NHK朝ドラ『花子とアン』『ごちそうさん』『あまちゃん』…ストーリーを勝手に解釈&裏読み … ほぼネタバレ…
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2014年09月05日 (金) | 編集 |
第137回

1939年(昭和14年)・10月。

< 9月に第二次世界大戦がはじまり、いよいよスコット先生もカナダに帰国することを決意しました >

「(あなたに渡したい本があります)」

別れを告げに村岡家を訪れたスコットは花子に一冊の本を手渡した。

『ANNE OF GREEN GABLES 』

… 本の題名だった。

< 花子はついに、あの本に出合いました! >

* * * * * * * * * *

「(ルーシー・モンゴメリというカナダの作家の作品です。

日本に居る間、この本が心の友でした)」

「(そんな大切な本、いただけません)」


花子は慌てて手にしていた本をスコットに返した。

しかし、スコットは改めて言った。

「(あなたに持っていてほしい。

… 私たちの友情の記念に)」

「友情の記念?」


* * * * * * * * * *

「お母ちゃま、何のお話してるの?」

縁側で絵本を読んでいた美里が居間に入ってきて花子の横にちょこんと座った。

「スコット先生がね、この大切なご本をくださるとおっしゃってるの」

「何ていうご本?」

「『ANNE OF GREEN GABLES』

… そのまま訳すと、『緑の切妻屋根のアン』ね」

「どんなお話なの?」

「お母ちゃまもまだ読んだことがないから分からないわ」


すると、美里は興味津々と本をめくりはじめた。

* * * * * * * * * *

「(あなたの小さい頃を思い出しますね)」

スコットの言葉を花子が伝えると、美里はうれしそうに笑った。

「お母ちゃまも美里ぐらいの時、英語が大っ嫌いだったの」

「て ~ お姉やんが英語大っ嫌いだったなんて、信じられない」


ちょうどお茶を運んできたももが意外という顔で花子を見た。

「秀和に入ったばかりの頃、皆が何をしゃべっているかちっとも分からなかったんだもん」

花子は思い出した。

英語を好きになるきっかけを与えてくれたのは他ならぬスコットだったことを。

「スコット先生のお歌を聴いたら、はじめて英語が心に優しく響いてきたの」

* * * * * * * * * *

花子はスコットに彼女の歌う『The Water Is Wide』が大好きだったことを伝えた。

「お母ちゃま、歌ってみて」

突然、美里がねだると、ももまでが聞いてみたいと言い出した。

「 … (スコット先生、一緒に歌ってください)」

スコットは快くうなずいた。

♪ The water is wide, I can-not get o'er.
And neither have I wings to fly
.give me a boat that can carry two,
And both shall row, my love and I.

(この海は広すぎて 私には渡れません

大空を舞う羽もありません

どうか ふたりが乗れる小舟をください

ふたりで漕いでゆきます 愛する人と私で … )

