NHK朝ドラ『花子とアン』『ごちそうさん』『あまちゃん』…ストーリーを勝手に解釈&裏読み … ほぼネタバレ…
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2014年09月11日 (木) | 編集 |
第142回

< 昭和19年夏、戦況はますます悪化し、花子は子供たちを甲府に疎開させることにしました >

1944年(昭和19年)・9月。

< 二学期が始まり、美里と直子は今日から甲府の国民学校に通い始めました >

転校一日目の学校を終えたふたりは朝市に送られて家に帰って来た。

美里も直子も顔が泥だらけだった。

今日は生徒全員で出征で男手がなくなった農家の手伝いをしてきたのだ。

「ふたりとも畑仕事なんてはじめてだから大変だったでしょ?」

「楽しかったよ」


直子は元気よく答えたが、美里が浮かない顔をしているのが花子は気にかかった。

* * * * * * * * * *

ちょうどそこへ野良仕事を終えたふじたちが戻って来た。

「ああ、ふたりともお帰り」

「ぐっどあふたぬ~ん、美里、直子」


吉平は懲りずに孫たちに英語で挨拶をした。

「お父、今は英語は控えた方がいいと思うの」

「おお、何でだ?」


またもや花子に注意された吉平は不機嫌な顔で訊きかえした。

「学校でも英語は使わんようにって、教えてるですよ」

朝市に説明されても、吉平は納得がいかないようだ。

「なんぼ敵性語だからって言ったって、別に英語は禁止なんて法律が出来た訳じゃねえら。

ほれなのに、英語を片っ端から妙な日本語にして …

野球のセーフは『よし』だの、サイダーは『噴出水』だの」


すると一緒に帰ってきていたリンが口を挟んできた。

「婿殿がほんなこん言ってるから、村の人らがいい顔しんだよ ~

ただでさえここんちは、親父も娘も西洋かぶれだて、ロクな噂されちゃいんだに」

「えっ?!」


花子が顔色を変えた。

「お母っ!」

朝市が口を滑らせたリンのことをにらみつけたが、後の祭りだった。

「ふんだけんど、本当のこんじゃん!」

* * * * * * * * * *

「言いてえ奴には言わしておきゃあいいだ」

吉平は少しも気にしてはいなかった。

「うちん中ぐれえ好きに英語しゃべったって、罰や当たらん」

「ほんなこん言ってちゃ、ほのうち石投げられても知らんよ」


リンの言葉を聞いた美里は目を伏せてしまった。

「投げてえ奴は、石でも何でもなげりゃあいいだ」

「 … うちは石を投げられて、窓ガラスが割れました」


* * * * * * * * * *

皆の視線が美里に集まった。

「 … 私が翻訳の仕事なんかしてるから、白い目で見られて … ふたりに怖い思いをさせてしまったの」

「ほうけ … 」


花子から打ち明けられた吉平は自分の迂闊さを後悔した。

* * * * * * * * * *

< 甲府で美里たちと数日過ごした花子は、離れがたくなる前に東京へ戻ることにしました >

帰り支度をはじめた花子に吉平とふじが米と味噌を用意して渡した。

「て ~ こんなにもらったら、お母たちが困るじゃん」

「ああ、うちは田舎だから、何とでもなるだ」


遠慮する花子にふたりは笑った。

「ももやかよにも食べさしてやってくりょう」

「ああ、ほうだ!」


吉平は思い出したように土間の隅に積んである藁の中からブドウ酒のビンを取り出してきた。

「これも、持ってけし」

「お父、それは … 」

「いいだ、いいだ ~ 何かあった時に役に立かも知れんら」

「ありがとう」


* * * * * * * * * *

「美里、直子ちゃん、お祖父やんやお祖母やん、それから朝市先生の言うことをよく聞いていい子にしてるのよ」

「はい」


直子はすぐに返事したが、美里は少し間があった。

そこへ、直子の同級生たちが川に行って遊ばないかと、誘いにやって来た。

「おばちゃま、行って来ていい?」

「ええ、いっぱい遊んでいらっしゃい」


花子が許可すると直子はうれしそうにうなずきながら、美里のことを誘った。

「 … 私はいい」

甲府の学校に直子はすぐに打ち解けたようだが、美里はどうにも馴染めないらしい。

* * * * * * * * * *

「お母様、私も一緒に東京に帰ってはダメ?」

直子が出かけるとすぐに美里は花子に訊ねてきた。

「美里 …

東京のお友達も近いうちに皆、疎開してしまうのよ。

東京に帰るよりもここで新しいお友達を作った方が楽しいわよ。

直子ちゃんの面倒もこぴっと見てあげてね」


美里はさみしげに笑うと、うなずいてみせた。

しかし、花子が汽車の時間が近づいたことを伝えると、すがるような目で花子を見つめた。

「お母様 … 」

「美里、お手紙書くから、美里も書いてね」

「ええ、書くわ … お父様とお母様に」


花子は、吉平とふじに子供たちのことを託すと、後ろ髪を引かれる思いで甲府を後にしたのだった。

* * * * * * * * * *

その晩の村岡家は、花子が持ち帰った白米を炊いて、もも夫妻と共に食卓を囲んだ。

「銀飯なんて本当に久しぶりだな ~ 」

しみじみと言った旭にももが釘を刺した。

「明日からまた代用食ですよ。

お姉やんが持ってきてくれたお米や味噌は、大事にとっておかないと」

「分かってるよ … いつまでこんな生活が続くんですかね」


旭でなくても愚痴りたい気分だろう。

「花子さん、どうしたの?」

英治は、ふと花子の様子がおかしいことに気づいた。

食が進まず箸を置いたままで、頬が異常に赤く、見るからに辛そうだ。

「ああ、ちょっと疲れてしまって … 」

「重い荷物持って汽車に揺られたから?」


ももが心配そうに花子の顔を覗きこんだ。

