの軍用犬をどしどし育てることになりました」


指揮室で放送を聴いていた漆原の顔色が変わった。

「また原稿を直したのか?」

黒沢はうなずいた。

漆原は忌々しげにスタジオの中の花子をにらんだ。

時間ぎりぎりに原稿を変更すれば、手直しが間に合わず、逓信省の許可も取れないと踏んでの策略だったのだが … 見事、花子は切り抜けてしまったのだ。

* * * * * * * * * *

帰り道は雪になった。

凍えて家に戻ると、ただならぬ様子で英治が出迎えた。

「何かあったの?」

「旭君が倒れたんだ」


* * * * * * * * * *

「旭さん、ずっと咳をしていて熱も下がらないから、病院で診てもらったら … 結核でした」

「結核?」


ももから旭の容態を訊いた花子は愕然とした。

… 結核といえば、当時生死にかかわるような病気だった。

「入院して経過見てみないとよく分からないって … でも、よくないみたいで」

「そんな … 」

「お姉やん、しばらくの間、美里を預かってもらえませんか?」


沈痛な面持ちのももの願いを花子は当然のように引き受けた。

「ありがとうございます」

「もも、お姉やんに遠慮なんかしないで」


* * * * * * * * * *

花子に美里を預けると、ももは旭が入院した病院へと向かった。

「 … 旭さんとも結ばれて、こんなに可愛い赤ちゃんも授かって、これからって時にどうしてももだけ、あんな悲しい思いをしなきゃいけないの?」

もものことが不憫でならなかった。

「旭君が一日も早くなってくれることを祈ろう」

「ええ」


* * * * * * * * * *

花子は、昼間の仕事中は書斎の机の傍らにかつて歩が使っていたゆりかごを置き、そこに美里を寝かせた。

しばらく仕事を続けていると、美里が急に泣き出した。

「美里ちゃん、どうしたの?」

慌てて抱き上げたが一向に泣き止まない。

「ミルクはさっき飲んだばっかりだし、おしめも換えたし … 」

手を焼いていると、窓の外で英治が呼ぶ声が聞こえた。

* * * * * * * * * *

「おかえりなさい」

花子は美里を抱いたまま、書斎から外に出て、英治を迎えた。

「随分、元気に泣いてるね」

「そうなの、さっきまでいい子だったんだけど … 」


英治は、にこやかに美里の顔を覗きこんだ。

「美里ちゃん、今日はお友達を連れてきたよ」

「お友達?」


しかし、辺りには特に誰も居なかい。

「ほらっ」

英治がコートの懐から出した腕の中には茶色の小犬が抱かれていた。

「て ~ 可愛い、どうしたの?」

「いつの間にか僕の後ついて来ちゃって、帰らなくてさ ~ ほらっ」


英治はその子犬を美里の目の前に差し出した。

「この子、うちで飼わない?」

「美里ちゃんも賛成よね ~ 」


不思議なことに美里はぱったりと泣き止んでいる。

子犬が村岡家の一員になることは、即決した。

「名前はどうしようか?」

英治は子犬の顔を見ながら考え始めた。

花子がひらめいた。

「 … テルはどう?」

「テル?」

「泣いてた美里ちゃんの涙が、あっという間に晴れたから … てるてる坊主のテル!」

「うん、いいね」


< 村岡家に新しい家族が増えました >

* * * * * * * * * *

数日後、花子の元に甲府の吉平とふじから手紙が届いた。

結核で入院した旭のことを心配して、ももの助けになって欲しいと懇願している。

『 … 何か困ったこんがあったら、すぐにいうだよ。

いつでも飛んでくから

お父、お母より』

ちょうど、手紙を読み終えた時、ももがやって来た。

「美里ちゃん、お母ちゃまよ」

* * * * * * * * * *

「転地療養?」

「空気のいい所で、2年くらいじっくり治療した方がいいって、お医者さんが」


ももは医者の見解を伝えた上で、花子と英治に相談した。

「私も旭さんに着いていきたいんです」

「旭君も、ももさんが着いていれば心強いと思うよ」


英治の言葉にももはうなずいた。

「ただ、赤ちゃんには伝染りやすい病気だから、よくなるまで一緒にいない方がいいって …

美里には申し訳ないけれど、今は旭さんの傍に居てあげたいんです。

… 前の主人は、お医者さんにも連れて行けなかった。

だから、旭さんには精一杯のことしたいんです」


ももが何を言いたいのか花子には分かっていた。

「旭さんが退院できるまで、美里をお願いできませんか?」

ももにしてみれば苦渋の選択だろう。

花子が英治の顔を見ると、笑顔が答えだった。

「いいわよ、うちはいくらでも」

「ああ、本当にすみません」


ももは安堵し、深く頭を下げた。

「美里、よかったね … 」

* * * * * * * * * *

「お姉やん … 」

そして、ももは少し顔を強張らせて、改めて花子に向き直った。

「お姉やんに、ずっと謝りたかったことがあるの」

「えっ?」


ももの意外な言葉に花子は困惑した。

「東京に来たばかりの頃、私、お姉やんにひどいこと言ったでしょ … 」

* * * * * * * * * *

「幸せなお姉やんには私の気持ちなんか分かりっこない」

* * * * * * * * * *

「私、お姉やんは、ずっと陽の当たるとこ歩いてきて、惨めな思いなんてしたことない人だと思い込んでた。

でも、違った。

私の知らない所で悔しい思いもいっぱいして、涙もいっぱい流して …

私、お姉やんがうらやましくて、そんなことも分からなかった」


ラジオ局で漆原の心ない言葉に責められながらも、毅然とした態度で返す花子の姿にももは感動を覚えた。

「人生は上手くいく時ばかりではありません。

どうかすべての人たちが明日も元気に無事に放送を聴けますようにという祈りを込めて、番組を終わらせたいんです」

* * * * * * * * * *

「それでは皆さん。

… ごきげんよう、さようなら」

* * * * * * * * * *

「あの時、お姉やんの『ごきげんよう』っていう言葉が、すうっと心に入ってきて … おらまでここが暖かくなった」

ももはそう言いながら胸を押さえた。

「ほれなのに … ずっと、素直に謝らなんで、ごめんなさい!」

もう一度頭を下げたももに花子はかぶりを振った。

「ううん、お姉やんこそ、ももの気持ち分かってやれなくてごめんね」

「お姉やん、おら、もうこれっぽっちも自分を惨めだなんて思っちゃいんよ。

旭さんみたいに優しい人に出会えて、お姉やんやお義兄さんに祝福してもらって、美里も元気に産まれてきてくれて … 本当に今は毎日、旭さんの看病できて … 本当に幸せ。

ほう思えたのは、お姉やんのお蔭だよ」


花子は目を潤ませ、ももを見つめた。

「ももさん、美里ちゃんのこと心配しなくていいから … 旭君の看病、しっかりやってあげてください」

「はい、ありがとうございます」

「もも、大丈夫よ … 旭さん、きっと元気になるから」


ももはしっかりとうなずいた。

< こうして、ももは美里を花子たちに託し、旭の療養先へ向かいました。

… ごきげんよう、さようなら >

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