* * * * * * * * * *

仕事を終えて工房から引き揚げてきていた英治と旭も居間の前で聞いていて、美里やももたちと一緒に拍手をした。

「素敵な歌だね ~ 」

旭が歌の意味を訊ねてきた。

「この歌は別れた恋人への気持ちを歌った歌なの」

悲しい歌だということを一同は知った。

「(あの頃はカナダに居た恋人を思って歌っていた。

その彼も … 先の大戦で戦死しました)」


スコットは目を伏せ、恋人の写真が納めた首から下げたロケットを握りしめた。

* * * * * * * * * *

「(ありがとう、はな。

最後にとても素敵なオモイデが出来ました)」


見送りに出た花子にスコットは礼を述べた。

「(こちらこそ … )」

「はな … (いつかきっと平和が訪れます。

その時、あなたの手でこの本を日本の少女たちに … )」


花子は手に持っていた『ANNE OF GREEN GABLES 』 に目をやり、スコットに誓った。

「(約束します。

平和が訪れたら … この本を翻訳して、たくさんの人に読んでもらいます)」


スコットは胸に込み上げてくるものを抑え、花子の手を握った。

「(ありがとう … さようなら、はな)」

「(またお会いしましょう)」


笑顔でうなずいたスコットは最後に言った。

「ごきげんよう」

「 … ごきげんよう」


< 日本が戦争へと向かう中、日本とカナダをつなぐ大切な一冊が花子の手に託されたのでした >

* * * * * * * * * *

スコットが帰った後、花子は早速、書斎の机に着くと『ANNE OF GREEN GABLES 』の表紙を開いた。

< それは、カナダのプリンスエドワード島という小さな島を舞台にした物語でした。

そばかすだらけの痩せっぽっちな、ニンジンのように赤い髪の少女、アン・シャーリーが人々と心を通い合わせていう様子が活き活きと描かれています。

花子はみるみる夢中になりました >

夜になり、美里が眠りにつく時間になっても、花子は書斎からは出てはこなかった。

英治がそっと覗くと、スタンドの灯りの下、本の虜になっている花子がいた。

* * * * * * * * * *

「 … 『おお、ダイアナ』

やっとの思いでアンは言った。

『ねえ、私のこと、少しばかり好きになれると思って?

私の … 』」

『my bosom friend?』


花子はその一文を指でなぞった。

「親しい友 … 私の親友になってくれて?」

親友 …

花子はふと、本から目を離して顔を上げた。

「 … 私は時代の波に平伏したりしない」

あの日の蓮子の顔が脳裏をよぎった。

「世の中が何処へ向かおうと、言いたいことを言う … 書きたいことを書くわ」

* * * * * * * * * *

秀和女学校時代の蓮子との思い出が次から次に浮かんできた。

「蓮様 … 」

花子が目をやったのは、懐かしい栞だった。

そっと手に取る。

蓮子の字で、『翻訳者・安東花子、歌人・白蓮』と記してある。

* * * * * * * * * *

花子は栞を傍らに置くと、本に視線を戻した。

< スコット先生から託されたこの本を日本の少女たちに送り出すことが出来る日を心から願う花子でした >

* * * * * * * * * *

1941年(昭和16年)・冬。

< けれども … 2年過ぎても、中国との戦争は終わる気配はありませんでした >

村岡家の近所からも何人もの若者が戦地へと出征して行き、花子たちもそれを見送った。

* * * * * * * * * *

そんなある日の早朝のことだった。

けたたましく鳴る電話のベルに花子たちは目を覚まされた。

「こんな朝早くに誰だろう?」

花子が電話に出ると、受話器の向こうからは黒沢の声がした。

「朝早くに申し訳ございません。

今週は村岡先生に台頭していただく予定だったのですが … 今日は村岡先生にはお休みしていただくことになりましたので、お電話しました」


辺りが何やら騒々しい … 緊迫した声で黒沢は伝えた。

「どうしてですか?」

「大変重要なニュースがありまして … 」


花子の疑問に黒沢はそれだけしか答えなかった。

「黒沢君、皆様がいらっしゃったぞ」

後方から漆原の声が聞こえた。

現場だけでなく、重役の漆原までこんな朝早くから出社しているとは、相当重要なニュースのようだ。

「急なことで申し訳ございませんが、今日はお休みいただき、明日改めてお越しください」

そう言って、黒沢の電話は切れた。

* * * * * * * * * *

ラジオ局にやって来たのは、軍人および情報局の役人たちだった。

「こちらでございます」

漆原が一同を指揮室に丁重に案内した。

スタジオの中ではすでに準備を整えた有馬がマイクの前に座って待機していた。

有馬はいつになく緊張した面持ちで礼をした。

コップの水を飲み、原稿を確認する彼の額に脂汗が滲んでいる。

こんなことは珍しいことだった。

有馬がゴクリと喉を鳴らした。

* * * * * * * * * *

「新聞にはそれほど重大なニュースは出てないな」

英治が届いたばかりの朝刊を見ながら首を傾げた。

「そう … 」

それより今は朝食の仕度に花子は追われていた。

七歳になった美里に食卓の準備をするように言いつけた時だった。

ラジオから聞きなれないチャイムが流れてきた。

「何のチャイムかしら?」

* * * * * * * * * *

「臨時ニュースを申し上げます、臨時ニュースを申し上げます」

チャイムに続き、有馬のアナウンスがはじまった。

「大本営、陸海軍部、12月8日、午前6時発表。

帝国陸海軍は、本8日未明、西太平洋に於いて、アメリカ、イギリス軍と戦闘状態に入れり … 」


< とうとう、太平洋戦争がはじまりました。

… ごきげんよう、さようなら >

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