「大丈夫?」

「ええ … ちょっと先に休ませてもらうわ」


花子は席を立とうとしたが足元がふらついて、倒れてしまった。

* * * * * * * * * *

「花子さん?!」

「お姉やん?!」


英治は駆け寄って、花子の額に手を当てた。

「すごい熱じゃないか … 」

* * * * * * * * * *

往診に訪れた医者の診たてによると、花子の症状はジフテリアによるものだった。

「感染の危険がありますから、症状が落ち着くまで、奥さんの部屋には絶対に誰も入らんこと」

< ジフテリアというのは、心臓麻痺や神経麻痺を起して、死に至ることもある病気です >

* * * * * * * * * *

甲府に英治からの手紙が届いた。

「ふじ、はなが病気になったらしい … ジフテリアちゅう、人に伝染る病気だと」

容態は落ち着いたとは書いてあると吉平は言った。

「お母様、ご病気なの?」

ちょうど学校から戻った美里が入口で、その話を耳にしてしまった。

「心配しなんでいい。

お父様が優秀なお医者さんを見っけてくれたらしい ~ 必ずよくなるら」


吉平は笑って安心させようとしたが、母を思う美里の不安は消えなかった。

* * * * * * * * * *

その夜、美里はひとり布団を抜け出して、ランプの灯りの下、花子への手紙を書いた。

『お母様、ご病気だと聞きましたが、お加減いかがですか … 』

* * * * * * * * * *

まだ少し咳き込むことがあるが、熱も下がり、病床に体を起こすことが出来るまでに回復した花子の元に美里からの手紙が届いた。

友達も出来て、毎日楽しく学校で勉強しているという文面は、美里のことが気がかりだった花子を安心させた。

「美里、元気でやってるのね … よかった」

< 美里は花子を心配させたくなくて、そう書いたのですが … >

* * * * * * * * * *

「美里ちゃん、ずっと学校に馴染めんみてえで … 今日も東京もんってこんでからかわれたらしくて、校庭の隅で泣いてたです」

朝市に伴われて帰って来た美里はただ泣いているだけだった。

「ほうか … 」

美里の悲しげな泣き顔を見て、吉平とふじは胸が痛んだ。

「今まで気づいてやれなんですみません」

「朝市のせいじゃないさ ~

美里ちゃんは優しいから、きっと東京のお母の病気のこんが心配で心細かっただよ」


ふじが優しく頭を撫でると、美里は堪え切れずに抱きついてきた。

誰にも話せず、ひとりでじっと耐えていた美里が不憫で、ふじはしっかりと抱きしめた。

* * * * * * * * * *

「 … 花子さん、具合はどう?

お粥作ったんだけど」


いまだに医者から許可が下りてはいないため、英治は部屋の外から声をかけた。

「ありがとう、英治さん」

英治は障子を開けると、お粥の乗った盆を部屋の隅に置いた。

花子の顔を一瞬見ただけだった。

再び閉められた障子の向こうから英治は訊ねた。

「何か欲しいものはない?」

「あ … じゃあ、あの本を」

「Anne of Green Gables ?」

「ええ」

「わかった … 後で持ってくるけど、まだ無理しちゃダメだよ」


花子はお粥が乗った盆の上に封筒が置いてあるのを見つけた。

「 … これ?」

「後で、気分がよくなった時にでも読んで」


英治は少し照れて言うと部屋の前から去って行った。

花子は眼鏡をかけると、すぐに封筒から取り出した手紙に目を通した。

「 … 愛しい花子さん。

ひとつ屋根の下に居ながら、君に会えないとは … 僕らを遮る障子が憎い」


熱はすっかり下がったはずの花子の頬が赤く染まっていた。

* * * * * * * * * *

1944年(昭和19年)11月。

< 二ヶ月、病気と闘った花子は随分回復しました >

ようやく隔離からも解放された花子は、寝間着のままだが居間のこたつに座って読書をしていた。

「お昼ご飯出来たよ」

ももがお粥を運んできた時のことだった。

突然、けたたましく鳴り響くサイレンが聞こえてきた。

「 … 空襲?」

今まで訓練でしか聞いたことのないそれは空襲を報せるサイレンだった。

「お姉やん、逃げよう!」

ももが防空頭巾を取って、花子に渡した。

「待って、辞書を持っていかないと … 」

「私が取って来るから、お姉やんは先に防空壕に入って」


* * * * * * * * * *

ももの言うことに従って、読んでいた『Anne of Green Gables』を手に花子は防空壕のある庭へ飛び出した。

ふと上空を見上げると、何十機いや何百機もの敵機が高い空を飛んで行くのが見えて、思わず足が止まってしまった。

* * * * * * * * * *

辞書を抱えて、防空壕の戸を開けたももは中に花子が居ないことに気づいた。

「お姉やん、早く!」

玄関の前で空を見上げていた花子に叫んだ。

ふたりは慌てて防空壕へと逃げ込んだ。

ずしんずしんと爆音が防空壕の中まで響いてくる。

「お姉やん」

「大丈夫」


声を掛けあって身を寄せ合った。

* * * * * * * * * *

どれくらいの時間が経ったのだろう。

外が静かになり、空襲警報が解除されたようだ。

ふたりは防空後の戸を開けて外へ出た。

遠くの喧騒が微かに聞こえてくる。

その時、顔を上げたふたりが見たものは … 青空を覆い尽くすほどの黒煙が路地の先の建物の後ろから立ち上がっている光景だった。

< ついに東京も戦場となってしまいました。

この日、東京中の人々が戦争の恐怖を身をもって知ったのでした。

… ごきげんよう、さようなら >

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